プレイレポート
[プレイレポ]強運スキルを使って,騎士とともに試練を乗り越えていく「テミラーナ国の強運姫と悲運騎士団」をチェック
2023年4月27日にオトメイトより発売されたNintendo Switch用ソフト「テミラーナ国の強運姫と悲運騎士団」(通称,「ツイツイ」)。本作は,危険が迫ると避けるべきものが光となって視覚化される特殊な能力“強運”を持ちながらも,家族から「呪われた王女」として冷遇されている第三王女をヒロインに,彼女を守る5人の騎士との恋愛を描いたアドベンチャーゲームです。身分も職業もすべてが生まれた月により決定され,何よりも“運”を重要視しているテミラーナ国で,ヒロインはこれまでの危険を示すものとは違う光を放つ青年たちと出会います。彼らは王子なのに自身の国を失っていたり,すぐに倒れる虚弱体質だったり,カーストの最下層である下民出身だったりと,それぞれに悲運な事情を背負っている人ばかり。しかし,光の力を信じたヒロインは彼らを自身の騎士団に誘うことを決意するのでした。
本稿では,まず5人の信頼を得るところからスタートするヒロインの奮闘を描いた共通ルートを中心にご紹介していきます!
王族のルールに則って騎士団員探し!
「16歳の成人式に自分自身の騎士団を持つ」という習わしがあるテミラーナ国。幼いころに見た決闘大会で,最強の騎士 バーキット(CV:江越彬紀)の活躍に感銘を受けたヒロインは,彼から言われた「心に正しい剣を持ち,騎士を統べる人間になる」という言葉を胸に大きくなっていきます。
そしてついに16歳になったヒロインは,自分の騎士団を作ることに。ヒロインの騎士候補が多く参加するという決闘大会に向かいますが,周りの貴族たちも彼女が冷遇されているのを知っているため,あまりいい人材はいないよう……。しかし,その決闘大会でこれまでとは少し違う光が発生!
謎の光を追ってヒロインが歩き回ると,行く先々で少し不幸な目にあっている青年たちと遭遇します。これが攻略キャラクターたちとの初対面です。
彼らに運命的なものを感じ,強運による導きではないかと考えたヒロインは,5人を自分の騎士にすることを思い付きます。しかし,ジョセフィやミランは騎士よりも自分にとっての大事な目標があったり,トビアスやキアは体質的に無理があったり,アデルは身分を気にしたりと色よい返事は返ってきません。
それでも彼らの立場や考えを理解し,無下にしないヒロインの対応は好印象を残したようで,後日5人から前向きに考えるという手紙をもらえたのでした!
が,しかし! 来てくれると言った日のお茶会には,誰も姿を現しません。その後,ようやくみんなを揃えられたと思ったら,次はヒロインを嫌っている姉妹からの妨害が! そんな浮き沈みを繰り返して,ヒロインはついに騎士団を手に入れるのでした。
ヒロインの命にも関わってくる強運選択肢
攻略キャラクターへの好感度は選択肢によって変化しますが,本作ではヒロインに危険が迫ったときに発生する「強運選択肢」という特殊な選択肢が出現します。
これまでは日陰の存在として生きてこられたヒロインですが,騎士団を結成させたことによって命を狙ってくる敵が増えたようです。この選択肢が現れたら,ぜひともセーブを。選んだ内容によってはヒロインが死亡することもあり得ます!
悲しいことにヒロインが対立するのは身内である王族の人たち。姉であるクラウディア(CV:石川志織)とアンジェラ(CV:春川芽生)の2人は,タイプは違えどヒロインを嫌っているところは共通しており,ほかの貴族と組んでヒロインが出しゃばらないように圧力をかけてきます。
叔父のレイナート(CV:青山 穣)は入団試験を受ける5人を落とすために,あくどい手を使う人間と手を組んで妨害してきます! そのせいでミランやキアが怪我を負う事態にもなりました。しかし,彼らが邪魔をしてくるおかげで騎士たちの頼もしい一面が見えることも……。
そのほかにもさまざまな攻撃やトラブルの対処をしていくごとに,騎士同士の絆やヒロインとの信頼が築かれていきます。この彼らがまとまっていく姿はとても自然で,ほっこりするポイントです。
また,ヒロインには敵だけでなく,味方も存在します。騎士団以外の護衛としてヒロインを守ってくれるアリソン(CV:浅水健太朗)やエリック(CV:木村良平)。ヒロインにとっては何でも話せる親友であり,不思議な動物でもあるベネティーアステラ(CV:高橋広樹)。彼らは騎士たちとの掛け合いも多く,そんなシーンではコミカルなボケやツッコミも飛び交い,プレイしていて笑顔になれる瞬間でもあります。
好感度によって騎士団長が決定し,個別ルートへ
序章から第5章までの共通ルートのラストでは,それまでの好感度によって騎士団のリーダーである騎士団長が決定します。その後は騎士団長に選ばれたキャラクターのルートへと進むので,第4〜5章辺りでの好感度調整がおすすめ。
ここで感動したのは,どのキャラクターが団長に選ばれてもしっくりくること! なぜヒロインがその人を選んだのか,それを彼自身や周りがどう受け入れていくかが丁寧に描かれているので,最年少のキアでさえ「なるほど!」と納得できるところがすごいです。
また,団長になったあとも,各自のどんな騎士団にしていきたいかのアプローチが違うため,「団長が違うだけでこんなに雰囲気が違うんだ」と新しい発見があります。
コメディ要素がありつつも,生まれたときからの運による規制や身分制度など,独特な世界観を持つ本作。団長も決まり,より騎士団らしくなった彼らとヒロインがどうやって敵と対峙していくのか。団長となった彼と二人三脚で進もうとするヒロインにどんな恋心が生まれるのか。この先はぜひご自身の目で確かめてください♪
「テミラーナ国の強運姫と悲運騎士団」公式サイト
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