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ノートPC向けCPU「Ryzen 9 7945HX3D」が発表に。3D V-Cache搭載でゲームノートPCの高性能化を実現
おさらいになるが,3D V-Cacheとは,容量64MBのキャッシュメモリを集積したシリコンダイを,CPUダイの上に積層させて大容量キャッシュメモリを実現するAMD独自の技術だ。2022年に発売となったデスクトップPC向けの「Ryzen 7 5800X3D」にて初めて採用され,とくにゲームのフレームレートを大幅に引き上げることができる点が注目された。
2023年には,Zen 4世代のデスクトップPC向けRyzen 7000シリーズに3D V-Cacheを組み合わせた製品を発表。16コア32スレッドや12コア24スレッド対応のCPUに3D V-Cacheを実装したことで,高いゲーム性能を発揮して注目を集めた。
[レビュー]大容量キャッシュ搭載CPU「Ryzen 9 7950X3D」は,究極のゲーマー特化型CPUだった!
3月3日に国内発売となるAMDの新型デスクトップPC向けCPU「Ryzen 9 7950X3D」は,CPUダイにキャッシュメモリ「3D V-Cache」を載せて性能を高めたCPUだ。AMDが「ゲーミングプロセッサ」とアピールする本製品のゲームにおける実力はどの程度なのか。競合製品との比較で明らかにしてみよう。
ゲーマー向けCPUの大本命「Ryzen 7 7800X3D」をテスト。Core i9-13900Kを上回るゲーム性能と低消費電力を両立する[レビュー]
Zen 4ベースのデスクトップPC向けCPUに,AMD独自の「3D V-Cache」を組み合わせたミドルハイクラスCPU「Ryzen 7 7800X3D」のベンチマーク情報が解禁となった。高いゲーム性能を期待できるゲーマー向けCPUの大本命といえる製品だが,はたしてその実力やいかに? IntelのハイエンドCPUと比較してみよう。
今回,発表となったRyzen 9 7945HX3Dは,ざっくり言えばノートPC向けCPUの「Ryzen 9 7945HX」に,3D V-Cacheを組み合わせた製品だ。
そもそもRyzen 9 7945HXとは,デスクトップPC向けの16コア32スレッド対応「Ryzen 9 7950X」をノートPC向けに改良した製品だ(関連記事)。つまり,Ryzen 9 7945HXに3D V-Cacheを載せたRyzen 9 7945HX3Dは,Ryzen 9 7950X3DをノートPC向けに変更した製品と理解していいだろう。
2基あるCPUダイの片側だけに3D V-Cacheを積層させている点も,Ryzen 9 7950X3Dと変わらない。3D V-Cache自体も,AMDの説明によると,とくに改良は加えられていないようである。
興味深いのは,「3D V-Cacheによる性能向上率は,TDP(Thermal Design Power,
AMDは,「競合がこの性能を得るためには,100W超のTDPが必要だ。Ryzen 9 7945HX3Dは,3D V-Cacheによって極めて高い電力効率を実現した」と主張。「Ryzen 9 7945HX3Dは,世界で最も高いゲーム性能を持つノートPC向けプロセッサである」とアピールしていた。
なお,このRyzen 9 7945HX3Dは,ASUSTeK Computer製のゲーマー向けノートPC「ROG Strix SCAR 17X3D」に採用されるとのこと。17インチクラスの大型ゲーマー向けノート「ROG Strix SCAR 17」のRyzen 9 7945HX3D搭載モデルで,高いゲーム性能を備えた大型ノートPCを求めるゲーマーには,注目すべき製品になりそうだ。
AMDのRyzen 9 7945HX3D製品情報ページ
AMD公式Webサイト
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Ryzen(Zen 4)
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