これから始める「刀剣乱舞無双」。新規の審神者（さにわ）も歓迎！　刀剣男士と戦国武将が織りなす，もう1つの歴史絵巻を堪能しよう

　EXNOAのゲームブランドDMM GAMESより発売された「刀剣乱舞無双」（Switch / PC）は， DMM GAMESとニトロプラスの制作による刀剣育成シミュレーションゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」と，コーエーテクモゲームスの人気アクションゲーム「無双」シリーズのコラボレーション作品だ。


　2021年8月に発表され大きな話題となり，3Dモデルで華麗に動く十五振りの刀剣男士や，謎多き新たなプレイアブルキャラクター・面影の情報公開でさらなる盛り上がりを見せ，2022年2月17日にSwitch版とDMM GAMES（PC）版がリリース。発売後も装束や本丸（メイン画面）の背景，追加楽曲がダウンロードコンテンツとして配信され，多くの審神者^※たちを楽しませてくれている。そして5月24日にはSteam版がリリースされ，より高画質で楽しめるようになった。


　そんな本作を，「好みの雰囲気だけど，『刀剣乱舞-ONLINE-』をプレイしていないので楽しめるか分からない」「『刀剣乱舞-ONLINE-』の審神者だけど，アクションが難しそうで手が出ない……」といったように，気にはなるけどまだ触れていないという人もいるのではないだろうか。そんな皆さんに「刀剣乱舞無双」の魅力を紹介していこう。

※審神者（さにわ）：「刀剣乱舞-ONLINE-」のプレイヤーキャラクターで，プレイヤーたち自身を指す言葉としても使われている

「刀剣乱舞無双」公式サイト

魅力1：初めての人も物語に入りやすい，本作オリジナルのストーリー

　本作の物語は，とある事情で主である審神者がいなくなってしまった本丸（刀剣男士たちの本拠地）から始まる。本丸に残された十五振りの刀剣男士たちは，主なき本丸を守るべく，敵である時間遡行軍の攻撃から逃れていた。
　時間遡行軍による襲撃で危機的状況に陥ったときに現れたのが，時の政府（審神者たちをまとめる組織）より遣わされたこんのすけ。こんのすけによって新たな力が解放された刀剣男士たちは，この状況を打開すべく，時の政府より与えられた任務「強襲調査」を遂行する。


　以上が物語のイントロダクションとなるが，ストーリー中の世界観の紹介や用語説明がしっかりしているので，本作で初めて刀剣乱舞の世界に飛び込むという人も安心してほしい。審神者と刀剣男士は歴史の守り手であり，歴史的な出来事があった“過去”を攻撃して歴史を改変させようとする歴史修正主義者の軍勢・時間遡行軍と戦っていること。その要である審神者がいないという緊急事態であることが理解できれば，本作オリジナルのストーリーにぐいぐい引き寄せられるはずだ。


　すでに審神者として，「刀剣乱舞-ONLINE-」で刀剣男士たちを率いている人たちであれば，尋常ならざる状況であることは説明不要だろう。「審神者に，本丸にいったい何があったの!?」「強襲調査とは一体……」と，その謎を解き明かすため，どんどんゲームを進めたくなるはず。歴史を守る刀剣男士たちの戦いの裏で繰り広げられる，謎めいた物語の真相を見届けよう。

魅力2：ときに舞い，ときに力強く剣を振るう。美しく戦う姿（アクション）を簡単操作で堪能

　戦場にわらわらと湧いてくるおぞましい姿の時間遡行軍を，ときに力強く，ときに舞うように美しくバッタバッタと倒していく一騎当千アクションが本作の魅力だ。
　ステージとなる戦場は，戦国時代の有名な出来事や合戦がモチーフとなっており，敵に見つからないように隠密行動をしたり，特定のエリアを探索して異変を調べたりといった，ただ敵を倒すだけではない，さまざまなクリア条件で楽しませてくれる。


　アクションが苦手で，「大勢の敵が襲ってきたとして，慌てずに対処できるのだろうか……」といった心配がある人もご心配なく。1つのボタンを連打するだけでそのときにあった攻撃や回避を行ってくれる「簡単モード」を使えば，操作方法が分からなくても華麗なアクションで敵を退治できるのだ。


　難度は「易しい」「普通」「難しい」という3段階あり，「易しい」は「簡単モード」のボタン連打でクリアできるほどの簡単さなので，少しずつ操作法を覚えながらストーリーを進められるはず。フィールド移動は，基本的にこんのすけが目的地への道案内をしてくれるので，地図を見るのが苦手な人も安心。見失ってもすぐ近くに呼び戻せるので，行き先が分からなくなったときは，こんのすけを呼んでみよう。


　刀剣男士たちの動きが美しい3Dモデルで表現されたことにより，「『刀剣乱舞-ONLINE-』でも，彼らはこんな風に戦っているのか」と，感慨深い気持ちになっている審神者は多いはず。迫力のある鍔迫り合いや，ゲージを溜めて放つ必殺技といった見せ場も盛りだくさんだ。


　そして「刀剣乱舞-ONLINE-」でもおなじみ，一定以上ダメージを受けると，衣装が破損する演出も！　自分の腕が至らぬため傷つけてしまったと思うと申し訳ない気持ちになるが，それはそれとして，見とれてしまうほどの美しさがある。これもまだ本作未体験の審神者に「必見です！」とお伝えしておきたい。
　操作に自信が付いたら「通常モード」にしてみると，刀剣男士たちがいかに過酷な戦いに挑んでいるのか実感できるので，そちらもオススメだ。

魅力3：刀剣男士同士や“持ち主だった”戦国武将との関係性が尊い！

　本作では，十五振りの刀剣男士たちが変則的な編成で5つの部隊に分かれており，伯仲の章（1章）なら山姥切国広と山姥切長義の第五部隊，孤狼の章（2章）なら鶴丸国永，燭台切光忠，大倶利伽羅の第四部隊といったように，章によって主役となる部隊が変わる。


　刀剣男士たちの掛け合いはイベントシーンだけではなく戦闘中にもたっぷり用意されており，これも「刀剣乱舞-ONLINE-」の審神者にはたまらないところだ。「『刀剣乱舞-ONLINE-』の戦場でも，こんな風に刀剣男士たちは話をしながら戦っているのかな」と，想像を膨らませるだけでも楽しい。


　“バディ”を組んで出撃するところもたまらない。協力して行う「双刀連携」や「双刀必殺」といった技は，一振りだけでもカッコいいのに，二振りが協力し合うことで生まれる美しさと強さに見とれてしまうだろう。

　また，バディとして一緒に戦うことで絆が深まり，特別な会話が見られるのも嬉しい。同じ主のもとにいたなど縁のある刀剣男士もいれば，どんな会話をするか想像もつかない組み合わせもある。本作で初めて刀剣男士に出会ったという人も，ともに戦い，話し合う彼らの姿を見ているうち，きっと誰かのことが気になってくるはず。
　その誰かを中心に刀剣男士たちと触れ合っているうち，きっと筆者のように「全員分の会話が見たい！」となって出陣を繰りかえすことになるだろう。


　歴史好きな筆者としては，刀剣男士と“かつて”持ち主だった戦国武将との，関係の描き方の素晴らしさを推していきたい。


　伊達政宗に敬愛の念を抱いている様子がわかる燭台切光忠や，織田信長に複雑な気持ちを持っているへし切長谷部など，刀剣男士によって刀剣時代の持ち主に対する想いはさまざまである。物語のなかで元の持ち主に“再会”することもあり，そのときの刀剣男士の心の揺れや成長の描き方は，歴史好きにこそ見てほしい。


　そして，紹介しないわけにはいかないのが，新キャラクターである謎の人物・面影だ。
　ほかのメンバーとはどこか違った雰囲気をまとい，そして異質とも言える能力を持っている……と，物語に深く関わっているためこれ以上は伝えられないが，とても魅力的な人物であり，彼との絆会話（二振りを同じ場所に配置したときに発生することがあるイベント）は素晴らしい内容であることを伝えておきたい。

魅力4：戦いはもちろん“日常の姿”もたまらない！　刀剣男士たちのさまざまな姿

　本作の特徴となっていると言えるのが，歴史を守るため過酷な戦いに挑んでいるときと，本丸でゆっくりとくつろいでいるときのギャップ。戦いのときの力強くて華麗なたたずまいはもちろん魅力だが，庭や奥の間，縁側などに刀剣男士を配置することで眺めることができる，のんびりしている彼らのオフの姿はとにかくたまらないものがある。


　各所に配置した刀剣男士の経験値や絆が上がるというシステム的なプラスはあるが，それを気にせず好きな二振りの組み合わせで配置し，彼らとの交流を楽しむのもアリだ。ときおりミニゲームが発生することも。ミニゲームには「おにぎり作り」「お茶入れ」「追いかけっこ」などさまざまな種類があり，ゲーム自体ははもちろん，一生懸命頑張る刀剣男士たちの姿が見られるのが楽しい。さらに，成功すると豪華な報酬も手に入るという“いいこと尽くし”だ。


　刀剣男士たちのことをあまり知らなかったという人も，ゲームをプレイし，凛々しく戦う姿や，のんびりと過ごす姿を眺めつつ彼らとの日々を満喫しているうち，気が付けば刀剣男士たちの虜になっていることだろう。
　そんな，魅力的な彼らの素敵なシーンの数々を残したいという人にオススメなのがフォトモード機能。カメラの角度調整やフィルタ，スタンプやフレームといった装飾などの機能が充実しており，通常のスクリーンショットでは残せない，自分だけの思い出の1枚を保存できるのだ。


　この機能は，発売後すぐにSNSで人気となり，「こんな画面どうやって撮影したの？」という力作がたくさん投稿されていたので，見たことがある人は少なくないはず。お気に入りの1枚を撮影して，友人や審神者仲間に共有してみよう。

「刀剣乱舞無双」公式サイト