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「パスカルズ・ウェイジャー」はどのように生まれた? 開発者インタビューが公開
パスカルズ・ウェイジャー パスカルズ・ウェイジャー | |||
配信元 | Giant Network | 配信日 | 2020/10/09 |
<以下,メーカー発表文の内容をそのまま掲載しています>
どのように生まれたのか? 日本限定開発者公開インタビュー
スマホで本格3Dアクションゲームが楽しめる「パスカルズ・ウェイジャー」(原題:Pascal's Wager)。Apple社のiPhone新機種の発表会で、その性能を示すために本作が使われたほどのグラフィクス、ゲーム性を誇りながら、わずか税込み860円(非セール時)という低価格で話題になりました。
なぜこのようなゲームを、こんな低価格で提供したのか? ……などなど、プレイヤーなら誰もが抱く疑問に、インタビューに答える形で開発者達が自ら語った内容を、日本のゲームメディア限定で公開します!
パスカルズ・ウェイジャー開発チーム (TipsWorksスタジオ)独占インタビュー
――まずは皆さん、日本のプレイヤーに向けて自己紹介をお願いします。
「パスカルズ・ウェイジャー」(以下、パスジャー)のプロデューサー、楊洋です。
実は以前、日本のコナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)で10年ほど働いていたことがあります。コナミでは、「幻想水滸伝」や「サイレントヒル」「ウイニングイレブン」など、シリーズタイトルの開発に携わっていました。
丁成甲(ティン チェン ジャ:以下、丁):
パスジャーのディレクター、丁成甲です。
主にゲームコンセプト、プレイ中の動作周りやシナリオのディレクションを担当しています。
TipsWorksというゲームスタジオ(パスジャー開発チーム)は、開発当初(2017年頃)、わずか10人程度でした。3年の開発期間を経て、今では約30人のスタッフでゲームを制作しています。
この3年間、チームメンバーと共に様々な困難を乗り越えて、ついにパスジャーを完成させることができました。これまでを振り返って強く思うのは、このチームはみんな、やり抜く力を持っているということです。
パスジャーのテクニカルディレクター、陈煜です。
パスジャーの開発チームは、どちらかといえば規模の小さいチームです。私を含め、一部のコアスタッフは、以前コナミ(上海)で何年か働いていたため、日本のゲーム開発フローに強く影響を受けました。チームメンバー達は、日本の様々なゲームが大好きで、いつの日かそんなゲームを作り出せたらと思っています。”ソウルライク”といえるパスジャーも、その目標に向かって踏み出した一歩になると思います。
陆未一(ルウ ウイ イ:以下、陸):
パスジャーで、レベルデザイン(ステージ)と戦闘デザインを担当しています。陆未一です。
敵AIと効果音のプログラムを担当しています、马庆祝です。
徐超(シユウ チヨウ:以下、徐):
パスジャーでシナリオライターを担当しています。徐超です。
李弋(リ イー:以下、李弋):
パスジャーの演出動画(アニメーター)の担当をしています。李弋です。
私を含めた3人のチームで、キャラクターの動作やムービーを制作しました。
TipsWorksは小さなチームですが、みんなゲームが好きで、制作にすごく熱心だからこそ、ここまでたどり着けたと思います。
――なぜ、「スマートフォン」をプラットフォームに選んだのでしょうか?
楊:
スマートフォンには、コンソールゲームのようなコンセプトと体験を提供できるゲームがあまりないと感じていて、これは我々にとって良い機会であると思いました。普通のスマホゲームとは異なるものを作りましょう、となったのがきっかけです。
実をいうと、最初このプロジェクトはコンソール向けで考えていて、それで集まったメンバーで作ったのがTipsWorksなんです。
最初そのチームにはたったの9人しかいませんでした。 我々はみんな、コンソールゲームのような体験を提供できるアクションゲームを作りたいと考えていましたが、コンソールゲームを開発するには、9人では全然手が足りないことに気づいたんですね。
またそのときの私達には、コンソール規模のゲームを作る費用も集められなかった。
そこで、スマホでゲームを作ることにしたんです。
スマホをプラットフォームとして選んだからこそ、Apple社のイベントで登場する機会も得ることができました。
――皆さんに質問です。それぞれ、開発中にこだわった点などあれば教えてください
楊:
パスジャーの開発コンセプトは、スマホに最適化しながらも、コンソールゲームと同様の体験を提供することです。
そのためアートデザインをはじめとしてゲームプレイのボリューム、キャラボイス、ムービーと演出など、多方面からコンソールゲームの品質に近づけることにこだわっていました。
開発中にいつも考えていたのが、このゲームをPlayStationで出したら、何か足りない部分はないか? ということです。コンソール機で出しても満足されるものを作りたかったんです。
リリース後、パスジャーがまるでコンソールゲームみたいだという評価をプレイヤーの方達からいただいたとき、とても嬉しかったです。
私は、没入感のあるゲームプレイが重要だと考えています。
そのためには、ゲームアートに統一感がなければならないし、シナリオとキャラデザインとセリフにも合理性があることが必要です。そこまでして、はじめてゲームプレイに面白さを生み出せるといいますか。
そこでパスジャーでも、ゲームコンセプトやアートデザインで、プレイヤーを魅了させつつ、ゲーム内のキャラクターに共感できるような展開を意識して作りました。これによって、このゲームに没入感を与えたわけです。
ゲームを作っているときに、「もし自分がプレイヤーだったら……」と考えて評価するようにしています。どこが合理的で、理不尽で、面白くて、怖いのかと。そして調整に調整を重ねて、自分が満足するまで作り込みます。自分が満足できないものは、プレイヤーにも満足してもらえるわけがないというふうに考えているためです。
陳:
開発初期は、バトルシステムにすごく力を入れました。
バージョンのアップデートが頻繁にあり、数えきれない仕様を提出して、そしてたっぷりと没になりました。アクションゲームの「手応え」を得るために、アクションの予備動作から、あたり判定、硬直、敵のリアクション、画面の揺れ、エフェクト、効果音など、嫌になるまで調整しました。本当に大変な時期でした。
パスジャーが発売された後は、バトルアクションで好評価を得ることができましたが、まだまだ改善できるところはたくさんあると思っています。
もちろんパスジャーもさらに進化させていく予定ですが、別の機会があれば、それはそれでさらに良いアクションゲームを生み出してみたいですね。
私がレベルデザインでこだわった部分は、限りある空間の中で、いかにバリエーション豊かな構造を作るか、ということです。プレイヤー達が「探索したい」と思える空間を作るべきだと考えていました。
一見複雑なステージに思えるが、実際に探索すると、効率的なルートを見つけられたりします。作る側からすれば、このあたりはまさにレベルデザインの醍醐味ですね。
ステージを作るにあたっては、プレイヤーの進行ペースにも気を配っています。ゲームの流れに沿って段階ごとに異なる体験を作って、プレイヤーに「この後に何かと遭遇するのではないか」と期待をさせつつ、没入感をそがないように気をつけていました。
またバトルデザインについては、自分なりに「すべての挑戦(ゲーム的な難しさ)に理由・合理性がある」ということを意識して制作しました。
理不尽なように見えても、仕組みや敵の動きが分かれば、どんな敵でも必ず倒すことができます。
ちょっと自慢をさせていただくと、私はLv1のキャラ(戦利品装備済み)でも、ノーダメージで本編のすべてのボスを倒せます。「忘却の潮」のボスはさすがに難しくて、戦利品をちょっとだけ強化してしまいましたが、ギリギリLv1でも倒せました。
李亮(リ リャン:データデザイナー):
データデザインにおいて、プレイキャラクターの成長をどう実感させるか、という点は非常に重要です。レベルアップして、新たな戦利品を装備すれば、キャラクターはもちろん強くなります。一方、パスジャーはアクションゲームですから、キャラ自身が強くなっても、それによってゲームとしての手応え、歯応えがなくなってしまってはいけません。強くなった実感を与えつつも、ゲームの難度を一定に保つ、そのための最適なバランスを実現するため、ずっとテストして調整を繰り返していました。
馬:
私がプログラマーとして最もこだわったのは、当然ですが、まずプログラムがうまく動くことと、バグを少なくする仕組み作りです。
普段は、ほかのゲームをプレイして、どのようにモンスターを動かす(行動を判断させるか)か、AIをデザインするかなどを研究するなどして、ノウハウを積んでいます。そして、AIのテストを繰り返して、敵の行動をできるだけ自然になるよう調整します。おかげで私は、すべての敵キャラクターの動きを記憶してしまいました(笑)。
シナリオを書く際は、ストーリーがゲームプレイの中心になりすぎないように、そしてありきたりな展開の組み合わせにならないように注意していました。またシナリオを、ひとつの文学作品として客観的に判断しながら、書いています。
ストーリーとキャラクターのセリフでは、世界観に合わせて、統一感を重視していました。あと、これはフィクションですが、事件の発生を合理的に、キャラの反応が違和感のないようにも注意しました。シナリオの満足感を安売りすることは禁物ですから。
李弋:
パスジャーはご存じの通り、ARPG(アクションロールプレイング)です。そのためデザイン上、アクションシーンやバトルモーションのデキは最重要事項と言えますし、我々も、一般的なスマホゲームより一段以上高いクオリティを求めていました。そこで、アクションのアニメーションを制作する際は、キャラの動きに色んな状況を考え、バリエーションを用意しました。
たとえばあるキャラでは、開発初期に用意していたモーションは50種類ほどでしたが、その後の演出の強化で、最終的には150種類まで増やしています。
欲を言えば、もっともっとキャラの動きを多彩にしたいですが、ゲームアセットに限りがあり、一部の動きは再利用しており、クリエイターとしては少し残念です(笑)
――皆さんありがとうございます。続いて、個人的に一番聞きたかったことを。パスジャーって、本編のクリアまででもかなりのボリュームですよね。先ほど皆さんに聞いたお話からも、開発費はそれなりにかかっていると想像できるのですが……なぜ、売り切り、しかもわずか数百円という低価格で販売したのか教えてください。
楊:
ゲーム文化が発展している日本の方から見たら、これほど力が入れられたゲームが、わずか860円(さらに安くなるセールも……)という定価は、安すぎると思われるかもしれません。
しかし私たちにとって、こんなハードコアなゲームをしかもスマホで展開するというのは、いろんな意味で「初めての試み」でした。また当然、パスジャーのリリース時点では、どんなゲーマーにもTipsWorksというスタジオは知られていませんでした。もし一般的なコンソールゲームみたいな価格であれば、ここまで多くのプレイヤーに遊んでもらえなかったでしょう。
最初から全世界での展開を前提として、かつお客様が驚くような低い価格が実現できたら、かなり多くの人がパスジャーをプレイしてくれるかもしれないと考えたわけです。そして、実際に多くの人に遊んでいただくことができました。そんなお客様達に、我々がゲームに注いだ情熱が伝わって好評を得られると嬉しいです。
――ソウルライクゲームとしては操作できるキャラクターが豊富な点も気になっています。キャラクターの個性をどう出したか、教えてください。
5人の中でテレンスは、平均的というか、バランスの取れたキャラですね。攻撃と回避は、やや速く、ブロックもできる。戦技の効果もわかりやすいし、初心者にも使いやすいキャラとなっています。このキャラを通して、プレイヤーがパスジャーのバトルシステムを理解できるようにしています。
ノーウッドは、いわゆる重量型キャラですね。担いだ棺と、隻腕である点が特徴で、彼のバトルスタイルもこの特徴に基づいて考えました。
重量型キャラとして、ノーウッドは縛霊の棺を盾にしたブロックと防御が得意で、ボスの攻撃すらも防御できます。さらに彼の体力、攻撃力、頑丈さはとても優秀ですので、序盤の雑魚戦では気楽に対応できます。
しかし中盤からは、敵の攻撃力が上がり動きも速くなるため、ノーウッドの動きの重さが致命的な弱点になるかもしれません。敵の動きを読み、攻撃の機会を見つけることが勝利の鍵となります。
上級者なら、ノーウッドの「迎撃」という技能を使って、敵の攻撃をガードしながら攻撃を繰り出せます。正面から敵を潰す……まさにノーウッドらしい戦い方ですよね。
ビオラは唯一の遠距離キャラです。安全な遠い場所から一方的に敵を撃つことができるものの、銃の有効射程距離は短く、遠い場所から撃つとダメージが低かったりします。
大きなダメージを与えたい場合は、敵に近づいて撃たなければならない。零距離射撃といいますか、成功すればとてもかっこいいです。
ベニータは教会のシスタ?で、傷ついた人のようなイメージがあります。彼女は両目を失っているうえ、いつも輸血ボトルを身につけていますので。彼女の戦闘スタイルは、このイメージをもとにデザインしました。
彼女が攻撃すると、血が武器に吸われてしまうために自分自身の体力を失ってしまいます。しかしその攻撃が敵にヒットすれば、同時に血を吸って、体力を回復できます。これにより、彼女に、命を振り絞って戦っているような”危うい”印象を与えています。
また彼女の使う「浄血の聖座」はムチみたいな法具で、 「律動攻撃」というテンポに合わせて攻撃を繰り出すとダメージが上昇する仕組みを追加しました。これで彼女のバトルがより面白くなると思います。
プレイヤーがこの4名のキャラを体験した後に、さらにまったく異なる体験を提供したいと思い、DLC「忘却の潮」ではジェロルドというキャラクターを作りました。
ジェロルドはすごく素早いキャラで、攻撃した後すぐ回避してキャンセルすることさえできます。彼にとって敵の攻撃を避けることは簡単ですが、一方で一撃の攻撃力が低いので、機動性を利用してコンボを繰り出しながら最後の大技で敵を倒す、というプレイスタイルになります。
またジェロルドの回避には、2つのギミックがあります。
1つ目は、敵に攻撃された瞬間に回避することで「極限回避」を発動し、自分に「汚穢」というコンボを強化できるエネルギーが得られること。
そして2つ目は「回避:続行」で、素早く攻撃と回避を交互に行っても、コンボが継続できるというものです。
敵の動きに合わせて「極限回避」をしながらコンボを強化し最後の大技を出す。これがジェラルドを使っていて一番楽しい瞬間といえるでしょう。キャラと敵によるダンスみたいな体験で、戦闘の華麗さ、見た目の良さという意味では、ジェロルドはパスジャー最高のキャラと思います。
――パスジャーの特徴のひとつ、「理性システム」についても教えてください。どうしてこのようなシステムを実装したのですか? また、本システムでの難易度調整やボス戦での(理性崩壊時の)ムービーなど、関連して制作上苦労した話があればお聞かせください。
丁:
パスジャーの世界観がある程度決まって以降、私はどうすればこの世界観をプレイヤーさんに深く体験してもらえるかという問題を考えていました。また、システムからアイテムまで、すべての要素で、世界観を表現しているようにしなければと思っていました。
パスジャーの世界は絶望的な空気に満ちており、人々はどんどん正気を失っていく。その世界にいる(プレイヤーが操作している)キャラも、気をつけないとやはり正気を失ってしまうはずです。この設定を、実感できるようにしたのが理性システムです。
実は最初、理性システムは、キャラが攻撃を受けることで徐々に理性を失い、目の前の敵がもっと怖くそして強くなるように見える⇒ゲームが難しくなるようにデザインしていました。しかしそれでは、アクションゲームが得意ではないプレイヤーにとって、非常に厳しいシステムとなってしまいます。一方で、アクションゲームが得意な人は攻撃を受ける機会も少ないため、この理性システムを体験する機会も少ないですよね。
その後何度か試作を繰り返し、最終的に今の理性システムに決定しました。キャラが敵を攻撃すると理性を失い、またボス戦中であればボスが第二形態に移ってしまう。自分の幻像、あるいはパートナーの幻像が攻めてくるような幻覚が見えます。これにより、誰もがこの狂った世界を体験できます。
また、理性を回復できるアイテムやスキルも用意し、プレイヤーが自分の理性を制御できるようにしました。
理性システムはパスジャーのコアシステムで、”変化し続ける世界”の表現を実現しました。戦闘に伴って、プレイヤーが見ていること、体験していることはいつも変化しています。こんな世界のほうが面白く刺激的だと思います。
楊:
パスジャーならではの独特なシステムを作りたいと思っていました。自分のゲーム内の行動によってゲームの難易度が変わっていくようなシステムにし、流動的・動態的といいますか、世界が変化し続けるというゲーム体験を得られるようにしたんです。
ボス戦が難しすぎると思うなら、事前やバトル中に薬を飲んで理性を回復すれば、ボスが第二形態になれない、または見えなくなります。逆にもし、もっとチャレンジングな戦闘を体験したい、または特別なアイテムを入手したいといった場合は、脱理性薬を飲んで、その恐ろしい世界に対峙してみてください。
陸:
私自身はハードコアゲーマーなので、開発当初、ゲームの難度は高いほうがいいと思っていました。
でも、そう考えて作ったものは、スマホゲーマーたちにとって、ちょっとタフすぎるかもしれないと思い直しました。そこで幅広い方がこのゲームを体験できるように、(難易度をコントロールできる)理性システムを作りました。
理性を失って異常状態になるのは、必ずしも単なる難度アップではありません。異常になったキャラには隠した弱点と特性があらわれ、戦闘の体験もそれ応じて変化します。
実はほかにも面白いアイデアがたくさんありました、異常にならなければ行けない秘密地域とか。まだそれらのアイデアは実現できていないですが、もしかしたら、いつかお見せできるかもしれません。
李弋:
ボス戦中に理性がなくなると、ボスが第二形態に移行します。その際にムービーが流れるのですが、それを作るのは本当に大変でした。非常に短い時間の中で、ボスの第二形態の特徴を示しつつ威圧感のある演出を作らないといけないからです。これはとても挑戦的なことでした。
馬:
ちなみに、プレイヤーの皆さんも気づいているとは思いますが、ボスが第二形態になったらBGMも変わるんです。第二形態では、新しいギミックや技を追加することもあり、当然その場合はAIにも調整を行う必要があります。……と、なかなか大変なんです(笑)。
陳:
あ、では私からもひとつ余談を。実は理性システムの表現・演出については、スタッフの間で何度も議論していました。ここだけの話、個人的にはキャラが理性を失って異常状態に陥るときの画面エフェクトが好きじゃないんです(笑)。雰囲気が暗すぎて、ゲーム体験の障害に感じるかも、といったら言い過ぎですかね。
しかし、私たちのアートデザイナーが暗い雰囲気が好きで……最後は彼に押し負けました(笑)。
――最近の話も聞きますね。以前から予告されていた追加DLC「忘却の潮」がリリースされて少し経ちますが、プレイヤーの反応はいかがでしょうか?
追加内容をDLCという形で配布するのは、スマホゲームのプレイヤーさん達にとって、新鮮な体験だったと思います。手前味噌ではありますが、ガチャのような仕組みもなく、わずか370円ぽっきりで新しいプレイアブルキャラ、マップとシナリオなどなどこんなにボリューミーな内容を一気に体験できるのは、素晴らしいことだと思います(笑)。でもこれ、コンソールゲームなら普通のことですよね。
結果として「忘却の潮」は非常にご好評をいただき、ほっとしました(笑)。
陳:
「忘却の潮」のステージは、実はパスジャー本編のすべてのステージより広くて。そのため、いつもより長い開発期間をかけることになりました。もちろんステージ以外の部分でも、丹念に、プレイヤーたちに新しい体験を提供できるように努力してきました。
プレイヤーのフィードバックによれば、「忘却の潮」は満足のいくものであったと思います。好評をいただけることはもちろん嬉しいですが、批判はより重要だとも思っています。皆さんの声を聞きながら、自分の作品を改めて見直して成長していきたいと思っています。
李弋:
比較でいえば長い開発期間でしたが、それでも「忘却の潮」の開発は苛酷で、常に時間との戦いでした。アートデザインからシナリオまで、ほぼすべての領域で、限界ギリギリでがんばっていました。結果、プレイヤーの皆さんから好評をいただけたことが、なによりも嬉しいです。
馬:
そうですね。マップが大幅に広くなって、探索可能な空間も拡大しました。そして敵も本編より強くなり、AIがガンガン攻めてくる。
プレイした方々からは、すごく挑戦的な体験ができて楽しめているという意見をいただいています。コミュニティでもプレイヤーさんたちがいつもゲームの攻略方法を熱く語り合っています。
陸:
本編では実現できなかった「プレイヤーがきっと楽しんでくれる」ことを、「忘却の潮」では極力実現させました。また時間が経つと変わってくるかもしれませんが、今はあまり(あれを入れたかった!という)未練はありません(笑)。
徐:
おかげさまで、シナリオについてもいろいろと嬉しい評価をいただいています。本編では隠されていた秘密が明かされると同時に、新たな謎も出てきています。「ますます分からなくなった」と突っ込んでくれたプレイヤーさんもいらっしゃいましたが(笑)、これもストーリーを楽しんでくれている証拠ですよね。パスジャーの世界観をもっと広げたいと思っていますので、ぜひ期待し続けてほしいですね。
――ということは、次も準備中なのでしょうか? 最後にぜひ、今後のアップデート情報などお聞かせください。
うーん、まだ言いたくないのが正直なところですが、冬になる頃には、何か新しいものが出てくるかもしれませんね。みなさんの声を聞きながら用意するので、ご期待ください。
陸:
今はまだ言えないですが、小さなサプライズを準備しています。Keep Tuned!
陳:
C.U.N.G ! パスジャーの次の展開をお楽しみに!
その他本作の情報は、下記でご確認ください。
■パスカルズ・ウェイジャー 日本語公式サイト
http://jp.pascalswager.cn/index_ja.html
■パスカルズ・ウェイジャー公式ツイッター
@PascalswagerJ
■Pascal’s Wager公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC4jpj5vBj-IenOpCs_3b97g
「パスカルズ・ウェイジャー」公式サイト
「パスカルズ・ウェイジャー」ダウンロードページ
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