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AMD,Zen 4ベースのノートPC向け新型APU「Ryzen 7000」シリーズを発表
Zen 4ベースのノートPC向けRyzen 7000シリーズでは,高性能ノートPC用の「Ryzen 7045HX」シリーズと,薄型ノートPC用の「Ryzen 7040」シリーズという2種類が登場した。
Ryzen 7045HXシリーズは,最大16コア32スレッドのCPUコアに加え,「RDNA 2」ベースの統合型グラフィックス機能(以下,統合GPU)を搭載するAPUだ。CPUアーキテクチャの刷新に加えて,従来製品と比べて,より大容量のキャッシュメモリを備えたのがポイントとなる。たとえば,最上位モデルの「Ryzen 9 7945HX」は,L2キャッシュとL3キャッシュを含めた合計キャッシュ容量が80MBにも達するそうだ。
一方のRyzen 7040シリーズは,デスクトップPC向けGPU「Radeon RX 7900 XTX」や「Radeon RX 7900 XT」(関連記事)と同じ「RDNA 3」アーキテクチャベースの統合GPUを搭載するのが特徴だ。加えて,AI処理を担うチップ「Ryzen AI」も内蔵しており,画像処理や音声におけるノイズ処理を高速で行えるという。
また,ノートPC向け単体GPUでもRDNA 3アーキテクチャをベースとした「Radeon RX 7000M」シリーズが登場した。最上位モデルの「Radeon RX 7600M XT」は,Compute Unit(以下,CU)数が32基で,動作クロックが2300MHz,グラフィックスメモリとして容量8GBのGDDR6メモリを備えるとのことだ。
AMDによると,Ryzen 7045シリーズとRadeon RX 7000Mシリーズを搭載したゲーマー向けノートPCは2023年2月,Ryzen 7040シリーズを搭載した薄型ノートPCは3月の発売を見込んでいる。
デスクトップPC向けCPUでは,「Ryzen 7000」シリーズをベースとして,キャッシュメモリにAMD独自の「AMD 3D V-Cache Technology」(以下,3D V-Cache)を採用した新製品が発表となった。L2キャッシュとL3キャッシュを含めた合計キャッシュ容量が144MBと大容量で,競合製品である「Core i9-13900K」と比べて,高い性能を実現したという。
製品ラインナップは以下のとおりで,2月の発売を予定する。
- Ryzen 9 7950X3D:16コア32スレッド,ブースト動作クロック 最大5.7GHz,キャッシュメモリ容量 144MB,TDP 120W
- Ryzen 9 7900X3D:12コア24スレッド,ブースト動作クロック 最大5.6GHz,キャッシュメモリ容量 140MB,TDP 120W
- Ryzen 9 7800X3D:8コア16スレッド,ブースト動作クロック 最大5GHz,キャッシュメモリ容量 104MB,TDP 120W
なお,AMDによると,このほかにもRyzen 7000シリーズには,TDP(Thermal Design Power,熱設計消費電力)65W版の新製品が加わるとのことだ。
AMD日本語公式Webサイト
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