東京ゲームショウ2022のLevel Infiniteブースで出展されていた,新作スマホアプリ
「ドラゴンネスト2:エボリューション」(
iOS /
Android)。本作は,PC向けオンラインアクションRPGとして4Gamer読者にもおなじみの
「ドラゴンネスト」(現在は「
ドラゴンネストR」としてサービス中。以下,ドラネス)の続編タイトルである。ドラネスは日本でも人気が高く,詳細が気になる読者も多いだろう。
TGSの会期中,本作の
日本向けマーケティングマネージャーに直接話を聞く機会を得たので,その内容を紹介しよう。
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※記事内の画面はすべて開発中のものです
「ドラゴンネスト2」が東京ゲームショウでお披露目
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
さっそくですが,本作ではどういった業務を担当しているのでしょうか。
マーケティングマネージャー:
私は日本地域のマーケティングマネージャーとして,約2年前から本作に関わっています。現在はローカライズやカルチャライズ関連の業務が大部分を占めていますが,日本向けの展開が本格的に始まったら,宣伝や各種キャンペーンも担当することになるでしょうね。
4Gamer:
TGSに本作を出展した反響はいかがですか。
マーケティングマネージャー:
ビジネスデーにも関わらず,たくさんのドラネスファンがブースに足を運んでくれて,日本のユーザーさんの熱意を感じました。
4Gamer:
これはずっと気になっていたのですが,Tencentは2020年6月に「
龙之谷2(ドラゴンネスト2)」というタイトルを中国向けに発表していますよね。本作とは,何か関連があるのでしょうか?
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マーケティングマネージャー:
よくご存じですね。「龙之谷2」の日本向けタイトルが,この「ドラゴンネスト2:エボリューション」となります。
4Gamer:
実は,当時このニュース記事を執筆しながら,「日本でも遊べるようにならないかなぁ……」と一人で期待していたんですよ。
マーケティングマネージャー:
ありがとうございます(笑)。
でも,「ドラゴンネスト2:エボリューション」は「龙之谷2」の単なるローカライズ作品ではありません。中国語版をベースに,海外ユーザー向けに戦闘要素やゲームバランスを調整し,地域によってさまざまなイベントも追加しています。
4Gamer:
なるほど。
マーケティングマネージャー:
本作はもともとグローバル展開する予定があり,そこで一度台湾でCBTを実施しました。そのとき,中国のプレイヤーとは想像以上にプレイスタイルが違っており,方向転換を余儀なくされました。これを受けて,チュートリアルや各種コンテンツなど,かなりの部分でカルチャライズやブラッシュアップを施してきました。
前作ドラネスから地続きでつながる新たなストーリー
4Gamer:
TGSの会場で本作をプレイしましたが,そのストーリーがPC版のドラネスから地続きになっている印象を受けました。本作のバックグランドストーリーについて教えてください。
マーケティングマネージャー:
本作の時代設定はドラネスの数年後で,アルテイア大陸に再び危機が訪れるという状況下,冒険者が“賢者の石”を手に取るところから物語が始まります。そして,ドラネスの主要NPCらを巻き込んだ,まったく新しいストーリーが繰り広げられます。
4Gamer:
ゲーム開始直後のチュートリアルの段階から,ドラネスの有名NPCが続々と登場しますよね。
マーケティングマネージャー:
ええ。ストーリーにはとくにこだわっており,だからこそ本作のタイトルを「ドラゴンネスト2」,すなわちナンバリングの続編として作っています。NPCやモンスターなどのモデリングやスキル効果など,ドラネスに関連する要素はすべて,EYEDENTITY GAMESが徹底的に監修しています。
4Gamer:
ドラネスが登場して約10年も経過しているのに,ストーリーやキャラなどの各要素をしっかり引き継いでいるんですね。
マーケティングマネージャー:
ゲーム開始直後は,前作のストーリーをダイジェスト的に見せつつ進行するので,ドラネスのファンは懐かしくなると思いますよ。また,ジェレイントやベルスカードなどの人気キャラが,本作のストーリーにどういった形で関わるのか,ぜひ楽しみにしてください。
ただ,ここは強調しておきたいのですが,昔からのファンじゃないと楽しめないゲームではありません。「未経験者でも楽しめるけど,前作を経験していればもっと楽しめる」くらいのバランスが理想ですね。
4Gamer:
なるほど。
マーケティングマネージャー:
昨今のスマホ向けRPGはカジュアルなゲームが多いですが,本作では前作からキャラクターやストーリーなどの膨大な要素を引き継ぎつつ,未経験者に向けても配慮しています。調整がうまくいけば,ドラネスのスケール感に多くの人が驚いてもらえると思います。
ドラネスらしさを残しつつ,オープンワールド&MMORPGとして進化
4Gamer:
本作のサブタイトルは「エボリューション」(進化)と名付けられていますが,この進化とは,具体的にどの部分を指しているのでしょうか。
マーケティングマネージャー:
一言でいうと,ドラネスらしいアクション要素を残しつつ,オープンワールド&MMORPGとして進化していることです。
例えばフィールドエリアは広大で,ほかのプレイヤーキャラとさまざまな形で遭遇します。また,実際に冒険の内容もプレイヤーによって人それぞれです。メインストーリーを進めるだけでなく,マップをとことん踏破したり,釣りなどのミニゲームで寄り道をしたり,あるいは街でダンスをしたり。こういったゲームプレイの幅広さや自由度の高さは,アクションMORPGのドラネスにはなかった醍醐味と言えるでしょう。
4Gamer:
ドラネスの続編ということで,歯ごたえのあるアクションを求めるファンも多いかと思います。本作はスマホ向けゲームということで,ライト層とコア層のどちらに寄せたゲームになっているのでしょうか。
マーケティングマネージャー:
そこは両方と言わせてください(笑)。例えば,本作のパーティプレイは最大8人で行えるのですが,この全員が力を合わせないと攻略できないボスや,ドラゴンが待ち受ける“ネスト”といった高難度コンテンツがたくさんあります。ギルド戦などの,スマホ向けMMORPGとしての定番コンテンツも,一通り楽しめますよ。日本でドラゴンネスト2を広めるために何が必要か,これからもブラッシュアップやカルチャライズを続けていきます。
4Gamer:
日本市場においてはゲームパッドへの対応がポイントの1つになるかもしれませんが,対応予定はありますか。
マーケティングマネージャー:
今のところありませんが,必要だと思いますか?
4Gamer:
これはいちプレイヤーとしての意見ですが,ライバルとなるスマホMMORPGの多くがゲームパッドに対応しており,またiOS 16で対応するゲームパッドが増えています。プレイヤーにとっての選択肢として,あるに超したことはないのかなと思います。
マーケティングマネージャー:
そうなんですね。フィードバックとして受け止めておきます。
4Gamer:
では最後に,本作のサービススケジュールについて教えてください。
マーケティングマネージャー:
今後は9月末から10月上旬にかけて,東南アジアでCBTを実施する予定です。そこでのフィードバックを受けて,ほかの国へのサービスを行うか,あるいはブラッシュアップを継続するかを判断します。また,東南アジアのほかには台湾,韓国,香港,そして日本といった国や地域でのサービスを検討しています。
4Gamer:
日本におけるサービス開始時期などは決まっていますか。
マーケティングマネージャー:
今のところは未定です。今しばらくお待ちいただければと思います。
4Gamer:
でも,サービス開始日が未定の状況でもTGSに出展したということは,それだけ日本市場への強い期待がある,とも解釈できますよね。
マーケティングマネージャー:
フォローしてくれてありがとうございます(笑)。
今回はLevel Infiniteとして迎える初の東京ゲームショウです。またドラネスは日本で非常に人気があることから,マーケティングマネージャーとして,どうしても出展したかったんです。カルチャライズやブラッシュアップが進んだら,随時情報を公開しますので,ぜひ期待してください。