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「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」舞台挨拶をレポート。7人のキャストがネタバレなしで見どころを語る
2023年5月28日,「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」の前編公開を記念した舞台挨拶が,東京・新宿バルト9で行われた。ここでは主要キャスト陣が語った本作の見どころや,ストーリーのポイントについてレポートする。上映前に実施されたため,これから観賞するファンもネタバレを気にすることなく安心して読み進めてほしい。「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」では,アイディアファクトリーが展開している女性向けブランド「オトメイト」の恋愛アドベンチャーゲーム「Collar×Malice」を軸にしたオリジナルストーリーが展開される。前編が5月26日に公開となり,後編は6月23日に公開される予定だ。
会場には本渡 楓さん(星野市香役),森田成一さん(柳 愛時役),梶 裕貴さん(岡崎 契役),浪川大輔さん(笹塚 尊役),木村良平さん(白石景之役),小野友樹さん(冴木弓弦役),劇場版オリジナルキャラクターを演じた小西克幸さん(拾和ミツル役)が登壇。森田さんが全国の劇場で実施されているライブビューイングにかけて「今日は日本全国が新宿です!」と元気に挨拶し,浪川さんが「バカ猫,よく来たな」と迎えると会場からは悲鳴のような歓声も上がる。小野さんが「なぜかここにいる男……」,小西さんが「『Collar×Malice』のアイツ誰だよ担当」と答えると,会場からはひと際大きな笑いと拍手が巻き起こった。
まずは原作登場キャラクターがオリジナルストーリーの脚本を読んだ時の感想を聞かれるが,名前を呼ばれなかった小西さんがそっとステージの端に去ってしまう。出演者に「カメラが入ってるんだから好き勝手しゃべらない! 動かない!」と指示を飛ばすなど自由に動き回り,出演者から「“拾和(そわ)”だけにソワソワしすぎ!」と窘められながら,あらためて質問に移っていく。
プレイヤーでもある星野市香を演じる本渡さんは,「ここにいる皆さんが星野市香」と強調しながら,冒頭のシーンで(星野市香が)しゃべっている場面が印象的だったそうだ。ネタバレしないように言葉を選びながら「正義感に溢れた部分も垣間見える,とてもステキな脚本でした」と笑顔を見せる。森田さんはもともとゲームでしっかりとX-Day事件を追っていたため「オリジナルストーリーをどこに入れるんだろう?」と疑問に思ったという。「間違いなく言えるのは,温泉回のようなサービスシーンではないですね(笑)」と浪川さんも続き,木村さんも「今から皆さんが声を上げたら,もしかしたら後編に……!?」と冗談を重ねていく。
梶さんは「何といってもゲームで描かれてきたキャラクターが,アニメになって動いて喋るのが意味のあることだと思います」とし,個人的に森田さんと同じ部分が気になっていたが「X-Day事件と同時に,何が起きていたのかに注目したのは面白いと思います」と述べる。さらに個人的に感じた部分として「神出鬼没な岡崎の描写があって,ゲームを愛してくれた皆さんには『Collar×Malice』らしさを感じてもらえるかなと」とアピールした。
浪川さんはいろいろな想いを込めた「すごかったです!」の一言で締めくくると,出演者からも「確かにそう」と同意が。木村さんは白石が難しい立場である点に触れつつ「白石らしさはすごく出してもらっていると思います」と語る。森田さんと同様にどうストーリーを組み込むのか気になったが,壮大なシナリオに仕上がっていると観賞前のファンの期待を煽っていた。小野さんは脚本を読んで率直に「ゆずるんが,ちょいちょいいました!」と笑顔を見せ,舞台挨拶にも登壇できた喜びの声を上げる。
本渡さんは,星野市香役にオーディションで選ばれたそうで,新人警察官にしては重過ぎる人生を感じつつ「ご縁をいただいた時は,市香ちゃんと同じような使命感にかられる部分はありました。ずっと前からゲームを愛してくださっている方がいて緊張もありますが,運命に立ち向かって“皆さんの星野市香”を声として表現できたらなと思います」と熱く語る。また「オーディションに受かった際は絶対にお寿司を食べる」というルールを決めていて,今回も食べることができたと笑顔を見せていた。
小西さんは「久しぶりに声をかけてもらえたから……」と質問を一言ずつ大きく復唱して笑いを取りつつ,オリジナルキャラクターについてどのような点に気を付けながら演じたか聞かれると「警視庁のエリートで,ともすれば高圧的に見えるんですが……彼が『Collar×Malice』の世界でどのようにほかのキャラクターと絡み,物語を引っ張るのか,かき回すのかご自身の目でぜひ確かめてください」とコメントした。収録はコロナ禍の影響で誰とも顔を合わせなかったため,手探りで演じたという苦労も覗かせる。
「このシーンに注目してほしい!」といった質問にはネタバレを気にして大いに悩みつつも,まず小野さんが「エンディングで帰らず,明かりがつくまで待ってほしい」と切り出す。続いて梶さんは「神出鬼没の岡崎くんは予想だにしない部分から出てくるので,いないけど声聞こえるなと思ったら『アイツはあそこにいる』と覚えておいてください」と語り,ビジュアルロックバンド・キズが担当するオープニングをはじめ,横山 克氏が手がけた劇伴も含めて音楽も注目してほしいとアピールする。
ここで出演者から一斉に手があがるものの,木村さんが「浪川さんの後は嫌だ!」と強く拒否したため木村さんの番に。原作のキャラクターすべてが出演できているわけではないが「『Collar×Malice』ってこういう人たちもいたよねと,彼らがそこにいてくれることにすごく感動しました」と話す。森田さんは物語の舞台となった新宿の街が克明に描かれている点に触れ,「きっと皆さんも見たことのある風景がたくさんあるので,没入感がすごく高い作品になっていると思います」と,細部まで見逃さないよう訴える。
本渡さんは柳の“お母さん”らしさを挙げ,おいしそうに描かれた料理などに注目してほしいとコメント。小西さんも繊細な色づかいへのこだわりを称賛し,会場の注目を一身に集めた浪川さんはシンプルに「髪型」と答え,会場を笑いの渦に巻き込んでいた。
最後に森田さんは,「劇場版を皆さんにご覧いただけて嬉しく思っています。ゲームの人気が衰えることなくここまで来れたのは,皆さんのおかげです。ずいぶん長い間このチームでやってきていますが,この舞台挨拶を見てお分かりのとおり大変な人たちと一緒なので『なんでお母さんになってしまったんだろう……』とひしひしと感じていますけど(笑)」とチームの仲の良さを語り,前編はもちろん後編も合わせて楽しんでほしいと締めくくった。
「劇場版 Collar×Malice -deep cover-」公式サイト
(C)IF・DF/劇場版Collar×Malice製作委員会