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[TGS 2019]Switch版「ALTER EGO」はスマホ版とどう変わる? システムの紹介と開発者のミニインタビューをお届け
そんな「ALTER EGO」のNintendo Switch版「ALTER EGO S」が2020年春に配信されることが先日発表された(関連記事)。
今回4Gamerは,東京ゲームショウ2019のインディゲームコーナーに出展しているカラメルカラムブースで,実機に触れることができたので,「スマホ版と何が変わったのか」を中心にお伝えしていく。
まず初めに軽く元のスマホ版「ALTER EGO」がどんなゲームなのか紹介しよう。「ALTER EGO」は,自我を探すことをテーマにしたアドベンチャーゲームだ。放置系ゲームと性格診断ゲームにストーリーを加えたようなシステムが特徴で,謎の道に迷い込んだプレイヤーは,クールな女性“エス”との「性格診断ゲーム」を兼ねた対話を繰り返しながら進めていく。
今回お披露目となったSwitch版では,放置系ゲームのシステムが刷新され,テキストアドベンチャーへと変わっていた。スマホ版には少なかった地の文や情景描写の強化が図られており,スマホ版にはなかった「見つめる」「話しかける」「触れる」といったコマンドが用意されている。これらを利用して,スマホ版よりエスとのコミュニケーションを深く図れるようになっていた。
また,スマホ版では“エゴ”の獲得効率を上げるアイテムだった“書籍”は,書斎で読めるコレクションアイテムとなっていた。太宰 治の「人間失格」など,ゲームのテーマでもある「自己の意識」を扱う書籍の一説が実際に読めるようになっているので,気分転換に読むと一層世界観に浸れるかもしれない。
スマホ版でメインコンテンツだったエスの性格診断ゲームは,Switch版においては内容を新しくする予定とのこと。また,従来の選択肢を選んでいくゲームだけでなく,Switch版ならではの新しいゲームも検討しているそうで,かなり手が加えられるようだ。
最後に,カラメルカラム代表である大野真樹氏へのミニインタビューをお届けしよう。Switch版への意気込みについて短いながら話を聞けたので,チェックしてほしい。
4Gamer:
よろしくお願いします。先日発表された「ALTER EGO S」ですが,いつごろから開発を検討していたのでしょう。カラメルカラムさんと言えばスマホゲームを中心に活動されているイメージですが。
大野真樹氏(以下,大野氏):
そうですね。もともとSwitchで何か出したいとは前々から思っていて,Switchの開発機はスマホ版をリリースする以前から買っていたんです。
4Gamer:
ということは当初からSwitch版「ALTER EGO」を出そうと決めていたわけではないということですか。
大野氏:
はい。「ALTER EGO」がたくさんの方にプレイしてもらえたこともあり,「ならSwitchで出す何かはこれにしよう」と決めた形です。Switch版の仕様が決まったのもつい最近のことですね。
4Gamer:
カラメルカラムさんはSwitchでゲームをリリースされるのは初めてだと思いますが,Switchを選んだ理由をお聞かせください。
大野氏:
理由は大きく2つあります。
1つ目はスマホだけに注力すると会社としてやや不安だからということです。今は基本無料の広告収入モデルでゲームをリリースしていますが,それができなくなったときに会社が傾いてしまうのは,経営者として避けたいところですので。
もう1つは単純に自分がコンシューマ機でゲームを出したかったからですね。やっぱり私が小さいころから遊んでいましたし,憧れみたいなものはありました。
4Gamer:
「憧れでコンシューマ機にゲームを出したい!」というインディーズデベロッパの方多いですよね。初のSwitchタイトルの制作となると,ご苦労も多いのではないですか。
大野氏:
そうですね。ただ,スマホの時もタブレットに合わせたサイズに合わせなきゃいけなかったので,それはそれで大変だったんですよ。コントローラを使った操作に対応させるのは苦労しましたが,Switchは画面サイズが決まってるところは対応しやすかったですね。今のところ私が心配してたよりはスムーズに進んでいるなと思います。
4Gamer:
スマホ版からSwitch版への移植にあたり,クリッカー系のゲームプレイがテキストアドベンチャーへと刷新されていますね。
大野氏:
クリッカー系ゲームにしていたのは,スマホに最適な遊び方を考えてああいう形にしていたんです。長いテキストをずっと読むのはスマホのゲームとしてはヘビーですし,ちまちま“エゴ”を溜めていって,ふらっと読むというのがプラットフォームとの親和性が高いかなと思ったんです。Switch版はコンシューマ機としてしっかりと遊びごたえのあるものを作ろうと思い,ゲームシステムを刷新しました。
4Gamer:
答えが難しい質問かもしれませんが,現時点でどのくらいのボリュームを想定していますか
大野氏:
うーん,難しいんですけど……10時間〜20時間くらいは遊べるようにしたいですねえ。
4Gamer:
なかなかのボリュームを想定してらっしゃるんですね! 開発が大変そうな……。
大野氏:
重いですよね(笑)。ただ,テキストアドベンチャーとしてエスと話してる雰囲気などを強化していくとなると,ある程度ボリュームが必要だと思いますので。現時点ではまったく決まっていませんが,遊びごたえのあるものにはしたいです。
4Gamer:
これからは発売に向けてどういう部分をブラッシュアップしていく予定ですか。
大野氏:
そうですね……私もまったく想像できてないので「とにかくこれからいろいろと考えて開発を頑張る!」としか言えないかもしれません(笑)。ただ,かなり時間がかかると思います。「ALTER EGO」全体の展開としては,まず,Switch版を出す前にスピンオフアプリをリリースする予定なので,まずはそちらを期待していただけると。
4Gamer:
なるほど。これからの展開に期待しています。最後に読者にメッセージをお願いできますか。
大野氏:
スマホ版とはまた違った体験をしてもらえるように頑張って作っています。エスとの対話に重きを置いていいゲームにしたいと思っているので,期待してお待ちください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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