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「シャドウラン・コデックス」から「ポリフォニック・ディスコード」まで。新作が続々お披露目されたゲームマーケットTRPG関連レポート
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印刷2023/12/18 18:00

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「シャドウラン・コデックス」から「ポリフォニック・ディスコード」まで。新作が続々お披露目されたゲームマーケットTRPG関連レポート

 「クトゥルフ神話TRPG」など人気タイトルの隆盛を受け,近年活況を呈しているテーブルトークRPGジャンル。2023年12月9日と10日に開催されたアナログゲームの祭典「ゲームマーケット2023秋」でも,テーブルトーク関連のブースが多く出展されており,会場を賑わしていた。

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 本稿ではそんな「ゲームマーケット2023秋」会場から,テーブルトークRPG関連ブースをピックアップして紹介する。商業ベースの新作から,インディーの注目作まで幅広く取り上げているので,ファンはお見逃しなく。

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「ゲームマーケット」公式サイト



「シャドウラン 5th Edition」の最新サプリメントが発売


 アークライトのテーブルトークRPG専門誌「Role&Roll」編集部が主催する「TRPGギルド」のコーナーでは,今回もさまざまなテーブルトークRPGのミニセッションが楽しめる体験イベントが行われていた。選べるタイトルには「新クトゥルフ神話TRPG」「マルチジャンル・ホラーRPG インセイン」「シャドウラン 5th Edition」などがラインナップされていて,多くの参加者で賑わっていた。

「シャドウラン 5th Edition」のセッション風景
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 また同コーナーには物販ブースが併設され,遊んだタイトルの関連商品がその場で購入できた。中でも目玉は,ゲームマーケット限定の先行販売が行われていた「シャドウラン 5th Edition シャドウラン・コデックス」(以下,シャドウラン・コデックス)だ。
 同作はエメラルド・シティと称される風光明媚な都市・シアトルと,超資本主義の牙城にして,日本帝国の帝都である新東京の設定やデータが収録されたサプリメントだ。さらに16本ものシナリオとルールガイダンスも収録されていて,まさに「シャドウラン」プレイヤー必携の書となっている。

カバーイラストは第2版時代のイラストも手がけた士貴智志氏が担当。さらにライトノベル「ゴブリンスレイヤー」などで知られる蝸牛くも氏による短編小説も収録されている
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 同作の編集に携わったアークライトの清水健司氏に,話を聞いてみた。
 「シャドウラン」はリアルタイムで設定が続々と更新されているタイトルだが,日本では翻訳スピードなどの問題もあり,なかなか紹介しきれない状態が続いていたという。そこで海外版のさまざまなサプリメントから,日本のファンが求めていそうな設定やデータを抜き出し,再編集したのが「シャドウラン・コデックス」なのだそうだ。
 また巻末にはルール解釈のガイダンスや,海外の制作者が回答したFAQの抜粋も掲載されている。まさに「シャドウラン 5th Edition」の世界観を広げ,より快適に遊べるように配慮された一冊と言えるだろう。

「シャドウラン 5th Edition」公式サイト



「サイバーパンクRED」の新作サプリメント「ブラック・クローム」が間もなく登場


 「一つの指輪:指輪物語TRPG スターターセット」「サンディ・ピーターセンの暗黒神話体系 クトゥルフの呼び声TRPG」「ウォーハンマーRPG(第4版)」などを展開するホビージャパンのブースでは,残念ながらテーブルトークRPG関連の新作は用意されていなかった。
 しかし,「サイバーパンクRED」の新作サプリメントの告知ポスターが掲示されており,来場者の目を惹いていた。

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 デジタルゲーム「サイバーパンク2077」の約30年前,2045年のナイトシティを舞台とする「サイバーパンクRED」だが,営業として同作に関わるホビージャパンの上田 明氏によれば,デジタルゲームやNetflix発のアニメ「サイバーパンク エッジランナーズ」の影響もあって,売上は非常に好調だという。
 サプリメントの展開も続いており,ポスターでも告知されていた新作「ブラック・クローム」は2024年1月に発売予定とのこと。同作には,ナイトシティで生き残るための新兵器に新装備,新ヴィークルなど170以上のアイテムが収録され,さまざまな最新情報も掲載されているそうだ。

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 また同ブースでは,かねてより告知されていた言語創成体験ゲーム「エスペライゼーション」のポスターも掲示されていて,リリースが近いことを予感させた。2023年8月には,オンラインでプレイできる「Esperaization Cave」「VRChat」上にオープンするなど,話題には事欠かない同作だが,元はtreehoppergamesが「ゲームマーケット2019秋」で発売したボードゲームだ。プレイヤーは新たな文明の創造を目指す知的生命となり,その場で作った単語だけで会話を行い,新たな言語の創造を目指していく。

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 現在,ホビージャパンでは新装版の制作が進んでおり,プロデューサーの長町未来氏によれば,発売は2024年春予定とのことである。厳密にはテーブルトークRPGではないものの,近い要素のある協力プレイゲームなので,ここで紹介しておく。

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 ホビージャパンは2023年8月10日,新作ボードゲーム「エスペライゼーション」を,楽しめるVR空間「Esperaization Cave」を,ソーシャルVRアプリ「VRChat」で公開した。ゲームに登場するアイテムがCG化されてVR空間に配置さ,没入感あるゲームを体験できる。

[2023/08/14 13:13]

「サイバーパンクRED」公式サイト



冒険企画局「シノビガミ シナリオファイル03 私立御斎学園」


 「マルチジャンル・ホラーRPG インセイン」や「歯車の塔の探空士」など,多数の人気作品を抱える冒険企画局のブースでは,新作として「シノビガミ シナリオファイル03 私立御斎学園」が発売されていた。

 同作は「忍術バトルRPG シノビガミ」のサプリメント「流派ブック」をより楽しむために作られた,シナリオファイルの第3弾だ。協力型シナリオ3本に,イラスト付きのクリアファイルが付属した製品で,クリアファイルには「国外流派一覧表」も掲載。実用性も合わせ持った,同作のプレイヤーにはうれしい一作となっている。

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「忍術バトルRPG シノビガミ」公式サイト



「FINAL FANTASY XIV TTRPG」のスターターセットがサプライズ展示


 「チョコボの不思議なダンジョンボードゲーム」「ファイナルファンタジーVII リメイク ボードゲーム マテリアハンター」など,ファイナルファンタジーシリーズのアナログゲームが並んだスクウェア・エニックスブースでは,「FINAL FANTASY XIV TTRPG」のスターターセットがサプライズ展示されていた。

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 MMORPG「ファイナルファンタジーXIV」の世界を舞台にしたテーブルトークRPGの同作は2024年5月25日の発売予定で,現在スクウェア・エニックスe-Storeでの予約受付が行われている。
 この日はパッケージとダイス,キャラクターシートとルールブックで展示されているのみで,詳しい話を聞くこともできなかったが,ティザーサイトがオープンしているので,気になる人はそちらをチェックしてみよう。

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 スクウェア・エニックスは本日(2023年9月21日),同社が展開するMMORPG「ファイナルファンタジー XIV」の世界を舞台とする公式TRPG「FINAL FANTASY XIV TTRPG」を発表した。スクウェア・エニックスe-Storeではスターターセットの予約受付が始まっている。

[2023/09/21 16:00]

「FINAL FANTASY XIV TTRPG」公式サイト



「エモクロアTRPG」のサプリメント「ポリフォニック・ディスコード」


 インディーのテーブルトークRPGとして,近年話題を振りまいている「エモクロアTRPG」を擁するダイスタス・チームのブースでは,待望のシナリオ集「ポリフォニック・ディスコード」が発売されていた。「特異対(BLACK)」「赤ノ目(RED)」「LKS(WHITE)」の3冊がセットで,価格は5000円(税込)だ。

ポリフォニック・ディスコード
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 同作は「ゲームマーケット2023春」で発売されたソースブック「メロディック・ディスコード」をベースにしたシナリオ20本を収録した,「エモクロア」初の公式シナリオ集だ。ネットを中心に活動するシナリオクリエイターがシナリオを寄稿しており,全編フルカラーの装丁も相まって,発売前から高い注目を集めていた。
 実際,当日は開場と同時に長蛇の列ができる人気ぶりで,ダイスタス・チームのありあ氏によればかなりの在庫を用意して臨んだ今回のゲームマーケットだったというが,15:00過ぎには完売となったそうだ。

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 2023年5月13日と14日に開催された「ゲームマーケット2023春」では,ボードゲームやマーダーミステリーなどと並んで,TRPGも主要ジャンルの一つとなっていた。その一部をピックアップして紹介しよう。「エモクロアTRPG」「ダンジョンズ&ドラゴンズ」など,多くの人気タイトルが会場を賑わしていた。

[2023/05/23 15:50]

「エモクロアTRPG」公式サイト



文通創作ゲーム「月と花」


 インディー作品を中心に,さまざまなテーブルトークRPG関連作品を扱う「冒険心をくすぐるお店 コノス」のブースでは,デザイナーの朱鷺田祐介氏が店頭に立ち,氏が制作した戦国ドゥームメタルファンタジーRPG「信長の黒い城」や,その姉妹編「黒の新撰組 幕末鬼殺行」などを販売していた。

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 コノスで販売されていたタイトルの中で,とくに興味が筆者が興味をとくに惹かれたのが,文通創作ゲームを謳う「月と花」だ。同作は違う国に住む2人の王族となったプレイヤーが,互いの近況や気持ちを手紙で送り合い,交流を深めることで進行する1〜2人用のRPGだ。
 販売担当のたいたい竹流氏曰く,想像力を駆使して創作することで物語を紡いでいく遊びとのことで,いわゆるソロジャーナルやジャーナリングRPGと呼ばれるジャンルに近いようだった。想定プレイ時間は1時間ほどとのことなので,比較的手軽に遊べるのもありがたい。コノスでは通販も行っているので,気になった人はチャレンジしてみよう。

文通創作ゲーム「月と花」。ゲームデザインはからすば晴氏が担当している
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最後に,本文中では触れられなかったテーブルトークRPG関連ブースを写真で紹介していこう。こちらはとり・ふぁくとり〜の「フルフェイス」。パワードスーツを纏った人間やロボットが戦う戦闘重視のテーブルトークRPGだ。デザイナーはとりとり氏。今回かなりの注目を集めていたタイトルで,開幕直後に列が形成されて10数分で売り切れてしまった
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ダイスカレーの新作「ビブリヴァイス」。未来から来た「改賊」により改変されてしまった本の世界に入り込み,書き換えられてしまった世界を復活させる“物語修復RPG”とのこと。PCは人間,動物,植物,無機物,空想生物に当てはまればなんでもOKという自由度も特徴で,こちらも当日完売となっていた
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サークル「抹茶の日」の新刊「深海探査RPG HADAL」。すべてが海に沈んだ世界で,“ダイバー”となったPC達が危険を顧みず海底を探索していく
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Atelier MimirのダイアリーRPG「パリのカフェ日記」。パリのカフェを舞台に人と出会い,記録し,積み重ねて,主人公のキャラクターを作っていく,ソロジャーナル風のゲームシステムとなっている
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ゲームブックやT&Tの1人用シナリオを頒布しているFT書房の新作「ドラゴンレディハーフ」。売り子をしていたイラストレーターの中山将平氏によると,1人用テーブルトークRPG「ローグライクハーフ」の追加シナリオと都市サプリメント,中級ルールが収録されているという
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