ニュース
[TGS 2019]「三國志14」は,「三國志9」や「三國志11」を超える一枚マップの“君主制”作品を目指して作られていることが明らかに
登壇したのは「三國志」シリーズのゼネラルプロデューサーであるシブサワ・コウ氏と,本作のプロデューサーを務める越後谷和広氏の2人だ。
「三國志14」公式サイト
シブサワ・コウ氏はまず,シリーズ第1作の「三國志」のリリースから来年で35年となることに触れつつ,最新作である本作を先のChinaJoy 2019で発表したことに関して,「中国の偉大な歴史である『三国志』,それを元にした小説『三国志演義』を生んだ中国で発表でき,大きな応援をしてもらえたことが嬉しかった」とコメントした(関連記事)。
シブサワ・コウ氏 |
越後谷和広氏 |
また,1981年に「川中島の合戦」,1983年に「信長の野望」をリリースしたところ,「三国志」をモチーフとした作品を求める声が多く届き,数多くの有名武将が登場し,それぞれが人間ドラマを紡ぐゲームとして第1作の「三國志」を1985年に発売。以来,ゲーム機やPCの性能を活用したゲームとして,シリーズ作品を作り続けてきたと語った。
続いてプロデューサーの越後谷氏が,開発コンセプトに言及した。「三國志IX」や「三國志11」を開発していた当時の主要メンバーが「三國志14」の制作に携わっていることに触れつつ,両作品で評価の高かった一枚マップで楽しめる「君主制」の作品を作るという方向性を目指し,AIの採用により,武将の個性をシリーズで最も際立たせるような形を狙っていると語った。
なお,越後谷氏は,国境のない領土の奪い合いで“色塗り”の要素にこだわり,視覚的に分かりやすく,それでいて奥深い戦略性を目指したという。
さらに越後谷氏は,勢力の方向性を決める行政組織「施政」についても解説した。君主ごとに定められた“主義”によって,組織図が異なる形になり,それによって戦闘の準備段階で伸びるポイントが変化するという。そのため,君主を変えればプレイスタイルが変わり,同じシナリオでも違う遊び方で何度も楽しめるとのこと。また,特定の武将は個性的な「政策」を持っており,これらをどのように活用するかによっても,ゲームの進め方が変わっていくとも語った。
新規描き下ろし武将として,これまで曹操,孫権,劉備,夏侯惇,夏侯淵,周瑜,孫堅,孫策,関羽,張飛,袁紹,張角が発表済みだったが,今回さらに諸葛亮,呂布,董卓,貂蝉の4人が公開された。それぞれが持つ「個性」や「固有戦法」が,戦略上大きな意味を持つことになるそうだ。
その後,今回のTGS会場で試遊可能な「プレイデータ収集版」を使ったデモプレイが行われた。ここでプレイヤーがどのような戦闘をしたのかといった情報が,今後のAIの強化に役立てられるという。ちなみに,TGSで試遊できるのは,曹操軍を使って操作時間10分で呂布軍に挑むというものだ。
今回のステージでは,やや攻めを急ぎすぎたためか,曹操軍が途中で(新要素である)「兵站」(関連記事)が切られるなど,なかなか残念な結果になってしまったが,プレイヤーの行動に応じてCPUの行動も変わるため,目先のメリットだけでなく,数手先までにらんだ読みが攻略に必要であることが非常に分かりやすい形で披露されていたと思う。このプレイを見たシブサワ・コウ氏が,「こういうプレイはしないで」と一蹴していたのも,非常に印象深かった。
ステージの最後に越後谷氏は,戦闘以外に内政も楽しめる「プレイデータ収集版」の配布を近日中に予定していることを発表した。音楽に関しては「三國志12」「三國志13」から引き続いてコーエーテクモゲームスの大塚正子氏が担当しているが,さらにノイジークロークの坂本英城氏も音楽を手がけていることが明かされた。
そして,先ほどお伝えしたとおり,シブサワ・コウ氏からは今作の発売日が2020年1月16日であることがサプライズ的に発表され,ステージイベントは幕を閉じた。
「東京ゲームショウ2019」公式サイト
4Gamer「東京ゲームショウ2019」特設ページ
キーワード
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.