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4Gamerにパワプロくんがやってきた! Switch版「実況パワフルプロ野球」の4人対戦・協力プレイを森 博信氏&パワプロくんが紹介
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印刷2019/06/17 07:00

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4Gamerにパワプロくんがやってきた! Switch版「実況パワフルプロ野球」の4人対戦・協力プレイを森 博信氏&パワプロくんが紹介

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 KONAMIが2019年6月27日に発売を予定しているNintendo Switch版「実況パワフルプロ野球」(以下,パワプロSwitch)は,今年の3月に25周年を迎えたパワプロシリーズの最新作だ。シリーズ初となる最大4人での対戦・協力プレイに対応し,1人はもちろん複数人でもさまざまなモードが楽しめるのが特徴となっている。

 蒸し暑さが続く5月某日。編集部のデスクにて,現役プロ野球選手によるパワプロSwitchのプレイ動画(関連記事12)を眺めつつ,「Switch版の発売まであと1か月くらいかあ」とほうけていた筆者のところにとある来訪者があった。
 それはパワプロシリーズを象徴するゲームキャラクターのパワプロくん。シリーズ25周年の挨拶と新作のパワプロSwitchの魅力を紹介するべく,プロデューサーの森 博信氏とともにやってきたのだ。

玄関開けたらパワプロくん。大会やステージでその姿を見たことがあるが,間近で見るとなかなかインパクトがある
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最大4人での対戦・協力プレイは

チームプレイで生まれる一体感が心地よい


 さっそくパワプロSwitchの目玉である,新たに搭載された最大4人での対戦・協力プレイを体験することに。森氏とパワプロくんが埼玉西武ライオンズ,筆者とKONAMI広報のHさんが北海道日本ハムファイターズを選択し,2人対2人のチーム戦を行うことになった。制作者とパワプロくんを相手に対戦する日がくるとは,小学生のころからパワプロで遊んでいた身としてはなんだか不思議な気分だ。
 それぞれが操作するポジションは,プレイヤーだけではなくCPUにも任せられる。もちろん試合途中で変更もできるので,例えば投手だと,「先発は1P,中継ぎと抑えは2Pがプレイする」とか「右腕と左腕で分ける」とかいった振り分け方をしてみても楽しいだろう。

左から,パワプロくん,森氏,筆者,KONAMI広報のHさん。北海道出身の日本ハムファンである筆者は,デスクに忍ばせてあった(?)ユニフォームと帽子を着用し,森氏とパワプロくんの埼玉西武に挑んだ
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 「パワプロくん,その真ん丸の手でプレイできるの?」「……(コクリ)」なんてやりとりをしつつプレイボール。Joy-Conでパワプロを遊ぶのはもちろん初めてだったが,操作方法はおなじみのものなので,いつもと変わらない感覚でプレイできた。森氏が操作する先頭打者の秋山選手を,外角高めギリギリのストレートで見逃し三振に仕留める。
 際どいコースでの見逃し三振を奪ったときの心地よさは,どの機種でプレイしても共通のものだなあ……などといって調子に乗っていると,2018シーズンのホームラン王で今シーズンもタイトル争いの先頭を走る四番の山川選手に豪快なツーランを浴び,先制を許してしまった。
 操作に難があるパワプロくんから生まれた守備崩壊などもあってすぐに同点に追いついたが,パワプロくんの活動限界(?)がきてしまい2回を終えたところで無効試合となった。

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守備で森氏の足を引っ張ってしまい悔しがるパワプロくん
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 今回体験した協力プレイだが,一緒に戦う仲間との間に一体感が生まれる感覚とても良かった。得点を挙げたときや試合に勝利したときに共に喜ぶ仲間がいるというだけではなく,送りバントやつなぎのバッティングを決めたとき,守備の連係で相手を抑えたときといった試合中の各場面で,共に喜んだり悔しがったりできるのは格別なものがある。
 また,[L][R]連打で行うランナーのダッシュをチームメイトとともに行えるのも面白かった。栄冠ナインの応援のようなゲージが出るのもあり,ベンチやコーチボックスから「回れー!」と声援や指示を送っているような感覚も味わえるだろう。
 試合だけではなく,さまざまな達成条件のあるミッションに挑む「トレジャー」や,ホームラン競争のようなルールでポイントを競う「ホームランアタック」といった複数人プレイ対応のモードがあるようなので,こちらも楽しみだ。

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プロデューサーの森 博信氏に聞く

パワプロ25周年の思いと最新作の魅力


4Gamer:
 パワプロとの出会いはいつでしたか。

森氏:
 パワプロシリーズが始まったころからです。当時は大学生で,よく研究室の仲間とペナントレースみたいに記録しながら対戦して楽しんでいました。KONAMIに入社したのも,パワプロが好きだったからというのが大きいですね。

4Gamer:
 制作者としてパワプロに関わるようになったのはいつからでしょう。

森氏:
 入社してしばらくは関わる機会がなかったのですが,2007年ごろに携帯電話アプリ版からパワプロの制作に入り,スマホの「パワフルプロ野球TOUCH」といったモバイルタイトルを担当しました。
 コンシューマ向けタイトルだと,「実況パワフルプロ野球2013」PS3 / PS Vita / PSP)でプロデューサーを務めてからですね。そのあたりからパワプロはさまざまな展開をするようになり,いまは各部門のプロデューサーと共にeスポーツのプロリーグや各種大会なども見るようになりました。

4Gamer:
 パワプロSwitch制作の経緯を教えてください。Switchで出すと決まって,どのような思いがありましたか。

森氏:
 Switchが発売されたころから「Switchでパワプロを遊びたい」という声はいただいていましたし,もちろん私たちも興味を持っていました。
 Switch版を作るのであれば,どこにでも持ち歩けて複数の人とも遊びやすいというSwitchの特性を活かしたい。いままでのシリーズにないパワプロの新しい遊び方を提案したいと考えて制作しました。

4Gamer:
 それが最大4人まで参加できる対戦・協力プレイですね。まさにSwitchらしい新要素だと感じましたが,なぜこれをやろうと思ったのでしょう。

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森氏:
 あらためて“パワプロをみんなで遊ぶ楽しさ”を出したいというのがありましたね。
 パワプロの遊び方は,25年の間でその時代にとともに変わっていきました。大会もあって対戦も盛りあがってはいますが,近作ではどちらかというと1人で遊ぶ方が増えていている傾向にあったと思うんです。

4Gamer:
 たしかにサクセスやペナント,マイライフが充実していますね。私も子供のころは友だちと対戦して遊びましたが,大人になってからは1人でプレイすることが増えました。複数人プレイの仕上がりはいかがでしたか。

森氏:
 目指していたものができたと思います。最初は「投手以外の守備を担当するプレイヤーは暇になるんじゃないか」という話も出たのですが,実際にやってみると「いつ打球が飛んでくるか分からない」みたいな緊張感や,チームとして動く一体感みたいなものが良い具合に生まれていました。
 4人対CPUや1人対2人といったように人数もチームの組み合わせも自由なので,例えばパワプロに慣れていない友だちと一緒のチームになって,操作方法を教えながら試合を楽しむのもオススメです。

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4Gamer:
 それはいいですね。操作に慣れてない人に教えながら遊びたくても,対戦だとなかなか難しいですから。これまでと同じくコントローラごとにオートやロックオンの設定もできるので,操作が不慣れな人でもみんなで遊びながら段階的に覚えられますね。

森氏:
 はい。操作方法だけではなく,初めてパワプロを遊ぶ人にも入りやすいよう,どのモードも分かりやすさというのは大事にして作っています。大きいところだと,すぐ試合ができるようにチーム選択やルールの設定などを簡略化しました。

4Gamer:
 いままでは先攻後攻や球場といった選択ごとに画面が切り替わっていましたが,本作ではオーダー確認場面から変えたいものを任意で選択してするという形になっていましたね。試合開始までの時間短縮は,複数人で遊ぶうえでも嬉しいです。

森氏:
 ありがとうございます。ほかにも,例えば「ペナント」なら,チームのどの部分を強化すればいいかアドバイスが出たり,「練習」ならグラフィカルな表示によって操作法をより学びやすくなっていたりします。
 あと「サクセス」モードですが,現在のサクセスのベースにもなっているといえる「実況パワフルプロ野球9」から2つのシナリオをリメイクして収録しています。

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4Gamer:
 パワフル高校やあかつき大学付属高校が登場する高校野球編ですね。懐かしいです。なぜ新規ではなく,リメイクでいこうとなったのでしょう。

森氏:
 サクセスは長年続いているうちに,キャラクターも相当な数となりました。それだけの数のキャラクターが登場する新規シナリオを作ったとしたら,初めてパワプロをプレイするという人がその世界観に入りにくいかと思いました。

4Gamer:
 確かに新作が出るごとに,学校だけではなくさまざまな企業や組織も出てきて,キャラクターかなりの人数になりましたね。ここもやはり遊びやすさや入りやすさがポイントだったと。
 そういう意味では,初めての人はもちろん,久しぶりにパワプロで遊ぶという人にもプレイしやすそうです。

森氏:
 はい。あとはパワプロだけではなく,ゲームをとおして実際のプロ野球にも興味を持っていただきたいです。
 例えば試合中に選手紹介のテロップを入れたのですが,それを見て選手一人ひとりにも興味を持っていただけるような,プレイすればするほど野球の楽しさが湧いてくるゲームになれたら嬉しいですね。

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4Gamer:
 パワプロSwitchを使った大会は考えていますか。2人対2人の対戦が可能となったので,チーム戦での大会があると楽しそうだと思います。

森氏:
 さまざまな部門での大会を考えているなかで,Switch版の競技タイトルとしての展開は前向きに検討しています。段階的に試していくことになると思いますが,現在は中高生大会や子ども向け大会の実施に向けて動いているところですね。

4Gamer:
 ゲームももちろんですが,そちらの展開も楽しみにしています。それでは最後にパワプロファンと読者にメッセージをお願いします。

森氏:
 パワプロは毎作,「新しい遊びを提供したい」「その年のプロ野球をしっかり楽しめるものを届けたい」という思いを込めて制作してきました。その積み重ねがあるからこそ今がある。そして,ファンの皆さんからいただく応援の声やさまざまな意見に支えられて25年も続いたシリーズになったと思います。
 ぜひ皆さんには,25周年のタイミングで出るパワプロSwitchでも“パワプロの新しい遊び”を楽しんでいただきたいです。

4Gamer:
 本日はありがとうございました!

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