エムツーは2021年8月25日,同社がYouTubeにて展開している配信番組“エムツーショットトリガーズ 生放送#8”にて,PS4とNintendo Switch向けに10月28日に発売を予定しているシューティングゲーム
「究極タイガーヘリ」の
最新情報を公開した。本稿では番組内で発表された内容をまとめてお伝えする。
アーケード版を完全再現,かつ攻略情報を視覚化する“M2ガジェット”を搭載
今回の番組には,エムツーショットトリガーズ(以下,M2STG)シリーズのディレクター,
久保田和樹氏とエムツーの代表取締役,
堀井直樹氏に加え,「究極タイガーヘリ」のディレクター,
宮木涼平氏,M2STGシリーズのプログラマーで「究極タイガーヘリ」の製作にも携わった
福井将之氏が出演。番組冒頭で今年7月に発表された収録タイトルの情報を振り返りつつ,M2STGシリーズのウリである手厚いサポート機能
“M2ガジェット”に対応したアーケード版「究極タイガー」「タイガーヘリ」を,実機(PS4版)のゲームプレイを交えて紹介した。
M2STG生放送#8の出演者一同。宮木氏と福井氏はリモートで番組に参加
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「究極タイガーヘリ」の収録タイトル。東亜プラン製シューティングの中でも根強い人気と高い評価を獲得している「究極TIGER」と,その前身ともいえる作品「タイガーヘリ」の家庭用ゲーム機への移植版をふくめたさまざまなバージョンを収録。さらに「GUARDIAN」「ゲットスター」といった東亜プランのアクションゲームもフォローしている
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M2ガジェットは,エムツーが自社パブリッシングでスタートさせたM2STGシリーズ,「バトルガレッガ」「エスプレイド サイ」「魔法大作戦」など,ほぼすべてのタイトルで採用されているシステムだ。M2STGシリーズに選ばれた各タイトルのオリジナル版では,プレイ中に知りうることができなかった情報をゲーム画面の外側に視覚化している。遊びやすさの向上やスコア稼ぎに役立つサポート機能としてゲームに組み込まれている。
「究極TIGER」で採用されているM2ガジェットの機能一覧。画面左側(1〜10)には,主にゲーム攻略やスコア稼ぎに役立つ“数字”の情報が表示され,右側(11)にはステージマップが配置されている。どちらの情報も画面中央のゲームプレイの状況に応じてリアルタイムで変動していく
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アーケード版「究極TIGER」のM2ガジェットで特徴的な機能としてとくにプッシュされていたのは,上記画像の3,4,5番の機能。「タイガーヘリ」にも採用されている3のエネミーアラートは,画面外から危険度の高い敵が現れる直前に出現する方向が赤く発色する。上下左右から急に敵が出現する「究極TIGER」「タイガーヘリ」で起こりやすい,事故死を防ぐための対応策として搭載された。
4番のバレットインフォメーションは,ゲームランクが上がると目に見えて変化する,敵機の放つ弾の速度や,弾を撃ってくる周期をメーターで表現している。攻略情報として役立つのはもちろん,周回プレイを続けると加速度的にメーターが上がっていくさまが視覚的にも面白いらしく,宮木氏いわく「このメーターがどれだけ上がるのかを見るのも,このゲームの醍醐味かも」とのこと。ちなみにこちらもエネミーアラートと同じく,「タイガーヘリ」でも同様の機能が搭載されている。
M2ガジェットに対応しているアーケード版「究極TIGER」「タイガーヘリ」のゲーム画面は非常に情報量が多い。画面右側のマップには得点アイテムのほか,復活ポイントやボス敵の耐久力なども表示される
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5番のセレクトボールローテーションは,宮木氏が「最初に一番強く要望して入れた」機能とのこと。ショットアイテムが切り替わるタイミングを分かりやすく表示することで,パワーアップアイテムの効果が一定時間で切り替わる形式のシューティングでありがちな,アイテムの取りまちがえで攻略プランが崩れる事態を防いでくれる。この機能は「究極TIGER」のアイテムの切り替わる周期が解析できたことにより搭載される運びになったという。
セレクトボールローテーションは計器の針の動きと,4色に変わる色の変化でショットアイテムの切り替わるタイミングが示されている
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「究極TIGER」に続いて紹介された「タイガーヘリ」のM2ガジェットで注目ポイントとして挙げられたのは,下記画像7番のショットカウンター。これは「タイガーヘリ」独特の仕様である,「ステージの特定のポイントに入った際,ショット数が16の倍数になっている時のみに出現する隠れキャラ(破壊すると高得点を得られるクルマ)」を取りやすくするために発明された機能だ。アーケード版ではプレイヤーが自ら行なっていたショット数のカウントをゲームシステムに入れ込んでしまうことで,その苦労を解決している。
「究極TIGER」と共通点の多い「タイガーヘリ」のM2ガジェット。大きく変化しているのは7番の部分に表示されているショットカウンター
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ショットカウンターの存在のおかげで,アーケード版では手間のかかったシークレットカーも容易に出現させられる
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ショットの強化方法が「究極TIGER」と異なるため(「タイガーヘリ」ではボーナスブロックを破壊して強化アイテムを入手する),「究極TIGER」ではセレクトボールローテーションにあたる部分がボーナスロケーションという機能に変化している
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「究極タイガーヘリ」仕様にチューンされたアーケードチャレンジモードの内容,パッケージ版の購入特典も判明
「究極TIGER」「タイガーヘリ」のM2ガジェットの解説が終了すると,番組内の話題はM2STGシリーズではおなじみ,アーケードチャレンジモードへと移行した。
M2ガジェットと同様に,M2STGシリーズのウリになっているアーケードチャレンジモード
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「究極TIGER」「タイガーヘリ」のアーケードチャレンジモードの特徴として挙げられたのは,好きなステージだけをプレイするのみならず,そのステージのどこの復活ポイントからスタートさせられるかも選べるという点。ミスをすると特定の復活ポイントまで戻される仕様のシューティングである「究極TIGER」「タイガーヘリ」に完全対応した形だ。
任意のステージや復活ポイントを選べるほか,周回数を選択(1〜16周まで)しての難度変更,自機のパワーアップ状態といった設定も調整することが可能
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復活ポイントの選択とチャレンジ範囲を組み合わせることで,「究極TIGER」の難所を攻略する際に使うテクニック,「1ミス→さらに残機をつぶしてより前の復活ポイントに戻る→多くのショットアイテムを回収して再チャレンジ」といった復活パターンの練習も行なえる
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M2STGシリーズではおなじみのリワインド機能に加え,敵機の弾速が遅くなるイージーモードも用意されている「究極タイガーヘリ」のアーケードチャレンジモード。久保田氏は「今回の星(アワード)集めは120個ありますけど,かなり易しめになっているのでは」と語っていた
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「タイガーヘリ」のアーケードチャレンジモード。ショットアイテム,復活ポイントの仕様がシンプルなため,「究極TIGER」と比べると調整できる項目は少ないが,周回数の設定や好きな復活ポイントからのゲームプレイ,リワインド機能などは同じく搭載されている
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また,番組ではM2ガジェット,アーケードチャレンジモードといったゲーム内容のほか,パッケージ版の初回特典,“究極マニュアル 燃えよTIGER”や,店舗別購入特典なども明らかにされた。こちらは「究極TIGER」シリーズだけではなく,「ゲットスター」にまつわる特典がいくつか用意されていたのが印象的。東亜プラン幻のアクションゲームが気になる人,井上淳哉氏のファンの人は「ゲットスター」アナザージャケットが特典のAmazon.co.jpでの購入を考えてみてはいかがだろうか。
パッケージ版の初回特典“究極マニュアル 燃えよTIGER”。「究極TIGER」の攻略情報に加え,同作の開発者,弓削雅稔氏へのインタビュー,東亜プラン全体の歴史を振り返る年表記事などが掲載されている
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「ゲットスター」が大々的にフィーチャーされているAmazon.co.jpの店舗特典。アナザージャケットを手がけたのはシューターにとっては元ケイブのデザイナー,ディレクターとしてもなじみ深い漫画家の井上淳哉氏
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「究極TIGER」シリーズに思い入れのある人はBEEP秋葉原,ゲームショップ1983でのパッケージ版購入がオススメといえるだろう
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「究極タイガーヘリ」発表時から行なわれているTwitter大喜利コンテストも8月末まで実施中
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番組の最後にはALL.Net P-ras MULTI Ver.3(APM3)筐体で稼働中のアーケード用シューティング「戦刃アレスタ」のアップデート情報も公開された。ちなみに上記の変更点はすでに反映されている
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今後の施策としてスコアアタック大会開催を予定していることもアナウンス。開催は「ご時世が収束したタイミング」を見計らって実施したいため,「豊作,秋のスコアアタック大会になる」(堀井氏)可能性もあるとのこと
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なお,本稿で紹介した「エムツーショットトリガーズ 生放送#8」は,現在も
YouTubeで視聴可能となっている。「究極TIGER」「タイガーヘリ」の実機プレイもたっぷりと確認できるので,ぜひ記事とあわせて視聴してほしい。