プレイレポート
「シン・クロニクル」序章を先行プレイ。一人一人のプレイヤーが選んで掴み取る,自分だけのストーリーを体験
その大きな特徴は,ストーリー毎章のクライマックスで迫られる,のちの展開にも影響する“究極の二択”にあるとされる。
チェンクロに続き,シンクロでも総合ディレクターを務める松永 純氏いわく,RPGがもたらす冒険感を継承しつつ,新たな物語やシステムで届けるという本作。今回はその序盤プレイの感想をお送りしよう。
なお,本稿で触れるのは本日10月14日開始のクローズドβテストで遊べる範囲,メインストーリー1章よりも前の“序盤の物語”に限定しているが,プロローグとはいえネタバレと言えばネタバレな記述もあるので,楽しみに待ちたい人は流し見で飛ばしていただきたい。
「シン・クロニクル」が掲げる,決断の先のRPG体験とは? 発表後の渦中で松永 純氏にインタビュー
セガが2021年12月15日に配信する,新作スマホゲーム「シン・クロニクル」が目指すRPG像を知るべく,総合ディレクターの松永 純氏にインタビューをした。プレイヤーに選択と決断を強いることで与えたい,新たなRPG体験とは?
「シン・クロニクル」公式サイト
「シン・クロニクル」ダウンロードページ
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※本稿で使用するゲーム画面はすべて開発中のものです
仲間と絆を育み,滅びの未来を書き換える
物語は,滅びが約束された世界“へルドラ”の中心にある,瘴気で満たされた巨大な大穴“奈落”ではじまる。
奈落からは地上の人類を脅かす“黒の軍勢”が際限なく現れ,これまでも幾度となく“蝕”と呼ばれる大侵攻が繰り返されてきた。
一方で人類は,奈落を巨大な障壁で囲み,大穴と地上の境目を“境界騎士団”に守護させていた。彼らは人類救済という大義を持ちながら,個々人でさまざまな思惑を抱えながら戦い続けている。
主人公(=プレイヤー)もまた,境界騎士団の新人騎士だ。
あなたは奈落での決死行の最中,ひとりの女性騎士「セラ」と出会うが,黒の軍勢に襲われ,奈落の断崖から落下してしまう。
奈落の底でひとり,絶体絶命の窮地にあるあなたの前に現れたのは,光り輝く本“クロニクル”と,本に封印されし自称・大精霊の「ミュトス」。そして,奈落で眠りにつく謎の少女「クロエ」だった。
クロニクルを手にしたあなたは,己の死を幻視してしまう。しかし定めから逃れる運命を切りひらいたことで,無事に地上へと生還した。
黒の軍勢の侵攻を抑えつつ,地上に生還したあなたは一躍英雄となる。そしてその功績から「探査騎士隊」の隊長に任命された。
探査騎士隊とは,大障壁の陥落も時間の問題とされるなか,人類の起死回生の一手として奈落深層に至るルートを切りひらき,絶望的な状況を覆すべく情報を持ち帰るのが使命となる,いわば決死隊であった。
あなたは同じく探査騎士隊に任命されたセラ,クロエをはじめ,元闘士の男性「リオン」,訳アリ銃士の女性「ビスケ」を加え,まずは1層突破に向けて脅威の排除に乗り出す……まではよかったが。
実際に調査をはじめてからというもの,隊員の考えはバラバラ。協調すらできず,足並みはまったくそろわなかった。けれども人が生きられない過酷な環境では,残酷な未来は平然とやってくる。
あなたは未来を見とおすクロニクルの力で,セラが黒の軍勢に命を奪われるビジョンを幻視した。その原因は本の記述を見るに,“未熟な騎士”と“猜疑心”という二つのキーワードにあるようだった。
そうして奈落を進むあなたの前に,まもなく“二つに一つの大きな選択”が立ちふさがる。そこで選べる運命はどちらか一つだけ。やり直しもかなわない。画面上でも念入りに「この選択で大丈夫ですね?」と問われて悩ましいことこの上ないが,慎重でも大胆でも選ばないとならない。
選んだ結末が望ましいものであればよいが,人によっては「もう一方にしておけばこんなことには……」と後悔することもありうる。
しかし,そうした苦い記憶も含めて,プレイヤーの一人一人で異なる,まさに自分だけの物語を体験させてくれるのかもしれない。
テンポよく進むターン制バトルで,奈落を切りひらく
シンクロではクエストを選び,3Dダンジョン内でキャラクターを動かしてゴール地点を目指す。道中はシンボルエンカウント式で,敵と接触するとバトルに突入する。なお,移動中にアタックボタンで先制攻撃を仕掛けると有利な状態で戦闘が開始できる。積極的に狙おう。
ダンジョン内には仲間を回復できる薬草が落ちていたり,キャラクターの装備品「武器」を入手できる宝箱もあったりする。
それこそ,往年のRPGにおけるダンジョン探索のような感覚だ。
なお移動は手動または自動だが,オート移動時は最深部まで一直線に進む。今どきのスマホゲームらしい快適さで非常に便利であるが,アイテムなどがほしいときは手動で探索するのがベターだ。
バトルシステムはターン制のコマンドバトルだ。
パーティメンバーはターンが回るごとに,それそれの「BP」(行動ポイント相当)を消費し,画面右下のスキルボタンで攻撃する。
画面下部には敵味方の行動順が表示されるので,「行動順の早い敵」「行動前に割り込んでくる敵」を集中的に狙っていくといい。
またバトル中はスキル使用や被ダメージでたまる「オーバードライブゲージ」(画面右下のボタン)を使うと,カットイン付きの必殺技を放てる。効果は大ダメージ攻撃や回復など,キャラごとに異なる。
序盤はBPの消費先をあまり考えずとも問題なく,狙う敵もまた同様だが,難度が上がるにつれて“RPGらしい思考と攻防ががっつり繰り広げられる”であろうことは容易に分かる。もちろん,戦闘にも倍速機能付きのオートバトルが備わっているので,片手間で流すのも可能だ。
RPGとしても全体的にオーソドックスな作りで,悪い意味で引っかかる要素も感じなかった。それに画面がリッチな3D仕立てではあるが,進行も演出もスピーディで,見た目こそ質実剛健で重そうな雰囲気があるものの,その実は軽快なテンポで遊べたのが印象的である。
シンクロは序章の時点で,重厚なストーリーとテンポのいいバトルを体感できる。物語演出も非常に凝っていて,運命の選択以外の細かな選択肢にしても「凝ってます!」と主張しているかのように,エフェクトが充実していた。それらもあってかすでに完成度は十分に感じられたが,本日開始のCBTをとおしてさらに遊びやすくなる期待もさせられる。
現在シンクロは事前登録の受付が行われており,登録者数とTwitter投票により報酬が変わる,選択にちなんだキャンペーンも実施中だ。興味を持った人はこれらの施策をチェックしつつ,思っているよりもすぐにきてしまうのであろう,12月15日の配信日を待つといい。
「シン・クロニクル」公式サイト
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