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印刷2023/09/21 10:57

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[TGS2023]AIとの“相棒感”がアツい! 1人なのに孤独じゃないPvPvE「SYNDUALITY Echo of Ada」を先行プレイ

 2023年9月19日,バンダイナムコエンターテインメントが「東京ゲームショウ2023」に出展を予定している最新タイトルを対象とした先行試遊イベントが開催された。

 本稿では,出展されていたタイトルの1つ「SYNDUALITY Echo of Ada」PC / PS5 / Xbox Series X|S)の先行プレイレポートと,合同インタビューの模様をお届けしていく。試遊の前には,本作の開発陣を交えたメディアプレゼンテーションも行われたので,そこで紹介された情報も合わせて紹介しよう。

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「SYNDUALITY Echo of Ada」公式サイト



学習するAIと共に危険な世界を探索
AO結晶採掘で一攫千金を目指せ!


 SYNDUALITY Echo of Adaは,バンダイナムコエンターテインメント,バンダイナムコフィルムワークス,BANDAI SPIRITSの3社が共同で展開するメディアミックスプロジェクト「SYNDUALITY」の一翼を担う作品だ。

 物語の舞台となるのは,2200年代の地球。大災害によって9割以上の人口を失った人類は,生存者を集結させて地下都市国家「アメイジア」を建設した。災害によって発生したエネルギー結晶体「AO結晶」の活用によって,人類はかつてない技術的発展を遂げることになる。

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 しかし,2022年に発生した“ある事件”によってアメイジアは崩壊。人々は残された地下空間で生活し,地表に残されたAO結晶を手に入れなければならなくなった。地表には怪物「エンダース」が跋扈しているため,探索には二足歩行メカ「コフィン」が必要になる。

 SYNDUALITY Echo of Adaのプレイヤーは,コフィンで地上を駆け回るドリフター(操縦手)の1人だ。さまざまな依頼主からミッションを受諾し,背中を守るパートナーAI「メイガス」と協力しつつ,地表に残されたAO結晶や遺物を収集していくのが目的となる。

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 今回の試遊では,AO結晶の採掘依頼を受けて地表を探索するミッションに挑むことになった。

 本作のメインモード「オンラインレイド」は,複数のプレイヤーが1つのマップを共有するPvPvE型コンテンツとなっており,敵対するモブ(エンダースや武装集団)とプレイヤーが入り混じって戦うことになる。

 そして,撃破されれば集めた装備やコフィンはロスト(消滅)してしまう。積極的にプレイヤーと戦って資源を奪い合うか,むしろ協力して探索を進めて新たな資源を獲得しに行くかは,プレイスタイル次第というわけだ。

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 操作システムは一般的なTPSと同様だが,動きには少しクセがある。地上ではロボットらしくスラスターを用いた高速移動が可能だが,しゃがんで物陰に隠れたり,ブーストを吹かせて瞬時に移動したりはできない。

 少なくとも初期の機体では,「潜伏して出会った危険をやり過ごす」といった戦略を取るのは難しかった。それだけに,探索の時点から危険を避ける,または対処可能な範囲の敵だけと接敵するような立ち回りが必要になる。

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 ちなみに,最初は「プレイヤーにさえ出会わなければ大丈夫でしょ?」などと考えていたのだが,これは大きな間違いだった。本作のモブはかなり執念深くプレイヤーを追跡するため,未探索の地域をダッシュで走り抜けようとすると,すぐに複数の敵と同時に戦うハメになる。

 マップに降り立ってすぐ発見した大きめのAO結晶へと無防備に突進していった筆者は,そこに待ち受けていた3匹のエンダースにタコ殴りにされ,アッという間に耐久力を削り取られてしまった。モブといえど,数が揃えばプレイヤーより厄介な存在になるかもしれない。

回復をするにも,AO結晶を掘るにも常に時間がかかる。追われている状況でこれらのアクションをこなすのは難しいので,しっかりと安全を確保するのが重要になる
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 そんな状況に陥らないようにしてくれるのが,プレイヤーの相棒としてさまざまなサポートをしてくれるメイガスだ。彼女(?)たちは周囲の環境を自動的にチェックしていて,周囲で聞こえた駆動音,接敵した相手の種類などをアナウンスしてくれる。

 加えて,メイガスに頼んで「AOサーチ」を実行すれば,周囲に存在するAO結晶の位置をミニマップに記録したり,敵対者の情報を分析したりすることもできる。AO結晶の周囲にはエンダースをはじめとする敵が出現することが多いので,迂闊に巨大なAO結晶に近寄りすぎないようにするのも大切だ。

一度緊急脱出し,別の機体で再出撃させてもらった。各種サーチを利用すれば,危険を最小限におさえつつ探索を進められる
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 メイガスから得られる情報はいずれも重要なものばかりで,慣れてくると発言にしっかり耳を傾けるようになる。それに応じて探索のルートを切り替えたり,敵と戦うか否かを考えたりと,ソロプレイながら相棒と協力して探索を進めている感覚を味わえた。

画面下部のゲージがMAXまで溜まると「メイガススキル」と呼ばれる特殊能力を発動できる。今回は回復能力がセットされており,危険な状況を一気に覆すことができた
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アイテムが地下に埋まっている場所ではメイガスが地表に降りて調査を行うのだが,その際にはレーダーなどの情報が非表示となる。そのぶん,埋まっているアイテムも高価なものが多いようだ
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 じっくりと探索を進め,武器を更新しつつ,ミッションで指定されたAO結晶を半分ほど収集したところで,今回の試遊は終了となった。プレイできたのは10分程度と短時間ではあったものの,プレイヤーとメイガスの“相棒感”はガッシリと味わうことができた。

 残念ながら今回は体験できなかったが,メイガスはプレイヤーの行動や出会った状況に応じて学習を行い,プレイスタイルに合わせて発言の内容も変わっていくという。どんな形で学習が進むのかは,正式リリースでのお楽しみといったところだろう。

脱出後にはメイガスの髪の毛がチリッチリになってしまってる姿が表示される。脱出ボタンを押すのが遅れてしまうと,メイガス自体を失ってしまうこともあるという
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 さらに,今回のような依頼をこなしていくと,ストーリーに関わるシングルプレイ専用のミッションにも挑戦可能になる。会場で行われた発表によると,シングルプレイのミッションでは,アメイジア崩壊の原因になったというドリフター「アルバ・クゼ」と,メイガス「エイダ」の監視記録の回収を行うことになるとのこと。

 シングルプレイのミッションでは,ステージごとに依頼主に支給される装備品で戦う形式になり,かなり違った体験を楽しめそうだ。アニメシリーズから本作を追いかけている人は,正式リリース時に監視記録を追いかけるミッションの出現方法を探してみよう。


メイガスのボイスは1人2500種以上!
今後もまだまだ増えていくかも?


 ここからは,本作のプロデューサーを務めるバンダイナムコエンターテインメントの二見鷹介氏,ディレクターを務めるクリスピーズの片岡陽平氏に向けた,合同インタビューの模様をお届けしよう。

片岡陽平氏(左),二見鷹介氏(右)
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――アニメではメイガスが固有のスキルを持っていましたね。ゲーム内では,どういった形でメイガスのスキルが表現されているのでしょうか。

二見鷹介氏(以下,二見氏):
 アメイジア崩壊からそれほど時間が経っていないので,ゲーム内のメイガスもそれぞれ「メイガススキル」と呼ばれる能力を持っています。

――メイガススキルはメイガスごとに1種類でした。ドリフターとメイガスが1組だとすると,スキルの変更はきくのでしょうか。

片岡陽平氏(以下,片岡氏):
 メイガスは「ボディ」と「システム」の2要素で構成されていて,インストールするシステムによってメイガススキルも変化する仕組みになっています。将来的にはそこを拡張し,ゲームプレイ中にシステムを変更できる仕様も検討しています。

――本作のサービス形態や,リリース後にどんな形で新要素を提供していくのか,現時点で決まっていることはありますか。

片岡氏:
 検討中の部分が多いですが,マップの拡張や遊びの幅が広がる要素を提供できればと思います。もちろん,コフィンやメイガス,装備品といった要素を追加したり,フィードバックを受けつつ調整を行ったり,といったことも随時やっていきたいですね。

――メイガスを増やすのはかなり大変そうです。

片岡氏:
 ボイスがね,大変なんですよ(笑)。1人のメイガスに対して2500種くらいのボイスを収録してますから。

二見氏:
 (ボイスの種類は)今でも増え続けてます。野心的というか,無謀な挑戦になりつつありますが(笑)。

片岡氏:
 一般的なアクションRPGで使用するSEボイスなどは,200から300種類程度なんですけどね。メイガスはプレイヤーとコミュニケーションを取る必要があるので,どうしてもそれくらいになってしまいます。

――PVの中では,ドリフターが所属する「協会」という組織の存在が示唆されていました。同組織に所属しているプレイヤーへの攻撃にペナルティがあったり,ほかの所属可能な組織があったりするのでしょうか。また,PvPへのペナルティなどはありますか。

二見氏:
 ちょっと具体的な言及はできないのですが……。ドリフターたちは協会に所属していて,協会員に対して積極的な戦闘を行ったドリフターの情報は記録されますが,それがストーリー的に“悪”とされるわけではありません。
 また,遊び方の傾向によってプレイヤーに寄せられる依頼(ミッション)の傾向が変化する要素も用意しています。協力的に振る舞うか,利己的に振る舞うかによって,ドリフターとしての社会的な立場が変化していくわけですね。
 同ジャンルの作品では,倒せるプレイヤーを倒して物資を奪うのは「可能であればしたほうが良いこと」ですが,本作ではプレイヤーキルが常に良い選択肢とは限りません。どちらの振る舞いにも利益があるので,自分に合った遊び方が可能です。

――ミッションにはAO結晶の採掘以外にも,さまざまなものが存在すると考えていいのでしょうか。

二見氏:
 もちろん,それだけではありません。採掘はドリフターが生きていくにあたって必須の仕事で,最初に習得すべきものです。最底辺のドリフターとしてゲームに参加したプレイヤーは,採掘でお金を貯めて,自分の拠点を作ってメイガスとの生活を豊かにしていくことになります。
 下積みを経てドリフターとして信用を獲得したら,いろいろな企業から高度な依頼が届くようになります。その中で,ストーリーに関わる重大な秘密を解き明かす依頼や,プレイヤーの振る舞いに応じた依頼が舞い込んできて,それぞれの生き方を楽しめるという設計になっています。

――撃墜されてしまうとお金がかかるようですが,お金が底をついたらどうなってしまうのでしょうか。

片岡氏:
 大丈夫です,借金ができます!

二見氏:
 メカと武器は消耗品に近い存在で,使えばどんどん壊れていきます。なので,どんどん探索に行ってお金や素材を集めて更新していくように動くのがいいかと思います。ご利用は計画的に!
 もちろん,支給されるものもあるので「まったく出撃ができない!」といった状況には陥らないようになっていますよ。

――拠点整備要素は,どういった内容になるのでしょうか。

二見氏:
 クレイドルを整備するための設備や,パーツや装備品などを生産する施設,メイガスと生活するためのスペースなどを用意する予定です。

――ビルドの幅はどの程度を想定していますか。

二見氏:
 具体的な数量は控えますが,各プレイスタイルに特化したビルドを組めるように用意しています。PvPを中心に楽しみたい人,探索を主に行いたい人と,それぞれ遊び方は異なりますからね。

――初心者向けにはどういったサポートを用意していますか。

片岡氏:
 メイガスによる情報のサポートが,それにあたります。ヘッドホンでガッツリ音を聞いていなくとも,駆動音を感知してくれたり,射線が通っているかを確認してくれたりと,上級者が自然にやっていることをメイガスが対応してくれるイメージですね。

二見氏:
 上級者でなければ得られない情報をメイガスが手助けすることで,知識によって封殺されるようなストレスを低減できように調整しています。以前に撃破された場所をプレイヤーに伝えたり,統計データをもとに提案をしたりと,相談しながら理解を深めていく感覚を楽しんでいただければと。

――いわゆるCo-opモードなどは用意されていますか。

二見氏:
 実は協力するプレイも検討していますが,まだ詳細はお伝えできません。「エモートだけでなんとなくコミュニケーションを取る」といった形ではなく,きちんとシステム面でのサポートも用意する予定なので,詳細は今後の発表にご期待ください。
 ただし,偶発的な出会いや判断を楽しむのがコンセプトではあるので,協力を前提にした設計にはしないつもりです。

――マッチングはどういった形式で行われるのでしょうか。また,1つのマップに存在できるプレイヤーの人数はどの程度なのでしょう。

二見氏:
 人数を揃えてマッチという形ではなく,1つのマップにプレイヤーが侵入していくような形式になります。入れる人数はマップによって異なり,TGSの試遊バージョンであれば最大8人ですね。
 Botやエンダースも出現し,アイテムのリポップなども行われますので,同時にマッチングする必要はなく,バラバラにアクセスするような形でもまったく問題ありません。

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