「Devolverland Expo」が無料でリリース。ロサンゼルス・コンベンションセンターに潜入せよ！

　Devolver Digitalが，日本時間の2020年7月12日に開催された自社デジタルイベント「Devolver Direct 2020」で，一人称視点の探索アクション「Devolverland Expo」をアナウンスし，Steamストアページ（リンク）にて無料配信を開始した。

Steamの「Devolverland Expo」配信ページ

　新型コロナウイルス感染症の影響によって年内開催予定のゲームイベントがほぼ中止されているが，もともとE3への直接参加を長きにわたって行わず，会場の目の前にある駐車場を借り切って，フリードリンク片手に新作ゲームを紹介するという，カジュアルなゲリラ的手法で知られたのがDevolver Digitalである。系列であるインディーズ映画のパブリッシャDevolver Digital Filmsのノウハウを利用して，他社に先駆けてデジタルオンリーの事前プレスカンファレンスも行ってきた。


　「Devolverland Expo」は，ここ数年は開催意義さえも議論されてきたE3という“フィジカル”イベントそのものをパロディにしたもので，ゲームに登場するイベント会場は，正面入り口前に設置されたセキュリティチェック，さらには「サウスホール」の3階部分に至るエスカレーターまでも緻密に描かれていることが，E3に参加したことのある人ならば分かるはずだ。プレイヤーは，この中止されたイベント会場に潜入してその中を歩き回るというブラックジョークを，そのままゲーム化してしまったものになる。


　会場内にはダッシュすれば簡単に振り切れるセキュリティドローンがいるものの，同社が販売を手掛ける新旧の作品のブースが立ち並ぶサウスホールの中は比較的自由に歩き回れるという，宣伝を丸出しにしたスタイルだ。実際，Devolver Direct 2020においても「マーケティングシミュレータ」と紹介されており，トレイラーやデモを鑑賞したり，未発表タイトルや社内会議のネタなどのシークレットを探したりできるなど，Unreal Engineを使った本気のブラックジョークとなっている。
　英語版のみではあるが，この新感覚なマーケティング素材のゲーミフィケーションを楽しんでみるのも良いだろう。