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“見つかったら,終わり”なホラーゲーム「ソング オブ ホラー」の日本語版が8月26日に発売。怪異も起きた(?)試遊会レポート
……というのは虚構の話で,実際はメールでご丁寧な案内ののちに20:00ごろに届いたのだが,「ソング オブ ホラー」(PC / PS4 / Xbox One)は,2021年8月26日にEXNOAから日本語版が発売されるホラーアドベンチャーである。発売日が近づき,同社が“シ(死?)遊会”ことメディア向けの体験の場を設けたとのことで,その招待状だったというわけだ。
「ソング オブ ホラー」公式サイト
都内某所にある指定の試遊場所に足を運ぶと,広めの屋内スタジオに救急車風のバンが1台止まっていた。試遊はこの無人のバンの荷室で,ということだが,明らかに怪しい……。疑いつつ乗り込むとバックドアが閉められ,そしてスタジオも真っ暗に。多少ビビりながらも「ほうらね,やっぱり」と誰も聞いていないのに強がり,ヘッドホンを付け,コントローラを握り,暗闇の中でモニターに照らし出されているソング オブ ホラーの世界へ。
スペインのデベロッパ・Protocol Gamesが開発を手掛けたソング オブ ホラーは,とある作家とその家族の失踪事件をきっかけに始まる,「それ」と呼ばれる名もなき闇の存在に関わる物語が展開するホラーゲームだ。物語はチャプターで分かれており,主人公である編集者のダニエル・ノイヤーやその上司のエティエンヌ・バートランド,元妻のソフィー・ヴァン・デネンドといった13人の登場人物(プレイアブルキャラクター)それぞれの視点で,探索や謎解きをしていく。
探索の舞台には,家族全員が行方不明となった作家の家,今は使われていない孤児院や放置された精神病院など,ホラー好きにはニヤリとするようなシチュエーションが用意されている。
今回試遊できたのは,イントロダクションとチャプター1の冒頭。探索の舞台は作家の家だ。各部屋で気になるものを調べたり,使えそうな道具を集めたりしながら,この家で一体なにが起きたのかを推理し,失踪した一家を見つける手がかりを探す。基本的に,こうした探索がメインとなっていた。
先に進もうとドアを開けようとしたら,鍵がかかっている。鍵を探していると書斎の机の少し開いた引き出しにそれらしきものがちらりと見えたが,しかし引き出しが錆びて動かないため手が届かない。潤滑油となるものを求めてキッチンや物置に……といった感じで家にあるさまざまなものを集め,ときにそれらを組み合わせて次の場所へと進んでいく。
カメラは固定で,部屋の形状やプレイヤーキャラクターの立っている位置などで視点が切り替わるというクラシックなスタイルになっているため,人によっては遊びにくさがあるかもしれない。しかし,基本的な操作は移動,モノを調べる,ちょっとしたダッシュ程度で派手なアクションや複雑な動きはないため,慣れるまでそう時間はかからないはずだ。
暗くて人の気配がない,しかし確実に“何か”がいる……。そんな不気味な雰囲気の家を探索していると,調べている部屋のドアが突然「バンバンッ!」と叩かれる。「それ」と呼ばれる恐怖の存在が,すぐ隣の部屋にいたのだろう。ここはどうにか,物音を立てずにやり過ごす。
本作の何よりの特徴となっているのが,この怪異を避けながら探索するという点だ。「それ」と呼ばれる存在は高度なAIによって制御されており,“プレイヤーの行動に対応し,予期しない形で追い詰めてくる”という。探索中の部屋に「それ」が近づいてくると,コントローラが震えるのが,かなりの緊張感を与えてくれる。
そして驚きなのが,「それ」によって命を奪われたプレイヤーキャラクターは,物語上でも“亡くなった人”としてゲームが進んでいくところ。死後は別のキャラクターにバトンタッチし,さらに調査を進めて次のチャプターに進む手がかりを探していく。もちろん全員がやられてしまったらゲームはやりなおしとなるので,慎重に探索を進める必要がある。
個人的にお気に入りだったのが“音”の演出。家の中からか,それとも外からなのか――「それ」が近づいているときだけでなく,遠くからも近くからもいろいろな音が聞こえてきて,それが不気味な雰囲気を増幅してくれていたのだ。ヘッドホンやイヤホンでのプレイをオススメしたい。
このようにゲームを満喫していると,また「バンバンッ!」と何かを叩く音が。しかも何度も,それもヘッドホンの外から。「怖いなァ,怖いなァ。なんか嫌だなァ」そう言いながらヘッドホンを取り,なおも音が響くバックドアのほうを見てみると……
試遊用のバンに恐怖の存在である「それ」らしき何かが襲ってきていた。見つかったら,終わり――本作のキャッチコピーのとおり,そのまま筆者は(試遊時間の)終わりを迎えてしまったのである。
……ということで,EXNOAのドッキリ企画(?)にも乗っかりながら本作を紹介したが,“何かに見られている”という不気味さと“逃れられない恐怖”の要素はなかなかのものだった。日本語版を待ち望んでいたホラーゲームファンはもちろん,最近知ったという人も,8月26日に発売される本作をチェックしてみてほしい。
「ソング オブ ホラー」公式サイト
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Published by EXNOA LLC. (C) Raiser Games S.L. Developed by Protocol Games S.L. All rights reserved. Song of Horror is a trademark of Protocol Games S.L.
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