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    デジタルデラックスエディション:1万2600円(税込)
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[インタビュー]「ディアブロ IV:憎悪の器」の新クラス「スピリットボーン」は得意なプレイスタイルを選べ,不得意を自身で補えるキャラとなる
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印刷2024/07/19 04:05

インタビュー

[インタビュー]「ディアブロ IV:憎悪の器」の新クラス「スピリットボーン」は得意なプレイスタイルを選べ,不得意を自身で補えるキャラとなる

 Blizzard Entertainmentが2024年7月11日に同社のBlizzard’s Irvine Campus内で開催した,「ディアブロ IV:憎悪の器」PC / PS5 / Xbox Series X|S / PS4 / Xbox One)の事前体験会。その内容については別記事で紹介しているが,現地では合わせて各国メディアによるグループインタビューも行われた。
 そこでは,スピリットボーンに限定したものにはなるが,本作のGame DirectorであるBrent Gibson氏と,Art DirectorであるNick Chilano氏にプレイしての気になる点をいろいろと聞けたので,本稿でその内容をお届けしよう。

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 10月8日にリリース予定の「ディアブロ IV」拡張パック「憎悪の器」の事前体験会がカリフォルニア州にあるBlizzard’s Irvine Campusで開催された。この拡張パックで追加される,シリーズを通してまったく新しいクラス「スピリットボーン」をプレイしたので,その内容をお届けしよう。

[2024/07/19 04:04]

Game DirectorのBrent Gibson氏(左)と,Art DirectorのNick Chilano氏
画像集 No.001のサムネイル画像 / [インタビュー]「ディアブロ IV:憎悪の器」の新クラス「スピリットボーン」は得意なプレイスタイルを選べ,不得意を自身で補えるキャラとなる


――本日はよろしくお願いします。先ほどプレイしたビルドでは,センティピードがとにかく強かったのですが,製品版までに変更の予定はありますか。

Brent Gibson氏:
 今回のイベントでのビルドに関しては,制作途中のものであり,もちろんバランスなどの調整を行っている最中です。まだプラットフォーマーであるPlayStationやXboxに提出もしていないので,それまでには調整をもう1回入れる予定です。
 新クラス「スピリットボーン」は,これまでの5クラスに加えても遜色なく,変に感じないクラスに仕上げたいと思っていて,特色があるにしてもしっかりディアブロの世界観になじむクラスにしたいです。

画像集 No.002のサムネイル画像 / [インタビュー]「ディアブロ IV:憎悪の器」の新クラス「スピリットボーン」は得意なプレイスタイルを選べ,不得意を自身で補えるキャラとなる

――今回のビルドでは,Lv30キャップのキャラクターでプレイできましたが,この先のレベル,そしてパラゴンを開放することでスピリットボーンはどのように成長していくのでしょうか。もっと特徴的なものになっていくのでしょうか。

Brent Gibson氏:
 今回はLv30になっていますが,(2024年5月に始まった)シーズン4ではアイテムに関して大幅な調整が入っています。それに紐づいてゲームプレイに関しても変化があり,自分がやりたいと思っているエンドゲームだったり,ゲーム後半だったりに向けたビルドを,初期から作り始められるようにしたいと思っていました。(スピリットボーンは)そういった考えを元にキャラクターを作っています。
 パラゴンに関してはお話できないのですが,そこを含めて自分がやりたいキャラクターに仕上げられるよう,レベルが上がることによって新しくできることをどんどん開放していき,レベルとアイテムが一緒に成長していくような作りにしています。

――スピリットボーンは,「憎悪の器」リリース後すぐに使えますか。

Brent Gibson氏:
 使えます。ベースゲームのキャンペーンでも使用できますし,そちらを飛ばして拡張パックのキャンペーンから始めることもできます。

――数多くいる動物のなかで,コンセプトとして「ジャガー」「イーグル」「ゴリラ」「ムカデ(センティピード)」を選択した理由を教えてください。

Nick Chilano氏:
 コンセプトの段階では,どういった動物を使うかというのは決まっていませんでした。ただ,プレイヤーにさせたいゲームプレイに関しては頭にあったので,どちらかと言うとそのゲームプレイを元に,こういったことをさせるのであれば,この動物がふさわしいのではないかと考えたのがベースにあります。
 例えばムカデは,時間経過のダメージを与えるゲームプレイを考えたときに,それに近しいものだと感じたんです。コンセプトに関してもムカデは恐怖だったり,生と死だったりのイメージがあります。ムカデが身体に張り付いたら恐怖ですよね(笑)。そういうイメージを含めて,ムカデはあるんじゃないかということで決めました。

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――何かしらの神話体系(例えば中南米における神話)をベースにしたということはないのでしょうか。

Nick Chilano氏:
 神話に関してはそこまでベースにしていません。ディアブロの世界観はしっかりとできていますし,天界だったり,地獄だったりがあるので,それをベースに考えたときに,この世界観にしっかりと合うもの,この世界観だったら,こういうのがいるよね,といったところから連想して引き出していく考え方です。

――スピリットボーンのビルドの幅がほかのクラスよりも広いですが,それを初心者にうまく説明する方法やチュートリアルなどは用意しますか? また,2人の好きな守護精霊の組み合わせを紹介してほしいです。

Brent Gibson氏:
 これまでの5つのキャラクターは,スタートしてからどういったキャラクターに仕上げられるかを探るというステップがあります。一方,スピリットボーンは,守護精霊の1つひとつがプレイスタイルのような感じに仕上がっているので,こういうプレイスタイルにするなら,この守護精霊を付けるということで,場合によっては普通のクラスより理解しやすいと思っています。
 あとは,それらをどうやって組み合わせるかにかかっていて,「学ぶのはやさしいが,マスターするのは難しいクラス」になっていると思います。

 好きなビルドに関しては毎月変わっていますが,現状はジャガーとムカデですね。(ジャガーの)スピード感を付けて,時間経過のダメージを画面に映る敵全員に与えて,バタバタと倒れていくのを見るのが楽しいです。

Nick Chilano氏:
 最初は1つ(の守護精霊スキル)をマックスに育てるというプレイをしていましたが,組み合わせを触るようになってから現状はゴリラとムカデの組み合わせに落ち着きました。理由として,ゴリラは接近戦で突っ込んでダメージを受けるのが前提のクラスで,そこにムカデをプラスして,回復だったり時間経過のダメージだったりをばらまくのがすごくシナジーがあり,この2つのバランスがめちゃくちゃいいからです。

――ディアブロには近接や遠距離といった,いろいろなプレイスタイルがありますが,スピリットボーンはどういったプレイスタイルの人に遊んでほしいのでしょうか。

Brent Gibson氏:
 一般的にクラスを考えたときに,得意なことと,そうでないことがあります。基本的には得意を伸ばしていくのが普通のクラスになりますが,スピリットボーンに関しては,得意なところもあれば,それを補うためにサブのところもしっかりと作れるキャラクターになっています。
 1つのプレイスタイルが飛び抜けて得意というわけではなく,オールラウンダーでもないのですが,不得意なところを補えるクラスになっています。

 基本的には,既存のクラスと比べてスピリットボーンのほうが絶対に強いということにはしたくないんです。例えば,近接で一番強くなるとかはしたくないし,遠距離でソーサラーより強くなるという風にもしたくないという部分がキャラの特色だと思います。得意な部分は自分で選べますし,それに対する不得意な部分を補えるというクラスになっています。

――とりあえず,全部の精霊で遊べということですね。

一同:(笑)

Brent Gibson氏:
 そう願っています(笑)。

――スピリットボーンのマウントがトラ(ジャガー?)でしたが,これはスピリットボーン専用なのでしょうか。それとも全クラスで使えるのでしょうか。

Brent Gibson氏:
 全クラスで使えるものになっています。

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――いろいろなところで見られる,ジャガーの被り物のデザイン(キーアート)がすごく格好いいと思うのですが,コンセプトやこだわりを教えてください。

Nick Chilano氏:
 キーアートに関してはコンセプトを作る段階で,どういうキャラに仕上げたいかというファンタジーの部分から考えています。例えば,こういうキャラにしたいけれど,ではどういうポーズを取るのか,どういうアーマーを着けているのかというところから考えをスタートさせます。

 それをベースにいろいろなバリエーションのコンセプトアートを考えて,そのうちに当たりが出てくるので,それをさらに磨いていくと追加の要素が出てきます。例えば眼の光具合に関してだったら,どういう色で,どんな光り方をするのか,どのような雰囲気を醸し出すのかといった抽象的な質問も自分に問いかけて,そうしたキーワードをベースにコンセプトアートを更新していきます。
 実際に仕上がったときは,すごくナチュラルに完成したと感じられるので,それが正解だと思っています。

画像集 No.004のサムネイル画像 / [インタビュー]「ディアブロ IV:憎悪の器」の新クラス「スピリットボーン」は得意なプレイスタイルを選べ,不得意を自身で補えるキャラとなる

――コスメティックに関してですが,シーズンのコスメティックは全クラスで同じコンセプトになっています。一方,スピリットボーンは装備の部位が少ないのですが,今後,全クラスで統一したコンセプトのキーアートを出す場合,スピリットボーンも全身アーマーになるのでしょうか。それともコンセプトを残したままのデザインになるのでしょうか。

Nick Chilano氏:
 基本的にキャラクターのビジュアルアイデンティティ(ビジュアルの特色)は各キャラ全部にあり,スピリットボーンに関してもしっかりとあります。
 実際に,これまでのクラスもシルエットを見ただけで,そのクラスだと分かるようになっていますよね。シーズンのコスメティックに関しても同じで,パッと見てクラスが分かるようにコンセプトとキャラクターのアイデンティティを混ぜた状態で作るので,これを壊すというのは絶対にないです。ですから,(スピリットボーンも)キャラクターの特色をキープしながら作っていきたいと思っています。

――ありがとうございました。

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[2024/07/19 04:04]

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