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印刷2018/09/22 15:52

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[TGS 2018]「MONKEY KING: HERO IS BACK(仮称)」は,中国の「西遊記観」を忠実に再現。概要が紹介されたセッションをレポート

 東京ゲームショウ2018のビジネスデイ2日目となる2018年9月21日,ソニー・インタラクティブエンタテインメントは,PlayStation 4用ソフト「MONKEY KING: HERO IS BACK(仮称)」のプレス向けセッションを開催した。

 本作は映画「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」(原題: 西游記之大聖帰来)を原作とするアクションアドベンチャーゲームだ。
 セッションには,プロデューサーを務めるSIE 北川竜大氏と,ディレクターのヘキサドライブ 服部達也氏が登壇し,概要を説明した。

左から,服部達也氏,北川竜大氏
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 原作の映画は2015年の公開当時,中国では歴代最大となる182億円の興行収入を記録しており,圧倒的な認知度と高い人気を誇る作品だ。
 北川氏と服部氏は,今回の「MONKEY KING: HERO IS BACK(仮称)」をPS4で展開する理由として,中国でPS4をさらに普及させることが狙いだと語る。また,中国には独自のセンサーシップ(検閲)があるためローカルコンテンツの拡充が非常に重要なポイントで,中国で生まれたIPを使用したのだと明かした。

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本作は,映画の版権元である中国のOctoberMedia,中国でのゲームビジネスパートナーであるOasis Games,そして開発をSIEとヘキサドライブが手掛ける日中共同でのプロジェクトだ
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音楽は日本のノイジークロークと,中国のVANGUARD SOUNDが手掛ける
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 本作のポイントとして服部氏が挙げていたのは,映画の原点となる「西遊記」をしっかりと理解することに注力したということだ。日本で西遊記は「三蔵法師率いる孫悟空ご一行が天竺へお経を取りに行く」というイメージが強いが,原点となる中国の書物では百篇にもわたる大長編で,中国人にとっては日本人でいう幕末や戦国時代にあたるぐらいに親しみのあるものなのだという。

 そんな原点に沿った映画をゲーム化するということで,開発チームは中国本土に行きロケハンを繰り返し,中国から取り寄せた資料をひたすら読み,西遊記に詳しい専門家に助言をもらったそうだ。版権元のOctoberMediaとも,喧嘩になるぐらいのやり取りをしたこともあったそうだが,そうやって自分達日本人が持つ西遊記観と,中国人が持つ西遊記観を照らし合わせ,認識をアップデートしていきながらゲームを作っていったと,両氏は語った。

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 また,原作の映画では,アニメや漫画的な表現や,ジャッキー・チェンさんの出演作品にインスパイアされたようなアクションシーンが多く登場し,本作ではそれをゲームでいかに表現するかということにも力を注いでいると服部氏は語る。
 とくにジャッキーさん風のアクションは,かつて彼の下でスタントをしていたアクション監督の谷垣健治氏に特定のシーンを渡して演出を依頼しているそうで,こういったこだわりによってアクションのリアリティを担保していると述べていた。

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 そうして「中国の人達にちゃんと喜んでもらいたい」と作りこんだ甲斐もあり,本作をChinaJoy 2018に出展したところ,多くの現地の人に受け入れられ,「中国の人達が考える西遊記をしっかりと取り入れてくれている」「我々の愛するIPをこんな形でゲーム化してくれてありがとうございます」と称賛の声をもらったという。

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 今回のセッションでは,ゲーム内容の詳しい説明や,これから日本国内でどのような動きがあるのかということは明かされなかったが,マーケティング担当からは「中国で何かしら動きがあったら国内でも何かあるかも」とのことだ。続報に期待しよう。

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