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[gamescom]メビウス風アートの都市建設シム「Synergy」は,環境への配慮と人々の幸福とのバランスがテーマ
「Leikir Studio」公式サイト
ローグライクなダークファンタジー「Rogue Lords」(2021年)を手がけたLekir Studioの新作となる「Synergy」は,未知の惑星に到着した人類が街を作り,探索や研究などを行いながらサバイバルを続けていくというSFテーマの都市建設シムだ。Lekir Studioの設立者であるオーレリアン・ルー(Aurélien Loos)氏によれば,市民の幸福(ハピネス)を高くすることが最大の目的だが,惑星の自然を破壊しないように配慮し,都市開発と自然保護のバランスをとりながら文明を発展させていくところが,ほかの都市建設シムと大きく異なる点だという。
惑星の環境は過酷で敵対的でもある。遠征に乗り出して惑星を探索し,さまざまな謎を解いていくことがゲームのキャンペーンになるという。到着した人々は,あまりの厳しさのため絶望の淵に立っており,リーダーであるプレイヤーは,試行錯誤を重ねて住民をハッピーにしていかなければならない。
周囲の木材を伐採して資源として活用したり,近くの池から水をくんで飲んだりすれば生活は向上するが,興味深いのは,植物の性質や,池の水が飲料としてふさわしいのかなど,まったく分からない点で,それぞれに施設を設けて研究しなければならない。このようにして環境に適応しつつ,資源が枯渇しないように環境と共生することがサバイバルのカギになるのだ。
デモでは,ゲームの手順が具体的に紹介された。マップに生えている樹木には,ピンクの花をつけるものや,紫色のサボテンのようなものなどがある。プレイヤーは,それら1つ1つに対して,湿潤な土地を好むのか,それとも乾燥地帯を好むのか,実をつけるのか,つけるとすれば,どの季節になるのか,成長のスピードがどれほどなのかといったことを調査し,どれほどの量を消費すべきかを決定していく。
都市建設シムでは,用意された資源は枯渇するまで使い続けるのが定石だろう。だが,このゲームでは,環境への配慮というスタンスが重要になる。水の使用が長期的に健康被害をもたらすかもしれないので,医療や薬品の研究をしたり,水の浄化も行ったりなど,それぞれの要素が多角的に関連しており,そのため,ゲームの進捗もスローなものになりそうだ。
ゲームを進めることで,プレイヤーは「知識の本」(Knowledge Book)と呼ばれるノートに知識を蓄え,研究開発で新技術や施設,さらに「ドグマ」と呼ばれる精神的な基本原理を生み出しながら文明を高度化させ,人類の未来についての決定も行っていくという。
そんな「Synergy」は2023年内のリリースを予定しており,インタフェースとテキストが日本語に対応するとのこと。フランスのバンド・デ・シネ作家メビウス(ジャン・ジロー氏)にインスパイアされたというアートスタイルも個性的な作品だ。
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