インタビュー
[インタビュー]2周年を迎えた「勝利の女神:NIKKE」は,次の1年で何を目指すのか。Level Infiniteの運営プロデューサーに話を聞いた
魅力的なキャラクターとシリアスなストーリーで人気を博し,またサービス開始以降,「チェンソーマン」「NieR:Automata」「Re:ゼロから始める異世界生活」「デイヴ・ザ・ダイバー」「エヴァンゲリオン」といった人気IPとのコラボレーションでも話題を呼んできた本作。さらに10月26日に配信された生放送では,2周年イベント「OLD TALES」が10月31日にスタートすることも明らかとなり,ますます注目が集まるタイミングである。
そんな同作の現状を,運営チームとしてはどう考えているだろうか。また運営3年目に向けた意気込みを,Level Infiniteの運営プロデューサーであるReed Lu氏に聞いてみた。
「NIKKE」,2周年イベント「OLD TALES」やシンデレラを含む新SSRニケ参戦,オーケストラコンサートの開催など,最新情報が一挙公開に
Level Infiniteは2024年10月26日,「勝利の女神:NIKKE」の配信2周年を記念した生放送を実施した。今回は,2周年イベント「OLD TALES」を10月31日に開始することや,「シンデレラ」を含むSSRニケ3体を実装すること,オーケストラコンサートを2025年1月11日に横浜で開催することなどが明らかにされた。
「勝利の女神:NIKKE」公式サイト
次なる1年に向けて。プレイヤーに新たなゲーム体験を
4Gamer:
2周年おめでとうございます。弊誌としては1年ぶりのインタビューになりますが,まずは現在の運営状況について,Reedさんの感想を聞かせてください。
日本は依然としてプレイヤー数が最も多い地域で,その推移も安定した状況にあります。サービス開始からの現在までを見渡せば,全体から見た日本のプレイ人口の割合が下がっているは確かです。しかし,これはアメリカや韓国のプレイヤーが増えたためで,本作において日本が重要な地域であることに変わりはありません。
4Gamer:
ほかの地域と比べたとき,日本のプレイヤーの特徴は何かありますか。
Reed氏:
日本のプレイヤーは,ほかの地域と比べてキャラクターへの関心が高く,とくに外見や生き生きした性格,またストーリーや設定などに強い興味を持っているようです。こうした傾向は,ここ1年で顕著に高まっているようです。日本はアニメ文化が強く,これからも競合ゲームがどんどん出てくることでしょう。ですので,そうした激しい競争の中で生き残ることも,今後の運営チームに課せられた挑戦になるでしょう。
4Gamer:
これまでの2年間の運営で,とくに印象に残っている出来事はなんでしょうか。
Reed氏:
大型アップデートで実装されたニケはもちろんですが,そうではないアップデートで追加されたエレグやD:キラーワイフといったニケに良い反応をいただけたことですね。我々としても予想外でしたので,とくに印象深いです。
またイベントであれば,「デイヴ・ザ・ダイバー」とのコラボですね。運営チームとしても大きな挑戦で,プレイヤーの皆さんからも非常に高い評価をいただきました。
4Gamer:
2周年を記念した施策は何か考えていますか。
Reed氏:
2周年を記念したストーリーイベント「OLD TALES」を用意しています。シンデレラ,リトルマーメイド,レッドシューズ,ヘンゼル,グレーテルといった,フェアリーテイルモデル第2世代のニケ達が新たに登場し,彼女らに関するボリュームたっぷりの物語が展開されますのでお楽しみに。また「OLD TALES」では,新作のスペシャルアニメーションも用意しています。「NieR:Automata Ver1.1a」などで知られるA-1 Picturesさんに制作をお願いしていますので,こちらもご期待ください。
4Gamer:
「NIKKE」では,アップデートで登場するミニゲームも恒例ですよね。「デイヴ・ザ・ダイバー」コラボでは,本編を再現したミニゲームが実装され,原作ファンも唸るできばえでした。2周年記念イベントでも,こうしたミニゲームは実装されますか。
Reed氏:
「IN THE MIRROR」という,横スクロールの2DアクションRPGがミニゲームとして登場します。1.5周年イベント「LAST KINGDOM」で実装したタワーディフェンス「FOR THE KING」をはるかに上回るボリュームですので,ぜひプレイしてみてください。
またミニゲームの扱い自体も,プレイヤーの皆さんのフィードバックを受けて改善を加えています。これまではイベントストーリーを進めるうえで必ずプレイしていただく必要がありましたが,今は任意になっています。
4Gamer:
プレイできるのを楽しみにしたいと思います。ところで,「NIKKE」といえばプロモーションの面でも何かと話題になることが多いように思います。例えば,東京ゲームショウで開催される「リアル10連ガチャ」などが印象的ですが,こうした施策は開発のSHIFT UPと側と,運営のLevel Infinite側のどちらで考えているのでしょうか。
「勝利の女神:NIKKE」リアル10連ガチャは今年も人気!ステージではコスプレイヤーの撮影会も。Level Infiniteブースレポート[TGS2024]
本日から開催されている東京ゲームショウ2024。ホール2と3を跨ぐようにあるLevel Infiniteブースには,「勝利の女神:NIKKE」「Dune: Awakening」「Exoborne」「Path of Exile 2」が出展されている。初日の様子をお届けする。
Reed氏:
「リアル10連ガチャ」について言えば,発案はLevel Infiniteですね。昨年はコアなプレイヤーさんに好評でしたが,今年は一般の来場者さんからも,いい反響をたくさんいただけました。今後もマーケティングチームや運営チームと協議し,それぞれの地域のプレイヤーの皆さんに合わせた施策を展開していきたいと考えています。
4Gamer:
サービス中の地域について,先ほどは北米や韓国のプレイ人口が増えているとのお話でしたが,人気のキャラクターなども地域で変わるものですか。
Reed氏:
地域ごとに好みの違いは出てきますね。ただ,人気上位のキャラクターはどの地域でも変わりません。例えば1.5周年の「どきどきっNIKKEグローバル人気投票」ではレッドフードが1位という結果でしたが,地域別でみても彼女の首位は揺るぎません。今後もグローバルで同じバージョンをサービスする基本姿勢を崩すことなく,プレイヤーの皆さんに合わせた運営を心掛けていきます。
4Gamer:
コラボレーション施策についても聞かせてください。これまでもさまざまなIPとコラボしてきた本作ですが,このコラボ先はどんな基準で選んでいるのでしょうか。
Reed氏:
コラボで一番大事なのは,「NIKKE」世界との親和性ですね。またコラボ先と協議したうえで,何が作れるかも重要です。
4Gamer:
コラボ先の選定は,SHIFT UPとLevel Infiniteのどちら側で行っているのですか。
Reed氏:
提案はLevel Infinite側から行っています。そのうえで,コンテンツの内容をSHIFT UPと協議して詰めていく流れですね。
4Gamer:
東京ゲームショウ2024でのインタビューでは,キム・ヒョンテ氏から「Stellar Blade」とのコラボが準備中であることが明かされました。
「勝利の女神:NIKKE」のキム・ヒョンテ氏とユ・ヒョンソク氏にインタビュー。2周年は昨年以上の規模に。「Stellar Blade」とのコラボも準備中[TGS2024]
東京ゲームショウ2024にて,「勝利の女神:NIKKE」のキャラクターデザインを手がけるキム・ヒョンテ氏と,ディレクターのユ・ヒョンソク氏にインタビューする機会を得た。11月に2周年を迎える本作だが,2周年イベントはこれまでよりも大規模になるようだ。「Stellar Blade」とのコラボも予定しているという。
Reed氏:
はい。どちらもSHIFT UPが開発を手がけるタイトルですし,このコラボは自然な流れだと思います(笑)。「Stellar Blade」は大切なIPですので,SHIFT UPとじっくり話し合いながらコンテンツを作り込んでいこうと思っています。
4Gamer:
昨年のインタビューでは,“デイリークエストが多すぎるのでは?”という質問をしましたが,そのときはディスカッション中との回答でした。その後に登場した「面談」の新仕様が,この問題への解答とも考えられてますが,運営チームとしてはどのようにお考えですか。
[インタビュー]好調のまま1周年を迎える「勝利の女神:NIKKE」。運営プロデューサーReed Lu氏に今後の戦略などを聞いた
背中で魅せるガンガールRPG「勝利の女神:NIKKE」がまもなく1周年を迎える。可愛らしい見た目に反して,シビアな世界観や設定が魅力でもある本作だが,今後の展開はどうなっていくのだろうか。運営プロデューサーのReed Lu氏に,この1年の感想と日本でどのような戦略を考えているのかを聞いた。
Reed氏:
この点については,今後も手を入れていく予定です。デイリークエスト以外でもリソースを入手できるようにして,プレイヤーの皆さんの負担を軽減したいと思っています。例えば「特殊個体」で装備強化に使うリソースが手に入るようにするなど,さまざまな施策を考えています。
4Gamer:
分かりました。最後に,2周年の直前というこのタイミングでは少々気の早い質問かもしれませんが,3周年に向けた意気込みを聞かせていただけますか。
Reed氏:
ビジョンとしては“プレイヤーの皆さんに新しいゲーム体験をもたらす”ことでしょうか。メインストーリーでは指揮官たちが地上奪還を目指してさまざまな行動をしている状況ですので,この先には3年目に向けた新展開が控えています。ゲームプレイの面でも,皆さんからのフィードバックを参考にしつつ,新鮮な体験を提供していきたいです。
4Gamer:
ありがとうございました。
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