連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第487回「メダロットとGOHOで観るOats Studiosのショートフィルム」
年末年始のドタバタで再開が2月にズレ込んでしまい,読者の皆様にはお待たせして申し訳ございませんでした。「もしや打ち切りになったのでは?」という御心配もいただきましたが,我々のしぶとさをナメてはいけません。発行部数などはさておき,KADOKAWAの生き血を啜りながら「こち亀」レベルの長期連載を狙っていく所存です!
……でも単行本は買ってネ!
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GOHOマフィア!梶田くん
「RADIO 4Gamer Tap(仮)」の第134回では,イマジニアが配信中の「メダロットS」(iOS / Android)を特集。ゲストとしてイマジニアのうのへえ氏をお招きし,ゲームの魅力をご紹介いただきつつ,実際に遊んできました。
「メダロット」世代にはたまらない本作ですが,なかでもバトルシステムの原点回帰が涙モノですね。良くも悪くも「メダロット」はクセが強いので,シリーズファンには懐かしく,新規層にとっては1周回って新しく感じられるのが面白いところです。「メタビー」や「ロクショウ」という名前に反応してしまう方々はもちろんのこと,メカ好きやホビー好きであればぜひ触ってみてください!
ゲームやアニメと同じくらい映画が好きで,ちょくちょく映画ライターなんかもやっているマフィア梶田ですが,多忙になってくると長時間の集中を要するような作品に対してはどうしても腰が重くなってしまいます。原稿を書きながらとか,ゲームをやりながらとか,限られた時間を有効に使おうとするとマルチタスクが多くなるので,「〜しながら」だと字幕版なんかは特に厳しいんですよね。……でも映画は観たい!
そんな状況で最近ハマったのが,YouTubeに投稿されているショートフィルムです。20分程度で映画欲を満たしてくれるので,息抜きにちょうどいいんですよね。
なかでも注目しているのが「第9地区」や「チャッピー」で知られるニール・ブロムカンプ監督が立ち上げた「Oats Studios」のチャンネルで,想像力を掻き立てる世界観とクリーチャーデザインが最高にクールなんですよ。
YouTube「Oats Studios」
同チャンネルでは昨年2月にリリースされた「Anthem」(PC / PS4 / Xbox One)のオリジナル短編映画なんかも公開されているので,4Gamer読者なら御存知の方も多いかもしれません。
せっかくなので,いくつかお気に入りの作品を紹介しようと思うのですが,ブロムカンプ監督の特色として非常にグロテスクな表現が多いので,そういうのが苦手な方は視聴注意です。そこそこキツイです。
ゲーム「Anthem」を原作としたオリジナル短編実写映画が,2月14日にYouTubeで公開。監督はニール・ブロムカンプ氏
エレクトロニック・アーツは,アクション「Anthem」を原作としたオリジナル短編実写映画の「Conviction」を製作したと発表した。監督は,「第9地区」や「エリジウム」などを手掛けたニール・ブロムカンプ氏で,「Anthem」の開発元であるBioWareも協力している。2019年2月14日からOats Studios YouTubeチャンネルにて公開予定だ
まずは「Rakka」。日本語字幕アリ。エイリアンに地球を侵略され,滅亡の危機に瀕している人類の絶望的な抵抗を描いた作品です。脳をハッキングする能力を持った爬虫類のようなエイリアン,グロテスクに改造される人類,メタンガスを排出し続ける巨大建造物など,ブロムカンプ監督の本領ともいえる設定の数々に心奪われること間違いなし。
また,エイリアンの相手をさせたら右に出る者はいないと言っても過言ではない,あの「シガニー・ウィーバー」さんが重要な役どころで出演しているのも注目のポイントです。
続いては,「Firebase」。日本語字幕ナシ(※現状,機械翻訳のみ)。地獄のようなベトナム戦争の最中,米軍の兵士がジャングルで遭遇した未知の生命体との戦いを描く作品です。屈強な兵士がジャングルで“狩られる側”になってしまうシチュエーションや,透明化できる能力に「プレデター」へのオマージュを感じますね。
しかしながら,本作に登場するクリーチャーはエイリアンというより「神や悪魔」に近く,その背景にも謎が多いので「Rakka」に比べると少し難解かもしれません。長尺の映画でしっかり作り込んでほしい設定ですね。
最後に「Zygote」。日本語字幕アリ。壊滅状態に陥った極北の鉱山基地,謎のクリーチャーに追われるふたりの生存者を描いたホラーテイストの強い作品です。
近未来的な舞台設定とディストピアを匂わせるキャラクター背景が短い物語の中でしっかり活かされており,短編としてのまとまりの良さは「Oats Studios」の作品内でも随一。上記2作品がともに「俺たちの戦いはこれからだ!」という尻切れトンボなエンディングであるのに対して,本作は20分しっかりハラハラさせてくれたうえで綺麗に締めてくれるのも好印象。クリーチャーデザインも最高。本能的に嫌悪感をもよおすような造形で,超お気に入りです!
以上の3作品,もし興味があればぜひチェックしてください。……ちょっとした息抜きのつもりが,3本の時間を合わせると普通に映画を一本観るのとあまり変わらないということは置いといて。ショートフィルムの「ちょっと食い足りない」感が,余計に映画欲を煽るんだよなァ〜……!
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(C)Imagineer Co., Ltd.
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