インタビュー
[TGS2023]「Roblox」Vice Presidentインタビュー。なぜ今,日本で事業拡大を目指すのか
2023年9月21日に行われた東京ゲームショウでのセッションでは,ドラえもんのゲーム「ドラえもん のび太の ゴーゴーライド!」が発表され,IPも続々と参入している状況だ。
さて,そんなRobloxだが,なぜ今,日本事業の拡大を目指し始めたのだろうか。そうした日本展開における理由をRobloxのVice President of Product/CreatorであるTian Lim氏に聞いた。日本のゲーマーに向けてどのように展開していくのだろうか。
RobloxのVice President of Product/Creator Tian Lim氏 |
4Gamer:
よろしくお願いします。
さっそくですが,欧米で大ヒットしている「Roblox」の日本への本格進出がこのタイミングになったのはなぜなのでしょうか。
Tian Lim氏(以下,Lim氏):
東京ゲームショウ,そしてドラえもんといった切っ掛けがありますが,日本というのが急成長しているマーケットであるということが理由ですね。コンテンツも加速させていきたいと考えていまして,日本のプレイヤーのためにいろいろなコンテンツをクリエイターに作ってもらいたいんです。
そして日本のIPをこれからもRobloxに招きたいですし,日本のインフルエンサーたちともコンテンツを充実させていきたいと考えています。
4Gamer:
日本のユ―ザーの特色をどうとらえていますか。
Lim氏:
まだユーザーベース的には特色を決めつけるのは時期尚早と思っています。やっと日本でさまざまクリエイターがいろいろものを作り始めている段階で,そこで徐々にプレイヤーが生まれていっている状態なので,特色を語るときではないですね。
とは言っていますが,おそらく日本の人たちはRobloxのデベロッパになる可能性が高いのかなと思っています。
私たちも日本の人たちに啓蒙というか,知ってもらうための活動ができていなかったと思ったので,今回日本に来て,セッションを行ったという背景があります。
4Gamer:
日本のユーザーベースはどのくらいの規模なのでしょうか。
Lim氏:
具体的な数字は今すぐ出せないのですが,割合で言えばまだまだ小さいものです。数字的には小さいのですが,現状で一番早く成長しているマーケットでもあります。
4Gamer:
日本のマーケットではどのようなユーザー層をターゲットにしているのでしょうか。
Lim氏:
特色と同じように何とも言えないところではあるのですが,これまで日本の人たちにうまくリーチする方法というものがなかったので,これからやっていく必要があると思っています。
クリエイターの人にはもっとさまざまコンテンツを作って,日本のユーザーに影響を与えてほしいと思いますし,ドラえもんのコンテンツで日本のユーザーにRobloxというものを知ってもらえればと考えています。
4Gamer:
日本のユーザーにRobloxをどういう風に遊んでほしいですか。
Lim氏:
もっとも大切なのは友達と遊ぶことですね。それを一番に伝えたいです。友達と遊ぶことによって,面白いコンテンツをもっと楽しめるようになるんです。
4Gamer:
日本のプレイヤーやクリエイターを増やすために考えている施策はありますか。
Lim氏:
いくつか考えています。ひとつ目は日本語の翻訳を改善していくことですね。プレイヤーのエンゲージメント率も上がっていっているので,しっかりとローカライゼーションをしていきたいと思っています。
ふたつ目は,もっとたくさんの大きなIPをRobloxに呼びたいと考えています。そうすることで,Robloxに人をもっと引き付けられて,こういうのがあったんだと新たに発見してもらえるのではないかなと。
4Gamer:
日本語しかできなくてもRobloxは十分に楽しめるでしょうか。
Lim氏:
言葉の壁が低くなると,よりみんながつながってくれると思っています。我々の目標は10億人がつながることです。たとえ日本語しかできなかったとしても,自動で翻訳する機能などをつけたコンテンツを作るといったことは可能で,言葉の壁を低くすることはできます。そういったコミュニティができていくことに期待しています。
4Gamer:
プレイヤーだけでなくクリエイターの存在も重要だと思うのですが,コンテンツは簡単に作れるのでしょうか。
Lim氏:
Robloxでは誰でもコンテンツを作ることができます。開発ツールとして「Studio Pro」という,少し洗練されたものがあるんですが,それを使って6歳〜8歳くらいの子供たちがコンテンツを作っている例もあります。
開発ツールにはAIのアシスト機能をつけているので,ChatGPTの使い方が分かれば誰でもコンテンツを作れます。
4Gamer:
ありがとうございます。最後に日本のゲーマーに向けてメッセージをお願いします。
Lim氏:
Robloxは楽しいので,ぜひ友達と一緒にプレイしてみてください。日本の皆さんに楽しんでもらえると嬉しいです。
「Roblox」公式サイト
「Roblox」ダウンロードページ
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(C)2022 Roblox Corporation.
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