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初代「Quake」のエンジンを使ったオールドスタイルのFPS「WRATH: Aeon of Ruin」が製品版に移行。ローンチトレイラー公開
「WRATH: Aeon of Ruin」公式サイト
本作の特徴はやはり,初代「Quake」(1996年)のためにid Softwareが開発したQuake Engineを使用していることだろう。「Quake」以前の「DOOM」は,マップは3Dでも,敵キャラクターやアイテムは2Dで,高さの概念もなく,方向さえ合っていれば弾が当たった。Quake Engineではすべてが3Dで描画されるようになり,高低の違いも再現されたほか,ハードウェアアクセラレーションやネットワークマルチプレイ対応など,多数の新機軸が盛り込まれた。ライセンスが供与されたことから,さまざまタイトルが登場し,「ハーフライフ2」などで使われたSource Engineの原型にもなっている。1999年12月に,開発者のジョン・カーマック(John Carmack)氏がソースコードを公開したことから,多くの派生エンジンも登場した。
「WRATH: Aeon of Ruin」の舞台となるのは現代文明が崩壊した世界で,プレイヤーは「アウトランダー」として目覚め,謎の存在の導きに従い,ほかのアウトランダーを追い詰めて倒していくことになるという。もっとも,「Quake」と同様,物語はスパイス程度で,二連ショットガンで敵を吹き飛ばしたり,Ruination Bladeで切り裂いたりしていく,昔ながらのラン&ガンスタイルのクラシックなFPSのようだ。ゲームの背景も,「Quake」を思わせるダークでゴシック調の世界観が採用されている。
Steamでアーリーアクセス版が公開されたのは2019年11月で,以来,約5年間にわたるアップデートを経て,このたびバージョン1.0に移行したことになる。製品版では,新たなハブや,各チャプターを締めくくる3つのボス戦,4種類の新しい敵,さらに新たなアーティファクトやチュートリアル,完全なストーリーが実装されたとのこと。
開発したKillPixel Gamesは,個人ゲーム開発者のJeremiah Fox氏が設立したスタジオで,Slipgate Ironworksは,「Ghostrunner」や「Kingpin: Reloaded」などで知られるデンマークのデベロッパだ。詳細は未発表ながら,2024年後半には「WRATH: Aeon of Ruin」のコンシューマ機版も販売するという。ともあれ,現代に甦った「Quake」が気になる人は,ぜひチャレンジしてほしい。
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WRATH: Aeon of Ruin
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