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すべてがパワーアップしたVR HMD「Meta Quest 3」が10月10日発売決定。自然なカラーパススルーが見どころだ
Meta Quest 3は2023年10月10日に発売で,9月28日から予約受付を開始する予定だ。税込価格は,内蔵ストレージ容量128GBモデルが7万4800円,512GBモデルが9万6800円となっている。
なお,Meta Quest 3単体での使用だけでなく,PCとワイヤレス,またはワイヤード接続してPC用VR HMDとして使う機能も,Meta Quest 2同様に備えているので,PC VR派も安心だ。
Meta Quest 3では,接眼レンズなどの光学系を,通称「パンケーキレンズ」と呼ばれる薄型レンズの組み合わせたものに変更したことで,Meta Quest 2よりも約40%薄くなり,映像の精細さも向上した。また,左右のレンズ間距離を物理的に調整する機構も改良されており,3段階の選択式だったMeta Quest 2とは異なり,無段階で任意の位置に調整できるようになった。
ただ,近視用の視度調整機能はなく,眼鏡ユーザーが使用するときは,眼鏡を付けたまま着用するか,別売りの度付きインサートレンズをレンズ前に装着して使うことになる。
内蔵するディスプレイは,小型の液晶パネルで,片眼あたり解像度はMeta Quest 2の1832×1920ドットよりも3割ほど高解像度な2064×2208ドットで,視野角は水平110度,垂直96度に広がっている。なお,最大リフレッシュレートは発売時点では90Hzであるが,120Hzへのアップグレードもテスト中とのことだ。
2023年9月28日10:40頃追記:掲載当初,ディスプレイパネルを有機ELパネルとしていましたが,正しくは液晶パネルでした。訂正してお詫びいたします。
頭にゴーグル部分を固定するためのヘッドストラップは,Meta Quest 3では後頭部側が左右に分かれた逆Y字型となった。これにより,きつく締め付けなくてもゴーグルをより安定して支えられるようになったので,長時間のゲームプレイや動画視聴でも快適さを損なわない。
外界認識用の前面カメラ「MRセンサー」は,大幅に解像度やフレームレートが向上しており,カラー映像で装着時に外部を見られる「カラーパススルー」が可能となった。
それに加えて,深度センサーを前面に装備したことで,周囲の壁や床,物の形状を正確に把握できるようになり,プレイエリアの外枠を定義する「ガーディアン境界」の設定も,ほぼ自動化されて手間がかからなくなっている。これらの特徴は,VRアプリはもちろん,MRアプリを使用するときにも威力を発揮するだろう。
付属の「Meta Quest Touch Plusコントローラー」(以下,Touch Plus)も,Meta Quest 2付属品とはデザインが大きく変わった。Meta Quest 2のTouchコントローラには,向きや位置を検出するためのリングがあったが,Touch Plusはリングがない,シンプルな形状になった。
それに加えて,Touch Plusは振動機能による触覚フィードバック機能を内蔵しており,仮想空間上の物を触ったり,握ったりしたときにTouch Plusが震えてフィードバックを伝えられるようになっている。
Meta Quest 3は,2022年に登場したハイエンドVR HMD「Meta Quest Pro」で採用された要素を,一般消費者向けの製品に落とし込んだ製品だ。とくにカラーパススルーは,Meta Quest Proよりも高解像度となっており,MRアプリの開発に弾みが付きそうだ。
なお,Meta Quest 3の128GBモデルを購入すると,VRゲーム「Asgard's Wrath 2」の製品版(5990円相当)を,512GBモデルを購入すると,同ゲームとサブスクリプションサービス「Meta Quest+」の6か月分使用権(1万3190円相当)がもらえる特典が付属するとのことだ。
MetaのMeta Quest 3製品情報ページ
MetaのMeta Connect 2023公式Webサイト
- 関連タイトル:
Meta Quest(旧称:Oculus Quest)
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