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LG,DisplayHDR 1000対応のゲーマー向けハイエンド4Kディスプレイ「32GQ950-B」を6月発売。ゲーマー向け卓上スピーカーも登場
LG UltraGear 32GQ950-B
LGは,ゲーマー向け製品ブランドとして「LG UltraGear」(以下,UltraGear)を展開している。そのUltraGearから2022年6月中旬に発売予定の新製品として,31.5インチサイズで解像度3840×2160ドットのゲーマー向け液晶ディスプレイ「32GQ950-B」が参考出品されていた。税込のメーカー想定売価が16万円前後というハイエンドモデルである。
32GQ950-Bにおける第1の特徴は,従来のIPS方式液晶パネルよりも色表現力に優れた「Nano IPS」と呼ぶ液晶パネルに,視野角が変わっても正確な色合いで表現できる「ATW」(Advanced True Wide Polarizer)という技術を取り入れたものを採用している点にある。これにより,デジタルシネマ用色空間規格「DCI-P3」のカバー率98%という色域の広さを実現しているそうだ。
また,ディスプレイ関連の標準化団体であるVESAの定めたHDR関連規格「DisplayHDR 1000」に準拠したHDR映像表示機能を備える点や,中間調(Gray to Gray)応答速度で1msという高速応答性も特徴と言えよう。非常に高い輝度で表示できなくてはならないDisplayHDR 1000に対応するゲーマー向け液晶ディスプレイは,まだかなり珍しい。
4K表示が可能で,垂直最大リフレッシュレートは144Hz,HDMI 2.1入力に対応しているので,PlayStation 5による4K 120Hz映像の表示も可能だ。また,AMD独自のディスプレイ同期技術「FreeSync Premium Pro」に対応しているのに加えて,NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC Compatible Monitor」の認証も取得している。
映像入力インタフェースは,DisplayPortが1系統と,HDMI入力を2系統を備える。そのほかに,USB 3.0対応のUSBハブ機能も備えるなど,LG製のゲーマー向け液晶ディスプレイとしては一般的な構成だ。
4K 120〜144Hz表示で高画質なゲーマー向け液晶ディスプレイを求めている人には,選択肢の1つとなりそうな製品である。
機能盛りだくさんのゲーマー向け卓上スピーカー GP3
32GQ950-Bのスタンド手前には,見慣れないスピーカーが置かれていた。これは,UltraGearブランドのゲーマー向け卓上スピーカー「GP3」という製品だ。
上位モデルに当たる製品「GP9」は,Amazon.co.jp限定(※リンクはAmazonアソシエイト)で販売中だが,GP3はやや機能を削ったモデルである。2022年6〜7月頃の国内発売を検討しており,税込のメーカー想定売価は2万7000〜3万円前後になるという。
上から見ると台形をしたGP3は,前面にステレオスピーカーを搭載しており,PCとはUSB経由で接続して使用する。また,Bluetooth接続機能もあり,スマートフォンやタブレット端末をワイヤレス接続して,ゲームサウンドを再生することも可能だ。
それだけならば,小型スピーカーでよくある仕様だが,GP3のゲーム用途に向けた特徴は2つある。
1つは,バーチャルサラウンドサウンド再生機能を有すること。本体上部に「FPS」「RTS」「EQ」と書かれたボタンがあり,これらでバーチャルサラウンドサウンドの動作モードを切り替えて,サウンド再生にサラウンド効果をかけられるのだ。
もう1つの特徴は,マイクを内蔵していること。スピーカーをマイクとして使えるので,ヘッドセットや単体マイクを用意しなくてもボイスチャットができるのは,スピーカーで音を聞くのを好むゲーマーには嬉しいポイントになりそうだ。
そのほかにも,「DTS Headphone: X」に対応しており,GP3に接続したヘッドセットでバーチャルサラウンドサウンド再生を行えるといった特徴も有する。
PCやスマートフォンアプリで,イコライザー機能のカスタマイズを行えたり,バッテリーを内蔵していて最大6時間のバッテリー駆動が可能など,さまざまな機能を盛り込んでいるのも見どころと言えよう。
卓上におけるゲーマー向けスピーカーを探している人には,見逃せない製品となりそうだ。
そのほかにもLGは,アスペクト比16:18という縦に長いクリエイター向け27.6インチ液晶ディスプレイ「28MQ780-B」といった興味深い製品も発表している。これらも写真で紹介しておこう。
28MQ780-Bの解像度は,2560×2880ドットで,14インチ程度の2560×1440ドット液晶パネルを縦に2枚並べたようなイメージだ。1枚の縦長画面として使えるだけでなく,2系統の入力映像を上下に並べて表示する「ピクチャバイピクチャ」機能も有する。
ウルトラワイドタイプのディスプレイや多画面ディスプレイの表示に対応するゲームなら,28MQ780-Bでも表示できそうだが,ゲームUIの表示が正常にできるかは分からない。
コンテンツクリエイターやソフトウェア開発者向けの製品なので,税込のメーカー想定売価は9万5000円前後という高価な製品ではある。作業効率を上げるために縦長のディスプレイを使ってみたいという人には,響く製品ではなかろうか。
LGのゲーマー向けディスプレイ製品情報ページ
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