連載
「あんスタ!!」ストーリー紹介連載第33回。ハロウィン関連の過去ストーリーを一挙紹介&見どころを語る
Happy Elementsがサービス中のアイドル育成ゲーム「あんさんぶるスターズ!!Basic/Music」のストーリーを紹介する記事の第33回は,「!」時代に公開された【開演 ダークナイトハロウィン】【リアクト★マジカルハロウィン】【お化けがいっぱい☆スイートハロウィン】【噪音◆渦巻くホラーナイトハロウィン】を取り上げる。今回は,現在アプリ内で実施中のイベント「悪戯心◆スパイダーハロウィン」にちなみ,「!」時代に公開されたハロウィン関連の“知っているとより面白くなる過去ストーリー”を紹介,解説する。記事では詳細なネタバレは控えているが,「!」時代のストーリーはすべて「Basic」で無料公開されているため,できるだけ読了後に読むのがおすすめだ。
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過去ストーリーで描かれた
夢ノ咲学院のハロウィンとは?
もはや日本でもおなじみとなったハロウィンは,毎年10月31日に開催される海外に起源を持つお祭りだ。「あんスタ!」でも2015年〜2018年の4年間,毎年ハロウィンイベントが実施されていた。
ただし,「!」のイベントストーリーは,同じ1年間を別の視点でくり返し描いたものなので,この4年間のハロウィンイベントはすべて,作中でいう“昨年度”の夢ノ咲学院で行われた【ハロウィンパーティ】の時期に起こった出来事となっている。
各ストーリーの見どころは後述するが,先に題材となった【ハロウィンパーティ】はどういったイベントだったのかを振り返っていこう。
昨年の夢ノ咲学院の【ハロウィンパーティ】は
どんなイベントだった?
- ドリフェスとしては最も大規模な「S1」。「S1」は季節ごとに行われるドリフェスで,校外からも観客を招くスタイルとなっている。なお,その他の「S1」には,春の「S1」,夏の【七夕祭】,冬の【スタフェス】があった。
- 【ハロウィンパーティ】では校内全体がハロウィン風に飾り付けられ,仮装したアイドルたちがライブをしたり,観客をもてなしたりする。観客も仮装をする決まりで,お菓子のほかに仮装グッズなども物販で取り扱われていた。
- 規模としては【七夕祭】以上で,企画運営はプロデューサーが行った。
各ストーリーでフィーチャーされたユニットと
それぞれの仮装(衣装)テーマは?
「!」【開演 ダークナイトハロウィン】
UNDEAD
<朔間 零:吸血鬼/羽風 薫:神父/大神晃牙:狼男/乙狩アドニス:フランケンシュタイン>
2wink<コウモリ>
※はっきりと言及はされていないが,セリフから判断
朔間凛月<零の吸血鬼衣装のアレンジ>
※凛月はKnightsでのステージ衣装もあり(後述)
「!」【リアクト★マジカルハロウィン】
Switch<魔法使い>
※青葉つむぎは召喚士,春川 宙は魔法使いの弟子。なお,宙の衣装は逆先夏目のお古である
Valkyrie<悪魔>
※影片みかはミイラ男
「!」【お化けがいっぱい☆スイートハロウィン】
Ra*bits<ウサギゾンビ>
流星隊<キョンシー>
MaM<王家の谷の守護者(マミー)>
「!」【噪音◆渦巻くホラーナイトハロウィン】
Knights<死神>
Trickstar<化け猫>
また,【ダークナイトハロウィン】のスチルに映り込みがあるように,プロデューサーは赤ずきんの仮装をしていた(葵ひなたが演劇部にあった衣装を真白友也から借りた)。さらに上記のストーリーには登場しないものの,fineは堕天使の仮装(衣装)を用意していたらしい。
●「あんスタ!!」のハロウィンについて
なお,上記の物語のちょうど1年後,「!!」作中でいう今年度に入ってからのハロウィンを描いたのが,紅月をフィーチャーした【悠久の鬼◆スカーレットハロウィン】と,fineをフィーチャーした【朧な影*ゴースティックハロウィン】である。
これらのストーリーから,今年度は夢ノ咲学院の【ハロウィンパーティ】,ESビルで行われる【ESハロウィン】(fineが【ESお化け屋敷】を企画・建設),紅月が出演したリズムリンク主催のイベント【リズムフェスタ】が同時期に行われたことが分かる。
各ストーリーの見どころを紹介
「開演 ダークナイトハロウィン」
初公開:2015年10月31日〜11月10日
――あらすじ ※アプリ内より引用――
【ジャッジメント】で人並みに日中は起きていられるようになった凛月。しかし、だんだん調子が悪くなるようすが周りの目には明らかで……。<全15話/日日日>
【ダークナイトハロウィン】の注目ポイント
「あんスタ!」で最初に描かれたハロウィンの物語がこちら。UNDEADと2winkの箱イベであることに加え,朔間兄弟も大きくフィーチャーされた。UNDEADは春夏ごろに比べて結束感が高まりつつある時期で,先輩後輩間の思いやりのようなものが見える場面が多くほほ笑ましい。素直に態度には出せないものの零を気遣う大神晃牙や,羽風 薫と乙狩アドニスのやりとり(ハロウィン前の「!」【スカウト!千夜一夜】も参照)にも注目である。
【ハロウィンパーティ】の宣伝を任された2winkは,イベントには積極的に関わっているものの,今の立場には満足していないハングリー感が言葉の端々から伝わっていた。ご存じのとおり,葵ひなたとゆうたは冬ごろにぶつかることになるため,前情報としてこちらもおさえてもらいたい。また,葵兄弟は本作のほか「!」【リアクト★マジカルハロウィン】でも出番が多く,1年生同士の会話がほほ笑ましいのでそちらもぜひチェックを。
凛月が【ハロウィンパーティ】に参加したのは,所属するKnightsでレオ復帰のきっかけとなる【ジャッジメント】を終えた後のことだった。だが凛月はこの時期,メンバーたちと一緒に過ごしたいがゆえに生活リズムに無理が生じ,調子を崩していた。兄が自分を心配しているのも理解しているが,まだ素直になれない様子だ。本作で朔間兄弟の絡みは少ないものの,ラストの会話は超必見。ここでの零の“俺様”時代の口調はこのイベントストーリーが初出だったため,当時はかなり話題になった。
クロスオーバーネタをチェック!
調子を崩した凛月を月永レオが発見,2人で会話をするシーン。後で紹介する「!」【噪音◆渦巻くホラーナイトハロウィン】を読むと,ここに至るまでのより詳しい状況が分かる。
【ダークナイトハロウィン】に登場する,お化けの仮装をした大勢の子供。もしかしたら,「!」【リアクト★マジカルハロウィン】で描写される影片みかの故郷の子供たちかも……?
「リアクト★マジカルハロウィン」
初公開:2016年10月31日〜11月10日
――あらすじ ※アプリ内より引用――
【ハロウィンパーティ】で各ユニットが準備を進める中、カラフルな衣装に身を包み宣伝に勤しむ『2wink』を見て宙は夏目に参加を相談する。一方、みかは最近の宗の穏やかさに戸惑いを隠せないようす。<全14話/日日日>
【マジカルハロウィン】の注目ポイント
昨年度のハロウィンでSwitchはステージ出演のほか,逆先夏目が秘密の部屋を占い小屋とし,小銭を稼いでいたようだ。ちなみに本作【マジカルハロウィン】は,夏目が占い師とアイドルの間で揺れ動いていた「!」【迷い星*揺れる光、プレアデスの夜】より後の物語である。また,1年生同士のやりとりがかわいい宙は,ひなたに対する鋭いセリフにも注目。青葉つむぎは天祥院英智の革命で確執のある斎宮 宗との会話が印象深く,見どころとなっていた。
Valkyrieは前回の「S1」である【七夕祭】で,学院内での活動が本格的に復活した。【マジカルハロウィン】では,宗がマドモアゼルの声が聞こえなくなったり,みかに優しい態度を取ったりするが,これは宗が卒業に向けて心境の変化が表れたもののようだった。本作のラスト,影片みかの宗に対する想いの込められた熱烈なセリフも注目ポイントだが,これに対するアンサーが,「!」【モーメント*未来へ進む返礼祭】での宗の言葉だと筆者は捉えている。
【マジカルハロウィン】はハロウィンシリーズの2作目とあって,ユニットやキャラクター同士の絡みがさらに広がりを見せていた。上記で紹介したほかには,無二の親友であるみかと鳴上 嵐のやりとりや,夏目と宗の五奇人つながりの会話に注目を。また,同じく五奇人と言えば,【ダークナイトハロウィン】で活躍した零からの激励もお見逃しなく。
クロスオーバーネタをチェック!
グラウンドを走り回る天満 光を捕まえる嵐。光が所属するRa*bitsのハロウィンでの様子は,次に紹介する【スイートハロウィン】にて。
【ダークナイトハロウィン】で描かれた,2winkとUNDEADのステージの後と思われる様子。零が凛月からそんな言葉をかけられたかどうかは……?
多数出演者がいるイベントのため,他のユニットのステージを鑑賞するアイドルの様子が見られるのも楽しい。
「お化けがいっぱい☆スイートハロウィン」
初公開:2017年10月31日〜11月10日
――あらすじ ※アプリ内より引用――
【ハロウィンパーティ】を合同で準備から行うことになった『流星隊』、『Ra*bits』、『MaM』。飾り付けやレッスンに忙しい中、創と友也の仲がぎこちなく、千秋も何かに怯えているようで……。<全24話/日日日>
【スイートハロウィン】の注目ポイント
流星隊は,【ヒーローショウ】【スーパーノヴァ】【七夕祭】【風雲絵巻】などを経て,比較的順調に各メンバーが成長,ユニットの結束を固めていっている時期であった。本作【スイートハロウィン】は大きな事件こそないものの,今まではできるだけ自分の弱いところを見せてこなかった千秋が,普段のメンバーたちとの立場が逆転していて面白い。その千秋は当時大いに話題になった眼鏡姿と,それに対して珍しく強気に出る翠の会話も必見だ。
Ra*bitsは春の「A1」での辛い思い出を乗り越え,夏の【七夕祭】や【お月見ライブ】とこちらも着実に成長をしているところだったため,ここでのトラブルは意外な出来事だったかもしれない。ちなみに真白友也と紫之 創の意見が食い違うきっかけとなった「かわいいを売りにする」問題について,あの“美少女先輩”と思われる存在の話題が出てきていた(おそらく本作が初出)。また,光が成長期に敏感になっている理由は,その後の物語「!」【スカウト!BADBOYS】で判明した。
MaMはソロユニットでの参加だが,三毛縞 斑には流星隊やRa*bitsとのつながりが意外と多かった。流星隊が元所属ユニットだったり(まさにOBと現役といった感じの千秋とのやりとりは必見),深海奏汰とは過去からの縁があったり,仙石 忍は「!」【花吹雪*皐月の藤紫】で誘拐(?)して以来のつきあいがあったりと,関係は多岐にわたる。さらにRa*bitsには陸上部の後輩である光や,同級生には仁兎なずなもいた。そして“幼なじみ”だというプロデューサーとのやりとりも注目しておきたいポイントだ
ユニット間に確執がなく,平和な関係性である流星隊とRa*bitsとMaM。ちなみにこの3ユニットは全部で10人の大所帯でありながら,2年生がいないところも面白いポイントと言えるかもしれない。
クロスオーバーネタをチェック!
プロデューサーが最初に「ばきゅ〜ん」したのは【ダークナイトハロウィン】の晃牙だった。この「ばきゅ〜ん」なる元ネタは,もちろん【七夕祭】の蓮巳敬人である(「!」【挑戦!願いの七夕祭】)。
「噪音◆渦巻くホラーナイトハロウィン」
初公開:2018年10月31日〜11月10日
――あらすじ ※アプリ内より引用――
『SS』に向けて勢いづく『Trickstar』、リーダーが戻り変わりつつある『Knights』との再戦を冗談交じりに話していたが、真たちのすれ違いから勝負の話は【ハロウィンパーティ】で本当になってしまう。<全34話/日日日>
【ホラーナイトハロウィン】の注目ポイント
ここまでに紹介したハロウィンストーリーに比べると,正直言って【ホラーナイトハロウィン】はかなり重い。だがそのぶん,かなり重要な物語であるとも言える。そのため少し解説が長くなるのをご容赦いただきたい。
まずTrickstarは,本作【ホラーナイトハロウィン】が,年末の【SS】を数か月後に控えていたことに注目。ここまでにいくつかの課題を乗り越えたものの,大一番を前にしてプレッシャーがかなり高まっている状況であった。前提として「!」【輝石☆前哨戦のサマーライブ】,「!」【軌跡★電撃戦のオータムライブ】は最低限おさえておきたいところ。
一方のKnightsは,【ジャッジメント】(「!」【反逆!王の騎行】)で,レオがKnightsにいったんは復帰という形になったものの,まだ本格始動はしていない状況だった。したがって【ホラーナイトハロウィン】は,「5人のKnights」としての起点と言えるかもしれない。それだけでなく,Knightsの古参のメンバーである瀬名 泉とレオの新たな関係の構築がなされたという意味で,彼らの過去を描いた「!」【追憶*モノクロのチェックメイト】を踏まえておくのをおすすめしておく(【ホラーナイトハロウィン】で凛月が見る過去の夢のシーンもこれに該当する)。
そして,この2つのユニット間での関係性がクローズアップされたのが,真と泉,真緒と凛月であった。とくに真と泉に関しては,TrickstarとKnightsの【ハロウィンパーティ】でのあり方に深く関わっていた。以前にも書いたが,筆者はこの【ホラーナイトハロウィン】を,TrickstarとKnights版の【喧嘩祭】だと捉えている(※喧嘩祭については「!」【決別!思い出と喧嘩祭】を参照)。
自らのアイデンティティやプライドをかけて,本気でぶつかり合ったこと。【ホラーナイトハロウィン】は喧嘩したり傷つけ合ったりする場面もあって,読むのが辛かった人もいたかもしれない。だが彼らがぶつかり合ったのは,各々が心に抱く「愛」があるからこそなのだと思う。Knightsを支えてきた泉とレオや,幼なじみの真緒と凛月が出した“答え”も含め,非常に前向きで爽やかな幕切れになっているので,未読の人はぜひ最後までしっかりと見届けてもらいたい。
また,真と泉に関しては,最近公開された【スカウト!PORTRAIT - Look back -】で彼らの幼少期が新たに明らかとなった。こちらを踏まえたうえで【ホラーナイトハロウィン】を読むとさらに深みが増すので,あわせて紹介しておきたい。
さらに【ホラーナイトハロウィン】終盤での真緒の一連のセリフでは,ここまでのハロウィン関連のストーリーで描かれてきたアイドルたちが言及されていた。この言葉から,あらためて「誰もが自分の人生の主人公である」ことが強く伝わってくる(TrickstarとKnightsの「喧嘩」を,どちらに共感して読めるかということとも通じる)。
真緒の言葉はクロスオーバー的な意味合いもありつつ,ハロウィンに起きたアイドルたちの物語の締めくくりとしても,非常に胸が熱くなる素晴らしいシーンだった。
おまけ:もう1つのハロウィン関連ネタ
先ほど少しだけ触れたが,「!」【スカウト!アンダードクトア】では,上記で紹介した【ハロウィンパーティ】のときの紅月の様子が少しだけ描かれる。宗同様,たくさんの参加者たちの衣装を手掛けることになった鬼龍紅郎の苦労(洒落ではない)がすさまじい……。
「!」でのハロウィン関連ストーリーの解説は以上だが,この連載では,今後も公式のイベントや企画にあわせた過去ストーリーの紹介,解説を行っていくので,ぜひ新しい物語などを楽しむための参考としてほしい。
第34回記事もお楽しみに!
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