イベント
ドット絵サスペンスドラマ風アドベンチャー第2弾は,「秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花(ぎんれいか)」に決定。ドット絵で「偽りの黒真珠」をドラマ化するプロジェクトも明かされた発表会の模様をレポート
「ハッピーミール」公式サイト
ミステリー案内シリーズ第2弾「秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花」がSwitch向けに2020年初夏発売。ドット絵のみで制作されるドラマ化計画も始動
ハッピーミールは本日開催した「『ミステリー案内2(仮)』タイトル名&テーマソング発表会」にて,Switch向けソフト「秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花」が2020年初夏発売となることを発表した。また,ドット絵のみで作られるミステリードラマ化計画の始動も明らかになった。※2019年12月9日11:00ごろ,プレスリリースとPVを追加しました
「『ミステリー案内2(仮)』 タイトル名&テーマソング発表会」出演者一覧
関 純治氏(ハッピーミール代表取締役)
荒井清和氏(漫画家,キャラクターデザイン)
星守紗凪さん(タイトルテーマソング「トワイライト〜失くした明日を」歌手)
岩岡玲湖さん(シリーズテーマソング「運命のヒロイン'19」歌手)
行田尚史氏(テレビ東京コミュニケーションズ)
山下 諒氏(映像作家,ドラマ版監督)
岐部昌幸氏(放送作家,ドラマ版脚本)
国本剛章氏(作曲家,ドラマ版主題歌作曲)
柚木尚子さん(ドラマ版アンバサダー声優)
桐島ゆかさん(MC,声優)
写真左から,岩岡玲湖さん,関 純治氏,荒井清和氏,星守紗凪さん,桐島ゆかさん |
写真左から,行田尚史氏,山下 諒氏,岐部昌幸氏,国本剛章氏,柚木尚子さん |
ハッピーミールの「ミステリー案内」シリーズは,ファミコン時代を思わせる「2時間サスペンスドラマ風」アドベンチャーゲームだ。第1弾「伊勢志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠」(以下,「偽りの黒真珠」)は2019年1月に配信が開始され,ファミコン向けアドベンチャーゲームの名作「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」で知られる荒井清和氏をキャラクターデザインに起用し,ファミコンと同じような仕様で制作されるなど,レトロゲームファンを中心に話題を呼んだ。
続く第2弾の制作にあたっては,2019年6月にクラウドファンディングキャンペーンがスタートし,目標額だった300万円をはるかに越える570万円を集めることに成功した。ゲームの内容については,旅情あふれる2時間サスペンスドラマ風であることと,東北エリアが舞台になることだけが明かされていた。
第2弾のタイトルは「秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花」に
続いては関氏,荒井氏に歌手の星守紗凪さんを加え,第2弾の最新PVが上映された。ここで,タイトルが「秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花」(以下,「凍える銀鈴花」)に決定したことと,Nintendo Switch版が2020年初夏に発売されることが明かされた。他機種版については,Switch版のあとに順次対応していきたいとのこと。
構想の初期段階の題名は「氷雪の陽炎(かげろう)」だったが,語感が硬いうえ,陽炎が読めないということもあったため,あえなくボツに。荒井さんからは「ふきのとう」を含んだ代案が出されたが食べ物としてのイメージが強くなってしまうため,こちらもボツになったという。
関氏によれば,タイトルの「銀鈴花」とは花屋にも売っていないような道ばたの花であるとのこと。花言葉などを調べつつ,タイトルの意味を考察するのも面白いのではないだろうか。
舞台を秋田としたのは,関氏が秋田に思い入れがあることに加え,サスペンスドラマのクライマックスに欠かせない崖があること,秋田美人を出したかったこと,食べ物がおいしいことなどが理由だそうだ。
同作にはプレイヤーの相棒である後輩刑事のケンが前作に続いて登場するという。さらに,新キャラクターとして,謎多き秋田美人・りん,東京を敵視する秋田のエース刑事・如月,引退間近のベテラン刑事・茂木のデザインが公開された。残念ながら,彼らの詳しい役割については明かされなかったので,今後の情報に注目したい。
余談だが,ケンについては名字が「開明時」であることが判明した。関氏によれば,事件を「解明」することにかけたダブルミーニングとのこと。「偽りの黒真珠」では,ケンにスマートフォンの操作を頼む「スマホ つかう」というコマンドが話題を呼んだが,「凍える銀鈴花」にもこうしたシステム的な工夫があるそうなので,楽しみにしたい。
次の話題はシリーズテーマソング「運命のヒロイン'19」とタイトルテーマソング「トワイライト〜失くした明日を」について。
「運命のヒロイン'19」は,「運命の主人公(ヒロイン)」の2番の歌詞を変更した新バージョンで,歌詞には喪失を思わせる単語が盛り込まれているとのことで,物語とどのようにリンクするのかが楽しみだと岩岡さんは語った。
また,「トワイライト〜失くした明日を」は,前作の「儚い珠のように」に引き続き星守さんが歌う。歌詞は婉曲的に物語を表すものになっており,内容を理解してから改めて聞くとまた味わいが変わるという。星守さんは作詞を務めた森 彰子さんのことを「天才だ」と激賞。収録はクラウドファンディングのバッカー達が見守る中で行われ,星守さんも非常に緊張したそうだ。
ドット絵でドラマ化するプロジェクトのクラウドファンディングがスタート
イベントの後半は,「偽りの黒真珠」の世界と中継がつながり,久々の登場となる珠海とカナ達が同作について2つの新情報を明かすという展開に。まずは「偽りの黒真珠」のNintendo Switchパッケージ版だが,ダウンロードタイトルをパッケージ化するB-SIDE GAMES STOREから,2020年初春に発売される予定で,特典などについては改めて情報が明かされるとのこと。関氏は「ダウンロード版を買ってくれた人も,無理のない範囲で協力してほしい」と述べた。
この日最大のサプライズとなったのが「偽りの黒真珠」をドット絵でドラマ化するプロジェクトだ。これはテレビ東京コミュニケーションズとハッピーミールのプロジェクトで,2019年12月13日の正午にCAMPFIREでクラウドファンディングキャンペーンがスタートする。
アニメ「ポプテピピック」のレトロゲームパートを手がけた映像作家の山下 諒氏を監督に,「ゲームセンターCX」「勇者ああああ」「セガ・ハード・ガールズ」に参加した放送作家の岐部昌幸氏が脚本を執筆,「チャレンジャー」「迷宮組曲」「スターソルジャー」といったレトロゲームの音楽で知られる国本剛章氏が主題歌の作曲を行う。また,「東京クロノス」の東国ユリア役で知られる柚木尚子さんもアンバサダー声優として参加するという。
内容は「偽りの黒真珠」や2時間サスペンスドラマの世界観をドット絵で表す映像作品で,カーチェイスのシーンをレースゲームで表現するなどの取り組みが行われる。
ドラマ化に当たっては,関氏から「『偽りの黒真珠』の旅情感と世界観,キャラクター性を継承してほしい」「2時間サスペンスドラマを再現する意味で,スポンサーの提供表示やドット絵のCMなどを入れたい」「フェイクの緊急ニュースを入れつつも番組は中断されないという演出で,大事件が起きてもアニメを放映し続けるテレビ東京らしさを表現したい」という3つの希望が出された。関氏は,「ミステリー案内の第3弾と思っている」とのことなので,期待したい。
イベントは,星守さんによる「トワイライト〜失くした明日を」のミニライブで幕を下ろした。会場のファンは,2時間サスペンスドラマっぽいセリフの書かれた「アリバイペンライト」を振り,星守さんの歌に聴き惚れていた。
- 関連タイトル:
秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花
- この記事のURL:
Illustrated by Kiyokazu Arai (C)Happymeal Inc.