企画記事
春だから「アルカナハート」の“全アルカナなんとなく解説”をどばばばーんとやっちゃうよ!!!
春だから,聖女たちがとにかくすっごい愛の鉄拳でぶん殴り合う2D対戦格闘ゲーム「アルカナハート」シリーズに登場する“全アルカナなんとなく解説”をどばばばーんとやっちゃうよ!
えっ? なんでって? そこに愛がある限り!
愛は絶対勝つんだよ! ぜぇーったい!
STAND BY ANGEL
――――小さな愛と、少しの勇気の物語。
すてきなキャッチコピーを胸に,2006年にアーケードで稼働を開始した「アルカナハート」は,美少女オンリーの2D格ゲーです。
対戦中は,純心な女の子たちが聖霊(アルカナ)を相棒に,手や足や刀や銃や人形や魔王やロボやスク水でぶったたき合います。
大きな特徴は「キャラクター×アルカナの組み合わせ」が生むバランス感。格ゲー界に唯一無二を打ち立てた「ホーミングアクション」。ガードキャンセル行動が生む「熾烈なGC合戦の駆け引き」などですが,本稿ではこのあたりの基本説明はいっ・さい・なし!
ご覧のとおり,長年の聖女たちに向けておりまーす!
■シリーズ一覧
「アルカナハート」(2006年)
「アルカナハートFULL!」(2007年)
「アルカナハート2」(2008年)
「すっごい!アルカナハート2 〜転校生 あかねとなずな〜」(2008年)
「アルカナハート3」(2009年)
「アルカナハート3 LOVE MAX!!!!!」(2014年)
「アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!!」(2017年)
「アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND」(2023年)
■解説アルカナ一覧(全25種)
愛のアルカナ「パルティニアス」
雷のアルカナ「ヴァンリー」
時のアルカナ「アヌトゥパーダ」
樹のアルカナ「モリオモト」
土のアルカナ「オホツチ」
火のアルカナ「ランゴン」
風のアルカナ「テンペスタス」
闇のアルカナ「ギーァ」
魔のアルカナ「ディウー・モール」
水のアルカナ「ニプトラ」
鋼のアルカナ「オレイカルコス」
聖のアルカナ「ジラエル」
氷のアルカナ「アルマシア」
罰のアルカナ「カシマール」
罪のアルカナ「サルヴァーチ」
磁のアルカナ「メデイン」
鏡のアルカナ「ヘリオガバルス」
光のアルカナ「ミルドレッド」
音のアルカナ「フェネクス」
花のアルカナ「カヤツヒメ」
剱神のガイスト「ゴットフリート」
運のアルカナ「シャーリグラーマ」
顎獣のガイスト「バルドゥール」
血のアルカナ「イコル」
命のアルカナ「パラセルシア」
※以降の解説はあくまでなんとなくの所感です
※ゲーム画像はすべて「アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!! XTEND」のものです
それではお後もよろしいようで。ではでは。
パルちゃんお願い! どかんとやっちゃえーっ!
愛乃はぁとが愛の心を失わない限り,無償で力を貸す聖女のアルカナ。みんな大好きパルちゃん(パルティニアス)です。
アルカナを選ぶと,キャラクターの攻撃力・防御力・アルカナゲージ回復&増加力などに補正がかかりますが,パルちゃんは防御寄りの高性能。アルカナ込みの動きを考えないときの選ばれ率は最上位でしょう。
パルちゃんの本領はやはり「ロズ スフェラ」「トリス スフェラ」,通称“愛玉”です。プカーっとフワーッと飛んでいく玉状の飛び道具は一見するとイマイチですが,弾速の遅さゆえ,相手にガードや回避を強要する性能がピカイチ。うっとうしいことこのうえありません。
とりま出しておけば攻めでも守りでも優位を取りやすく,ホーミングで追い抜けば,あらやだ時間差攻撃。冴姫ちゃんが裏回り系のオルナやルァハをしてきたもんなら,簡単に表裏を揺さぶられます。ほかの格ゲーなら犯罪に等しいですが,アルカナはすっごいので問題なし。
アルカナブレイズの超愛玉は空ガ不可のため,初見殺しに最適!
2006年のクリスマス。アルカナハートがどんなゲームなのかを平手で教えてきた雷の尖兵が,廿楽冴姫ちゃんの精霊ヴァンリーです。
女王たる彼女もまた,冴姫ちゃんが気高さを失わないかぎり力を貸しますが,意外と誰にでもホイホイと力を貸したがために「ここは任せろー」バリバリ「やめて!」という凄惨な被害をまき散らしました。
アルカナハートでは「小足の2A同士が相殺→昇竜同士が相殺→超必で貪欲に押しきる」といったマウント合戦が気軽に開催されます。
そこで先手を取りやすくなる属性効果「エンスィーム」は,前ステップの動作中に“相殺判定を付与”するもの。相殺発生は一部フレームだけで・す・が! 続編で調整されるまでは無慈悲な女王でした。
端的に,どんなときも勇気の前ステをすれば――バリバリっ!
ヴァンリーを選んだ側は,バリバリ(効果音)とずうずうしく前ステ連打で近づき,タイミング悪く手を出したならバチッ(効果音)。いともたやすく相殺が発生し,納豆のように絡め取られます。
そこで冴姫ちゃんならすかさず「終わらせる……リア・ファイル!」するわけですね。たまったもんじゃないですねっ!
結果,初代ではそこかしこでバリバリヴァンリーが大発生。続編でナーフされたものの,以降はタメ攻撃中に相殺判定がつく「ファリィム」で(リスクは段違いなものの)バリる女王に転身しました。
黒セーラーのポニテ刀使い。アルカナハート流の「ジョインジョイントキィ」こと朱鷺宮神依が契約するは,機械時計の精霊アヌトゥパーダ。
パラメータ補正はヨワヨワなものの,バックステップ時にその場に残像を出す効果「塵染の意」により,誤って攻撃した相手はヒットストップ。その隙を神依が刀のリーチで斬ッ! する動きが鉄板です。
アヌトゥパーダは必殺技も超必殺技も1つずつしか持っていません。用途にしろ,相手を一定時間停止させる超必殺技「無量光の意」をコンボに組み込んで最大打点を狙い,一定時間後に攻撃判定が出る球「離縛の意」で起き攻めし,傲慢な自己完結ループを目指すといったもの。
前述のバクステ効果のほかにも特殊動作がいくつかあり,攻め崩すのは得意ですが,立ち回りの機能は薄め。なので,キャラパワーだけでどうにかできる子と組み合わせ,専門性を追求するのが最善です。2〜3回ポカンってすれば相手をスヤァっと眠らせちゃえる子がベストです。
代表例は,天性の足クセの悪さを誇る転校生あたりでしょう。
犬の妖怪で忍者。このはの相棒は異世界植物モリオモト。肝心のこのはは当初,火や水や風や闇などの樹以外がベストフレンド。
まあ,対戦において公式カップリングを使うパターンは,なくはないですが少ないほうなので,この点は全キャラほぼ同じですが。
そもそも,キャラ×アルカナ×相手の組み合わせ分だけダイアグラムがあるようなものなので,安易な強弱なんて一生お気にせず!
モリオモトは体力回復能力がウリですが,防御力補正が貧弱なため,回復効果をうまく使いきれてようやくとんとんです。
技的には,判定も隙も大きい「蔦」で中距離を制し,下段判定の設置罠「種蒔き」で起き攻めするなど,わりとオラオラ系です。
モリオモトの評価は,蔦が強化されたアルカナ3から高まりました。アルカナゲージを使う,ためるの駆け引きが終盤戦を左右する同作の仕様だと,蔦のノーゲージコンボでゲージ回収できるのが美味なのです。火力はほどほどですが,平均打点は底上げしやすいですしね。
なかでも抜群に相性がいいのは,(個人的には)お手軽に火力を出せてコンボ難度も引き下げられる,シャルラッハロートです!
春日一族の次女にして,アルカナ技よりも姉妹のアルカナ(鼓音・小糸・小唄)が乱れ飛びがちな春日舞織の精霊,土偶のオホツチ。
昔のAC版では待機画面のとき,(全国通信ではなく筐体ごとの)アルカナ使用率ランキングが表示されましたが,彼はシリーズをとおして大半の地域で使用率が非常に低いという有様でした。その理由は,防御力がハンパないが(↑),機動力もハンパない(↓)ためです。
時のアヌトゥパーダと同じく,オホツチも基本動作に影響があります(大きくは6GCの速度低下。普遍的な基礎コンボが困難になる)。
そのため使い慣れた持ちキャラがいたとしても,練習せずにテキトーにオホツチを選ぶと,基礎コンの完走すら怪しくなります。
もちろん,専門的に運用すれば堅固ですし,技も生かせれば強いです。なかでも土パンチこと必殺技「開地門」は使い勝手よし。壁たたきつけを誘発できる「ふっ飛ばし」攻撃をコンボに取り入れやすいキャラだと,超必版「開地門 殺鬼道」で追撃することで,ダメージもよければ,派手なヒット演出の気持ちよさで「おっほぉ!」ってなれます!
それに舞織のアルカナブレイズの祝詞,超カックいぃ……。
中国娘娘なヒューマノイド,美凰に興味津々な狼系の精霊ランゴンは,イメージ通りの火力パラメータ偏重型のアルカナです。
アルカナをうまく運用できない,むしろしないなどの理由でアルカナを選ぶときは,「防御力ならパルちゃん」「攻撃力ならランゴン」といった選ばれ方がセオリーでした(続編で選択肢が増加)。
とくに初代は“ホーミングキャンセル直後の攻撃ヒット時,受け身の受付時間補正がリセット(ダメージ補正は継続)”という仕様だったので,一部キャラのループ系コンボでワンパン5割も日常茶飯事。えいっ! と2コンでぶっ殺す意気込みならば火を選ぶのが最善でした。
例えば冴姫ちゃんに2Aをもらったときは,まずは落ち着き,あの時代特有の煙る空間でタバコを取り出し,静かに火をつけて,フーっと白い息。隣の筐体のアクセントコアやアクトカデンツァの対戦画面をチラ見して,画面に視線を戻す。ははっ。まだ終わってない。そこには戦いのさなかにあって,十数秒ほどゆったりさせてくれる愛がありました。
ついでに,ランゴンには超必殺技「轟天焦」があります。これは自キャラが爆発して近接距離を攻撃する無敵技で,切り返しに乏しいキャラはランゴンを選ぶだけでリバーサル技を確保できます。防御補正の低さはお察しなものの,お願いリバサで拒否できればプラマイゼロ!
アルカナシリーズで最初に地獄の扉を開いた少女,リリカ・フェルフネロフに介抱されて懐いた,魚チックな鳥の精霊テンペスタ。
最大の特徴は属性効果による機動力の高さ。選択時は「3段ジャンプ」「2段空中ダッシュ」が可能となります。コンボ補正はかかるものの,エリアルコンボに1ジャンプ分追加できるので火力も高しです。
さらに属性効果には,緊急垂直落下,相手を遠ざけるガードキャンセル(セイヴァーのAG的な!)もあり,小ネタに富んでいます。
技も,ブーメラン式の飛び道具「シキリス」,設置罠的に使えなくもない竜巻「ヴェルテクス」と,ものをそろえた優秀ちゃんです。
なお,初代リリカは演出が気持ちいい必殺技「ヒールカッター」による通称カカトループにより,「行っくよーぉ!」「行っくよーぉ!」「行っくよーぉ!」と煽りを響かせ,他の追随を許さない体感40秒の拘束ループで猛威を振るいました。規則正しい操作が求められるため難度は高めですが,途切れても火力は十分。相手のコンボ完走を信頼しておけば,連コのために席を立って両替しにいっても間に合います。
いわゆるバースト行動も初代のそれは少々頼りなかったため,ムダ撃ちして補正切りを献上するパターンも実にキュートでした。
ストロングなら神依。テクニカルならリリカ。世は2強時代!
ゴスゴスロリロリなリーゼロッテ・アッヒェンバッハと契約する,暗黒スライム的な精霊ギーァは,対戦者みんなのアイドルです!
ギーァのストロングポイントはなんと言ってもセットプレイ。この一点と見た目で,大量の美少女たちを差し置き「ギーァかわいいよギーァ」と言わしめた,シリーズのマスコット的存在です。たぶん!
もはや代名詞であろう超必殺技「マルテルン」は,ギーァが3回連続で攻撃を仕掛けるというもの。発動タイミングを指一本で調整できるため,相手の起き上がりに重ねれば,むごい起き攻めが可能です。
そしてこのセットプレイは,冴姫ちゃんがエリアルをフラガラッハで締めるように,地面たたきつけでコンボを終わらせられるキャラならどの子でも再現可能。気軽に卑怯な中下段択を押しつけられます。
もちろん,アルカナハートは切り返しの豊富さがそこらの格ゲーの比じゃないので,完璧ではありません。冴姫ちゃんのリバサでリア・ファイルをくらえば,発生保証のないギーァの判定は消えてしまいます。
またギーァ自体,通常の立ち回りには寄与しないことも多いため,キャラパワーだけで戦わないといけないシーンが多かったり。
だからどうしたっ! どのアルカナハートでもギーァさえいれば,変わらぬマルテルン起き攻めができる。動きを身に染みこませているか,いないかで所感は変わるでしょうが,個人的にギーァは全シリーズ作品の全キャラ&全アルカナ中,もっとも汎用性の高い子だと思います!
自称魔王の悪魔ミケを従える(従わされてる?)オカルト女子の安栖頼子は,物々しい処刑人の精霊ディウー・モールと契約中。
ディウー・モールは継続ダメージを与える毒「アンプワゾネ」や瞬間ワープ技を特徴としますが存在感は低め……なーんて言うと愛用者は怒るかもですが,強弱は二の次として実際かなり地味ぃ。
その理由は,魔のアルカナが時や土よりもさらに職人気質だからです。毒フル活用コンボをがっつりトレモしきれば,鬼痛い超クソデカダメージを狙えますが,いかんせん「コンボの火力だけ」に特化しすぎている一面ががが……いつの時代でも空気寄りな存在になりがちです。
とはいえ頼子とは相性がよく,彼女の重要技「古のタリズマン」を成立させるための小細工として,ワープ技はよく機能します。
それにアルカナ3以降なら,ゲージが豊富な終盤戦でEF(エクステンドフォース)コンボの補正をアルカナブレイズで断ち切り,8000ダメージの2択を強制。うまくいけばタチの悪い大ダメージを与えられるため,相手にひっどいことしたい魔人タイプにはうってつけ!
天才スク水ランドセル小学生スライムIN投げキャラという属性を盛りすぎた大道寺きらの精霊は,古代魚のニプトラです。
あらゆる面で防御特化。それでいて崩しの超必投げに,相手をスロー状態にする効果でコンボも伸ばしやすい。闇の次に大好きなアルカナです。ただし,使われた側の多くは「不快。やめて」でしょーね!
要の必殺技「プルヴィア」は,ステージ内に水玉を設置するものです。水玉は“相手の攻撃判定を引き受ける”効果を持ちます。
場に設置された水玉は,追加動作で割って攻撃技にできるほか,自キャラの周囲にまとわせることもできます。そして被ダメージ中,運よく水玉が攻撃を吸ってくれると相手コンボが中断されます。気持ちのいい攻めを阻害する特性とあって,やられるとひっじょーに不快!
けれど,体にまとわりつかせたプルヴィアはプルプル動くため(RB2のミトのアレ,MVCのストライダー飛竜のアレ的な感じ!),位置が安定しません。ゆえにコンボ阻害の再現性は低く,あくまで運次第であることが多々あります。冴姫ちゃんがC版クラウ・ソラスをしてきたら,一段目を水玉で吸っても,二段目がキャラにあたってビューンとお空を飛ばされたりしますし。冴姫ちゃんってほーんと冴姫ちゃんっ。
冴姫ちゃんのイギリス生活時代の親友,大剣メイドなフィオナ・メイフィールドの精霊は,物知りドラゴンのオレイカルコスです。
彼女らはもともと初代の中ボスでしたが,すぐにプレイアブル化しました。当のオレイカルコスの特徴は,ゲージ類の手動充填,攻撃力・防御力・アルカナ技の強化など,なかなかトリッキーな性能です。
技面は,エクバのファンネルのようにオールレンジ攻撃する剣,相手の攻撃を引き受ける盾が基本にして優秀です。とくに攻撃力を25%上げる超必殺技「イスキューロン」(6カウントのみ。アルカナ3で技ごと削除)をねじ込むと,その間に強烈なプレッシャーを放てます……が!
効果だけだと強化系脳筋に見えますが,オレイカルコスはゲージを手動でためる竜虎スタイルのため,消費にはもうワンアクションが必要。いずれのアクションにも相応の隙が求められるため,筋肉モリモリでぶっ飛ばすためには,相手をよく観察する知性が求められます。
フィオナのほうは冥道烈火コホンコホン。必殺技「グランディバイド」からはじまる4段技の4割火力がウリですが,難度が高すぎるのが難点。普通に美少女を大剣で床にたたきつけるカレトヴルッフからエクスカリバーや,冴姫ちゃんがブリューナクからエル・イードヴァルするみたいに,ロンゴミニアトからゲイボルグするほうが正攻法でしょう。
ここからは「アルカナハート2」の追加アルカナでーす!
二丁拳銃の縦ロールお嬢様ペトラ・ヨハンナ・ラーゲルクヴィストは,家に代々伝わるユニコーンの精霊,ジラエルとともに戦います。
ペトラ自体,新作の顔役らしく高パフォーマンスで,ジラエルもオーソドックスな立ち位置です。被ダメージの自動回復能力はワクワクですが,その代償に防御力はペラッペラの紙なので,死するは一瞬ぞ!
必殺技は,前方への範囲・判定に優れた「ホーリーボイス」。時間差で射出される飛び道具「ジャベリン」。短時間の攻撃力上昇&被ダメ半減の「ブレス」と万能的です。逆に尖り方がイマイチなため,弱体化されてもバリバリヴァンリーなどの存在感のある子が選ばれがち。
アルカナ2はシステム面も整理され,コンボ時間も全体的に短縮されました。なかでもゲージ3本消費の超! 超! 必殺技「クリティカルハート」は演出がカッコよく,優秀な技も多いです。
まあ,冴姫ちゃんが「絶対負けたくない……!」と宣言してくる煽り向け乱舞技「ガルフ・ダグザ」などもままありますが。このころの冴姫ちゃん,キャラランクが最上位ですっごい調子に乗ってましたねっ。
孤児院育ちの心優しきパイルバンカー手甲の銀髪傭兵お姉さんという時点で強いゼニア・ヴァロフの相棒は,ペンギンのアルマシア。
正面方向や落下系のシューティング技。リバサ用の無敵技。相手を凍結させる効果でコンボを伸ばしやすいなど利点は多い反面,前ステップが“前ダッシュになる”ため,良くも悪くもキャラを選びます。
優れた超必殺技「クルディ」は,(ほぼ)画面全体に雪の結晶を連続で振らせる落下攻撃であり,さまざまなシーンで制圧力を発揮できます。最大の問題は聖のジラエルと同様,万能ゆえに尖り方が控えめなため,わざわざ選択する理由を見いだせるかどうかというところ。
事実として,アルカナ使用率には偏りがあります。この点はキャラ以上に激しい比率になっているかもしれません。
しかもアルカナ紹介は全25種中,今が13種の折り返し地点ですが,この先の紹介アルカナたちは「尖りすぎてて選びづらいニッチな子」も増えていくため,選ばれ率の競争もさらに過酷になっていきます。
まっ,アルカナハートはシステム上,キャラだけじゃなくアルカナも覚えなきゃいけませんので。前提知識が増えすぎることを防ぐためにも,人気が集中するほうが覚えやすくて助かるとも言えます。
それに,マジで誰も使ってない組み合わせもいまだにあるはずなので,自分オリジナルの組み合わせを追求するのも一興だったり!
サバサバ系イケメンのような修道女エルザ・ラ・コンティは,蛇女の精霊カシマールと契約し,仮初めの命と不老の体を与えられました。
パラメータ補正は,攻撃面が最上位で,防御面がほぼ最下位。技は飛び道具,コンボ用途,当て身,ガー不とわりと取りそろえられていますが,「ヤれなきゃ死ぞ」を体現しているためピーキーです。
防御補正だけなら樹や風も同等ですが,彼らは回復や守りに優れた面を持ち合わせるため,総合的に加味すると最薄は罰でしょう。
アルカナ2までは,攻撃特化なら火のランゴンか闇のギーァ。小技ありきで風や魔や鋼。パラメータなんぞ当てなきゃ0ダメと胸を張ってくる雷や時などがありましたが,罰はこれら以上に振りきれた性能のため,技がどうこうで選ぶケースはまずないはず。
対戦相手を罰したい。そんな強い意志を持つ人向けの相棒です。
なお,聖のジラエルは罰よりも防御力が低いです。聖は自動回復を持ちますが,それを駆使できないハイスピード展開や,お願い起き攻めの通されっぷり次第では,罰をもしのぐ最短命で優勝できます。
糸目のお姉さんがカッ! と目を開くのが好きな人に刺さる,魔族で修道女なクラリーチェ・ディ・ランツァの精霊は,罰と対になる罪のサルヴァーチ。彼女とエルザは命がけのドンパチをしでかし,罪と罰の契約によって,この世の仮初めの客人と相成ったのです。
といっても,サルヴァーチのほうは極端な防御特化ではなく,ほどほどの防御寄りに収まっています。そのうえ攻撃面もほどよいです。
罪玉こと「ボーリ」はランダムに方向転換する飛び道具。その性質上,信頼性はまあまあといったところですが,超必版「スリオーズイ」では罪玉を4つ同時に出すため,こうなるとうっとうしさ倍倍増です。
また設置型罠「ザサーダ」がかなり優秀で,5カウント持続するトラップを敷けます。技的にはこっちのほうがうっとうしいです!
さらに,アルカナ2でもアルカナ3でも,アルカナ効果を引き出す共通システムを発動することで“効果中は根性値分だけ攻撃力増加”が適用されます。これにより主人公補正を気取れるため,ドラマチックなワンチャンで大逆転して相手の心を折りたい人は,罪を背負いましょう。
大道寺きらをライバル視する,ウサ耳レオタード関西弁ロボ乗りの濃ゆ〜いキャサリン京橋は,亀の精霊メデインに見守られています。
メデインは分かりやすくクセ強っ。ジャンプ落下速度の高速化のほか,4GC(後ろガードキャンセル)が相手を引き寄せる逆アドバンシングガードになるなど,これまた基本動作に影響を及ぼすタイプです。
技のほうは,発生に難はあるがのけぞり性能の高い超ホーミング弾「スカンダロン」。ヤカンやタライを振らせる「オルガノン」。巨大な磁力場に相手を引き寄せ,ガリガリと削る超必殺技「メランコリア」など,使いやすいものが用意されています。アルカナ2からはこうした“基礎は尖っているが技は使いやすいアルカナ”が豊富ですね。
けれど,メデインは氷のアルマシアのような部類ではなく,オホツチくらい変化幅が大きいため,使用率もお察しといったところ。
きらやキャサリンのように,クソデカ体格を生かして密着肉弾戦を強要するのは圧がありますし,高速落下速度を生かして,空中当てからの引きずり下ろしコンボもやりやすくはありますが,「私つかってるわ!」という聖女は多くないでしょう。なので使われたらヤバ怖い!
怪盗マジシャンなボクっ娘のドロシー・オルブライトは,母から受け継いだテントウムシの精霊ヘリオガバルスを従えます。
鏡も引き続き,使えないわけではないのですが,使うための理由を探したいアルカナです。特徴として“相手の分身で攻撃”できます。
必殺技「ファスマ」を使用すると,仮に冴姫ちゃんが相手なら,冴姫ちゃんの分身がクラウ・ソラスで冴姫ちゃんを攻撃します。技は地上・空中・超必版で変化し,使えるもツッカエも相手次第です。
このように,分身攻撃は相手依存が甚だしすぎるため,キャラ対策の一点読み運用などを勘案しないかぎり万能とは言いがたし。少なくとも,相手キャラのどの技が出るのかの事前学習は必須でしょう。
た・だ・し! 目の前に大きな鏡を設置する必殺技「スペクルム」は強力です。こちらは3rd Strikeのユリアンのエイジスリフレクターみたいなものだと思ってください。この時点で「つよい」でしょう。
スペクルムは発動動作がそこそこ重めですが,防御あるいは引っかけ技としての性能は全技中でもトップクラス。正直これ一つで食べていける,文字通りの“鏡のアルカナ”ですので,スペクルム以外は忘れても問題なし。スペクルムのためだけに選んでもアリなレベルです!
初代アルカナハートの事件のボス。彼女の姉である白ワイシャツパジャマ金髪幼女のアンジェリア(永遠の10歳)が,妹を精霊化しました。姉のお付きのマーリンはフカフカの枕扱いされるマスコットです。
ミルドレッドの動きはラスボス時の挙動を切り取ったもので,立ち回りもコンボも遠近ともに対応しやすくなる利便性がウリです。
光の追尾弾「ノーブルフォトン」はヒット後の追撃性能に優れ,相手位置を参照する射撃「ジャッジメントレイ」も遠距離での嫌がらせや自衛手段にうってつけ。ミルドレッドが連動する技類もピンポイントで活躍し,ハイジャンプ高度が上がる属性効果は空中戦を強化します。
なかでも超必殺技「セレスティアルゲート」は,目の前の縦方向を瞬時に制し,強力な発生保証により割り込み用途にも使えます。壁のようにして仕切り直したり(でも使用中は遠距離攻撃に無力!),かいくぐられても邪魔な障害物として機能したりと,とっても頼れるヤツです。
つってもね。褒めまくりましたが,全部が全部めちゃくちゃ強いかというとそうでもなく。「べつにパルちゃんでいいや」の愛の鉄壁思想を覆すほどでもないため,優れてはいるが強すぎることはない。
といった絶妙なバランス感ですので,そこんとこよろしくっ。
アルカナ2のバージョンアップ版「すっごい!アルカナハート2 〜転校生 あかねとなずな〜」,通称すごカナ(世間では「すっごい」の略称のほうが普遍的!)で転校してきた犬若姉妹の姉のほう。犬若あかねの精霊は,不死鳥的な見た目のフェネクスです。
コンセプトは「カノン」(音波の設置物)を置き,共鳴(爆破!)させると大ダメージが狙えるよ,といった設置&応用系です。
パラメータ補正も技性能もいい塩梅ですが,究極的に「設置したカノンを相手の体を重ね,いかに爆破するか」にフォーカスされるため,連係をあらかじめ突き詰めておかないと無用の長物になるでしょう。
フェネクスもまた,求められるのは専門的なトレモ訓練です。
しかも,あかね自体が参戦当初から,ほんのちょーーーっと動きが強すぎたり,攻撃力も耐久面も優れていたりしたマジモンの強キャラだったため,フェネクスにこだわる必要などいっさいなし。
愛でも雷でも火でも樹でも風でも,ギーァで悪いことしても,時でヒドいことしてもなんでもあり。アルカナを選ばず,己の肉体のみで風払い,鳥翔け,月砕き,花薙ぎ,フィニッシュに「あかね分身の術」とルール無用の残虐ファイトを仕掛けていれば問題なしでした。
ゆえに,すごカナ稼働当時は多くの聖女たちがゲーセンにて「帰ってくれ転校生」と嘆いていたとか,いないとか? あはっ!
あかねの妹で,ひ弱な体質ながらも「身の程を知りやがれですっ!」とたんかだけは一丁前な犬若なずなの精霊は,花のカヤツヒメ。もとは樹のモリオモトと一体であったとされる和風美女です。
カヤツヒメは,方向性は違うもののパルちゃんと比肩する防御寄りの万能型で,「カウンターヒットを受けない」「ステージ内で花を育てて体力回復&付与効果を得る」といった面が特徴的です。
攻撃面も,超必殺技「八重紅彼岸」が中距離制圧&時間拘束に優れているため,強引にねじ込んでから必殺技「幻の花」で花を植えたり,キャラ固有の強化技を使用したりと立ち回り強化につなげやすいです。
がっ! 霊獣はやたに乗り,霊鳥ふすみを従えるなずなもまた,舞織のように自前の技たる射干玉(ぬばたま!)のアルカナ(だいたい玉兎!)を駆使するため,手隙のときはキャラ固有の動きを優先しがち。
さらに彼女は基本動作が強力な一方,挙動自体は特殊なため,汎用アルカナだとコンボ難度が高くなってしまう。こうした点を補い,手と手を取り合ったのは時のアルカナ。もはやズッ友級の定番タッグです。
カヤツヒメは確かに防御面に優れていますが,やはり選ぶうえでは,なにが利点なのかを納得してからのほうがよいでしょう。
ここからは「アルカナハート3」の追加アルカナでーす。
記憶喪失の戦闘員。それが新主人公ヴァイスで,彼女が契約したのが機甲精霊(ガイスト)のゴッフリ(ゴットフリート)です。
ゴッフリは補正面も突進技も飛び道具も優秀。自分と相手の背後にビリビリ壁を設置する金網デスマッチな超必殺技「釼域ダリューゲ」により,両者ともにコンボが怪しくなる泥仕合まで展開できます。
しかし,ゴッフリの強みは特殊で“対戦環境によって上振れ”します。アルカナ3では新仕様アルカナゲージの駆け引きや,花のフェネクスによるお花育成など,ラウンドを持ち越して効果を底上げできる要素がいくつかあるのですが,剱神の存在はその最たるなのです。
ゴッフリのEF(エクステンドフォース。一定時間強化的なアルカナ3以降の共通システム)は,1回使うごとにEF中の攻撃力&防御力が1%UPし,最大20回まで達すれば20%UP。EF継続時間も増えます。さらにフォースゲージ回復速度もとんでもなくなり,(EFキャンセル発動を除き)使い終わった次の瞬間,またすぐにEFを発動できるほどになります。
そのため対戦環境が「ランクマッチ的な2ラウンド制」か「地元ゲーセン的な3ラウンド制」かでEF発動機会が大きく変わり,後者だと吐き気を催します。開幕と同時にゴッフリEFをする人はまず,EFを仕込みまくり,終盤戦で筋肉筋肉してくるつもりなので大注意です。
もちろん,欠点もあります。EFを使うと立ち回りこそ強化されますが,有用なEFキャンセルコンボが使いづらくなる。また,連戦だとEFを使いまくる動き自体が面倒になり,まもなくどうでもよくなります。
落書きした絵を実体化させるほどの精霊力を持つ,幼稚園児えこのお友だちは,謎に包まれたサイコロの精霊シャーリグラーマ。
運は闇のギーァに近いセットプレイ型ですが,ランダムで「攻撃がカウンターヒット化」「コンボ補正が乗算」「ラストヒットに耐える」という博徒のような属性効果も持ちます。なにより“爆”です。
攻撃判定のあるサイコロを飛ばす必殺技「シャニ」,超必版「ミトラ」は,地面落下した賽が,出た目の数字分だけ爆発します。
飛んでいる最中の射撃判定もまあまあいいのですが,肝心なのは爆発のほう。これがもう爆のアルカナと呼ばれるくらい強力です。
運よく5〜6の目を引けると,連続爆破による拘束が超・強・力。その間に中下段を仕掛けられると最高にクソゲーです。立ち回りは属性効果確率を引き上げる必殺技「ソーマ」(ラウンド持ち越し!)で強化し,起き攻めはサイコロで固める。リバサやガーキャンなどの駆け引きは当然の課題ですが,最良のときの拘束力はギーァ以上でしょう。
その反面,パラメータ補正が最低クラスなのが玉にきず。基礎的な不利を背負ってなお,強みを引き出せるかどうかが試されます。
アルカナ3の中ボスで,ヴァイスの戦友。大きなツインテールが魅力のシャルラッハロートは,狼の機甲精霊バルドゥールを操ります。
バルドゥールは実弾火器をたくさん背負ったロボお犬さまで,ミリタリーなカッコよさは随一。なお,ボスのときは強敵でしたが,昨日の敵は今日は馬車の法則により,仲間になると「う〜ん」って感じです。
必殺技は「速炮ベルガー」がライフル爆破。「散炮ファルク」が上空への機銃掃射。「重炮ドゥーゼ」が高射砲爆破といったもの。
どれも用途別に光るシューティング性能を備えますが,キャラがギュインギュイン空を飛びまくる対戦の都合上,素直すぎる性能があだとなり,立ち回りで振るうにはリスク大きめ。精密射撃の必要ありです。
汎用性はあるほうですが,これを使うくらいなら違うアルカナでイイんじゃない感もけっこう強めなため,特定のキャラ対策で利用するのが妥当でしょう。ですが,超必殺技「巨炮ディングフェルダー」のヒット時は,土パンやカカトを当てたときくらい気持ちよくなれます!
アルカナ3のバージョンアップ版のさらに最新版「アルカナハート3 LOVE MAX SIX STARS!!!!!!」でラスボス兼プレイアブルになった,ヒーローになりたい女子中学生,天之原みのり。彼女は両手のガントレットに邪竜の機甲精霊を宿し,血の精霊イコルとも契約しています。
イコルはアルカナ技の攻防でやいのやいのするというより,体力やゲージの回復&増加を中心とする,システム面の恩恵で立ち回りを優位にさせます。ゲームの仕様にかみ合わせた性能とも呼べます。
飛び道具の必殺技「キマ」もそれなりに優秀ですが,目をつけるならキャラの速度を上昇させる「エマ」でしょう。エマ使用時はあらゆる動きがスピードアップするため,崩し連係も高速化できます。
ただ,ジャンプ落下速度も上昇するため,キャラによってはいつものエリアルを完走できなくなったり,そもそも速さを制御できなかったりと課題はあり。使いこなすには要練習といったところです。
アルカナブレイズは2種類。キマの強化版「タラグメノス」と,アルカナゲージを1ゲージ増加する「セオファニア」があります。開幕セオファニアぶっぱでゲージ増加を狙うのもアリですが,普通に殴られ放題プランな隙をさらすため,血反吐を吐きたくなきゃ慎重にイコイコ。
クッッッソ強いことで有名な隠しボス「パラセ・ルシア」(アルカナ名はパラセルシア)が精霊化しました。相棒は彼女の研究で生まれた,サメ大好きオタク系ホムンクルス少女,ピストリクス系29号です。
パラセルシアはこれまでのアルカナたち以上に尖っており,「アルカナゲージが自動増加」「体力ゲージが徐々に減少」がキモとなります。体力減少は速すぎるわけでもなく,必要経費と捉えられる範疇ですが,自らが抱える縛りとしては無視しづらいのは確か。
効果中は体力が減らなくなるが,効果が切れるとその間のダメージを受ける超必殺技などもあるので,悪あがきはできるほうです。
技面は,相手をマヒさせる飛び道具,移動速度を低下させる衝撃波がイヤらしいです。なかでも彼女の武装,四魔石ラピスを用いた相手位置参照の超必殺技「レーベンスゲファール」は秀でています。なお,ボスが使ってくるときの終わってる性能ではない優しさ仕様です。
そして最大の売りは“EF中にパラセ・ルシアになれる”ことです。EF効果時間中は,自キャラとしてパラセ・ルシアを動かせるようになります。こちらもボス仕様の終わってる性能ではないため,使える技は限られています。総じて,強いかと言われると首をかしげる系アルカナですが,対戦相手の冴姫ちゃんに圧かけたいときなどにイチオシです。
「終わらせる……リア・ファイル!」
ここまでひた隠しにしてきたが,私は廿楽冴姫の超必殺技「リア・ファイル」が死ぬほどキライだ。冴姫というキャラクターがキライなのではない。同技も優秀ではあるが壊れではないと知っている。
しかし,身内が10年以上もリア・ファイルをこすり続けてきやがったせいで,「行くわよ! リア・ファイル!」(空中発動時の台詞。上記は地上版)のボイスを聞くたびに神聖な憎悪が湧くようになった。
格ゲーで一番,いやゲームで一番嫌いな技と断言してもいい。
他意が芽生えたのは「アルカナハートFULL!」のころだ。当時はぁとの5Bは恐ろしき恵体だったが(入力直後に上半身相殺判定が発生した無法時代のパンチ),上から攻めてきた冴姫にサルのように初手強制相殺を押しつけていたところ,相殺後にリア・ファイルをぶち込まれるとすご昇竜でも勝てないことが判明。そこで完封されたのがはじまりだった。
初代から変わらぬ伝統の6GC>クラウ・ソラス>リア・ファイルをされれば,脳が苦痛で歌い出す。澄まし顔の4GC>ブリューナク>エル・イードヴァルなんてされたときにゃあ,血管で毒が踊り出す。
ゴームグラスで蹴りまくってくる姿は女子としての品性を疑うし,フラガラッハで締められたときは背筋が震える。ファンタジスタ気取りのルァハで裏回り愛玉を当てられれば11個目の十戒を生み出しかねず,オルナが後頭部に直撃したら白目をむいて失神せざるを得ない。
極めつけはEF版ガルフ・ダグザだ。これでフィニッシュされたときは「あああぁアァァぁぁぁぁあアアァぁぁぁぁ!!!」となり,自宅のRAP(リアルアーケードプロ)を台パンするのが2010年代の礼儀だった。おそらく,いいや確実に,自宅RAPたたき個人部門大賞を十数年と連覇し続けてきたのは,廿楽冴姫ひいてはリア・ファイルである。
もちろん,身内以外の冴姫使いにはなんら感じることはないのでそこはご安心を。冴姫やはぁとのキャラパワーにもまったく不満はない,と言い訳しておく。あくまで「身内憎しぃ!!!」という話だ。
格ゲーで特定の相手と長らく対戦していると,のちに「自分が使っていたキャラのことは思い出せないのに,相手キャラの技はよく覚えている」という現象に出くわすことがある。
これは2001のフォクシー,VF5FDのリオン,バサラXの毛利元就といったライン越えへの思い出とは異なる,個々人の体験に則したものだ。
とくに冴姫は必殺技の使用時に,キャラクターボイスで必殺技名を発する子なため,持ちキャラのはぁとは長年使っていても技名が「ABC鉄」「ぜったいここだ」「オルナくれくれキック」などとあやふやなのに,冴姫の技名となるとすべて覚えてしまっている。
地上リア・ファイルのヒット時の「シュビビビン! シュビビビン! シュビビン,ビン!」という温かい効果音にせよ,魂に刻まれたメロディすぎて,一生聴きたくないのに一生思い出せてしまう。
ゆえに,私は大人だが,私を怒らせるにはたった一言でいい。
「行くわよ! リア・ファイル!」
その一言で,この体はいつだって愛の鉄拳パンチを振るえる――。
なーんてね! アルカナハート大大大好きっ!
まごころいっぱいの愛をあなたに!
どっかーん! 愛情特盛り! お届けしました!
アルカナハートはこちらでピロリン!
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