プレイレポート
PC向けMMORPG「BLESS UNLEASHED」テストプレイレポート。本作独自のシステムとノンターゲティングアクションバトルを試してきた
今回,そのCBTで使用される開発中のクライアントで先行プレイする機会が得られた。本稿では「BLESS UNLEASHED」がどういったアクションを楽しめるゲームなのか,そしてどういったコンテンツやシステムなどが備わっているのかを紹介したい。
プレイアブルな職業は5種類。顔や身体など細かなところまでキャラメイク可能
プレイできるキャラクターの職業は,「ガーディアン」「バーサーカー」「レンジャー」「メイジ」「プリースト」の5種類。職業選択後に選べる種族は,「人間」「ループス」「エルフ」「マスク」の4種類となる。ただし,ガーディアンは人間とマスク,バーサーカーはループスのみといったように,職業によって選べる種族が決まっている。性別については男女どちらも選べるが,マスクのみ性別がない。
キャラメイクは,最初にプリセットのうち1つを選択してから細部の調整を行う。編集できる部分は,顔ならば髪型にはじまり,目のサイズや位置,虹彩や眼球のカスタマイズのほか,鼻の位置や大きなどのパーツまで変更できる。また顎の形など輪郭全体も調整可能だ。
身体については身長や筋肉量,肌の色なども変更できるが,面白いのは頭のサイズを変更できることだ。身長を極端に高く,また低くした場合,頭のサイズを変えないと微妙な頭身のキャラになってしまう。しかし,頭のサイズを変更することでバランスの取れたキャラクターにできるわけだ。
ふんだんにカットシーンを交えた冒頭のストーリー。懐かしいエリアやキャラクターも登場
キャラ作成を終えると,キャラクターの夢の中に入り込んできた人物から,ゲームのチュートリアルを受けられ,さらにプレイヤーが「白き灯台の加護」を持つ者で,「混沌の狭間を開く梯子」から現れる「邪なる飢えし者達」に対抗できると告げられる。
チュートリアルクエストを終えると神殿がある島「テラオン」から物語が始まり,宿屋のような部屋で目覚める。
テラオンは,ちょうど「テレオス祭」の最中で,神殿前の噴水には街の人たちが集っている。しかし,そこへ悪魔を率いる謎の一団が現れ,街は壊滅してしまう。
この序盤のクエストは,会話やバトルにカットシーンが織り込まれ,ストーリーが盛り上がると同時に,本格的な冒険への旅立ちを予感させる演出となっている。その中身は,CBTなどで確認してほしい。
記事の冒頭でも紹介したように,本作はBLESSと同じ世界観を有する作品だ。しかし,ゲームそのものはまったくの別物で,BLESSをプレイしていなくても楽しめる。一方,登場する人物や,かつて立ち寄ったことのある施設など,BLESSの面影がそこかしこに感じられ,プレイしていた読者には,懐かしく思えるかもしれない。
爽快で快適なノンターゲティングアクションバトル。アクションを支えるシステム「ブレス」に注目
本作は三人称視点の3Dゲームで,移動は一般的なMMORPGと同様にW/A/S/Dキーで行う。この移動キーとSHIFTキーの組み合わせで「走る」,CTRLキーで「ジャンプ」,SPEACEキーで「回避」なども行える。そして,「走る」「回避」を使うとスタミナを消費し,スタミナがなくなると使用できない。
といっても,スタミナは時間経過で回復し,また回復スピードも速めなので,とくに回避を多用する戦闘時でも「スタミナが足りなくて回避できない!」といったことはほぼなかった。
攻撃は左右クリックと1〜4キーにセットされたスキルで行い,F1〜F4にはHP回復アイテムなどを任意に設定できる。移動キーなどとの組み合わせで,かなり柔軟なアクションバトルが楽しめる。
また各職業には固有のスキルも存在する。例えばガーディアンならば盾攻撃,レンジャーなら矢のリロードと,職業によってその内容は様々だ。
そして,1〜4キーにセットされたスキルを活用するシステムが「ブレス」となる。ブレスは,あらかじめ組まれているスキルセットを丸ごと変更するというもの。ブレスの数は8つあり,その1つである「勇猛の記憶」がゲーム開始時に開放されている。残りの7つはメインシナリオのクリア,もしくはクエストなどで徐々に開放される。
各ブレスに設定されているスキルは様々で,ガーディアンはタンク系の職業だが,その職業の性能をより高めるブレスもあれば,タンク性能よりも攻撃力を重視するブレスもある。プレイスタイルや状況によってブレスを決める,状況に応じて入れ替えることもできるのだ。
しかし,ここで注意点が1つある。各ブレスに設定されているスキルは「スキルポイント」を消費してスキルをパワーアップできるが,スキルに振ったスキルポイントは回収できない。そのため,ブレスを入れ替えると強化できていないスキルを使わなければならない可能性がある。どのブレスの,どのスキルを強化するかをよく考えなくてはならないのだ。
さらにブレス内の全スキルを強化すると,パッシブスキルが開放される。このパッシブスキルは,そのブレスをセットしていなくても永続的にキャラクターに付与されるというものだ。そう聞くと積極的に各ブレスのスキルを強化して回りたくなるが,スキルポイントも無限に増やせるわけではないので悩ましい。
スキルポイントは,クエストをクリアすることで得られる経験値が一定量に達すると増える。ゲームを通してどれくらいのスキルポイントが得られるか分からないので,どのスキルを強化するのかは慎重になった方がいいかもしれない。
巨大ボスとの戦闘やダンジョンなどのバトルコンテンツも豊富
オープンフィールドのアクションバトルが特徴の1つである本作。今回のテストプレイでは,本作の世界をめぐるほどの時間がなくオープンフィールドらしさの体験はできなかったが,醍醐味である巨大ボスとのバトルや,ダンジョン周りのシステムを体験できたので紹介しよう。
巨大ボスはその名の通り,キャラクターをはるかに超える大きさのモンスターだ。特定の時間に出現するというわけではなく,普通にフィールドを歩き回っている。
最初に戦ったのは,先日の説明会でも登場した「愚鈍な山岳ジャイアント」。説明会で動きは理解したので楽勝かなと思っていたのだが,新しいバージョンになっていて見たことのない攻撃を繰り出してきた。
特筆すべきは,この愚鈍な山岳ジャイアントを倒してから,比較的すぐにリポップしたことだ。どうも周囲の雑魚モンスターと同じぐらいの頻度でリポップするようで,すぐに何度でも戦えた。逆に言えば,倒してドロップアイテムを確認している間にリポップして攻撃を喰らうなんてこともあるので気を付けよう。また,攻撃を一撃でも加えれば,ドロップアイテムを回収できるので,横殴りとか考えずに気軽に攻撃を仕掛けてしまってもよさそうだ。
続いてもう1体のボス「グラスジャイアント」にもチャレンジしてみた。愚鈍な山岳ジャイアントと比べると小さいが,レベルが高いこともあって耐久力は段違い。それでも攻撃パターンが少なく,またボスが画面に収まるので行動が把握しやすく,戦闘自体は楽だった。戦い続けていれば討伐も可能だったと思うが,今回は時間切れだったので別の機会にチャレンジしたいところだ。
ダンジョンは,メインメニューの「マッチング」から行くことができる。入場条件を満たしたダンジョンを選んで参加申請を行い,人数が揃えばダンジョンへ行けるというわけだ。
ここで少し話は変わるが,メインメニューのマッチングや行きたいダンジョンはマウスクリックで指定するのに対し,申請や決定はスペースキーやエンターキーの長押しであり,操作が異なっている。
このほかにも,バトルを始めUIの操作にどうも違和感がある。まだCBT前でこなれていないのかと思っていたのだが,本作がXbox One版をベースにしているからだということに思い至った。つまりゲームパッドでの操作を基準としているのでPC版だと違和感があるのではないかということだ。
1月15日から開催されるCBTではゲームパッドが使用可能なようなので,操作に違和感のある人は,ゲームパッドを試してみるといいかもしれない。
話をダンジョンに戻そう。ダンジョンはインスタンスエリアでのバトルとなる。今回は「聖なる試練」と「大地の敵手」の2つのダンジョンをプレイできたが,どちらもコロシアムのような狭い場所での戦闘となった。探索しながら敵と戦うという一般的なダンジョンはお目に掛かれなかったが,先々にそういうダンジョンがあることに期待したい。
ダンジョンをクリアすると,素材や装備品などが報酬として手に入る。ダンジョンの入場条件はレベルと装備点数で制限されているが,入場回数に制限はないようなので,新しいダンジョンへ入れるようになったのなら,周回して装備を整えるのがよさそうだ。
焚き火,宝箱,そして評判システム。個性的なシステムやコンテンツをまとめて紹介
今回のテストプレイではバトル周りをメインに体験したが,本作には個性的なシステムがある。その一部を紹介しておきたい。
まずは「焚き火」システムだ。本作のフィールドには至るところに焚き火が配置されており,その近くにいると時間経過でHPが回復する。普通のフィールド上では時間経過でHPは回復しないので,HPが減ったら魔法か回復ポーションを使うか,もしくは焚き火を探すことになる。
焚き火の周囲ではHP回復のほかに,料理を作ったり,その料理をほかのプレイヤーに配ったり,またアイテムからの製作素材抽出なども行えるが,もう1つ大きな役割がある。それが「ブレス交替」だ。
先ほど紹介した個性的なスキルシステム「ブレス」だが,実は焚き火や祭壇でしかブレスを切り替えることはできない。とはいえ,焚き火はフィールド上に数多く点在しているとのことなので,それほど神経質になる必要はない。このブレス交替時には「スターシード」という特殊なアイテムが必要となる。スターシードは,街のNPCからゲーム内通貨との交換で入手できる。
先日の発表会でも紹介されたカバンが拡張できる宝箱については,実際にテストプレイで拾うことができたので紹介しよう。まず宝箱がどこにあるかだが,右上のミニマップの範囲内に宝箱があれば,しっかりと表示される。
珍しいコンテンツとしては,街の評判システムが面白そうだ。これは,街で受けられるデイリークエストをこなすことで,その街でのプレイヤーの評判が上がっていくというもの。評判が上がると,特別なNPCからアイテムが購入できるようになったり,通常よりも強い装備品が購入できるようになる。
この評判は街それぞれに設定され,評判が上がった事による特典はもっとも評判の高い街でのみでしか得られない。デイリークエストも街ごとに存在はするが,Aという街でデイリークエストをクリアしたら,その日はBやCではクエストが受けられない。時間がかかるやり込みタイプのコンテンツなので,コツコツこなしていくのがよさそうだ。
簡単操作でノンターゲティングアクションバトルが楽しめる。ただ,インタフェースに課題あり?
短時間ではあるものの「BLESS UNLEASHED」をプレイしてみた感じでは,ウリであるノンターゲティングバトルは,扱うボタンの少なさもあって簡単な操作で快適なアクションバトルを楽しめた。ダンジョンボスやフィールドの巨大ボス戦も手応えは悪くなく,とくに巨大ボス戦はMMORPGを遊んでいるというよりも,家庭用ゲームなどで強敵を攻略している,といった印象だ。
ただ,剣で斬りつけた時の打撃感というか,レンジャーの弓攻撃やプリーストの魔法攻撃も含めて攻撃の手応えがあまり感じられなかった,というところもある。
一方で気になったのが,メインメニューのインタフェースの使いづらさだ。これは慣れの問題もあるだろうが,一般的なMMORPGと違って機能に応じたウィンドウが開くのではなく,家庭用ゲームのRPGのように画面が切り替わって各種メニューが表示され,そこから各項目を掘り進んでいく形になる。直感的に分かりづらい点に加えて,マウスで操作できるところもあればできないところがあり,またキーボードの入力もキーの長押しが必要な場面があるなど,操作に統一感がなかった。
前述の通り,おそらくゲームパッドでの操作が念頭に置かれていると考えられ,そのためにPCでMMORPGに慣れしている人ほど混乱するかもしれない。
今回のテストプレイの印象をまとめるなら,アクションバトルは十分に楽しく,プレイした範囲については難度もそれほど高くないので,万人向けのアクションMMORPGといったところではないかと思う。かつてBLESSをプレイした筆者としては,別のゲームであるとはいえ,かつてのBLESSの面影がどれぐらいあるのか,どんなストーリーが展開されるのかという興味も湧いた。
本作が気になる,興味がある読者は,公式サイトで1月10日までテスターの募集を行っているので応募してみよう。CBT参加の際は,余裕があるのならゲームパッドを用意しておくと,より快適なプレイが楽しめるかもしれない。
「Bless Unleashed」公式サイト
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