このゲームの読者の評価
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数々の改善、追加要素でさらに快適に 80 - 投稿者:sarrygin(男性/40代)
- 投稿日:2022/12/21
- 良い点
- ・グラフィックの向上
・フィールド移動、戦闘の速度が最大三倍速でサクサク
・シナリオ進行度の可視化と変更できる進行スピード
・一部アイテムの理不尽な入手難度の緩和
・ファン待望の追加のプレイアブルキャラクター
・ガチ勢向けのさらなるやりこみ要素の追加
・クリア後の引き継ぎ要素
などなど、盛りだくさんの改善、追加 - 悪い点
- ・説明不足、独特な会話、イベント等、サガ特有のクセは相変わらず
・独特のキャラクターグラフィックも人を選ぶ - 総評
- サガシリーズはGBの初代からプレイしているファンで、特にミンサガはPS2版を10回以上はクリアしているくらいハマりました。
元々ミンサガはSFCのロマンシングサガのリメイクとしてPS2でリリースされました。
その時点で神リメイクな出来でしたが、流石に現在プレイしようとすると荒いグラフィックと、移動や戦闘のもっさり感が特に厳しいのではと思います。
そんな中、待望のリマスター版が登場ということで期待していましたが、プレイしてすぐに期待以上の出来であると感じました。
まず、移動や戦闘スピードが最大3倍まで変更でき、ストレスフリーです。
PS2版では面倒に感じたニューロードやカクラム砂漠の移動など、3倍設定で快適です。
流石に3倍速では敵シンボルを避けることは難しくなりますが、戦闘も3倍速なので「ぶつかってもいいや」と思えるくらいに快適です。
グラフィックは現代の大きめのテレビ、モニタでも耐えられるくらいに向上はしていますが、もともとPS2のゲームでありそれなりという感じです。BGMは相変わらず素晴らしいです。
また特筆すべきはシナリオ進行度の可視化と選べる進行速度です。
進行度はPS2版では可視化されておらず、義勇軍のコメントから判断するしかありませんでした。
しかし今作では可視化されているため、現在の進行度が何%なのかをサクッと確認することができ、イベントの管理が格段にしやすくなりました。
進行速度も変更でき、PS2版ではより多くのイベントを回収する為に進行度をなるべく進めないように注意しながら、場合によっては敵シンボルにぶつかったら逃げることを選択したり、リセットしてやり直し、といった手間がありましたが、今作では進行スピードをゆっくりに変更できるため、そういった手間も不要になりました。
今作ではアイテムやステータス、覚えた技といったものが引き継げるようになったところも嬉しい点です。苦労して育てたキャラクター、または取得したアイテムを引き継げるので、2周目以降もサクサク進める事ができます。
引き継ぎたい項目を選択できるところも素晴らしい配慮です。
シェリルやアルドラ、といったキャラクターが仲間にできるといった点についても、以前からのファンにとっては喜ばしいところ。欲を言えば、シェリルなんかは主人公として選べたらなぁ、と思うのは贅沢でしょうか。
まだまだ挙げたりませんが、リメイクとしては期待以上の出来で非常に楽しくプレイすることが出来ています。現在4周目に入ったところですが、まだまだやりたいことが残っており、当面楽しめそうです。
一方でサガ特有の説明不足、理不尽さもそのままで、これは人を選ぶでしょう。
ロマサガRS等からサガに興味を持って入ってきた方々にとっては、放置プレイ感に戸惑いを感じるかもしれません。ゲームとしてのクセはかなり強い方だと思います。
とはいえ、元々周回前提のゲームデザインであること、今回のリメイクで更に快適に周回できるようになっていることから、まずは適当に遊んで見るのが良いのでは、と思います。どう遊んでも必ずラストにつながるように出来ています。
折角主人公が8名もいますし、少なくとも数週遊ぶ気持ちで、回収できなかったイベントなどは2周目移行で回収していけば良いのではと思います。
サガシリーズが好きな方、PS2版ミンサガを楽しめた方にとっては文句なくおすすめできます。その期待を裏切らないことでしょう。
サガシリーズは慣れてないけどやってみようかな、という方は、今ではYoutube等でプレイ動画が簡単に視聴できるので、一度見てみて合うかどうかを確認するのがおすすめです。 - プレイ時間
- 60〜100時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 3 5 5 4 5 -
丁寧に作られた珠玉のリマスター 95 - 投稿者:2LH(男性/30代)
- 投稿日:2022/12/20
- 良い点
- ■安易な移動速度上昇がない
オリジナル版のミンサガは他と比較してもプレイヤーの移動速度は早いわけではなかった。なので一部メディアレビューにもあるような、単純に移動速度を上げる事は一見改善点に見えたかもしれない。しかしミンサガは狭いエリアで蠢く敵シンボルをマップアビリティ(ステ忍)で避けながら進むことがゲーム性の一つでもあったので、快適さを求めるあまり安易にプレイヤー側だけへ移動速度のバフをかけることはシンボルエンカウント難度の低下、ひいてはオリジナル版が持っていたゲーム性の破壊にも繋がりかねない。
今回のリマスターでは移動速度ではなくゲームスピードそのものを等速/2倍速/3倍速と常時変更できるようにしたことで、本来のゲーム性を維持しつつも操作面の不便さを実質的に解消することに成功している。
カクラム砂漠やニューロードなど移動経路を確保しやすい長距離移動マップでは3倍速が活き、ダンジョン等その他は2倍速と等倍を使い分けると快適。
ゲームスピードの変更はバトルでも同様の操作で変更が可能。バトル中とフィールド移動中のゲームスピード変更はそれぞれ別個に設定されている。
ボスバトルをじっくり味わうなら等速で、お宝の地図やレアアイテム掘りをするなら倍速で、と用途に応じて自由に設定できる。
「連携が決まった際は等速にする」というような演出を楽しむための細かい調整が可能なのも嬉しいポイント。もうオリジナル版には戻れない。
■進行度速度の可変、進行度メーターの追加
ミンサガを象徴するシステムであるイベント進行度が各周開始時に変更できるようになった。
最初から選択できる北米版準拠の進行度「ゆっくり」は終盤こそダレ気味になるもののメインとなるイベントが揃う序盤中盤にそこそこ猶予が生まれる為、余計な戦闘が増えてもイベントを網羅しやすく初心者にオススメ。
ゲーム開始直後は専用イベントが目白押しで小技を用いないと序盤のイベントに挑みにくいアルベルト編などでは、特に進行度の緩やかさが実感しやすいのではないだろうか。
逆に二周目以降は進行度「早い」が選択できるようになるので、一日二日でパーティを育成しつつ周回を済ませることも出来るようになり様々なプレイスタイルにも合わせてくれる。
また、オリジナル版では直接視認出来なかった進行度がメーターになってメニュー画面で確認できるようになった。これだけでも超快適。
メーター自体も10・20・30・40・55・・・と、重要なイベントの節目が目立つように調整されているので覚えやすい。
■強化されたセーブ仕様
オリジナル版では宿屋セーブとクイックセーブの二種類だったものが、リマスター版では宿屋セーブと同等の通常セーブがどこでも複数スロットで行えるようになり、更にそれとは別個に従来のクイックセーブも残っているので用途に応じて様々なセーブが利用可。
マップ遷移時のオートセーブまで専用スロットを備えて実装されており、セーブデータの自由度が大幅に広がった。欲しいアイテムがドロップしたデータは通常セーブで複数保存しておき、それとは別にレア掘りは継続したいからクイックセーブのデータを繰り返しロードして・・・という使い方も簡単に行える。
■お宝の地図関連の緩和
竜鱗装備や青の剣など、かつて狂人と呼ばれたサガプレイヤーたちが血と汗となみだを流して挑んだレアアイテム掘りを、リマスター版ではかなり容易に行えるようになった。
前提であるお宝の地図そのもののドロップ率増加や新クラスのトレジャーハンターを名乗ることによるドロップテーブルの緩和などが行われており、そこに先人たちの集合知を加える事で一般的なRPGのやりこみプレイ程度には現実的なコンテンツとなった。
周回引き継ぎなどで準備しておけば、グレイ編スタート時に所持しているレベル1の地図からでも青の剣が狙える時点でどれほど現実的なものになったか、わかる人にはわかるだろう。
ただ単純な緩和ではなく、恩恵に与るにはしっかりと地図掘りレア掘りを行うプレイの組み立てをすること自体は求められるのはいい塩梅だと感じる。
■新たな仲間たちの追加
モニカ、フラーマ、マリーン、シェリル、そしてアルドラがプレイアブルキャラクターに追加。女性キャラばかりだがこうしてみるとストーリーに絡んでいたキャラが意外な程にプレイアブルになってなかったことに気づく。
各々一部イベント時やバトル時のボイスは全てオリジナル版キャストによる新録である。
特に推したい(というか公式からも猛プッシュされている)のはアルドラ。
オリジナル版から存在したある条件を満たすと次の周からダークとは別個のキャラとして再登場するようになり、本来のダーク(アサシン)との共存が可能になったうえ関係者である千年前の英雄ミルザの足跡を辿る完全新規ストーリーが追加されている。
このアルドラ視点でミルザや当時の世界や仲間を語るストーリーの出来がとにかく良い。一つ一つはとても短いのにどれも叙情的で非常に心に残る。
在りし日の藤原啓治氏による絶妙な演じ分けで形作られたダークとアルドラの個性を壊すことなく、それでいて村中知氏によって新たに命を吹き込まれた本来のアルドラとの旅も楽しめる、贅沢且つ素晴らしい追加要素だ。
■引き継ぎ要素充実のNewgame +
今回のリマスターでは手に入れた大半の装備や育成した能力値、閃いた技覚えた術、戦闘勝利回数に応じたモンスターランクなどその周回で行った殆どの要素を次の周へ引き継ぐ事ができる。
これによって強敵や真サルーイン討伐の準備が入念に行えるだけでなく、レアアイテム掘りやイベント埋めといったやり込みもし易くなった。
当然これらは個別にON/OFF可能なので縛りプレイも可能。
個人的には「チュートリアルフラグ」引き継ぎをOFFすることによって吟遊詩人による連携・無足・加撃・奥義(無足加撃)・陣・恩寵のチュートリアルボイスがもう一度ゲーム内で聴けるのがとても嬉しかった。
仕様上閃いた技引き継ぎとのトレードオフではあったが、内部的には閃き履歴自体は消失していないので更に次の周回で技引き継ぎをONにすることでまた過去の周回で閃いた技を持ち込むことが出来るので安心。
■不具合修正
アルベルトの武神の鎧バグやグレイの鬼神刀バグは当然修正されており安心して利用出来る。
竜人障壁(クラス特性転移バグ)などの一周回ってそのデメリットが戦術に組み込まれていたバグも修正されている。
筆者はまだ未確認だが、アルベルトとディアナの共存、テオドール連れ回しなどの妖精の森が絡むバグも修正されている模様。
ことミンサガにおいてはこれを良点と捉えるべきかは迷ったが、普通に遊ぶ事を考えればこれが正しい。 - 悪い点
- ■フラーマとフリーレ姉妹の共存不可
河津殿、フリーレの為に序盤から凍った城を攻略することに躊躇はない。
都合上フラーマ殿の加入が終盤になってしまうことも、今は忘れよう。
しかし、両者を同時にパーティに加えられないのはなぜか、コレガワカラナイ
どうしてか姉妹のどちらかが加入している場合、もう一方からは色々理由を付けて断られてしまう。
姉妹ともディステニィストーンの守護者という責務から解放された段階で加入するので不都合はないはずなのだが・・・?
今回のリマスターでフリーレもフラーマの塔へ逗留するようになったので二度と仲間に出来なくなるという問題は解消されただけでも有り難くはあるのだが。
先述の通りアルベルトとディアナの共存、テオドール連れ回しなどのバグ技を用いた仲間集めは今回修正されているようなので、もう少し正規で出来る幅を広げて欲しかった。
■リマスターで増える有用バグ
お宝の地図を無限増殖させたり、本来は外せない固定装備を外したり、ローザリア術法士の三術合成術を帝国学術士の二術合成に用いる等の愉快なバグが既に見つかっている。
データが破損するようなクリティカルなバグではなくオリジナル版同様の実用性のあるバグではあるが、リマスター版でのゲームバランスへの影響の観点からこれを修正するのかどうかが気になる。 - 総評
- ミンサガリマスターに求めていたものを概ね実現してくれた最高峰の一本。
オリジナルの手触りを可能な限り維持しながらも、今の時代に即した遊びやすさや新たな喜びを提供する事にも心を砕いてくれたのが窺える。
もう少しこうしてくれたら・・・という要素も勿論無いわけではないが、それよりもポジティブになれる要素が大部分を占めている。
筆者はこれから6周目に突入しようかという所で、いよいよ真サルーインやそれ以降に追加された強敵を見据えた準備を本格化させたいといったところである。
結構な時間プレイしているが、まだまだ燃え尽きる事はないだろう。
リマスターの役目、大義だった!
なお、ミンサガでは各都市の入口に必ずギユウ軍というチュートリアルを担当する子供NPCがおり、基本的なゲーム進行やシステムの詳細はそこで把握することができる。ギユウ軍から都市の地図を貰えば各施設の座標などが全て網羅されるし、その後もチュートリアルはゲームの進行に合わせて増えていくので、何か気になったら尋ねに行くクセをつけると見落としは減るだろう。
時代が時代なだけに全てに導線が引かれているわけではないし、
サガシリーズである以上クセの強い、人を選ぶタイトルではある。
だが、決してノーヒントの突き放したゲームではないことは強くお伝えしたい。 - プレイ時間
- 100〜200時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 5 5 4 5 5 -
ゲーム内容を予め全部把握していないと楽しめない 10 - 投稿者:キリコ(女性/30代)
- 投稿日:2022/12/15
- 良い点
- ■リマスター
追加されたコンテンツが多く、オリジナルのファンなら満足のいくリマスターになっているはずです。
■BGM
ロマンシングサガを名乗るだけあってやはり音楽はカッコ良かったです。 - 悪い点
- ■必要な予備知識
最初に主人公を選択すると唐突にオープンワールドに放り込まれ、何をしていいのか、冒険の目的は何なのか、どこへ行けばいいのか、またどこへ行けるのかすらさっぱりわからない状態で始まります。(私は主人公にバーバラを選びました)
そんな中行ける場所を求めて彷徨ってダンジョンを命からがら進むと、ことごとく「この先は山登りのスキルがないため進めません。」「この宝箱はスキルが足りないので開けられません。」「この先はジャンプのスキルがないため進めません」「ここは今来る場所ではありません。」といった具合で途中で帰還を余儀なくされ、フラストレーションがたまります。全く「攻略」できないのです。
ではそれらのスキルはどうやって手に入れるのかというと、ノーヒントで世界を彷徨って手あたり次第NPCに話しかけて探してくださいという話。しかもその中には一度行ってしまうとスキル不足で宝箱が開けられないまま、もう二度と入れないなんていう取りこぼし要素も存在します。
武器はどこで何を売っているのか、どのダンジョンにはどのスキルが必要なのか、どこでいつ何のクエストが発生するのか、そういったことをあらかじめ知っていないと全く楽しめないゲームです。
人によっては何をしていいかわからないまま、ランダムに村人に話しかけ、その辺の雑魚と戦うだけのクソゲーという印象で終わると思います。というか私がそうでした。
■戦闘
リマスターとはいえPS2クオリティのグラフィックで連携技など一々演出が長く、戦闘を行うと長期化します。さらにシンボルエンカウントなのに敵の方が動きが速いためエンカウントを避けることが実質上不可能です。必ず戦わなければなりません。
そしてロマサガシリーズらしく、戦えば戦うほど敵が強くなるため、エンカウントした戦闘はLPが許す限り逃走の一手です。
書いていても一体何をプレイヤーにさせたいのか意味不明です。 - 総評
- 正直、お金を返してくれという印象しかありません。私は全く楽しみを見出すことができませんでした。ここまでのハズレを引いたのは久しぶりでした。
ゲームのすべてを把握していないとまともに物語を進めることもできないのですが、ではゲームのすべてを把握している状態でゲームをすることの意味って何でしょうか。
コンセプトがそもそも矛盾していると思うのですが、斬新なコンセプトにチャレンジしたという一点において加点しておきます。 - プレイ時間
- 5〜10時間
グラフィックス サウンド 快適さ/運営 熱中度/ストーリー ボリューム 1 5 3 1 1
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