プレイレポート
「原神」CBTをプレイ。7つの元素で満ちた美しい世界を,スピード感あふれるアクションで冒険しよう!
日本では初となる今回のCBTでは,PCならびにスマートフォンでの参加が可能だった。本稿ではそのうち,スマホ端末(Android)で遊んでみた所感をお届けしていく。実際に遊んでみて分かった本作の魅力や,基本的なプレイサイクルをぜひともチェックしてほしい。
「原神」公式サイト
吸い込まれそうなほど美しい世界
雷や風など,7つの元素で満たされた幻想世界“テイワット”。プレイヤーはこの地を舞台に,自由な冒険を体験していく。基本は1人プレイで進めていくが,オンラインマルチプレイも備わっている。
まず伝えたいのが,とても広大な世界のことだ。空がきれい,海がきれい,大地に根付いた木々もきれい。吸い込まれそうなほど生き生きとしたロケーションが,それだけで気持ちをワクワクさせてくれる。
とにかく世界の作り込みがすさまじい。このひと言に尽きる。
フィールド内にはさまざまな果実や植物が生息している。昼夜や天気の移り変わりもあり,時間帯ごとにその趣きを変える。湿っぽい雨があがり,眩しい太陽が顔を出す,その瞬間の景色の輝きといったらない。
そこで暮らす魔物たちも,さまざまな生態系に則っている。プレイヤーが縄張りを侵して近づけば当然のように襲いかかってくるが,時には休んでいたり,たき火を囲んでいたりと,生活模様も垣間見える。
そしてテイワットでの移動は,なにも歩き回るだけでない。山を登り,海を泳ぎ,空を飛ぶ。あらゆる手段で“冒険”できるのだ。
筆者が言葉を失ったのは砂浜と海辺,その上に広がる青空が一体になったときの見事なコントラストを目にしたときだった。タイトル発表時から大きな注目を集めていた本作だが,実際に遊ぶことで,こちらもまんまと期待感が高まってしまった。
CBTで冒険できる範囲はかなり広かったものの,それでも願ってしまった。「早く正式版でテイワットの歩き回らせてほしい!」と。
7つの元素が混じり合うアクション
スマホ版の基本操作は,画面左側のバーチャルパッドで「移動」,画面右側のボタンで「攻撃」「スキル」「ダッシュ」「ジャンプ」といったものだ。ノンターゲティングアクションとしても定番の感触である。
冒険のチームは旅人(オリジナル主人公)のほか,物語を彩るたくさんのキャラクターの中から,最大4人まで選んで編成する。プレイアブルキャラは1人だが,リアルタイムで進行するアクションバトル中,操作キャラは自由に切り替えられるので,臨機応変さが大切だ。
なお,主人公は男女のいずれかから選択するが,選んだほうは主人公となり,選ばなかったほうは謎の存在にさらわれてしまう。物語の主軸も「生き別れの兄妹と再会すべく,貴方はこの世界を旅し,仲間と七柱の神を探す」といったもので,ドラマチックな雰囲気を感じさせる。
キャラクターには「炎」「水」「氷」「雷」「風」「草」「岩」という7つの元素タイプ(属性のようなもの)のうち,いずれかが固有で設定されている。そして元素スキルを使用したとき,なんらかの元素をかけ合わせることで“元素反応”が発生し,多彩な効果を生み出す。
例えば,炎と草が接触すると“燃焼”が発生し,継続的な炎ダメージを与えられる。炎と雷が接触すると“オーバーロード”が発生し,広範囲に炎ダメージを与えられる。この世界ではキャラクターおよび元素の組み合わせによって,いろいろと特殊な反応を引き起こせるわけだ。
さらに,炎上した魔物に氷ダメージを与える。凍結した魔物に雷ダメージを与えるなどで,ダメージも大幅に増加する。元素反応はそれ単体の効果以上に,どのように連鎖させるのかもカギとなっている。
属性相性が適用されるゲームでは,敵の弱点属性に対応した編成にするのが最適解になりがちだが,本作はそうでもない。元素反応の連鎖を鑑みて,どのキャラたちを編成し,どのタイミングで操作キャラを切り替えるかなど,各々の好みが編成に大いに関わっていくと思えた。
また,元素反応はバトルのみならず「雷で装置を起動」「氷で火炎を停止」など,フィールドやダンジョンのギミック対処にも用いられる。こういった部分も踏まえ,元素反応とバトルスタイルを考慮して戦うのは「忙しいし難しい!」のだが,同時にものすごく楽しいのだ。
基本的なプレイサイクル
オープンワールドのこの世界は,プレイ開始直後から自由に行動できる。極論を言えば,素材採取や風景鑑賞に没頭していたっていい。
筆者も「あそこで景色を眺めたい」「あの山に登りたい」「そこから空を飛びたい」と好奇心に身を任せた結果,4〜5時間ほどやっていながら物語的な進捗はなにもなく,それでいて楽しく過ごせてしまった。
もちろん“こういう流れで進めていくといいよ”という道しるべはしっかり用意されている。というわけで自由行動の術はひとまず置いておいて,どういうプレイサイクルで遊んでいくのかも紹介していこう。
【大まかな進めかた】
・メインストーリーを進行
・冒険ランクを上げる
・キャラクターを育成
【毎日やれること】
・デイリー任務の依頼
・秘境で強化素材集め
【キャラが育ってきたら】
・フィールドボスや高難度コンテンツに挑戦
・マルチプレイでほかのプレイヤーと遊ぶ
■任務をこなして“冒険ランク”を上げる
プレイヤーは冒険者として,さまざまな任務をこなして“冒険経験”を獲得し,“冒険ランク”を上げていくのが目的となる。冒険ランクはプレイヤーレベルのようなもので,各キャラクターのレベルとは異なる。冒険ランクの上昇に伴い,できることはどんどん増えていく。とくに序盤はコンテンツ開放のためにも,優先的に上げていきたいものだ。
冒険ランクはメインストーリーを進めるほか,フィールドを探索して,任務を達成したり,宝箱を発見したり,ワープポイントを開放したり,依頼をこなしたりしていると上がっていく。ものすごく雑に説明したが,脱線しすぎずに遊んでいれば稼ぐ手段は多種多様である。
【“冒険経験”の主な獲得手段】
・七天の神像の奉納
・見聞や依頼の達成
・ワープポイントの開放
・宝箱の発見
・任務や秘境をクリア
■“ワープポイント”を開放する
フィールド内を歩いて移動するのは,時間も労力もかかってしまって大変だ。そんなときに重宝するのがワープ(転送)機能である。
特定の地点にある“ワープポイント”を開放しておくと,いつでもどこからでもその場所へワープできるようになる。どれだけ距離があろうとも,あっという間に移動できるので,なるべく見つけておきたい。
またワープポイントを開放すると冒険経験を得られて,冒険ランクの上昇にもつながる。“ワープポイント開放の旅”も有用な目標だ。
■強化素材は“秘境”で集める
フィールド内では,キャラクターや武器などの強化素材を効率的に集められるダンジョン“秘境”を発見できることがある。
秘境は“天然樹脂”を消費して挑戦する。天然樹脂は時間経過によって回復するリソースで,いわばスタミナ的なものだ。
ついでに育成要素も列挙しておこう。名称に馴染みがないものも含まれているかもしれないが,機能自体はピンとくるものばかりのはずだ。
★レベルアップ
キャラクターや武器のレベルは,強化素材を消費して上げる。必要な素材は魔物討伐やフィールドドロップなどでも採集できた。上限レベルまで上げると“突破”が可能になり,上限開放も行えるようになる。
★武器
元素と同様,剣や弓などの武器種もキャラクターごとに固有となる。武器を装備するとステータスが上がるほか,追加能力も付与される。
★命ノ星座
武器や元素の効果に関わるパッシブスキル。本作では祈願(ガチャ)でキャラクターや武器,強化素材を入手し,それらを使って強化する。ちなみにキャラクターはストーリー攻略でも入手可能だ。
★天賦
攻撃や元素のアクションに関わるアクティブスキル。こちらもプレイ中に入手できる素材を使用して,固有能力をさらに強化できる。
★聖遺物
アクセサリ的なもので,最大4枠まで装備できる。同系統のタイプで揃えると,2セット or 4セットボーナスが発生する。
■育成の先に待つのは高難度ボス
テイワットにはフィールドボスが存在し,冒険者を待ち構えている。フィールド探索をはじめ,ボス討伐や秘境攻略などはマルチプレイに対応しているので(一部制限あり),ほかの人と協力するのもありだ。
なお,これからの仕様変更がどうなるか次第だが,少なくともCBT中は「深境螺旋(高難度コンテンツ)が難しくて心が折れそう」といった発言を聞いたり,実際に自分でフィールドボスに挑んだところ一瞬で返り討ちにされたりと,かなりの強敵感を味わえたことは追記しておく。
正式版のリリースが楽しみすぎる!
筆者はスマホで遊んでみたため,現時点ではスマホ側に軸足があるような状態だが,その上で所感を取りまとめるとこうなった。
・グラフィックスがすごくきれい! でも大画面でも見てみたい
・アニメ調のキャラクターたちがみんなかわいい!
・バトル操作はコントローラのほうが快適そう?
・スマホで遊ぶなら新しい機種のほうがよさげ?
洗練されたグラフィックスや元素を絡めたバトルシステムは,コンシューマとスマートフォンで両立したサービスを提供するゲームとして,非常にバランスが優れているように思えた。コンシューマゲームっぽすぎず,スマホゲームっぽすぎず,その上で「ガチなゲーム!」感がある。
オート機能がなく,バトルもコアな感じでと,ゲーム初心者が手を出すには勇気がいるタイトルなのかもしれない。それでも「原神をプレイしたい」と感じたのならやらない手はない。正式版がローンチされたら寝不足間違いなし。そう感じずにはいられない体験をさせてもらった。
「原神」公式サイト
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