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[プレイレポ]ディストピア世界を描くサイコホラー「KARMA: The Dark World」,企業戦士の心が追い詰められていく不気味なストーリーを体験
上海を拠点にするインディースタジオのPOLLARD STUDIOが開発を行う「KARMA: The Dark World」は,2022年の東京ゲームショウで制作がアナウンスされていたプロジェクトで(関連記事),ストーリー重視の一人称視点型ホラーアドベンチャーとなっている。
ディストピア世界として描かれる1984年の東ドイツを舞台に,プレイヤーはこの世界を統制するリバイアサン社で人々の記憶に介在する特殊任務を遂行する思想局所属のエージェント「ダニエル」となって,ある事象の調査を担当することになる。
今回のデモでは企業を裏切ったとされる会社員の心の中を探っていくというミッションをプレイできた。冒頭からグールかミイラのような狂暴なクリーチャーに追われて逃げ惑うシーンで始まった。
ダニエルが体験している人物は戦う術を持っておらず,デスクの下に隠れたり,体を斜めにしたりしながら狭い廊下を進んでいく。しかも,この人物は片足が義足のため速く歩けないといったハンデもあり,いつクリーチャーに追いつかれるか分からない差し迫った状況が続く。
やがて,クリーチャーが入って来られないオフィススペースにやってきたダニエルは,過重労働を強いる幹部の声が社内アナウンスで流れる中で,何事もなかったかのように,誰もいないオフィスにある自分の部屋へと向かう。
その後は,デスクでハンコを押すだけの単調な仕事をこなしていくことになるが,あまりにも単調であるためか,目がかすんでハンコを押すスピードも落ちていくようなインタラクティブシーンとなっていた。
いわゆるサバイバルホラーというジャンルのゲームではあまり見かけない演出だが,やがては上司の声に押されるようにして,リバイアサン社が生産している強壮剤の錠剤を飲むことを強要される。
この錠剤が,幻覚など精神的崩壊の副作用を招いていると思われ,さらにブラウン管をモチーフにした不気味なシーンへと続いていくが,ここで細かく紹介するのは避けておこう。
「KARMA: The Dark World」の1984年という時代設定は,全体主義的なディストピア世界を描いたジョージ・オーウェルの小説「1984」を強く意識しているのは間違いない。今回のデモは20分ほどの内容だったが,ゲームプレイとしては「P.T.」や「CONTROL」「>Observer_」などの作品からのインスピレーションも感じられる。クリーチャーに追われるシーンはあったが,決して恐怖を前面に出しているというわけでなく,ゾクゾクっとさせるような演出と不気味なストーリーを主体にしているようだった。
さまざまな人々の記憶を実体験していくことで,自分の記憶が薄れていくダニエルについて,どのように描かれるのか気になる本作。すでに公開されているSteamストアページでは,インタフェースと字幕が日本語化される予定であるとのことだ。現時点では発売予定日はアナウンスされていないが,気になる人はウィッシュリストに追加して続報を追っていこう。
「KARMA: The Dark World」公式サイト
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The Dark World: KARMA and its related content(C)2021 POLLARD STUDIO LLC . All Rights Reserved.
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