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「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”
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印刷2021/09/03 11:00

インタビュー

「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”

 マスティフが2021年8月30日にリリースした「タイニートピア」は,市長となったプレイヤーがさまざまな施設を建てて街を作り,発展させていくPC向け都市建設シムだ。80種類を超える設計図を参考に,小さな部品を組み合わせて“おもちゃの街”を作っていくことになる。

 今回4Gamerでは,本作の開発元であるMeNic Gamesのディレクター,フェルナンド・コルドバ氏にメールインタビューを行った。楽しさだけでなく,ノスタルジーを追求したという本作の,開発経緯や注目ポイントなどを聞いている。

画像集#001のサムネイル/「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”

「タイニートピア」公式サイト



4Gamer:
 まずは本作を開発しようと思った経緯を教えてください。

フェルナンド・コルドバ氏
画像集#007のサムネイル/「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”
コルドバ氏:
 私はずっと建築,というよりは建築のモデルづくりが好きでした。しかし,それほど器用ではなかったため,キャリアにはコンピュータを選びました。こうして私のゲーム開発人生が始まり,もともと好きな建築とコンピュータが結びついたことで,都市建設シミュレーションゲームの開発へと発展したのです。
 私は以前,「BalanCity」というゲームを開発しています。そこからモデルを使った街のクラフトゲームを作るというのは,とても自然な流れでした。開発を進めるうちに,楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられるゲームにしたいと思い,おもちゃをテーマにすると決めました。

4Gamer:
 影響を受けた作品はありますか。

コルドバ氏:
 子供の頃にスーパーファミコン版の「SimCity」をよくプレイしていました。しかし,年を追うごとにシミュレーションゲームは複雑化してきました。初期の「SimCity」のようなとっつきやすさを再現できればと思い,「タイニートピア」ではシンプルなクラフトとユーモアを軸に制作しています。

画像集#002のサムネイル/「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”

4Gamer:
 開発するうえで「ここが大変だった」というポイントはありますか。

コルドバ氏:
 一番難しかったところは,一般的な都市建設シミュレーションと,物理演算に特化したサンドボックスタイプのカジュアルなゲームのバランスでした。どういう風にバランスをとれば,それぞれのタイプのプレイヤーに満足してもらえるかを試行錯誤しました。クラフトを複雑化せず,プレイヤーが敬遠してしまう可能性を払拭し,その一方,物理演算を駆使することで戦略的かつ遊びやすいクラフトゲームを目指しました。

4Gamer:
 プレイする人に注目してほしい要素はありますか。

コルドバ氏:
 「タイニートピア」では街を作る過程で複数の建物を組合わせて,より大きく,より良い建物を作ることができます。「設計図」と呼ばれるものに組み合わせのヒントが書かれています。また,この設計図では,すべての組み合わせを見ることができるので「タイニートピア」の世界をより知ることができるでしょう。

画像集#003のサムネイル/「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”

4Gamer:
 本作の街づくりはあくまで“おもちゃ”のようですが,リアルな街づくりにしなかった理由は何ですか。

コルドバ氏:
 みなさんおもちゃは好きですよね! 子供の頃にはおもちゃの世界がすべてではありませんでしたか? 大人にとって,おもちゃは子供の頃を思い出す道具です。部屋の床におもちゃをばらまいてひたすら遊んだ頃に戻り,リラックスして街のクラフトを楽しんでいただければと思います。

4Gamer:
 サンフランシスコや東京など,実在のロケーションが登場しますが,どのように選びましたか。

コルドバ氏:
 自由の女神,エッフェル塔,ゴールデンゲートブリッジなどは誰もが知る街の顔ですよね。「タイニートピア」をプレイする時,そうした街に思いを馳せ,感情移入してゲームをプレイしてもらいたいと思いました。
 実は最初,東京の制作は決まっていませんでした。しかし,マスティフの皆さんに出会った直後に制作を決定しました。マスティフの方々には,東京のランドマークの選択からマップの特徴などを決めるのも手伝っていただき,オモチャの東京が上手にできたと自負しています。

4Gamer:
 あえて街を破壊するという遊び方もあるようですが,破壊するメリットはありますか。

コルドバ氏:
 シティー・ビルダーに破壊要素はつきものですが,おもちゃの世界の街をクラフトするという点で,壊す行為を「破壊」ではなく「楽しく壊しちゃう」という存在にしたいと思いました。そして,オプションとして「自分で壊しちゃう」という機能をつけてみました。ストレス解消にはもってこいなので,モンスターで街を壊してスッキリしてみてください。

画像集#004のサムネイル/「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”

4Gamer:
 サンドボックスモードにはどの程度の自由度がありますか。

コルドバ氏:
 サンドボックスには,ゲームが決めた目標も限度もありません。ビルを建てるのも,道路をつくるのも自由です。街を作るために収支を考える必要もありません。ゲームを進めてステージをクリアすると,そのステージの建物がサンドボックスで利用可能になりますので,新しい建物を入手したら,ぜひ遊んでみてください。

4Gamer:
 ロケーションや建築物などの追加を予定していますか。

コルドバ氏:
 「タイニートピア」を購入してくれたプレイヤーの皆さんの反応や好みを見ながら,今後どういったコンテンツを足していくか考えていきたいと思います。

画像集#005のサムネイル/「タイニートピア」開発者メールインタビュー。こだわりのポイントは“楽しさだけでなく,ノスタルジーも感じられること”

4Gamer:
 他機種への移植予定はありますか。

コルドバ氏:
 まだ具体的な計画はありませんが,「タイニートピア」がコンシューマゲーム機に移植されたらとても光栄なことです。

4Gamer:
 本作を遊ぶ人たちへのメッセージがあればお願いします。

コルドバ氏:
 購入してくださった皆様が楽しく良い時間を過ごしていただけることを祈っています。2年間,毎日がんばって作ったゲームがやっとプレイしていただけると思うと,とてもワクワクします。ぜひ感想をお寄せ下さい。また,今後どういうゲームをプレイしてみたいかもお聞かせ下さい。「タイニートピア」で童心に帰って,素晴らしい時間を過ごしてください。

MeNic Gamesの開発チーム
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「タイニートピア」公式サイト

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