インタビュー
[TGS 2019]「Dead by Daylight」のディレクターを務めるマシュー・コート氏に聞く,新チャプター「ストレンジャー・シングス」について
「Dead by Daylight」と言えば,国内外で大ヒットを記録し,2019年9月26日にはNintendo Switch版「Dead by Daylight 公式日本版」の発売も控えている。さらに先日は新チャプター「ストレンジャー・シングス 未知の世界」が発表(関連時期)となり,話題が尽きない非対称アクションゲームだ。
そこで,今回は新キラー「デモゴルゴン」やNintendo Switch版について話を聞いてみた。
「Dead by Daylight(デッドバイデイライト)公式日本版」公式サイト
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
さっそくですが,「Dead by Daylight」は2016年6月にリリースされているので,現在は4年目のシーズンに突入していますね。
Cote氏:
リリース当初には,まったく予想できなかった状況です。「Dead by Daylight」の内容に自身はありましたし,成功への期待は持っていましたが,どれほどのプレイヤーから共感を得られるのかは未知数でしたから。
ただ,自分達は正しい決定をしてきたと考えます。「Dead by Daylight」に対して全力をかけて,プレイヤーをサポートし,コンテンツの充実を図り,つねに改善していく。それがあったことで,現在の理想的な状況につながっていると思います。
4Gamer:
着実にプラットフォームも広がっています。9月26日にはNintendo Switch版「Dead by Daylight 公式日本版」の発売を控えています。
Cote氏:
我々はもっと多くのプレイヤー,新しいプレイヤーに「Dead by Daylight」を遊んでほしいと期待しています。Nintendo Switch向けにリリースされている多くのタイトルと比べると,「Dead by Daylight」はタイプが少々異なるゲームなので,より幅広いプレイヤーに出会えるチャンスだと思います。
4Gamer:
さらにモバイル版(iOS / Android)の開発も発表されていますね。
Cote氏:
モバイル版の進捗も順調です。すでにソフトローンチを実施している地域もありますが,その結果を踏まえて,徐々に拡大したいと考えています。すべてはフィードバック次第になりますが,年内には正式リリースに移行できるのではないでしょうか。
4Gamer:
それでは,先日発表された新チャプター「ストレンジャー・シングス 未知の世界」についてお聞きします。今回の企画はどのような経緯で生まれたのでしょうか。
Cote氏:
Netflixから最終的なオファーをいただいた時は,とても大きなチャンスであると同時に,「絶対に失敗が許されない機会だ」だと思いました。実は,現在進行系のコンテンツとコラボするチャプターは今回が初です。これまではホラーの歴史的な名作を扱ってきましたからね。
さらに,「ストレンジャー・シングス 未知の世界」は最もボリュームがあるチャプターになりました。
4Gamer:
新キラー「デモゴルゴン」に加えて,2人の新サバイバーと新マップが発表されています。
Cote氏:
ええ。サバイバーが2人という点だけでも,これまでのチャプターとはボリュームが異なります。
これまでのユーザー動向では,新しいチャプターが配信されると最初は遊んでくれるのですが,やがてお気に入りのチャプターに戻っていくという傾向が見られます。
その点,「ストレンジャー・シングス 未知の世界」はテストの結果,プレイヤーのお気に入りになる可能性が高いと思っています。
4Gamer:
なるほど。では,新キラーの特徴を説明していただけますか。
Cote氏:
キラーにクリーチャーを起用するのは,今回のデモゴルゴンが初のケースです。開発チームはモデリングやアニメーションを制作することが,とてもエキサイティングな体験でした。
キラーの特殊能力には「ポータル」を設置して,テレポートするというものがあります。チェイスにおいても,前方に飛びかかって攻撃するアクションがあり,すごくパワフルなキャラクターです。顔が開くというアニメーションも,かなりユニークだと思います。
4Gamer:
一方,サバイバーの「ナンシー・ウィーラー」と「スティーブ・ハリントン」はどのようなキャラクターでしょうか。
Cote氏:
新チャプターの制作に着手したのは,ドラマのシーズン3が始まる前だったので,ストーリーの展開やキャラクターの描き方について話し合いを重ねました。
ナンシー・ウィーラーはシーズン全体を通しても,重要なキャラクターですね。ジャーナリストとして強い意志を持って,すべてを暴こうとする女性です。彼女のパークは,そうした内面の強さを表現するようなものになっています。
もう一人のスティーブ・ハリントンも,原作において非常にユニークな存在です。というのも,彼はカリスマ性はあってもヒーローではありませんでした。それがストーリーに進むにつれて,ヒーローになっていき,ファンが共感するようになりました。
ですから,ファンが好きになってくれるキャラクターとして表現することを意識しました。我々は彼のことを「究極のベビーシッター」と呼んでいるのですが,それはほかのサバイバーを助ける能力を持っているからです。みんなを助けて,安全を守り,無事に帰還できるようにする。そうした彼らしい役割を,プレイヤーが担ってくれると嬉しいです。
4Gamer:
原作のイメージを重視したうえで,サバイバーの能力として表現しているというわけですね。彼らの脱出劇の舞台となる「アンダーグラウンド・コンプレックス」には,どのような特徴がありますか。
Cote氏:
原作のシーズン3において,中心的な施設であるホーキンス国立研究所を選びました。「Dead by Daylight」では珍しいのですが,二層に分かれていて複雑な構造と言えるかもしれません。
地下には大きな機械があり,天地が逆さまになってしまうといったギミックも存在します。
4Gamer:
新チャプターの配信時期を教えてください。
Cote氏:
Nintendo Switch版は9月26日から体験できるようになりますが,それ以外のプラットフォームでは9月17日(北米時間)から配信となります。
4Gamer:
今回のケースのように,「Dead by Daylight」にはさまざまなホラーコンテンツからオファーが届いていると思います。コラボの実施を検討する際に,重視しているポイントを教えてください。
Cote氏:
「Dead by Daylight」に良い影響や新しい刺激を与えてくれるか,という点は判断において重要なポイントです。
また,我々も相手のキャラクター尊重して扱うことを念頭に置いています。もしゲームに登場する際に,キャラクターのイメージが変わってしまったら,原作のファンはがっかりするでしょう。
実際,我々が大好きなコンテンツとコラボの話があったものの,最終的にあきらめたケースがあります。「Dead by Daylight」のキャラクターは相手に傷を負わせたり,フックに吊るしたりといったアクションをしますが,そうした行動が原作のイメージと合わないと判断したからです。
4Gamer:
原作のイメージを尊重することが,何よりも大事ということですね。
最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
Cote氏:
日本のファンには伝えきれないくらい,大きな感謝の気持ちでいっぱいです。なぜ我々が夢のような仕事をして,人生を歩んでいられるのか。それは情熱を持って,「Dead by Daylight」をサポートしてくれるファンのおかげです。
だからこそ,ゲームの改善は常に我々の最優先事項だと思っています。専用サーバーの準備を進めていますので,それによって,もっと良い環境で楽しめるようになるはずです。マッチングシステムも同様に大きな課題であり,継続的にアルゴリズムを睨み,改善に向けて戦っていきます。
4Gamer:
どうもありがとうございました。
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