ウメハラ選手，MenaRD選手など「ストリートファイター6」のトップ選手がオフラインで激突。「FAVCUP 2023」を200枚超の写真で振り返る

　2023年12月29日と30日に埼玉県のところざわ サクラタウンで，対戦格闘ゲーム「ストリートファイター6」（PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 以下，スト6）のオフラインイベント「FAVCUP 2023」が開催された。ウメハラ選手，MenaRD選手など国内外のトッププレイヤーが集い，2023年の総決算とも言える戦いを見せたイベントのフォトレポートをお届けする。


　当イベントは，プロゲームチーム「FAV gaming」を運営するKADOKAWA Game Linkageが主催となって開催された。競技タイトルはスト6のみで，初日となる29日には，7人の招待選手に当日に実施されたオープントーナメントで勝ち残った1人が加わった「SF6 SINGLE OPEN TOURNAMENT」が，2日目となる30日にはストリーマーによる紅白戦「SF6 ストリーマー紅白闘合戦」と，世界各国の選手を招いた3on3のエキシビションマッチ「SF6 WORLD 3on3 BATTLE」が実施された。


　本稿では，年末のお祭りにふさわしいイベントとなった「FAVCUP 2023」の模様を200枚超の写真で振り返っていこう。なお，配信のアーカイブはYouTubeで視聴できるので，試合内容を確認したい人は合わせて目を通しておこう。

【DAY1】FAVCUP2023
https://www.youtube.com/live/wR0qGTvxWLc?si=QstbqQt5DlKFOd-v

【DAY1】FAVCUP2023 FINAL TOURNAMENT
https://www.youtube.com/live/GTBIlFelTXI?si=uSUP8AbUEVxQhCXQ

【DAY2】FAVCUP2023
https://www.youtube.com/live/XTiQNR07vlQ?si=ifROOVoW3gsHQxPj

「FAVCUP 2023」公式サイト

DAY1・SF6 SINGLE OPEN TOURNAMENT予選大会

　最初のプログラムとなる「SF6 SINGLE OPEN TOURNAMENT」の予選大会は，29日の10：00にスタート。7人の招待選手（MenaRD，AngryBird，NuckleDu，OilKing，ウメハラ，ときど，sako）と賞金100万円をかけて争う最後の1人がオープントーナメントで決定された。

　予選大会は誰でも参加できるオープントーナメントで，レギュレーションはダブルエリミネーションの2本先取が採用された。昨今のスト6の競技シーンのスタンダードとも言えるルールだ。

会場で販売されていたオフィシャルグッズ

大会レポーターとして，予選の模様をニコニコ動画で配信していたREJECT所属のストリーマー・ハイタニ氏。大会の模様を配信するだけではなく，選手のインタビューも行っていた

以前はレバー搭載のアーケードコントローラが主流だった国内のデバイス事情だが，現在はゲームパッド，レバーレスコントローラの割合も高くなっている

会場の外には，特設のフリー対戦スペースが用意されていた

大会イベントでは非常にありがたいケータリングゾーン

男性プレイヤーが多数を占めるのは変わらないが，昨今は女性プレイヤーの数も増加傾向にある

交流中のGood 8 Squad所属のぷげら選手と，サウジアラビアのプロゲーマー・Angrybird選手。英語が堪能なイメージの無かったぷげら選手に話を聞いたところ「気合でなんとかなる」という力強い言葉を返してくれた

トーナメント後半は名の知れた猛者が激戦を繰り広げていた。スト6になってもトッププレイヤーは安定した成績を残している印象だ

予選大会の決勝のカードは，魚群所属のもけ選手とGood 8 Squad所属のガチくん選手の対決に。結果，もけ選手が勝利し，決勝大会の出場権を獲得した

DAY1・SF6 SINGLE OPEN TOURNAMENT決勝大会

　予選大会に続いて実施された「SF6 SINGLE OPEN TOURNAMENT」の決勝大会には，招待選手7人と，予選大会を勝ち抜いたもけ選手が出場。レギュレーションは予選大会と同じく，ダブルエリミネーションの2本先取が採用された。また，総合司会，実況をアール氏が，実況解説をハメコ氏とふり〜だ氏が担当した。

総合司会，実況を務めたアール氏

ROHTO Z!｜ときど（ケン）

Bandits｜MenaRD（ルーク/ブランカ）

SR｜NuckleDu（ガイル）

魚群｜もけ（春麗）

TM｜Oil king（ラシード）

NASR｜AngryBird（ケン）

FAV｜sako（春麗）

BEAST｜ウメハラ（ケン）

実況解説を担当するハメコ氏，ふり〜だ氏

第1試合で激突したときど選手とMenaRD選手。前作では大規模大会の上位でよくマッチを見た組み合わせだが，今回はときど選手に軍配が上がった

続く2試合めは，予選から勝ち上がってきたもけ選手と台湾のOil king選手の試合に。予選を勝ち抜いた勢いのままもけ選手が勝利した

1回戦の第3試合は，sako選手とAngrybird選手の組み合わせ。この試合は現時点の世界最強とも噂されるAngrybird選手が勝利した

1回戦最後の試合は，NuckleDu選手とウメハラ選手の対決に。ウメ散歩とも称される不気味な前歩きで試合の流れを作ったか。ウメハラ選手がNuckleDu選手を撃破した

もけ選手は朝から予選大会に出場し，ここまで10試合以上を戦い抜いている。トーナメントを戦い抜く身体づくりにも成功している印象だ

ウィナーズファイナルは，ときど選手とAngrybird選手の組み合わせに。ケン同キャラのミラーマッチとなったこの試合をときど選手が勝利し，ウィナーズサイドでグランドファイナルに進出を決めた

ルーザーズファイナルは，Angrybird選手ともけ選手の対決に。ラウンドを先取するもけ選手だったが，Angrybird選手が驚異的な追い上げを見せ連勝し，ときど選手とのリベンジマッチに挑む形となった

　グランドファイナルは，ときど選手（W）対Angrybird選手（L）という，ウィナーズファイナルと同じ組み合わせとなった。試合は要所のドライブインパクトが効果的に機能し，流れを掴んだAngrybird選手が2本先取し，リセットに成功する。



　お互いルーザーズとなった最終決戦は，ときど選手が試合を先取しリーチをかけるも，Angrybird選手が続けて2試合を連取。「SF6 SINGLE OPEN TOURNAMENT」を優勝し，賞金100万円を獲得した。

DAY2・SF6 ストリーマー紅白闘合戦

　DAY2のはじめに実施されたのは，スト6ではすっかりお馴染みとなりつつある著名ストリーマーによるエキシビションマッチだ。今回は紅組と白組の2チームにそれぞれ5人ずつ所属し対戦を行う，いわゆる紅白戦形式を採用。先鋒戦，次鋒戦，中堅戦，副将戦，大将戦の5試合を行い，勝利した人数が多いチームが勝利となるルールで実施された。なお，それぞれの試合は5本先取制となっていた。

先鋒戦は，紅組・けんき選手（リュウ）と白組・だいだら選手（JP)の組み合わせ。だいだら選手のJPの仕上がりが光り，5-1で危なげなく勝利した

ストリーマーイベントではよく見られる，特製うちわやポップなどで応援するファンの姿も

次鋒戦は，紅組・ぼんじゅうる選手（マリーザ）と白組・布団ちゃん選手（リュウ）の対戦に。過去にもストリーマー対抗戦に出場していた布団ちゃん選手が抜群の動きを見せ，ぼんじゅうる選手に快勝。白組が2連勝で早くも勝利にリーチをかけた

中堅戦は，紅組・おにや選手（ケン）と白組・SPYGEA選手（DJ）の組み合わせ。直近のやり込みが光るSPYGEA選手がノリノリの動きでおにや選手に5-1で快勝し，白組が3連勝で勝利を決めた

副将戦は，紅組・ドンピシャ選手（ガイル）と白組・こく兄選手（ケン）の試合。プロゲーマーのひぐち選手らを師とし，日々練習に励んでいるドンピシャ選手だったが，古豪格闘ゲーマーとして知られるこく兄選手には届かず。5-0でこく兄選手が勝利した

大将戦は，紅組・オオヌキ選手（春麗）と白組・歌広場 淳選手（ケン）の対戦に。レジェンドであるオオヌキ選手に対し，芸能界最強格ゲーマーとも称される歌広場選手が互角の戦いを見せ，4-4で最終試合へ

最終戦はオオヌキ選手がラウンドを先取し，歌広場選手を追い詰めるも，起死回生のスーパーアーツ3が決まり，逆転に成功。勢いのまま歌広場選手がラウンドを連取し，白組に完全勝利をもたらした

DAY2・SF6 WORLD 3on3 BATTLE

　2日間にわたって開催された「FAVCUP 2023」の最後の演目は，世界の強豪選手による3on3のチーム戦「SF6 WORLD 3on3 BATTLE」だ。出場チームは，「日本チーム 壱」「日本チーム 弐」「アジアチーム」「北米チーム」「EU・中東チーム」「ひびき一家」（予選通過チーム）の6組。はじめに3組ずつのリーグ戦を行い，最終的に勝ち上がった2チームが対決し，優勝を決定するというルールのもと実施された。

　なお大会は，Aリーグ「日本チーム 壱」「アジアチーム」「北米チーム」，Bリーグ「日本チーム 弐」「EU・中東チーム」「ひびき一家」に分けられて進行した。

■日本チーム 壱
ウメハラ選手（ケン）
ときど選手（ケン）
sako選手（春麗）

■日本チーム 弐
りゅうせい選手（JP）
もけ選手（春麗）
Shuto選手（マリーザ）

■アジアチーム
Oil King選手（ラシード）
Xian選手（ディージェイ）
NL選手（ルーク）

■北米チーム
MenaRD選手（ブランカ）
Caba選手（ガイル）
NuckleDu選手（ガイル）

■EU・中東チーム
AngryBird選手（キャミィ）
Big Bird選手（マリーザ）
Phenom選手（ケン）

■ひびき一家
ひびき選手（リリー）
ts選手（ケン）
えびはら選手（ルーク）

初戦となる日本チーム 壱と北米チームの試合は，先に日本チーム 壱が北米チームを追い詰めるも，大将のcaba選手がときど選手＆ウメハラ選手のWケンの撃破に成功し，北米チームがオープニングマッチの勝利を飾った

あとが無くなってしまった日本チーム 壱だったが，アジアチームの先鋒として現れたシンガポールの英雄，Xian選手がここですばらしい動きを見せる。結果，瞬く間に3タテを決め，北米チームとの決定戦に臨む形となった

Aリーグの決定戦は北米チームとアジアチームの対決に。この試合は北米チームの先鋒，NuckleDu選手が怒涛の3タテを決め，決勝戦への切符を獲得した

Bリーグの試合は，日本チーム 弐とEU・中東チームの組み合わせからスタート。この試合は，日本チーム 弐の先鋒，りゅうせい選手が開幕から鋭い動きを見せ，EU・中東チームを圧倒。3タテで勝利を決めた

先ほど3タテを決められたEU・中東チームだったが，ひびき一家との試合では，敗北のうっぷんを晴らすような攻めをAngrybird選手が展開。結果，3連勝でEU・中東チームが勝利した

Bリーグ最終試合は，日本チーム 弐とひびき一家の組み合わせ。スコア差の関係で，日本チーム 弐が1人でも相手を倒せばリーグ突破となる試合となった

試合は，先鋒戦をひびき選手が勝利するも，中堅として登場したもけ選手が安定感の動きでひびき選手を倒し，決勝リーグ進出を決めた。しかし，続く試合ではひびき一家のts選手が意地を見せ，日本チーム 弐の撃破に成功している

　「SF6 WORLD 3on3 BATTLE」の決勝戦は，日本チーム 弐と北米チームの組み合わせに。日本チーム 弐からshuto選手が，北米チームからMenaRD選手が，先鋒として登場し，試合はスタートした。


　実力は拮抗しているかにも思えたが，大舞台での強さに定評があるMenaRD選手がここで完璧とも言える動きを見せる。shuto選手を2-1で撃破すると，続くもけ選手も打倒し，あっという間にリーチをかける。


　大将としてなんとかふんばりたかったりゅうせい選手だったが，MenaRD選手の勢いは止まらず。MenaRD選手が3タテで北米チームに「SF6 WORLD 3on3 BATTLE」優勝の栄誉をもたらした。

「FAVCUP 2023」公式サイト

「ストリートファイター6」公式サイト