プレイレポート
[プレイレポ]無限に遊べる!? 「ENDLESS Dungeon」はローグライト×タワーディフェンスをカジュアルに落とし込む挑戦的なタイトルだ
2023年9月7日から18日まで行われた本作のクローズドβテストに参加する機会を得たので,プレイレポートをお届けしたい。
「ENDLESS Dungeon」公式サイト
入るたびに変化するダンジョンの奥深くへ
「ENDLESS Dungeon」の舞台は,遥か昔に放棄されたという宇宙ステーション。近づく船がすべて墜落してしまうという謎の引力が発生しており,主人公(プレイヤー)もまた,ここに不時着した1人だ。
宇宙ステーションにはすでに多くの“先人”が不時着している。ダンジョンのようになっているこの場所をどうやって進むのかは,先人の1人である“ゼド”がチュートリアルを兼ねて教えてくれる。
ダンジョン内は多くの小部屋が扉で仕切られており,扉を開けて1部屋ずつ探索していく。扉を開けるたびに「インダストリー」「サイエンス」「フード」という3種のリソースを少量だが得られる。これらをどう使っていくかが,ダンジョンを突破するカギとなる(リソースについては後述する)。
全体マップの構造はランダムなので,毎回同じとは限らない。小部屋の中には宝箱や,敵の発生源「スポナー」,扉を開けるたびに入手できるリソースを増やす「ジェネレーター」などがある。
こうして扉を開けながら進行していくと,「WAVE」が発生することがある。各スポナーからモンスターがウジャウジャと出てくるというもので,すべて撃退するとWAVEは落ち着く。
モンスターは,そのフロアのスタート地点にある「クリスタルボット」や,小部屋のジェネレーターを狙って移動してくるため,WAVEが落ち着くまでそれらを防衛する必要がある。とくにクリスタルボットがやられると,その時点で即ゲームオーバーだ。何が何でも死守しなければならない。
小部屋の扉を開けて進んでいくと,スポナーが複数見つかることも。この状態でWAVEが始まると,クリスタルボットに対して複数のルートから敵が押し寄せてくるため,対処が難しくなってしまう。
そこで活躍するのが「迎撃用タレット」である。扉を開けるたびに3種のリソースを獲得できることは前述したが,そのうちのインダストリーと引き換えに,特定の位置にタレットを設置可能だ。
とはいえ,ワンフロアで得られるインダストリーの量は決して多くない。タレットを設置できる場所はいっぱいあるのだが,そのすべてに設置することは不可能だ。全体マップでスポナーの位置を確認し,「どこに,どれだけのタレットを設置して防衛するか」を考える必要がある。
探索が進むと,クリスタルボットを接続できる場所が見つかる。ここを調べるとまたWAVEが始まるのだが,今度はクリスタルボットがスタート地点からこの場所まで移動を始める。その間,移動中のクリスタルボットを護衛する必要があるのだ。
自分自身の移動はもちろんのこと,どのあたりにタレットを設置しておくと有利になるかを,事前にマップで確認しておきたい。
このようにしてフロアの探索を進め,最終的にフロアの出口となる扉に到達すると,先ほどと同じように,クリスタルボットがこの扉の前に来るまでの間,護衛をすることになる。
だが,チュートリアルではこの護衛は強制的に失敗するイベントシーンとなり,「クリスタルボットを守れなかった」ということで拠点に戻される。
モンスターとの戦闘で体力が尽きたり,クリスタルボットを破壊されたりするとゲームオーバーだ。ステーション内にある酒場のような場所に転送されるが,なぜこういう仕組みになっているのかは,ここにいる誰も分からないらしい。
脱出の糸口を探すべくダンジョンに潜り,失敗して倒れると,ここへ戻ってくる。この宇宙ステーションに不時着した人たちは,こんな風に探索を繰り返しているようだ。
拠点では,NPCたちと会話できるほか,さまざまな設備も利用可能だ。たとえば,「ワークショップ」ではダンジョン内で得られる「スクラップ」や「セル」を使って,新たな機能を開放したり,キャラクターに特定の能力を付与したりできる。
ダンジョンを探索して特定の条件を満たすと,新たなフロアへの進行が可能になり,少しずつ探索エリアが増えていく。1つのエリアにつき,複数のフロアが下層へと続いているため,エリアを完全に踏破するのは一筋縄ではいかない。
ダンジョンの構造は毎回変化する。ローグ系の地形変化については,繰り返しプレイしても新鮮味を感じさせるためであることが多いが,本作の場合はゲームシステムと密接に関わっている。
WAVEが発生すると,出現したモンスターはフロアのスタート地点にあるクリスタルボットやジェネレーターに向かっていくわけだが,スポナーがある部屋も,クリスタルボットやジェネレーターの位置も毎回ランダム。もちろん,スポナーから湧いて出たモンスターたちが進行するルートも毎回ランダムだ。
つまり,「毎回,構造が変化するダンジョン」は「毎回,攻略内容が変化するタワーディフェンスのステージ」そのものということだ。比較的,簡単に守れる配置のときもあれば,厄介な配置のときもある。そのため,何度突入しても新鮮に楽しめるのだ。
スポナーは複数の箇所にあるため,最終扉を開く前はマップとにらめっこしながらフロアの全体像を把握し,どこにタレットを置くべきかをじっくり考えなければならない。タレットの設置可能数にも限りがあるので,自力で対処できそうな場所には設置せず,インダストリーを節約することも大事だ。
モンスターにはそれぞれ弱点があり,これは出現地点を調べることで分かる。設置するタレットは,弱点を突けるものにしておくと有利だ。とはいえ,初期状態で設置できるタレットは限られていて,フロアのどこかにある「研究ターミナル」を調べると,新たな種類のタレットが設置できるようになる。この工程を経ないと,あらゆる属性に対応するのは難しい。
また,チュートリアルではゼドが同行してくれたが,それ以降はプレイヤーが複数のキャラクターを操作することになる。仲間は後ろからついてくるだけでなく,ワンボタンで操作キャラクターを変更でき,仲間を特定の位置に待機させることも可能だ。タレットと合わせて,仲間をどう使うかも考える必要がある。
筆者は,本作を難しい部類に入るゲームだと思う。ボヘーッとしていたら,アッという間にゲームオーバーになって拠点に戻されるし,本稿で説明している内容を体で覚えるまでに多少の時間はかかるだろう。決して取っ付きやすいとは言えない。
ただ,拠点に戻されても,探索中に得た物は残るので,それらを使って次回の挑戦に活かすことはできる。倒されても,攻略に費やした時間がまるまる無駄にはならないのは嬉しい。
ローカライズのクオリティは高いが,元々の世界設定やゲームルールの複雑さもあり,最初はなかなかピンと来ない部分が多い。掲載しているスクリーンショットを見れば分かるとおり,文字が小さい点も気になるところだ。
本作は1人でも楽しめるが,最大3人のマルチプレイにも対応する。複数のルートから攻めてくるモンスターを撃破して,対象を守り抜くというゲームデザインはマルチプレイの存在を強く意識していると思う。
「ローグライト」「タワーディフェンス」と聞くと,1人で腰を据えてじっくりと考えて取り組むタイプのゲームに見えるが,本作はそのイメージを「カジュアルな協力プレイ」で切り崩せないかと挑戦しているかのようだ。
もちろん,1人でも遊べるように設計されているので,無理にマルチプレイをする必要はないが,初心者がいきなりマルチプレイに参加して,すぐ理解できるかと言われると,それはちょっと厳しいという印象を受ける。だからといってゲームルールを単純化してしまうと,本作らしい奥深さとのトレードオフになる。このあたりの調整は本当に難しいものだろう。
本作の楽しさは,ジワジワ分かってくるタイプだ。最初のうちはクリスタルボットが途中で移動することに気づかず,訳も分からないでゲームオーバーになったものだが,ゲームルールの理解が深まり,スポナーの弱点を突いたタレットの設置や,キャラクターの効率的な配置がつかめると俄然,面白くなってきた。
本作は「タワーディフェンス」を「ローグライト」と合わせることで,単純なアクションシューターではなく「考える」要素もプラスし,何度も繰り返し楽しめることを目指した意欲作だ。欲張り気味な組み合わせの妙味が気になる人は,ローンチを待ってプレイしてみてほしい。
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