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「オーバーウォッチ 2」でフィーチャーされるPvEモードについて,ディレクターのジェフ・キャプラン氏に聞いた
「オーバーウォッチ 2」,パネルディスカッションでPvPモードの「プッシュ」や,新キャラ「ソルジョーン」などの情報が明らかに
Blizzard Entertainmentが開催中の「BlizzCon 2019」」で,オンライン専用FPS「オーバーウォッチ 2」の制作が発表された。新PvPモード「プッシュ」や,PvEの「ストーリーミッション」「ヒーローミッション」などが用意されており,新キャラ「ソルジョーン」の登場で,物語も新たな展開を迎える。
「オーバーウォッチ 2」公式サイト
――大型アップデートではなく「2」とした理由を教えてください。
ジェフ・キャプラン(以下,キャプラン)氏:
拡張パックにするか続編にするかは,開発チームと何度も話し合いました。そこで重要だったのは,新しく何をしたいかでした。新しいゲームモード,ストーリー体験,ヒーローミッションなど,いろいろなコンテンツを実現したいと思いましたし,エンジンをアップグレードしたり,キャラクターの見た目を一新したり……まだまだたくさんやりたいことがありました。そうなると,拡張パックという枠では実現できません。
しかし,「オーバーウォッチ」(PC / PS4 / Xbox One。以下,1)で育ったコミュニティやプログレッションも無視できません。そのため「2」としつつも,続編の新しい定義を考えようとチームで話し合いました。
――「1」との明確な違いがあれば,教えてください。
キャプラン氏:
エンジンをアップグレードしたこともあって,「2」のプレイヤーにしか見えないグラフィックスのディテールがあります。ヒーローの新しい見た目についても,「2」を購入したプレイヤーには見えたり使えたりするんですけど,「1」のプレイヤーには見ることはできても使うことができなかったりします。
――エンジンを変えたことで,ほかに何が変わりましたか。
キャプラン氏:
今回のエンジンはまったく新しいものではなく,「1」で使われていたエンジンをアップグレードしています。何が違うかというと,マップがかなり大きく作れるようになりました。あと,大きなマップの中で描かれるユニットの数が大幅に増えましたし,表現力も上がっています。
PvEマップのルシオを見ると分かるのですが,空を飛んでいる船から降りたり,爆発が起きたり,霧がかかったりと,表現の幅が広がっています。加えて,皮膚や髪の毛,毛皮の質感が上がりました。
――ストーリーミッションで使用できるヒーローは,ミッションごとに用意されているのでしょうか。
キャプラン氏:
そうです。ストーリーミッションでは,あらかじめ用意されたヒーローの中から選んでもらいますが,ストーリーを進めていくと使用できるヒーローも増えていきますよ。ただ,タロンのヒーローについては現在のところ,ストーリーミッションで選べるかどうかはお伝えできません。
また,ヒーローミッションというPvEモードでは,好きなヒーローで遊べます。
――ヒーローミッションは,リプレイ性の高いモードだという発表がありました。
キャプラン氏:
プレイヤーによってリプレイ性の感じ方は異なると思います。友達と楽しくプレイすることを目的にしている人もいますし,自分にどれくらいのスキルがあるのか,どれくらいのことができるのか,どれくらいの速さでクリアできるのかなど,いろいろなモチベーションでプレイする人がいるでしょう。
また,レベルを上げてヒーローを強くしていくという要素もあります。段階的にアンロックされるアビリティもあり,どのアビリティを習得したかによって,同じヒーローでも能力が異なるものになります。今は,「Diablo 3」で導入されていた「シーズン」の実装を検討しているところです。
――PvEで得られるスキンは,PvPにも反映されるんでしょうか。
キャプラン氏:
PvEでアンロックしたスキンは,PvPで見せることができます。
――ストーリーミッションはソロでプレイできますか。
キャプラン氏:
空きのスロットにAIのヒーローを入れられるので,1人でも楽しめますよ。
――デモ版のレベルキャップは20でしたが,これが成長の上限になるのでしょうか。
キャプラン氏:
レベルの上限については,変わる可能性があります。私が先週に見た新しいバージョンではレベル25になっていましたので,ローンチまでに何が変わっていてもおかしくありません。いろいろなヒーローを育ててもらいたいという気持ちがありますので,これを踏まえてのレベルキャップを考えています。
――レベルはどのように上がっていくのですか。
キャプラン氏:
今のところ,ミッション終了時に得られる経験値でレベルが上がるという形を取っていますが,うまく立ち回ればそれだけ経験値がもらえる仕組みも検討しています。ただ,うまくプレイできない場合,どうしてあげればいいかという点も,しっかり考えなければいけません。また,チート対策も重要で,そうしたプレイヤーをどうするかも検討中です。
――新生オーバーウォッチが結成されるシーンからストーリーモードが始まる理由を教えてください。
キャプラン氏:
あのシーンはかなりエモーショナルな瞬間なので,「2」から新しく始めるプレイヤーにとって最適だと考えました。
――プッシュモードを実装する狙いはなんでしょうか。
キャプラン氏:
新しいモードを入れてほしいという要望が多かったからです。そこで,いろいろなゲームモードを作って試しました。あまり面白くなかったり,バランスが取れなかったりと,ほとんどはボツになりましたが,その中でプッシュはとてもバランスが取れていて面白かったんです。クイックモードでもライバルプレイでも,あるいはオーバーウォッチリーグでプレイすることを考えても,プッシュは最適だと思います。
――最後に,ボツになったモードも少し教えてもらえますか。
キャプラン氏:
これは「1」の開発中に思い付いたモードなのですが,巨大なロボの中にコントロールポイントがありまして,それを奪い合うものです。この巨大ロボはマップの中を歩くのですが,それがとてもひどい出来でした。なぜかというと,ロボが大きすぎたのと,マップを歩き回るのでウィドウメーカーのようなヒーローが活躍できなかったんです。
そのほか,「Team Fortress 2」の人気のマップから着想を得たモードも作っていました。2つのキャプチャーポイントが開いていて,それが常に動いているんです。そのときは,すごく面白いと思っていたのですが,ヒーローによってうまくいったりいかなかったりがあって,結果として「オーバーウォッチ 2」には合いませんでした。
――分かりました。本日はどうもありがとうございました。
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