「アリス・ギア・アイギスCS」プレイレポート。総勢22名のアクトレスがハイスピードバトルを繰り広げる3D対戦アクション

　MAGES.から，「アリス・ギア・アイギスCS 〜コンチェルト オブ シミュラトリックス〜」（PS5 / PS4 / Nintendo Switch）が本日（2022年9月8日）発売された。


　本作は，人気スマホゲーム「アリス・ギア・アイギス」（iOS / Android / PC）の世界観をテーマにした対戦型3Dアクションゲーム。総勢22名のアクトレスが登場し，模擬戦闘システムによる1対1での対戦や，3人一組のチームバトル，最大6人が入り乱れて戦うバトルロイヤルを繰り広げる。

　今回4Gamerでは，発売前にMAGES.にお邪魔して，一足先に本作をプレイすることができたので，そのプレイレポートをお届けしよう。

左から，今回ゲームを紹介してくれた開発元・ピラミッドの堤 君仁氏，牟田貞治氏，ゼレオの中山祐輔氏，石井護人氏

「アリス・ギア・アイギスCS 〜コンチェルト オブ シミュラトリックス〜」公式サイト

多彩な武器を使ったバトルとカスタマイズを楽しめる

スピーディで爽快感バツグンの3D対戦アクション

　本作のオリジナルとも言える「アリス・ギア・アイギス」は，2018年からコロプラがサービス中のスマホ向け3Dアクションシューティング。舞台となるのは，謎の機械生命体「ヴァイス」によって地球が壊滅し，人類が宇宙船「シャード」で脱出した未来世界だ。

　通常兵器の攻撃をほぼ無効化してしまうヴァイスを倒すには，適性のある少女のみが扱える高次元エネルギー兵装「アリスギア」が必要となる。アリスギアを身に付けた少女は「アクトレス」と呼ばれ，シャードを守るために切磋琢磨し，数々の戦いに赴くというストーリーが展開される。

アリスギアを身に付けた少女はアクトレスと呼ばれ，シャードを守る戦いに赴く

　「アリス・ギア・アイギスCS」は，そんな「アリス・ギア・アイギス」の世界観を下敷きにした初の家庭用ゲームだ。本作ではアクトレスとヴァイスの戦いではなく，模擬戦闘システム「CS」によるアクトレス同士の戦いが描かれ，ジャンルも対戦型3Dアクションゲームとなっている。

　ゲームに登場するのは，比良坂夜露，兼志谷シタラ，百科文嘉を始めとする，スマホ版でもおなじみのアクトレス達，総勢22人。それぞれにフルボイスのシナリオと固有のエンディングが用意されており，ファンには嬉しいところだろう。

比良坂夜露は，他人を笑顔にするため戦う元気な女子高生

兼志谷シタラはゲームやアニメ好きの現代的なオタクっ子

百科文嘉は真面目で一本気。面倒見も良く，頼れる存在だ

シナリオモードでは22人から1人を選び，日々を過ごしていく。スマホ版を思わせるマップ画面で行動を選び，途中には分岐も存在する

ストーリーの合間には，アクトレス達の日常生活も描かれる

　アクトレス同士のバトルでは，多彩な武器や仲間との連携を使いこなして戦っていく。アクトレス達は，ライフルやバズーカといった「ショットギア」（遠距離武器）と，刀やハンマーなどの「クロスギア」（近接武器）を装備しており，ショットのタメ撃ちやクロスギアを使ったコンボ攻撃などが可能。また，スマホ版にはなかった「ガード」で全方位からの攻撃を防ぐこともできる。


　ほかにも，トップス（上半身）とボトムス（下半身）に装備しているギアのスキルを使用したり，さまざまなアクションで蓄積する「SP」を使って強力なSPスキルを発動したりと，多彩なアクションを繰り出せる。

SPスキルはスマホ版同様に強力で，まさに必殺技といった感じ

　シューティングやアクションゲームに定評のあるピラミッドの開発だけに，操作性はスマホ版と同様に良好で，さまざまな攻撃が飛び交う中をアクトレスがブーストを噴かして飛び回る様がカッコいい。一方で，全方位に移動できるバトルフィールドを自由自在に飛行し，フィールド上の障害物を利用して敵の攻撃を防いだりと，スマホ版とはまったく違う体験を楽しめるのが新鮮だ。

　スピーディで爽快感あるアクションが本作の魅力の1つだが，ショットやスキルを考えなしに撃ちまくっていると，すぐにエネルギー切れになってしまうので要注意。本作ではスマホ版以上にエネルギーゲージの管理が重要で，攻撃や回避のタイミングをしっかりと見極めて立ち回る必要がある。

射撃や剣，スキルなど，さまざまな攻撃を組み合わせての戦いが重要だ

　一部のスマホ版のギアは本作でも登場するので，そちらの知識があれば戦略を練るのに役立つが，それぞれの性能は対戦ゲームとしてのバランスを考慮した調整が加えられているのも面白いところ。例えば，スマホ版では発射すると即座に着弾し，敵を貫通するエネルギー系スナイパーライフルは，本作では弾速こそ速いが回避やガードが可能だ。

　また，スマホ版を始めたばかりの頃に多くの隊長が頼ったであろうトップスギアの「一〇式G型/T」は，本作でもスマホ版同様に内蔵されたブレードで近接攻撃を繰り出すスキルを使えるが，タメ攻撃によって攻撃回数が増えるようにアレンジされている。

スナイパーライフルも，対戦ゲームとしてのバランスを考慮したアレンジが加えられている

　本作では1対1の対戦のほかに，3対3のチームバトルや，最大6人でのバトルロイヤルも用意されており，オンラインやオフラインでの対戦プレイが楽しめる。


　チームバトルで操作するアクトレスは1人で，いつでもほかのメンバーと交代が可能。操作していないアクトレスは後方へ退避し，少しずつ体力が回復していくほか，専用のゲージを消費することで呼び出して，援護攻撃をしてもらえる。操作に慣れてくれば，クロスギアによる近接攻撃中にタイミング良く交代し，追撃でさらにコンボを伸ばすといったテクニカルな戦い方もできる。

　もう1つのバトルロイヤルでは，自分以外の全員がライバルだ。誰が最後まで生き残ったかを競うのではなく，相手を何回撃墜したかで勝負が決まるので，逃げ回っているだけでは勝てないし，かと言ってむやみに乱戦に飛び込んでも返り討ちにされてしまう。とくにオンライン対戦が盛り上がりそうなモードと言えるだろう。

チームバトルでは仲間の援護が重要に。画面左下の体力ゲージは，交代させると紫色の部分が徐々に回復していく

バトルロイヤルでは自分以外，すべて敵。うまく立ち回って勝利を掴みたい

　もちろん，「アリス・ギア・アイギス」のウリであるアクトレスのカスタマイズ要素は本作でも健在だ。
　シナリオを進めたり，バトルに勝利したりすることでもらえるゲーム内マネーを使って，トップスとボトムスのギア，ショットギアやクロスギア，キャラクターの能力を伸ばす「スキルモジュール」，バトルには影響しないが見た目が変わるコスチュームやアクセサリーを購入することができる。

　中でも注目なのが，スマホ版にはなかったスキルモジュールの存在だ。それぞれのスキルモジュールには，「HPを増加させるが，攻撃力が下がってしまう」といった，メリットとデメリットが設定されているので，何を重視するかでプレイヤーの個性がより出やすくなっている。

　また，コスチュームやアクセサリーの中には，スマホ版の過去のイベントで配布されたものなどもある。攻撃方法やスキルを考慮しつつギアを組み合わせるのはもちろん，デザイン重視でいろいろと着せ替えを試してみるのも面白そうだ。アクトレスを使い込んでいくとキャラクターごとの専用ギアを入手でき，強力なスキルで派手な戦いができるので，こちらもぜひ手に入れたい。

ゲーム内マネーでさまざまな装備を購入可能。スマホ版にあった得意武器の概念は存在せず，自由な装備ができる

アクトレスの見た目を変更するコスチュームもゲーム内マネーで購入できる。カメラは上下に動かせないので，スマホ版でおなじみの「ACCESS DENIED」は発生しない

　単にスマホ版「アリス・ギア・アイギス」を家庭用ゲーム機に移植するのではなく，3D対戦アクションとして大きなアレンジが加えられた「アリス・ギア・アイギスCS 〜コンチェルト オブ シミュラトリックス〜」。爽快感あふれるスピーディなアクションと良好な操作感で，スマホ版からのファンはもちろん，対戦ものが好きな人も楽しめるはずだ。

「アリス・ギア・アイギスCS 〜コンチェルト オブ シミュラトリックス〜」公式サイト