ニュース
Intel,2019年の振り返りと2020年の展望を語るプレスセミナーを開催。自社開発の次世代GPUにも言及
近年,PC向けのビジネスを中心とした企業から,データの移動と保存,処理に向けたソリューションを提供する企業へと様変わりするIntelだが,2019年もサーバーおよびデータセンター向けCPUである第2世代「Xeon Scalable Processor」などの製品を市場に投入した。
一方で一般消費者向け市場では,2019年8月にノートPC向けCPUとなる「第10世代Coreプロセッサ」を発表し,2019年秋ごろから同CPUを搭載したPCの販売が始まった。また鈴木氏は,Intelが提唱する次世代ノートPC規格である「Project Athena」について,「2019年から2020年にかけて大きな市場になっていくだろう」と述べている。
PCゲームに関する話題も忘れてはいない。近年のIntelが注力するeスポーツ分野では,東京ゲームショウ2019に触れ,「明らかに以前よりもPCゲームの勢いが増していると感じた。海外に比べると,日本はPC市場全体におけるゲーマー向けPCの割合が低いが,その割合を増やすのがIntelの役割だ」と述べる。
なお,Intelは東京2020オリンピックの開催に合わせて,国別対抗のeスポーツトーナメント「Intel World Open」を実施することも発表済みだ。鈴木氏は,「日本で大きなゲームイベントを開くことは,ゲーム業界にとっても大きなトピックになる。しっかりと取り組んでいきたい」と,力を入れて取り組む姿勢を示していた。
2020年登場のGPU「Xe」への言及も
Xeは,統合型グラフィックス機能(以下,iGPU)および,単体GPUとして,ノートPCからスーパーコンピューターまで,1つのアーキテクチャで対応可能なGPUアーキテクチャだという。Intelは2019年5月の投資家向け説明会で,2020年に登場予定の次世代CPU「Tiger Lake」(開発コード名)に,XeベースのGPUをiGPUとして統合すると明言しており,スケジュールどおりに進むのであれば,来年にはいよいよ実際の製品に触れることができそうだ。
Xeベースの単体GPUとしては,エクサスケールと呼ばれる大規模なスーパーコンピューター向けの「Ponte Vecchio」(開発コード名)を発表しており,2021年に米国エネルギー省へ納入する予定のスーパーコンピュータ「Aurora」 への搭載が決まっている。とはいえ,PC向けに単体GPUとして提供するのかは明らかになっておらず,Xeベースのグラフィックスカード製品といったものが登場するのか,ゲーマーとしては気になるところだ。
Intelの日本語公式Webサイト
- 関連タイトル:
第10世代Core(Ice Lake,Comet Lake)
- この記事のURL: