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ソニー,ゲーマー向けブランド「INZONE」第1弾がついに発売。バイオシリーズのプロデューサーがイベントで語ったINZONEの魅力とは
同日午前,ソニーは,東京・銀座のソニーストア銀座にて,INZONE新商品発売日イベントを開催し,製品開発に関わったスタッフや,カプコンにてバイオハザードシリーズのプロデューサーを務める川田将央氏らが登壇してINZONEの見どころを解説したうえで,INZONEの予約注文者の中から抽選で選ばれた人に,川田氏が商品を手渡すイベントが行われた。
本稿では,イベントの概要をレポートしたい。なお,各製品の情報は,新製品ニュースやなどで確認してほしい。
ソニー,ゲーマー向け製品ブランド「INZONE」のディスプレイとヘッドセットを発表。ハイエンドにふさわしい高スペック製品を揃える
2022年6月29日,ソニーは,ゲーマー向けの新しい製品ブランド「INZONE」の設立と,第1弾製品となるディスプレイ2製品およびヘッドセット3製品を発表した。PlayStationとは異なるゲーマー向けブランド第1弾の製品だけに,とくに最上位モデルは非常に高いスペックを有するのが見どころだ。
イベントは,INZONEのディスプレイ製品設計担当の竹田右京氏と,ヘッドセット製品設計担当の生出健一氏が登壇し,各製品の見どころをアピールするパートから始まった。
「ソニーに入る前から,最高のゲーミングモニタを作りたかった」という竹田氏は,INZONE M9に携わったことで,その夢を「こんなに早く実現できるとは思っていなかった」そうだ。
まず,INZONE M9において最大の特徴とも言える直下型LEDバックライトの部分駆動(ローカルディミング)については,IPS液晶パネルを採用しながら高コントラスト比を実現できることが利点であると言う。この特徴により,オープンワールドタイプのゲームや,シネマチックな映像美のゲームにも適した製品であるとのことだ。
また,INZONE M9が,ディスプレイの標準化団体であるVESAが定めたHDR表示規格「DisplayHDR 600」の認証を取得しており,HDR映像における明暗の表現力に優れる点も特徴であるという。この特徴と,直下型LEDの部分駆動が合わさったINZONE M9で,「今までは見えなかったような暗闇の中のディテールを見つけ,『こんなものがあったんだ』という発見をしてもらえるといい」と竹田氏は述べていた。
それに加えて,竹田氏は,INZONE Mシリーズには操作と設定面でも利点があると述べる。INZONE Mシリーズは,背面にあるOSDメニュー操作用のジョイスティックで設定を変更できるだけでなく,PC用設定アプリ「INZONE Hub」を使うことで,PCの画面上でディスプレイの設定を変更できるので手軽であるのが利点とのことだ。
一方,ソニーで10年以上にわたりオーディオ用のヘッドフォンやイヤフォンの音響設計に携わってきたという生出氏は,ゲームのサウンドが進化してきたこともあり,「いい物ができるだろうと,確信を持って,ワクワクしながら設計した」と語る。そのうえで生出氏は,INZONE Hシリーズの見どころについて3点を挙げた。
1つめは,立体音響技術の「360 Spatial Sound for Gaming」(以下,360SS for Gaming)に対応すること。いわゆるバーチャルサラウンドサウンド技術であるが,これによって音の定位が正確に聞き取れることが,ゲームにおける利点というわけだ。それに加えて,INZONE Hシリーズは,スマートフォン向けアプリ「360 Spatial Sound Personalizer」を使って,ユーザーの耳の写真から,個人の特性に最適化したバーチャルサラウンドサウンドによって,より定位感を上げられることもポイントであると,生出氏は述べる。
2つめの見どころは,装着性の良さ。ふかふかで面積の大きなイヤーパッドで耳を柔らかく包み込み,イヤーカップを頭に押さえつける側圧も弱めになっているため長時間のプレイに耐えられ,「10時間以上付けていても,まったく頭が痛くならない」(生出氏)そうだ。
最後の3つめは,最上位モデルのINZONE H9が搭載するアクティブノイズキャンセリング機能にある。ソニーが,ヘッドフォン製品の「1000X」シリーズで採用しているのと同じく,2つのマイクを用いた「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を採用することで,家の中で使うときもファンやエアコンの騒音をシャットアウトして,ゲームに集中できるのが利点となる。
アクティブノイズキャンセリング機能は,ゲームへの集中だけでなくオンライン会議などもで有効なので,生出氏は仕事中でもINZONE H9を使っているとのことだ。
ゲストとして登壇したカプコンの川田氏は,「バイオハザード ヴィレッジ」(以下,ヴィレッジ)や「バイオハザード RE:2」(以下,RE2),「バイオハザード RE:3」(以下,RE3)のプレイ映像から,INZONE M9やINZONE Hシリーズの特徴を示す例を挙げて説明した。
たとえば,ヴィレッジの場合,もやの向こうに城の姿がぼんやりと見えるようなシーンがあるが,ディスプレイによっては,これを適切に表示できないことがあるという。その点,コントラスト比に優れるINZONE M9は,きちんと表現できているそうだ。川田氏は,「美しさと恐さを表現できる」と,同製品を賞賛した。
また,INZONE Hシリーズの360度立体音響や定位感の優秀さにより,水平方向だけでなく,上下から聞こえる敵の動く音も正確に表現できるため,「四方八方から攻撃の音が聞こえる」そうだ。
そのほかにも,INZONE M9では,RE2で爆発の場面を取り上げて,暗い背景にエフェクトがいっぱい表示されるようなときも適切な表現ができている点や,RE3の街中で,ネオンの光り方や壁に書かれた落書き,水の反射といった表現を美しく描写できている点を,川田氏は高く評価していた。
最後に川田氏は,INZONEシリーズを使うことで,「これまで見えなかったものが見えるのを,体験しながら恐がってほしい」とまとめた。
なお,ソニーの直営店であるソニーストアの銀座,札幌,名古屋,大阪,福岡天神の各店舗にて,7月31日まで,事前予約制の「INZONE特別体験会」を開催している。ゲーマー向けPCやPS5で「ELDEN RING」を使ってINZONEの各製品を体験できるので,各製品の実力を自分で確かめたい人は,参加してみるといいだろう。
INZONE特別体験会の申し込みページ
ソニーのINZONE公式ページ
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