プレイレポート
「コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー」プレイレポート。幅広いプレイスタイルに対応するマルチプレイにも注目
世界中でシリーズ累計3億本というメガヒットを記録している「コール オブ デューティ」(以下,CoD)の最新作は,2010年に発売された「コール オブ デューティ ブラックオプス」(以下,CoDBO)から続く世界が描かれ,東西冷戦時代を舞台に,シングルプレイのキャンペーンモードや,多彩なルールを選んで参加できるマルチプレイモードを実装している。
本稿では,本作のPlayStation 4版を使ったプレイレポートをお届けしていきたい。
第二次大戦終結後,アメリカを中心とした西側諸国と,ソビエト連邦を中心とした東側諸国が40年以上にもわたって対立した冷戦時代。両諸国が仮想敵国を想定し,積極的な軍備拡張を行い,ボタン一つで核ミサイルが発射され,第三次世界大戦が発生すると囁かれた時代だ。小説や映画,漫画などでもテーマにされることは多く,そうした作品を目にしたことがある人もいるだろう。
本作のキャンペーンモードはCoDBOの13年後(「コール オブ デューティ ブラックオプスII」より前の時間軸)を描いていて,プレイヤーはCIA(アメリカ中央情報局)のメンバーとなり,暗躍するKGBの工作員「ペルセウス」を追っていく。CoDBOと共通する人物も登場するが,同作をプレイしていなくてもストーリーは十分に楽しめるだろう。なお本作は日本語音声の吹き替えにも対応しているが,CoDBOから引き続き登場するキャラクターのキャストは一新されている。
キャンペーンモードの主人公となるのは,コードネーム「ベル」と呼ばれる人物で,CIAの新人として迎えられ,かつてベトナム戦争で同じ部隊だったメンバーとともにペルセウスを追う任務に就いていく。
プレイヤーキャラクターはこのベルに限らず,別の人物となることもあり,物語を多角的に楽しめるようになっている(自身の姿が見えないFPSなのでちょっと混乱することもある)。別のキャラクターで体験したことが伏線になっているなど,シナリオもしっかり作り込まれている印象を受けた。
また本作には冷戦に関わる実在した人物も登場する。第40代アメリカ大統領ロナルド・レーガン,ソビエト連邦第4代最高指導者レオニード・ブレジネフ,書記官時代のミハイル・ゴルバチョフなどの姿があり,その時代をリアルタイムで体験している筆者には現実味があり,冷戦期という舞台をテーマにした本作ならではの演出だと思った。
ミッションはいくつかの固定のものを経て,マップからアンロックされたものを選んでプレイするスタイルとなっている。シチュエーションは多彩で,トルコ,東ベルリン,ウクライナ,ウラル山脈,モスクワ,キューバ,ソロヴェツキー島といった舞台での戦いを繰り広げていく。CIAのスパイということで,スニーキングを主体とするミッションもいくつかあり,このあたりは常に敵を撃って倒していく爽快感を味わいたいという人には評価が分かれるかもしれない。
またエンディングを迎えるまでのプレイ時間はそれほど長くなく,サイドミッションや分岐などを踏まえて,繰り返しプレイすることを想定したと思われる仕様であった。
そして本作のマルチプレイモードは非常に盛りだくさんで,最新作ということでこちらを主目的として本作を手にした人も多いだろう。
クイックマッチに対応したルールだけでも8種類が存在し,敵を倒した数でスコアを得る「TEAM DEATHMATCH」や「FREE FOR ALL」,倒された敵味方のドッグタグを集めるとスコアになる「KILL CONFIRMED」,エリアを支配する「HARDPOINT」や「DOMINATION」,攻守のチームに分かれてゾーンを取り合う「CONTROL」,ランダムで選ばれたVIPプレイヤーを巡る攻防が展開する「VIP ESCORT」,目標の破壊を目指す「SEARCH&DESTROY」があり,さらにそのうちの5種は,高難度の「ハードコア」を選択することもできる。
その他,乗り物にも乗れる広大なマップ上で12対12の大人数のエリア戦が展開する「COMBINED ARMS MOSHPIT」,ウランを集めてダーティーボム(爆弾)のあるところまで輸送し起爆する「FIRETEAM:DIRTY BOMB」といった特別なルールも用意され,単に飽きずに楽しめるだけでなく,自身のプレイスタイルに合わせられる選択肢があるのは嬉しいところだ。
マルチプレイ時のプレイヤーのHPは数発撃てば倒せる,裏を返せば数発撃たれればやられてしまう程度に設定されていて,その分リスポーンが早いという仕様だ。ゲームの展開が速く,キャンペーンモードをクリアできる程度の腕があれば,そこそこのキルも取れ,楽しく遊べるのではないだろうか。実際に筆者がそうであった。
そしてもう一つ,ゾンビモード「DIE MASCHINE」についても触れておきたい。プレイヤー4人が参加するCo-opモードで,超常現象的異変の調査・鎮圧を目的とするチーム「レクイエム」の一員となり,マップ上に現れるゾンビの大群に立ち向かうというものだ。
単にゾンビを倒していくだけでなく,ゾンビを倒して手に入れた「リソース」を消費して,PERKの入手や武装の強化を行いつつ,マップ上のルートを開拓し,謎を解きながら進めていくことになる。
ゾンビモードの進行にはいくつかの手順があり,さらにゲームを進めてラウンドが上がると,ゾンビの攻撃力・耐久力が上がり数も増えるので気は抜けない。マップの構成やPERK,武器,弾薬箱の場所などを覚えるのは当然として,どのような手順で攻略をしていくか,あるいは途中で脱出をするか否か,多少なりコミュニケーションを取ることで進行しやすくなるのは間違いない。もしフレンドがいるなら,一緒にプレイしてみることを勧めたい。
PlayStation 5版も同時リリースされた本作だが,PS4版の描画は十分なクオリティを保っていて,満足のいくプレイができた。ただキャンペーンモードのミッション間などに発生するローディングには結構待たされるので,このあたりはやはりPS5版のほうが快適に楽しめるだろう。
また,各モードの細かなルールなどについて,ゲーム中の説明が少々不足気味だと感じた。マルチプレイヤーのエントリー方法やゾンビモードの進行手順など,ある程度触ってみないと分からない要素がいくつかあり,さらに専門用語も多いので,もう少し親切にしてほしかったところだ。
筆者は本作のキャンペーンモードも十分に楽しめたが,やはりマルチプレイやゾンビモードは格別に楽しい。ゴリゴリのシュータープレイヤーではない筆者でも,そこそこキルが取れて戦力となれるバランスはさすがの名シリーズという印象だ。サクッとカジュアルに遊べる手軽さと,コミュニケーションを取って戦略を立てる奥深さを楽しめる多彩なルールが存在するのも嬉しい。発売されたばかりで,参加プレイヤーも多いため,熱い戦いに飛び込むのは今が絶好の機会だろう。
「コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー」公式サイト
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コール オブ デューティ ブラックオプス コールドウォー
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(C)2020 Activision Publishing, Inc. ACTIVISION, CALL OF DUTY, and CALL OF DUTY BLACK OPS are trademarks of Activision Publishing, Inc.
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