プレイレポート
「ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤」のインプレッションを掲載。個体ごとの“鳴き声”でモンスターの新たな魅力を表現
“伝説のお宝ハンター”として,異世界で「七つの竜石」を探す
本作のストーリーは,バイキング船で暮らすカミュとマヤが,不思議な精霊・ミューシャとトンブーに出会うことから始まる。精霊達に導かれて一対の「竜の短剣」を手に入れた2人は,異世界「はてしなき竜の大地」に迷い込んでしまう。
ミューシャとトンブーの目的は,はてしなき竜の大地に眠る伝説のお宝「七つの竜石」を手に入れることだ。“伝説のお宝ハンター”として七つの竜石を探し出してほしいと請われたカミュとマヤは,もともとお宝に興味津々だったこともあり,二つ返事で引き受けることに。しかし悪名高い大親分・ギンギーラ率いる「ギンギーラ空賊団」や,シルフの国から派遣されている「シルフ探検隊」を筆頭とするライバル達も七つの竜石を含むお宝を狙っており,前途は順風満帆とはいかないようだ。
仲間モンスターの力を借りて,探索・バトルを進め,お宝を発掘
ゲームの序盤はチュートリアルにあたる部分で,異世界のキャラクターから依頼(クエスト)を受け,条件を満たすと物語が進行していった。
はてしなき竜の大地は,さまざまな風土の島で構成されており,各島には多種多様なモンスターが生息している。竜の短剣のチカラでモンスターと心を通わせることができるようになったカミュとマヤは,彼らを仲間にし,彼らの能力を借りて,お宝を探していくこととなる。
モンスターを仲間にする手順は,まずフィールドにいる敵モンスターとバトルをする。本作のバトルは,近接攻撃,遠距離攻撃,ジャンプ,回避を組み合わせて戦うアクション形式だ。首尾よく敵モンスターを倒すと,その直後に「スカウトに成功した!」というメッセージが出ることがある。そして後述する拠点に戻ると,「受付所」にてスカウトに成功したモンスター達が仲間入りを希望しているので,各自が欲しがっているアイテムなどを渡すと,正式にカミュとマヤの仲間になる。
パーティは,カミュまたはマヤのいずれか1人と,最大3体の仲間モンスターで編成できる。カミュとマヤの切り替えと,仲間モンスターの入れ替えは拠点で可能だ。
仲間モンスターがいると種族ごとに異なる「探索れんけい」を発動可能だ。たとえばスライムならジャンプ台になってもらうことで高いところに登れるし,ドラキーなら滑空で高所から降りたり,気流に乗って空中を移動したりできる。さらに所持できるお宝の数も種族ごとに決まっているため,見つけたいお宝や冒険の目的に合わせて連れていくモンスターを変更する必要がある。
仲間モンスターは,もちろんバトルにも参戦する……というよりもかなり好戦的で,クエストクリアに必要なアイテム探しの途中でも,敵モンスターを発見するとかなりアグレッシブに挑みかかっていく。プレイヤーの操作するカミュまたはマヤは,敵モンスターに近接攻撃を仕掛けることもできるし,弾を所持していれば「スリング」を使って遠距離攻撃をしてもいい。スリングの弾は,いわゆる通常弾にあたる「石ころ弾」に加え,威力の高いもの,メラやデインといった属性効果のあるもの,回復効果のあるものなどがあり,攻撃だけでなく仲間モンスターのサポートに回ることも可能だ。
お宝がどの方向にあるかは,竜の短剣によって付与されたカミュとマヤの能力「お宝コンパス」によって示される。お宝コンパスが特定の方向を指さず,ただグルグル回り,「モンスタービジョン」が発動すると,レアなお宝が至近距離にあるという知らせだ。
モンスタービジョンは,仲間モンスター各自の視点からお宝が埋まっている位置が表示されるというもの。たとえばスライムからは地表に近いビジョン,ドラキーからは上空からのビジョンが示されるので,それらを組み合わせてどこにお宝があるかを推測していくことになる。
拠点には,上記の仲間モンスター関連施設のほか「宝物庫」があり,入手したお宝で装飾できる。今回,拠点にはあまり立ち寄れなかったのだが,カミュとマヤが結成する「団」のランクを上げることで,施設が増えていくようだ。
今回プレイしてみて,「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズの犬塚太一氏がプロデューサーを務めているだけあって,仲間モンスターの表現が秀逸だと感じた。その中でも特筆すべきは各モンスターの性格というか,鳴き声だ。鳴き声はモンスターの個体それぞれに寡黙だったり,頻繁に鳴いたりと数パターンの個体が用意されているとのことで,こだわりをうかがわせる。今回筆者が引き当てたドラキーは“低く渋い声で歌うように鳴く”といった感じの個体で,バトル中「ドラッキー♪ ドラッキー♪」「ドララ!」「キッキー!」などと終始うるさい(しかもイイ声)。そのちょっとウザいぐらいのキャラ立ちっぷりは,探索れんけいで滑空しようと操作したときに,あたかも「了解!」といった調子で「ドラキッキー!」と鳴いたときに,思わず「『ドラキッキー!』じゃねえよ!」と口に出してツッコんでしまった。このドラキーの鳴き声収録の現場は,きっとノリノリだったんだろうなと想像する次第である。
また前述のとおり仲間モンスターは好戦的だが,けっこう強く頼もしい。ゲームの序盤ということもあるだろうが,カミュまたはマヤをとくに操作しなくとも勝手にバトルを始めて勝手に勝利しているというケースも多数あり,アクションが苦手という人でも無理なくプレイできるのではないかという感触だ。
「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」の人気キャラ・カミュとマヤの幼い頃が描かれ,シリーズおなじみのモンスター達がより個性的に活躍するタイトルなので,シリーズファンはぜひプレイしてみてほしい。
「ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤」公式サイト
- 関連タイトル:
ドラゴンクエスト トレジャーズ 蒼き瞳と大空の羅針盤
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