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携帯型ゲームPC「AYANEO AIR Plus」を実機でチェック。既存製品から重量は増えても魅力は変わらず
本稿ではハイビームが披露した実機の写真を中心に,あらためてAYANEO AIR Plusを紹介しよう。
AYANEO AIR Plusは,初代「AYANEO AIR」の後継モデルで,ディスプレイが,5.5インチから6インチへサイズへと大きくなり,それにともない筐体も大型化した。公称本体重量は約525gで,初代AYANEO AIRの約398〜450gと比べると,重くなっている。
ただ,同じ6インチサイズのディスプレイを搭載した「GPD WIN 4」の約598gよりは軽い。AYANEOは,「CPUに『Ryzen 7 6800U』を搭載した携帯型ゲームPCでは最も軽量だ」とアピールする。
インタフェース類やゲームパッドといった部分は,初代AYANEO AIRから大きな変化がない。一方,筐体サイズが大きくなった分,より大容量のバッテリーを搭載するという。
左ショルダーボタンとトリガーボタン。トリガーボタンはアナログ入力対応だ |
右ショルダーボタンとトリガーボタン |
搭載CPUのRyzen 7 6800Uは,携帯型ゲームPCでは採用例が多いおなじみのプロセッサだ。統合GPUにRDNA 2アーキテクチャベースの「Radeon 680M」を組み合わせており,画質設定の調整は必要なものの,1920×1080ドットの解像度でも問題なくゲームをプレイできるという。
AYANEO独自の設定用ソフトウェア「AYA SPACE」から,CPUの(Thermal Design Power,熱設計消費電力)を最大28Wまで上げることで,消費電力や熱が増えるのと引き換えに,処理性能を高めることが可能だ。初代AYANEO AIRの「Ryzen 5 5560U」搭載モデルでは最大15W,「Ryzen 7 5825U」搭載モデルでも最大18Wまでに留まっていたので,よりCPUやGPUの性能を引き出せるようになったと言えるだろう。
実際に試してみたところ,AYANEO AIR Plusでも,ほかのRyzen 7 6800U搭載製品と変わらず,快適にゲームがプレイできた。重量もそれほど気にならず,比較的長い時間プレイできそうな印象だ。
また,AYANEOは4月26日に,AYANEO AIR Plusのアップグレードプログラムを発表した(関連記事)。今後出荷を予定しているAYANEO AIR PlusのCPUを,Ryzen 7 6800Uから,より高性能なノートPC向け「Ryzen 7000」シリーズへ無料で変更できるという。
いまのところ,変更後のCPUに関して型番やスペックは明らかになっていないものの,1世代前から最新世代のプロセッサへ無料で変更できるのは驚きだ。ただし,AYANEOによると,Ryzen 7000搭載版AYANEO AIR Plusの出荷には時間がかかるという。AYANEO AIR Plusは,発表当初の予定から発売が3カ月以上遅れていることもあり,これ以上待っても最新CPUを選ぶか,早く入手したほうがいいのか悩ましい。
なお,国内版AYANEO AIR Plusの取り扱いについて,ハイビームに確認したところ,AYANEOに内容を問い合わせ中で,詳細が分かり次第アナウンスするとのことだった。
今後登場予定のAYANEO製品をまとめる
AYANEOシリーズは,とにかくラインナップが多く,定期的に追いかけている人でも,今後登場する製品が分かりにくい。そのため,この機会に改めてまとめておこう。なお,発売時期を記載しているが,AYANEO AIR Plusのように遅れるケースもあるので,おおまかな目安として考えるといいだろう。
4月25日にいきなり発表となったのが,「AYANEO 2S」と「AYANEO GEEK 1S」だ(関連記事)。いずれも,すでに国内発売している「AYANEO 2」と「AYANEO GEEK」のCPUを,Ryzen 7 6800UからRyzen 7000シリーズへ変更したものだ。5月半ばにクラウドファンディングサイト「Indiegogo」で,キャンペーンを開始するという。
続いては,AYANEOシリーズ初となるAndroidゲーム機「AYANEO Pocket AIR」だ。初代AYANEO AIRの筐体デザインを継承しており,約5.5インチサイズの有機ELディスプレイを採用するという。SoC(System-on-a-chip)をはじめとするスペックは,いまだ明らかになっていないが,7月の発売を予定しているそうだ。
6インチサイズのスライド式ディスプレイと,物理キーボードを搭載した「AYANEO SLIDE」は,7月から8月ごろのに発売になるという。こちらも詳細は,それほど明らかになっていないものの,CPUにRyzen 7000シリーズを搭載することが分かっている。
このほかには,AYANEOがハイエンドモデルと位置付ける「AYANEO NEXT II」と,「AYANEO KUN」の開発も進められているようだ。
AYANEO NEXT IIは,Ryzen 7000シリーズと単体GPU,8インチ以上の大画面ディスプレイを備えており,従来製品と比べて,高い性能を備える。2023年末の発売を予定するという。
一方,AYANEO KUNは謎に包まれた製品である。AYANEO NEXT IIとコンセプトは共通するものの,異なる部分も多いようだ。AYANEOは,1年以上の時間をかけて,最適な製品デザインやグリップ形状を検討したほか,これまでの小型ゲームPCになかった機能を搭載するとアピールしており,AYANEO NEXT IIに匹敵,もしくは超える製品になるのかもしれない。発売時期は不明だが,今後もAYANEO KUNに関する情報を公開していくとのことだ。
Ryzen 7000搭載の携帯型ゲームPC「AYANEO 2S」「AYANEO GEEK 1S」が発表に。5月中にIndiegogoでキャンペーンを開始予定
2023年4月26日,AYANEOは,携帯型ゲームPC「AYANEO 2S」と「AYANEO GEEK 1S」を発表した。いずれも既存製品をベースに,CPUをノートPC向け「Ryzen 7000」シリーズに変更したのが見どころとなる。
AYANEOが2023年に発売予定の携帯型ゲームPCを一挙に公開。軽量モデルから単体GPU搭載の高性能モデルなど
2023年1月18日,AYANEOは,2023年に同社が発売を予定する携帯型ゲームPCやAndroidゲーム機を一挙に発表した。「AYA
ハイビーム公式Webサイト
AYANEO日本語公式Webサイト
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