インタビュー
アプリ「真・三國無双」インタビュー。“スマホで真・三國無双”この一言に抱かれる期待に,鈴木亮浩氏らはどう答えるのか
“スマホで真・三國無双”。このたった一言だけでも,ファンであればさまざまな可能性を想像できてしまう。同社が打ち出してきた「真・三國無双」とは,そうされてしかるべきIPと化しているからだ。
そこに込められた期待の重みに,鈴木氏らコーエーテクモゲームスの最終兵器ω-Forceはどう答えるのか? これから追っていこう。
なお本作の詳しいゲーム内容については,4Gamerに掲載済みのプレイレポートにて紹介している。最初に雰囲気をつかんでおきたいという人は,こちらにも目をとおしておいてほしい。
スマホで一騎当千! 新作アプリ「真・三國無双」を遊んで感じた,無双ゲームの王道にふさわしい作りこみ
コーエーテクモゲームスが近日配信する新作アプリ「真・三國無双」を,先んじて遊ぶことができた。三国志の世界で己が生きざまを決める活劇,そして無双ゲームの王道にふさわしい一騎当千の爽快感は,スマートフォンでも健在だ。
「真・三國無双」公式サイト
「真・三國無双」ダウンロードページ
「真・三國無双」ダウンロードページ
「真・三國無双」アプリはこれからが本気
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。アプリ「真・三國無双」は事前登録中,かつ近日配信とのことですが,ここまでのところはどうでしたか。
鈴木亮浩氏(以下,鈴木氏):
本当に,ようやくという言葉しか出てこないですね。
企画の立ち上げから数えると3年以上は経っていて,「真・三國無双」シリーズにとっても今回が初の自社運営アプリとなるので,開発中はいろいろと分からないことや初体験のこともたくさんありました。そういう課題も含めて,私たちの予想以上に時間がかかってしまいまして。
4Gamer:
実際,2020年9月の東京ゲームショウでの発表から先,いつ出るのか音沙汰がなかった……という空気感はありました。
鈴木氏:
あのころの予定では,もうすこし早くファンの皆さんに報告できるはずでしたが,ここまで延びてしまいました。
それでもようやく,ようやく皆さんにお届けできそうです。
4Gamer:
2021年は「真・三國無双」シリーズの20周年記念作品「真・三國無双8 Empires」が年内発売予定,「戦国無双5」も6月24日発売と無双イヤーが続きますし,“3月に真・三國無双”ってのも縁起よさそうです。
鈴木氏:
2020年下半期にも,Nintendo Switchで「ゼルダ無双 厄災の黙示録」が大ヒットしましたしね。勢いは作れていると思います。
この流れで,2021年は無双シリーズをどんどん押していきます。
4Gamer:
しかも,無双のフラッグシップの“真・三國無双”です。
そして昨年のインタビューでもお聞きしましたが,今回なぜ「サブタイトルもなしの真・三國無双の名のままで出すのか」。そこに込められた意気込みをあらためて教えてください。
鈴木氏:
「真・三國無双」シリーズはこれまで,コンシューマ機を中心に新作を送り出してきて,世界累計で発売本数2100万本を突破するなど,数えきれないほどのたくさんのプレイヤーさんに遊んでもらってきました。
しかし,近年では日本で見ても世界で見ても,ゲーム市場ではモバイルゲームが無視できないほどの大きさになっています。そのため,「真・三國無双」シリーズがモバイルで挑戦するのも必然的な流れでした。
4Gamer:
ですねえ。
鈴木氏:
そのうえで,ファンの皆さんに内容ともども“アプリ「真・三國無双」は正統な位置づけの新作”と思ってもらうためにも,下手なサブタイトルに頼らず,そのままの名称で出すべきだとなったわけです。
4Gamer:
事前に遊ばせてもらいましたが「慣れ親しんだ無双」でした。スマホゲームらしい構築ではあるものの,これまでの無双のままというか。
鈴木氏:
目指すべきゲーム性やコンセプトを完全に踏襲した結果です。
ただコンシューマ版の無双ともっとも違うのは,やはりモバイル端末での操作になることです。操作系統の制限下で,いかに一騎当千の爽快感を実現していくか。開発中はとにかく苦心しました。
4Gamer:
ボタン数が違う。同数にしてもつらい。大きな課題ですよね。
鈴木氏:
ええ。それともうひとつの課題は,マルチプレイ環境です。
スマートフォンではマルチプレイが前提でも問題ないので,もとのゲーム性に加えて,多人数プレイやコミュニケーションの楽しさといった付加価値をどう組み込むか。ソーシャル要素にも悩まされました。
4Gamer:
鈴木さんはシリーズプロデューサーゆえに「コンシューマのあの機能をスマホに入れたい」とか,逆もまたしかりとして。
すべて把握しているからこそ,良いとこ取りしたくなりませんか?
鈴木氏:
それはちょっとあります。しかもコンシューマやモバイルという区分けではなく,同じ無双同士の良いとこ取りをしたくなることが。
長大なつながりのあるIPですからね。我々としても「あの要素を継承したい」「この機能を持っていきたい」と考えますし,プレイヤーさんにしても,シリーズ中でとくに気に入っている特定の要素というのはあると思います。そこらへんは常々,よく悩んでいますね。
4Gamer:
Empiresシリーズでよく思っちゃうやつです。
一方で長大ゆえに,開発内でもそろそろ「無双を知らない新人」が出てきたりは? どれか1作でも遊べば,目指すべき先をすぐに理解できそうなシリーズなので,手早く習熟できそうなのは強みでしょうが。
鈴木氏:
無双を知らない,とまでいく人はさすがにいませんが,10年ほど前に大勢いた「無双大好きだから僕も作りたい!」というタイプは少なくなりつつありますね。本作の開発にしても「ファンとまでいかない」「そこまで遊んでない」「友だちの家で少々」な人が少なくないです。
だから二極化ですね。無双をやり込んできた人と,別の部署のゲームのファンだけどω-Forceに配属されています,みたいな人とで。
4Gamer:
開発中,そこの温度差が見える瞬間があったりは。
鈴木氏:
両者の割合は半々くらいですが,ときどきあります。
ただ,いろんな見方と意見がないとゲーム作りは難しいですし,モバイルとなるとω-Forceもまだまだ家庭用ほどの知見はないので。無双をやってこなかったスタッフたちの声は,コンシューマの無双作りに慣れているがゆえの見落としをする我々にとっては,とても参考になります。
4Gamer:
ちなみに先日,御社のスマホゲーム「三國志 覇道」のインタビューをしたところ,あちらの伊藤幸紀プロデューサーが「アプリの無双を出すってことで,鈴木さんによく相談されます」と言っていましたが。
鈴木氏:
どの相談ですかね? 相談しすぎで分かりませんが(笑)。
事実,シブサワ・コウのブランドには,オンラインゲームもモバイルゲームも先駆者としてのノウハウがたくさんあります。一方でω-Forceはというと,ネクソンさんの「真・三國無双 斬」など,IP許諾タイトルでは成功事例もあるのですが,おそらく“ω-Forceの無双アプリ”に触れたことがないというファンの方々は相当数いらっしゃるはずです。今回の我々の挑戦は現実問題として,それくらい厳しい立場からのスタートとなっています。相談のしすぎに越したことはありません。
4Gamer:
とはいえ,今回はかなりの意気込みなんですよね?
鈴木氏:
はい。アプリ「真・三國無双」は,これまでのω-Forceと,皆さんのイメージを払拭する意気込みで作りました。
最初の3か月は,武将勢ぞろいまでのお祭り
4Gamer:
ゲーム内容について,まずは簡単なサイクルを教えてください。
鈴木氏:
基本は無双武将で3人1組のチームを作り,オリジナルストーリーを進めながら,一騎当千の爽快バトルを体験してもらいます。
また,ストーリーを進めていると敵やクエストも手ごわくなっていくので,「フリー」や「コンクエスト」といった育成コンテンツをプレイし,武将や武器を強化してもらいます。これはコンシューマ版のゲームサイクルとほとんど同じ流れです。
4Gamer:
マルチプレイも充実しているようで。
鈴木氏:
モバイルゲームらしい,共闘や対戦といったコンテンツを用意しています。プレイ報酬やランキング報酬もあるので,マルチプレイを楽しむだけでも武将育成のメリットを得ることができますね。
4Gamer:
前回のインタビューでは,総勢94名の無双武将を「なるべく早く出したい」とおっしゃられましたが。状況はいかがでしょう。
鈴木氏:
今のところ,サービスイン段階では60名を予定しています。
それからリリース後に武将を2〜3名ずつ毎週配信していきますので,最初の約3か月でシリーズの登場武将はそろう手はずです。
4Gamer:
お祭りの3か月になりそうな。
ちなみに,ローンチ時の実装武将はどのように人選したのですか?
鈴木氏:
あくまで人物性や武器種や使用感など,ゲーム全体のバランスを見て60名を選びました。特定の武将を意図的に排除した,ということもありません。繰り返しになりますが,最終的に「真・三國無双8」に登場した無双武将94名がすべて登場しますので,最初にお気に入り武将がいなくても,すこしお待ちいただければ使っていただけるようになります。
4Gamer:
では“ω-Forceの感覚”を信じることにします。
鈴木氏:
一応,全94名と言いつつも「衣装や属性のバリエーション」は随時追加していきます。これらは1武将を着せ替えたりするのではなく,すべて異なる性能の別キャラクターとなる予定です。
衣装については通常衣装のほかに,白系の「仙界」,黒系の「冥界」という特殊なバリエーションも提供するので,1武将あたり最低3種類は存在します。それぞれキャラクター性能の方向性が異なるので,チームメンバーのバランスを考慮して編成してください。
4Gamer:
アプリオリジナル武将などは?
鈴木氏:
今回は新たな武将を追加するというより,「真・三國無双」の登場武将94名をしっかりと全員出すほうが,ファンの皆さんにも喜んでいただけると考えて,そちらに注力する運びとなりました。
なので現状,アプリオリジナル武将を登場させる予定はないです。
4Gamer:
それと,遊ぶ前に気になっていたのはプレイアブル武将の扱いでした。いわゆる「趙雲はSSRを当てないと使えない」とかです。
しかし実際に遊んでみると,本作では1武将にR,SR,SSRの3レアリティが存在し,Rでもアクション面に大した差がなく使えるようで。
鈴木氏:
そのとおりです。レアリティの違いはあくまでステータス的な差であり,アクション時の操作性に大きな差はありません。
SSRの趙雲も,Rの趙雲も,レベル上限や武器の最終段階こそ違えど,同じ操作感のプレイアブル武将として扱うことができます。
4Gamer:
そんな武将たちが活躍する,ストーリーの内容はどうでしょう。
鈴木氏:
本作では従来のシリーズとは異なり,プレイヤーが没入感を得やすいよう,架空の主人公(彼・彼女は選択可能)を立てました。
主人公は幼いころに仙界で育てられたという特殊な生い立ちの人間ですが,それゆえに特定の武将を主人公としていては描けない物語の主軸になれます。自分自身から見る,真・三國無双の世界というわけです。
4Gamer:
武将ともコミュニケーションするんですよね。
鈴木氏:
はい。今まで見せられなかった無双武将たちの側面を垣間見られる,本作ならではのコミュニケーションの様子も楽しめます。
4Gamer:
無双シリーズはキャラ人気がすごいですもんね。
それにストーリーでは,董卓の娘「董白」や美女の顔役「貂蝉」がナビキャラクターになっていてと。章担当ヒロイン制のようですね。
鈴木氏:
ああ,そこはヒロインとは限らず,ヒーローもいます。原則,章ごとの時代背景にあわせた人選となるので,董白や貂蝉もそうですが,妙な違和感を覚えずに進めてもらえる物語になっていると思います。
4Gamer:
無双ガールだけじゃなく無双ボーイもいたとは。ストーリーに関しては特定の地点まで進行すると,分岐するという話を聞きましたが。
鈴木氏:
途中で「魏」「呉」「蜀」のいずれかを選んで,それぞれの勢力の視点の物語を楽しめるようになります。もちろん「魏をやったあと呉もやる」といった選択も可能なので,制限なくプレイ可能です。
ストーリーバトルについても,1マスごとに戦闘が起こるマップ上をどのように進行していくかで状況が変化しますので,回収要素を確認しつつ,いろいろなパターンで遊んでみてほしいですね。
4Gamer:
ストーリーの実装率は,ローンチ段階で何割くらいでしょう。
鈴木氏:
ローンチ段階では4章までで,ストーリー全体でいうと3割くらいの内容です。こちらも随時追加していければと思っています。
4Gamer:
無双の人気はキャラクター単位だと思うので,あくまで所感で結構ですが。魏呉蜀その他も含めて,どこが選ばれやすいと思いますか?
鈴木氏:
たぶん,今は魏です。
4Gamer:
やはり,イケメンですか。
鈴木氏:
ええ,イケメン軍師勢の人気が目立ちます。
4Gamer:
なるほど。それは置いといて。94キャラクター×バリエーションとなると膨大な数ですが,武将の育成は手軽でしょうか。
鈴木氏:
全方位的に育てるのは大変ですが,数を絞っての育成は困難すぎず,かつ簡単すぎずのバランスで調整しています。
それに育成素材を集めて使えば,手に入れたばかりの好きな武将をすぐさま高レベルにすることも可能です。
4Gamer:
「真・三國無双」は「難度修羅でギリギリを楽しみたい人」より,「とりあえずC3(チャージ攻撃3)で爽快になりたい人」といった,カジュアルに楽しむ層が多いですよね? 後者は“アクションが苦手な人”と置き換えてもいいのですが,そういう人でも本作は気軽に遊べますか。
鈴木氏:
「真・三國無双」シリーズは女性ファン層が全体の3割。全体で見てもアクションが苦手な人が少なくない,といったユーザー傾向にありますので,本作では自動戦闘で進める「AUTOモード」を導入しました。
4Gamer:
それは,今どきの必須機能だからと?
鈴木氏:
そうですね。アクションが苦手な人のほかに,時間がなくて遊べないという人もいますから。ほんのちょっとでもいいので気軽に遊んでもらうためにも,AUTOモードの導入は必須だったと考えています。
本作はスマートフォンの横画面・縦画面の両対応で,通勤通学時も片手間でAUTO進行したり,バトルスキップにあたる機能「掃討」で瞬時にスタミナを消費したりもできます。ゲームを続けやすいように配慮はしているので,操作や時間で気後れせず遊んでみてほしいです。
4Gamer:
AUTOでも敵をなぎ倒せて,眺めているだけで快感でした。
その一方で,一部ステージでは「敵や罠に阻まれて動けずやられる」という展開も味わいました。個人的にですが,古くは乗馬中の弩兵,敵武将のお手玉,どっかにいっちゃう総大将など。爽快だけど,ままならないのもまた無双らしさかなと思うので,その(いい意味での)ストレスを骨抜きにせず,恐れず再現しているところにも本気を感じています。
鈴木氏:
ありがとうございます(笑)。
AUTOも快適性を重視してはいますが,ときにはそういうシーンに出会うかもしれません。手動操作への切り替えは瞬時に行えるので,アクションが苦手という人も,ときどき手動で戦況を打開してみてください。
4Gamer:
手動操作にしても,ずいぶん気合の入った作りですよね。
鈴木氏:
アクション操作はやっぱり,無双の大事なポイントですから。今回も追及させてもらいました。AUTOも使い勝手はいいですが,基本的にあらゆる場面で手動操作のほうが効率よく戦えるはずです。
これには,過去の無双シリーズのモバイルゲームで培ったノウハウもそうですが,今回の開発で最も参考になったのは,dゲームで提供している「真・三國無双8」の存在です。あれはモバイル端末で遊んでもらうクラウドゲームとして,バーチャルパッドの配置や入力をずいぶんと調整したので。今回はとくに,そのときの経験が生きました。
4Gamer:
実際,通常攻撃や無双乱舞で爽快に進むだけじゃなく,特定タイミングで大打撃を狙える「一閃」,敵武将の溜め攻撃をキャンセルさせる「カウンター」の存在で,操作にメリハリがついている印象です。
鈴木氏:
一閃とカウンターは反射的な操作をしてもらうためのもの,つまりプレイヤー操作を生かしてもらう要素として組み込みました。
やはり基幹はアクションゲームですので。プレイヤースキルが反映される部分がないと,つまらなくなってしまいますからね。
4Gamer:
あとは「ダメージ数値の可視化表示」についてでしょうか。アクションゲーム界隈では一部で騒がれてきて,近年では可視化が優勢,あるいは切り替え可能が多数派になった気はしますが。無双的には,アプリでダメージ数値を見られるようにした意図はなにかあるのでしょうか。
個人的には本作のダメージ数値は違和感がなく,むしろ画面いっぱいを覆いつくしてくれるので,アリだと思っていますが。
鈴木氏:
ダメージ数値が見える点は,おっしゃるとおり判断が難しいところでした。雰囲気を重視するアクションゲームでは基本的にやらないことで,無双シリーズにしてもコンシューマではやらないことでしたので。
それでもモバイルゲームとしての分かりやすさ,自分の強さを実感できる指標として,今回は必要かなと考えてのことです。
4Gamer:
続いて,マルチプレイはどのような遊び方を想定していますか。
鈴木氏:
友人や知らない人とも気軽に遊べる「共闘」のほか,プレイヤー同士のPvP,軍団コミュニティによる多人数決戦などを用意しています。
無双シリーズは古くから,友人や家族とお茶の間で2人プレイするのが楽しいと,よくご感想をいただいてきました。オンラインやオフラインを問わず,マルチプレイは無双のゲーム性に合った必須システムですので,スマートフォンで気軽に知人と遊んでもらいたいです。
4Gamer:
共闘はスタミナ消費なしで遊べるとのことで,仕様的にも推奨していそうですね。コンシューマ版でも遊びの定番でしたし。
鈴木氏:
ただですね,ここ最近の「真・三國無双」シリーズではオンラインマルチプレイを毎回用意していて,ゲームソフトがなくても遊べる無料版なども用意して,実際に遊んでもらった人たちからの評判もよいのですが……どうも利用者の絶対人口が,我々が想定しているより少ないんです。
4Gamer:
あー,その気持ちは申し訳ないことにすこし分かるというか。無双のマルチも,友人と遊ぶのも楽しいのは分かるのですが,コンシューマでオンラインマルチで他人と無双となると「んー,1人でいいや」になると言いますか。狩りゲーとも死にゲーとも違う感覚……なのかも。
鈴木氏:
そこが難しいところで……。
といっても,それはコンシューマ版における問題点ですね。常時通信が当たり前の今回は,スマートフォン片手に友人同士で隣り合って遊ぶも,手軽な1プレイだからこそ知らない人と気楽に遊ぶも,どちらもより受け入れられやすいかなと考えています。そのための段取りも極力最適化していますので,まずはサッと試してもらえるとうれしいです。
4Gamer:
共闘のほかに,PvPも実装した理由はありますか。
鈴木氏:
「宿星対決」ですね。無双シリーズを遊んでくださっているファンのなかには,そういう楽しみ方をしている人もいらっしゃるので。
とはいえ,対戦は嫌という人も絶対にいますから。プレイ必須ではなく,あくまでコンテンツのバリエーションのひとつとしています。
4Gamer:
そういう気軽さの一方で,軍団同士で疑似的PvPを行う「軍団決戦」は,なんでも10名と10名,計20名が求められるようですが。
鈴木氏:
軍団決戦に関しては,友人の輪が広がって,プレイヤーコミュニティ「軍団」が醸成した先で,お祭り的な戦略バトルとして楽しんでもらうことを想定しています。基本はコンクエストの仕様ですが,細かな仕様に関しては,実際の反応を見つつ調整していければと考えています。
4Gamer:
期待しています。そのほか配信時のキャンペーンはありますか。
鈴木氏:
現在アプリの事前登録中ですので,知らなかった人はまずはそちらを確認してみてください。リリース後に関してはゲーム内キャンペーンとして,プレイヤーさんに特別報酬を贈るほか,「真・三國無双2」バージョンの「貂蝉」を配布するログインボーナスを予定しています。
4Gamer:
配信以降,ゲーム内イベントもあるのでしょうか。
鈴木氏:
いわゆる「ストーリー付きの期間限定イベント」は当面は予定しておらず,まずは新武将の毎週配信に伴う連動キャンペーンが主です。最初の3か月は新武将の毎週のお披露目を楽しんでください。
それが済んだら,マルチプレイの推進企画なども進めていきます。
4Gamer:
しかし94名も武将がいると,「真・三國無双」をやったことない人は選びづらいかも。鈴木さん的な最初の武将選びの基準はありますか?
鈴木氏:
うーん,使いやすい攻撃モーションの武将や個性的な武器種など,オススメの要素はたくさんあるのですが,そういうのよりもここは「真・三國無双」らしく,見た目で選んでもらうのが一番かもしれません。
4Gamer:
武将は“顔”で選べと。
鈴木氏:
ええ,さまざまな特徴の武将がそろってるので(笑)。
4Gamer:
そういったキャラクター人気に関しても,コンシューマ版の遊んだ感想などと違い,スマホゲームではそれらの声にすぐさま対応するスピーディな運営が求められがちですが。その点,本作は「武将人気の声に応える体制」などは考えているのでしょうか。
鈴木氏:
と言いますと?
4Gamer:
まあ,水着とか?
鈴木氏:
水着は出さないですね(笑)。最初から水着ありきで手を出してしまうと,シリーズの雰囲気を壊してしまいそうですので。
だから無双ファンもそうじゃない人も。まずは本作から純粋な「真・三國無双」らしさを受け取ってもらい,楽しんでもらえたらうれしいです。自信をもって,そうしてもらえるだけの内容に仕上げています。
4Gamer:
かしこまりました。それでは最後に無双ファンと,これから「真・三國無双」をはじめるという人たちに一言ずついただけますか。
鈴木氏:
「真・三國無双」ファンの方々には,無双シリーズがこれまで受け継いできた一騎当千の爽快感が,スマートフォンで再現されていることを体感してほしいです。手軽に遊べる設計ですので「最近無双やってなかった」「コンシューマじゃないとやらない」と思っている人がいたら,まずは触っていただきたいです。本作の発表時,モバイルゲームということへの拒否反応をそれなりに見ましたが,まずはぜひ一度触ってみてください。中身を見ていただけたら,我々の意気込みが届くと信じています。
一方で「真・三國無双」を遊んだことがない人たちには,“スマホで手軽に爽快なアクションが楽しめるゲーム”であると知ってほしいです。遊んでもらえれば,無双シリーズがこれまで支持されてきた理由が伝わると思います。この機会にぜひ遊んでいただけるとうれしいです。
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