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[G-STAR 2022]壁も建物もなんでもぶっ壊して戦うチーム対戦シューター「THE FINALS」は,環境を利用した自由な戦略が楽しめそう
スウェーデンに拠点を置くEmbark Studiosは,DICEのCEOやElectronic Artsのエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めたパトリック・ソダーランド氏が,2018年に立ち上げた新しいスタジオだ。ネクソンが完全子会社化しており,今回はネクソンのタイトルの1つとして,日本メディア向けに初めて紹介の場が設けられた。
Embark Studiosは現在,250人で2つのゲームを開発しており,そのうちの1つが,今回のTHE FINALSとなる。
本作は,基本プレイ無料のチーム対戦FPSだ。プレイヤーは,THE FINALSと呼ばれる戦闘ゲームショウに参加し,現実世界を模したバーチャル世界で戦っていく。
紹介してくれたスヴェン・グリュンドベルク氏によれば,本作は過去に作られたゲームと同じようなものにはしたくないと考えているそうだ。
その差別化の最も大きなポイントとなるのが,オブジェクトの破壊だ。椅子や家具,家屋にビルなど,なんでも気軽に破壊することが可能となっている。その破壊環境の再現はサーバー側で処理され,参加プレイヤー全員が同じ映像を見られるという。
今回見せてもらえたデモでは,F1などで知られるモナコが舞台となっていた。その街並みはリアルなグラフィックスで描かれており,世界中のほかの場所のマップも作る予定だそうだ。
リアルな街での破壊表現が特徴となると,それこそ「バトルフィールド」シリーズなどで通った道なのでは? と思うかもしれないが,本作はもっとおバカな方向に突き抜けたゲームである。なにせ,あくまで戦闘ゲームショウなので,かなり自由でめちゃくちゃな戦いが繰り広げられる。
家の壁などは,そのへんに置かれた爆発物やロケットランチャー,グレネードなどで簡単に破壊できる。爆発物もバーチャルのオブジェクトだからか,ドラム缶などの大きなものでも雑に掴んでぶん投げることができるため,とにかく破壊のハードルが低い。そうなると,建物の中に入りたいなら「ここがドアだぜ」とばかりに壁を吹っ飛ばせばいいし,下の階に降りたければ床をぶち抜けばいい。敵が屋内にいるなら建物ごと吹き飛ばしてもいいだろう。環境を利用した戦略の自由度が,非常に高くなっているのである。
面白い装備として紹介されたのが,すぐに固まる泡(というか接着剤?)を発射できるグルーガンだ。固まった足場は,登れるオブジェクトとして判定されるので,グルーガンさえあれば自分で足場を簡単に作れる。建物の外で壁に向かって使えば,屋根の上もすぐに向かえる場所でしかない。
固まるなら敵の攻撃も防げそうだが,どうやら可燃性なようで,着火されるとものすごい勢いで燃えていた。これはこれで,いろいろなことに利用できそうだ。
こうした戦いがリアルな街並みで行われるのは,ショウらしくて楽し気だ。グリュンドベルク氏は本作を,さまざまな選択でショウのヒーローを作っていく,ヒーロービルダーなのだと表現していた。
1試合への参加人数は調整中とのことだが,現在は4チームでの戦いを想定しているそうで,そうなるとマップのいたるところで爆発や破壊が巻き起こるのだろう。単純な撃ち合いのうまさで勝敗が決まるのではない,新しい体験が期待できそうだ。
個人的には,どうせなら知っている都市を盛大にぶっ壊せると面白そうなので,日本が舞台のマップにも期待したい。
「THE FINALS」公式サイト
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THE FINALS(C)2022 Embark Studios AB. THE FINALS and EMBARK trademarks and logos are trademarks or registered trademarks of Embark Studios AB. NEXON trademark and logo are trademarks or registered trademarks of NXC Corporation.