インタビュー
「アイドルマスター スターリットシーズン」インタビュー。アイドルたちの魅力を表現するため,台詞1つにまでこだわり抜いて作る
[TGS 2021]「アイドルマスター スターリットシーズン」体験版プレイレポート。可愛らしいアイドルのキラキラしたライブを楽しめる
バンダイナムコエンターテインメントは「東京ゲームショウ2021 オンライン」にて,2021年10月14日に発売を控えた「アイドルマスター スターリットシーズン」(PC / PS4)の体験版を公開している。ライブを楽しめたこの体験版のプレイレポートをお届けしよう。
綺麗なグラフィックス,一堂に集うアイドルたちなど,注目点の多い本作だが,どんな意図で制作が決まったのか。そして,日本に限らず,アニメやゲームでアイドルがテーマになる作品が多く登場するなか,“アイドルマスター”の強みとはなんなのか。東京ゲームショウ2021の会場で,「アイドルマスター」総合プロデューサーである坂上陽三氏と,「アイドルマスター スターリットシーズン」のプロデューサー,久多良木 勇人氏に聞いた。
4Gamer:
よろしくお願いします。「アイドルマスター」シリーズとしては「アイドルマスター ステラステージ」から4年ぶりの家庭用ゲーム機版ですが,開発に至った経緯を教えてください。
構想自体は「アイドルマスター ステラステージ」の傍らでスタートし,現在の開発チームと検討を始めたのが2017年夏ごろになります。
「プロデューサーさんたちと皆で盛り上がれるゲーム」ということで,「アイドルマスター」の765プロオールスターズ,「アイドルマスター シンデレラガールズ」「アイドルマスター ミリオンライブ!」「アイドルマスター シャイニーカラーズ」といった様々なタイトルからアイドルたちが登場し,皆をキチンとプロデュースできるゲームという形となりました。
4Gamer:
今回は様々な作品からアイドルが集まっていますね。
坂上陽三氏(以下,坂上氏):
シリーズのアイドルも,もう300人以上になります。スマホアプリのアイドルたちを家庭用ゲーム機の高スペックで動かすという取り組みもすでにシリーズのDLCで行っていましたので,そうした流れの中で,いろいろなタイトルからアイドルが集まることは自然に決まりました。シリーズが始まって16年が経ちますし,ソフトやスマホアプリも様々に展開しましたので,シリーズのすべてを追い切れない人もいれるだろうということもありましたね。
4Gamer:
では,家庭用ゲーム機からスマホアプリ,その逆というように,プロデューサーたちが相互乗り入れできるような(アイドルの)人選ということなのでしょうか?
相互乗り入れや戦略的な意図を持ってアイドルを選んでいるようなことはないですね。“アイドル界を盛りあげるため,所属プロの枠を超えて皆が集まった”というコンセプトや設定の元,それぞれのタイトルの担当者に相談しつつ,バラエティ豊かなアイドルを選抜しています。そこが「アイドルマスター」らしさですね(笑)。
4Gamer:
“765プロの高木社長が様々な事務所に声を掛けてスペシャルユニットを結成する”という,ゲームのストーリーそのままのやりとりがあったわけですね。シリーズすべてを追っていない人が本作をプレイしても大丈夫でしょうか。
久多良木氏:
大丈夫です。一からプレイされても,ちゃんと設定やアイドルの人となりをご理解いただけるようになっています。
4Gamer:
2021年8月5日からはPS4向けに体験版が配信されていますが,どういった反響がありましたか?
「アイドルマスター スターリットシーズン」のPS4向け体験版“Practice Session”の配信がスタート。奥空心白が出演する新CMが公開
バンダイナムコエンターテインメントは本日,10月14日に発売を予定している「アイドルマスター スターリットシーズン」のPlayStation 4向けライブゲーム体験版「Practice Session」の配信を開始した。また,新アイドル・奥空心白が出演している新CMが公開されている。
久多良木氏:
久々に家庭用シリーズをプレイされた方,アプリからシリーズに入門して「家庭用ゲーム機だとこんな感じなんだ」という方まで様々ですね。発売までの期間にやり応えのある内容を,ということで難度が少し高めになっていることを事前にお伝えできなかったのが反省点ですね。とくにHARDですが本編ではあそこまで難度が高いライブもまれなんです。段階的に要素を覚えていける構成になっていますし,サポートアイテムもありますので,ご安心ください。
4Gamer:
体験版もプレイさせていただきましたが,とにかくアイドルたちが可愛らしくてグラフィックスも綺麗ですよね。
セルルックのアイドル表現を突き詰めたものにしようということで,ゲームエンジンもUnreal Engineを採用したうえで,いろいろと苦労しつつ開発を進めました。「シャイニーカラーズ」のように2Dのグラフィックスで展開しているタイトルもありますので,3Dモデルにしたときに違和感がないよう,そして各タイトルが持つ絵のテイストをきちんと再現できるよう,初期の段階から方向性を模索してきました。今回はライブ中に自由に写真を撮れる「フォトモード」が実装されていて,色やコントラストを変えたり,露出補正を加えるなど一眼レフ顔負けの機能がありますので,楽しみにしていてください。
4Gamer:
プロデュースできる人数が増えていますが,アイドル1人1人とのコミュニケーションはしっかりと描かれるのでしょうか。
久多良木氏:
ある月は「シンデレラガールズ」,別の月は「シャイニーカラーズ」というように,月ごとにスポットが当たるアイドルが変わります。また,プロデューサーと1対1で会話する「絆コミュ」は直近の過去作以上のボリュームですので,1人1人との関わりが薄くなるということはありません。それぞれのタイトルが大切に育ててきたアイドルたちのイメージを壊さないよう,かつ,きちんと魅力を表現するため,台詞1つまでこだわって制作しました。
4Gamer:
ライブステージを自由に演出,ほかのプロデューサーに公開できるシステムがあるそうですが,PS4プレイヤーが作ったステージをPCで見るなど,異なる機種のプレイヤー間でやりとりはできますか?
久多良木氏:
異なる機種同士では不可能です。これはサーバーの持ち方の問題でもあるのですが,本作では同一機種のみでお楽しみいただければと思います。
4Gamer:
オリジナルキャラクターである心白と亜夜について教えてください。
久多良木氏:
天才肌の心白と努力型秀才の亜夜ということで,対照的な存在です。とくに心白については,様々なタイトルから集ったアイドルたちをつなぐハブ,物語を動かす歯車的な存在であり,ほかのアイドルたちに埋もれない個性と透明感を持っていなければならないということで設定やデザインも難航しました。亜夜はまだまだ謎が多いように見えていると思いますが,「アイドルマスター」ならではの成長物語を描いていけるアイドルですので,今後の情報にご期待ください。
4Gamer:
ゲームやアニメではアイドルものが一大ブームとなっており,日本だけでなく海外からも多種多様な作品が展開されていますし,3Dグラフィックスでのライブシーンが出てくることも珍しくなくなっています。こうしたアイドルものブームの中で,「アイドルマスター」シリーズならではの強みはどういった部分にあると考えているのでしょうか。
ゲームとしての「アイドルマスター」は“アイドルが主人公ではなく,プロデューサーが主人公である”ことこそが,一番にして最大の差別化ポイントであり,シリーズが16年も続いてきた所以ではないかと思います。
プロデューサーがプロデュースするゲームであり,育成ゲームとして成立させることが重要なんです。アイドルたちが歌って踊ることも,プロデュース体験の達成感を高めるものです。プロデューサーとアイドルでは目的も違いますし,そうした中で関係性や絆を紡いでいく空気感を作れているのが「アイドルマスター」なんだと思います。
アイドルもののコンテンツも増えましたが,どちらかというとアイドルを主人公にしたがる方々は多いのではないかと思います。我々が「アイドルマスター」のシリーズを続けていくうちに,方向性がほかとは被らなくなったと考えています。
4Gamer:
育成ゲームとしてしっかりしていることが「アイドルマスター」の「アイドルマスター」たる理由なわけですね。では最後に,読者に向けてメッセージをお願いします。
久多良木氏:
長らくお待たせしてしまいましたが,それだけにいいゲームになっていると思います。「アイドルマスター」シリーズに初めて触れるという方も楽しんでいただけますし,この機会に「アイドルマスター」の様々なアイドルにも興味を持っていただければ嬉しいです。
坂上氏:
「アイドルマスター」シリーズはこれからも頑張っていきますので,ぜひ「スターリットシーズン」を遊んでください。
4Gamer:
ありがとうございました。
「アイドルマスター スターリットシーズン」公式サイト
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(C)窪岡俊之 (C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
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