プレイレポート
Switch版「Q REMASTERED」プレイレポート。あの名作物理演算パズルが,快適さとやり応えを増して甦る
本作は2015年に登場し,現在までに1200万ダウンロードされたという人気スマホアプリ「Q」(iOS / Android)のリマスター作品で,Switch向けにさまざまなパワーアップが施されているとのこと。
今回4Gamerでは,リリースに先駆けSwitch版を実機でプレイする機会を得たので,本稿ではその手触りと,本作が謳う物理演算パズルの魅力を改めて紹介してみたい。
「Q REMASTERED」公式サイト
ニンテンドーeショップ「Q REMASTERED」ストアページ
Switchで甦る物理演算パズル「Q」
すでに「Q」をプレイ済みの人も多いとは思うが,本作の概要を改めて説明しておこう。本作はタッチパネルを使って遊ぶパズルであり,画面に図形を描くと,その形がそのままゲーム内にオブジェクトとして生成。出現したオブジェクトは,ゲーム内の物理法則――重力や摩擦力に従い,落下したり転がったりする。これを利用して,提示される“お題”をクリアしていくというのが,一連のゲームの流れとなっている。
ポイントはやはり,この物理演算だ。生成したオブジェクトは,画面内にあるほかのオブジェクトと干渉するので,ときにひっかかったり,回転したりもする。プレイヤーは「てこの原理」や「加速度」「入射角と反射角」といった物理法則を頭に浮かべながら,お題に挑んでいくわけだが……それでもすんなり解法が導けるとは限らない。むしろ解法が分かっていても,正しい位置に正確に図形を描けるかという問題もあって……なかなかママならない。
一方で,想定外のアプローチであっさりクリアできてしまうこともあって,毎回のプレイに特別感があるのも本作ならではの感覚だ。物理演算が生み出すカオスを楽しむのも,本作の醍醐味の一つと言える。
とはいえ難しく考えすぎることはない。ゲーム内の物理法則は現実世界と基本的に変わりないので,あれこれ試していけばほとんどの問題は解けるはず。一人でコツコツ挑むのも悪くないが,家族や仲のいい友人と一緒に頭をひねりながら遊ぶと,かなり盛り上がること請け合いだ。
ちなみに試行錯誤に手数の制限はないが,一手でクリアすると「You did it!」(やるじゃん!)のメッセージがカラフルに表示される。別に一手クリアにこだわる必要はないが,狙って達成できるとかなり気持ちいい。反対にうまくいかず沼にハマったときも……「悪あがきしていれば何かが起こるかも」と思えるのが,本作のうまいところだ。
リマスターで軽快になり,やり応えが増したSwitch版
今回のSwitch版「Q REMASTERED」には,スマホ版から移植された1000以上の問題に加え,新たに用意された超難問「HELL」が収録されている。チュートリアルが終わればすぐに選択できるようになるが,こちらは「Q」から遊び続けている人向けとのことで,かなりの高難度となっている。初心者はまず,ほかのモードから挑戦するのがいいだろう。
またSwitch版は本体やJoy-Conのジャイロ機能,またアナログスティックを使って遊ぶことも可能で,これを利用してTVモードで画面をディスプレイに出力しながらプレイできる。しかしジャイロやスティックで正確な図形を描くのはかなり難しく,これは“一応できなくもない”くらいに考えておいた方が良さそうだ。あるいは一種の縛りプレイとして楽しむものかもしれない。
なおSwitch版とスマホ版を遊び比べてみたところ,Switch版は動作や描画が明らかにスムーズで,かなり遊びやすくなっていると感じられた。リイカによれば,リマスター版はSwitch向けに最適化が施されたとのことで,もちろんスマホ版にあった広告表示なども省かれている。
ただしスマホ版にあったヒント機能は削除されているので,完全に行き詰まったときは攻略サイトなどの力を借りることになりそうだった。
以上のように,「Q REMASTERED」はかつて「Q」をやり込んだという人,そして初めて本作に触れる人のどちらにもオススメできる,集大成的なタイトルとなっている。どの問題もそこそこ手強く,かつ物理演算ならではの不思議な感覚が味わえるパズルとなっているので,この機会にぜひプレイしてみてはいかがだろうか。
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