プレイレポート
[プレイレポ]「ドラゴンズドグマ 2」メディアプレビューで体験できた魔剣士とマジックアーチャー,そしてさまざまなハプニングを紹介
不可思議な力を操り,戦場を飛び回る魔剣士
「ドラゴンズドグマ 2」は,カプコンより2024年3月22日に発売されるオープンワールドアクションRPGだ。竜に選ばれて「覚者」となった主人公は,奪われた心臓を取り戻すため,異世界の従者である「ポーン」たちとともに旅に出ることになる。
ファンタジーの王道ともいえる獣人の国「バタル」が登場し,獣人の覚者やポーンを作れることでも話題となったが,今回プレイできたのはそのバタルの周辺地域で,魔剣士はバタルを調査するために国境の町に訪れたところ,マジックアーチャーはバタルに入国したあとの冒険を楽しめた。なお,プレイ環境はPS5版で,本稿での操作説明は,DualSense ワイヤレスコントローラー準拠でお伝えしていく。
魔剣士は覚者専用のジョブで,今回初めてプレイアブルとなった。テレポートしたり,見えない力で敵を掴んだりといったユニークな能力に,“両側に刃が付いたナギナタ”とでもいうべき「魔双剣」を組み合わせて戦う。アクション面でのポテンシャルが高く,慣れると縦横無尽に戦えるジョブという印象だ。
[R1]のジョブ固有アクションは「魔弾」を放つというもので,タメ押しや追加入力で性質が変化する。「畏レノ魔弾」は敵を怯ませるがダメージはなく,タメ続けると動きを封じる「封ジノ魔弾」に変化。封ジノ魔弾がヒットした際に [R1]を追加入力すると,魔弾が拡散して広範囲に影響を及ぼす「散ジル魔弾」へと変化する。
そして封ジノ魔弾か散ジル魔弾がヒットした際,タイミングよく[×]のジャンプボタンを押すと「刹那詰メ」が発動。魔弾がヒットした対象のところへワープする。例えば,空中からの仕掛けてくるハーピーに対して使えば,一気に空中での接近戦を仕掛けられる。ここからは,魔双剣で攻撃してもいいし,[R2]で掴んで地面に引きずり下ろしてもいいだろう。
もちろん,地上の相手にも魔弾は有効だ。敵との間合いが離れていても,刹那詰メなら一瞬で間合いを詰められる。ダッシュよりも素早いし,ほかの行動中にも魔弾をタメられることを利用して,攻撃の中に混ぜて絶え間なく攻め続けるなんてこともできる。相手が中型や大型の敵だった場合,背中や頭に魔弾を当て,そのまま掴んで攻撃することもできる。
ほかの攻撃をしつつ魔弾をタメたり,魔弾ヒットから刹那詰メの追加入力をするのは慣れが必要だが,仕組みが理解できると,地上にいたかと思えば空中にいて,遠くにいたかと思えば気付くと間近にいるといったように変幻自在な動きが可能となる。
カスタムスキルも個性的なものが揃っている。「天竜ノ牙」は空中にワープしたあとに急降下して突き刺すというもので,相手の攻撃を引きつけて使えば回避しつつ技が発動し,威力もアップする。「弾ク神衣」は自分と周囲の仲間に対し,短時間あらゆる攻撃を無効化する魔法防壁を展開でき,「奪ウ魔手」は近くの敵からスタミナを奪うなど,攻撃からサポートまでマルチに活躍できる。
とくに印象深いのが「掲ゲル供物」で,小型の敵や物体を魔力で掴んで浮遊させ,ほかの敵に対して投げつけられる。「ドラゴンズドグマ」名物の掴みでも似たようなことはできるが,掲ゲル供物のほうが素早く持ち上げられるうえ,狙いは自動で付けてくれる。小型の敵は怯ませないと持ち上げられないが,魔双剣や魔弾と組み合わせれば,そうした制限も気にならない。
敵のただ中をずかずかと歩きつつ魔双剣や魔弾で攻撃し,手首を一ひねりするだけで敵は浮かび上がり,違う敵に向かって吹き飛んでいく……そんな尊大とも言える立ち回りを実現できるのが魔剣士で,使いこなせば相当にかっこいいアクションを見せてくれるはずだ。
当初は試行錯誤しながらプレイしていたが,慣れてくると,空飛ぶグリフィンの背中側に封ジノ魔弾でワープ,そのまま背中の上に立ち,天竜ノ牙で繰り返し突き刺しつつ,スタミナが減ったら奪ウ魔手で補充し,再び天竜ノ牙で突き刺すといったコンビネーションもできた。
自由度が高いうえ,アクションの操作感も良好で,プレイヤーの発想次第でいろいろな動きが見せられそうだ。“ファンタジー世界シミュレータ”を目指す「ドラゴンズドグマ 2」のコンセプトを象徴したジョブとも言えるだろう。
[TGS2023]ファンタジー世界のシミュレータを目指して――「ドラゴンズドグマ 2」開発者インタビュー
現在(2023年9月24日)会期中の東京ゲームショウ2023でプレイアブル出展されている,カプコンのオープンワールドアクションRPG「ドラゴンズドグマ 2」のインタビューをお届けしよう。プロデューサーの平林良章氏とディレクターの伊津野英昭氏に,本作が目指すところについて聞いた。
魔剣士プレイ時には,国境近くの野山を歩き回ったが,敵の待ち伏せにあったり,何かが隠されていそうな洞窟を見つけたり,旅人がモンスターに襲われていたりと,さまざまなイベントが発生し,そこからドンドンと冒険が発展していった。広大なフィールドには,遠くに見える街や気になるオブジェクトもあり,ついつい目的を忘れて寄り道をしてしまってばかりいた。
また,フィールドには点在する野営ポイントでは,休息するだけでなく,ポーンと話をしたり,焚き火に薪をくべたり,肉を焼いたりといったキャンプ的なアクティビティを楽しめた。中でも印象深かったのが肉焼きで,肉を焼く様子が実写で映し出され,これが本当に美味しそうでまさに「飯テロ」である。焼く肉によって映像が変わるだけでなく,アップするパラメータも変わるそうで,いろいろと集めて焼きたくなってしまった。
また,関所の街では「乗り合い牛車」が用意されており,バスのような感覚で利用できた。牛が車を引くだけに歩みは遅いのだが,「目を閉じる」コマンドを使えば,バスや電車での居眠りよろしく,気がついたら目的地に到着している。大変便利なシステムだが,道中で敵に襲われることがあるため,その時は目を覚まして牛車を守らなければならない。今回のプレイでは1回の乗車で複数回襲撃されたこともあり,治安はよろしくない模様。襲撃メンバーもリザードマンやゴブリンなどの小型から,オーガのような中型まで多彩で,移動中も退屈することはなさそうだ。
新たなスキルで攻撃からサポートまで活躍するマジックアーチャー
マジックアーチャーは魔道弓で攻撃からサポートをマルチにこなす前作の人気ジョブで,新たなカスタムスキルが加わっている。今回のプレイデータには,壁や地形で反射する矢を射る「跳弾魔従」,自分で炎の矢を誘導できる「咬炎魔矢」,矢が射線上の敵の体力を奪い,着弾したポーンを回復させる「転命魔弓」,催眠の状態異常を蓄積する「昏睡魔弾」,冷気の追尾矢を射る「冷迫魔弾」,照明を作る「天照魔球」,最大タメで瀕死状態のポーンを蘇生させ,それ未満では当たったポーンの体力を回復する「命還魔弓」など,いろいろな役割をこなせるカスタムスキルが揃っていた。
とくに面白い遊びだったのが咬炎魔矢で,発射すると視点が矢の先端のものになり,左スティックで自由に動かせ,誘導弾のように敵を追尾できる。避けられてしまって慌てて軌道修正するものの,うまく当てられずその場でぐるぐる回った挙げ句に岩にぶつけてしまうといったアクシデントも愉快だった。
弓使いということで,基本は後方からの支援がメインとなるのだが,昏睡魔弾を使って手ごわい敵を眠らせたり,命還魔弓でポーンを援護したりと,仲間との連携の面白さを味わえた。また,敵をロックオンすると自動追尾してくれる魔道弓の便利さは前作そのままで,「転魔眼」を使えばロック対象を複数部位と単一部位に切り替えられる。ポーンたちの状況を俯瞰したうえで,さまざまな矢を使い分けるのがマジックアーチャーの醍醐味で,状況に応じた戦いを楽しみたい人にうってつけのジョブと言えそうだ。
バタルの街「バクバタル」は,岩を利用した施設と天幕が並ぶ異国情緒漂う街だ。広い畑や染料を作る「染料溜まり」もあり,生活感がある。バクバタルには自宅を買うこともでき,拠点として活用できるようになる。ディレクターの伊津野英昭氏によれば,仲良くなったNPCが自宅に来てくれることもあるそうだ。
[インタビュー]「ドラゴンズドグマ 2」が目指すのは,プレイヤーごとに体験が異なる「人に話したくなるゲーム」
2024年3月22日の発売に先立って「ドラゴンズドグマ 2」のメディアプレビューが行われた。このメディアプレビューでは「魔剣士」と「マジックアーチャー」のプレイを体験できた。内容を踏まえ,プロデューサーの平林良章氏とディレクターの伊津野英昭氏にインタビューし,本作が目指すところについて聞いた。
洞窟を使った「奉炎殿」では,神秘的な炎に祈る獣人・ナデニアと,彼女を警護するメネラのクエストを体験できた。ナデニアは先日賊に襲われたばかりのようで,プレイヤーは祈祷に来た人々の中から賊を見つけ,取り押さえる任務にあたることに。
最近のゲームであれば,賊にはマーカーが付けられ,近づくと「捕まえる」的なガイドが出るのでボタンを押せばクエスト解決となるところだろうが,本作では賊が誰であるかは,伝えられた身体的特徴から自分で見極めなければならない。賊の特徴を聞くと,「髪を結っていた」「腕に傷を負っている」だそうで,薄暗い奉炎殿の中で人々にフォーカスを当て,探し出していく。
賊に目星をつけて,さぁ捕まえるぞという段階に至るが,今度は取り押さえる方法が分からない。近づいてみてもガイドは出ないし,どうすればいいか分からない状況に陥ってしまったが,実は基本操作である「掴む([R2])」をすればいいだけだった。親切なゲームガイドが出るだろうという先入観にとらわれていたことを痛感した一コマであった。
バクバタルの付近を離れると,そこは一面の荒野。あちこちに立つ岩山はロープウェイで結ばれており,人力でクランクを回すことでゴンドラを活用できる。なお,クランクを回す作業は覚者自身が行ってもいいが,ポーンにも任せられる。
ゴンドラからの眺めは格別で,地面を歩く旅人や空飛ぶグリフィンといったバタルの風情を楽しめるのだが,ゴンドラの移動をポーンに任せ,手持ちぶさたになった筆者は,よせばいいのにグリフィンに矢を射てしまった。怒ったグリフィンはゴンドラに襲いかかり,思わぬ場所で戦闘が始まってしまうことに。
普通のアクションRPGであれば移動用のゴンドラが壊れるなんてことはないが,本作は“ファンタジー世界シミュレータ”を謳う作品。当然,ゴンドラもグリフィンに攻撃されれば壊れてしまうし,高空から地面に叩きつけられた覚者一行は全滅状態に陥ってしまった。オマケに落下後に態勢を立て直そうとするも,たまたま落下した場所に獣人の盗賊とハーピーがおり,四つどもえの状態に。旅はトラブルが多いほど面白いとも言うが,泣きっ面に蜂の状況に思わず筆者も笑ってしまった。
また,今回の試遊では,キャラクタークリエイトも体験できた。お金を払うか特定のアイテムがあれば,キャラクタークリエイトをやり直すことができるのだ。顔は提示された9つのサンプルから1つを選ぶと,そのサンプルに近いイメージの顔が新たに9つ提示されといった流れで絞り込んでいける。最初に全体の方向性を決めて,あとで細かい部分を変更できる仕様だ。
ポーンが状況に合わせた雑談をしてくれるのも前作と同様。中には「自分が派遣された世界には,女性ポーンばかりを集めるマスターがいた」なんて話もあり,ポーンの雑談を聞くのも楽しみの一つとなりそうだ。
今回「ドラゴンズドグマ 2」をプレイして感じたのは,「いかに自分がゲームという先入観に縛られている」かだった。「普通のゲームであれば」という考えは一旦捨てて,思うがままに楽しむのが一番であるように感じられた。当たり前のことが当たり前に起こる“ファンタジー世界シミュレータ”とアナウンスされている本作で,どんな冒険がプレイヤーを待っているのか。3月22日の発売まで,指折り数えながら過ごすことになりそうだ。
「ドラゴンズドグマ 2」公式サイト
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