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• CERO_C：15歳以上対象
• プレイ人数：1人

Nintendo Switch用ソフト「幻奏喫茶アンシャンテ」を紹介。さまざまな人外との日々を丁寧に描いた女性向け恋愛ADV

2019/11/08 16:07 　アイディアファクトリーから発売中のNintendo Switch用ソフト「幻奏喫茶アンシャンテ」は，不思議な喫茶店を舞台に，人ならざる者との恋を描いた女性向け恋愛アドベンチャーゲームです。


　本作の舞台となるのは，タイトルにもなっている喫茶「アンシャンテ」。主人公・淡木琴音（※名前のみ変更可能）の祖父である淡木草庵（CV：大塚明夫）が経営していた喫茶店でしたが，祖父亡きあとは，主人公がその後を継いでアンシャンテを切り盛りしていくことに。
　しかし，アンシャンテは普通の喫茶店ではありません。なんと店内に置かれた扉から異世界からのお客様が来店する，ちょっとどころではなく，だいぶ不思議な喫茶店なのです。

　そんな普通じゃない喫茶店を舞台に，異世界から訪れる人外達を相手に喫茶店を経営していくことになる主人公と，さまざまな事情を抱えつつも，アンシャンテでのんびりとした日々を過ごす人外達による日々を描いた本作を紹介していきます。

〜攻略対象キャラクター〜

チート上等魔王さま
ミシェル・アレックス
CV：赤羽根健治
年齢：数万以上


【魔界・アスモディア】を支配する最強の魔王。人外の王とも称される。
大抵のことは魔法で解決してしまう、自他ともに認めるなんでもありの【チート】級の実力者。毎日アンシャンテを訪れては珈琲を飲んでいる、珈琲好き。立場の割に気さくで朗らか。ノリもいい。シャレにならない物騒な発言をかる〜く飛ばす、お茶目（？）な一面も。

▼魔界・アスモディア
ミシェルの故郷にして、彼が支配する異世界。
【魔族】と呼ばれる人外たちが溢れかえっており、常に闇と瘴気に満ちている、過酷な環境。わずかだが人間も存在しており、数百年に一度、世界を瘴気から救うべく【勇者】が魔王を討伐しに来る。まさに王道的なファンタジー系RPGそのままな世界らしい。

首無しジェントル騎士
カヌス・エスパーダ
CV：梅原裕一郎
年齢：数百年以上


【妖精界・メディオ】出身の、首無し騎士（デュラハン）。
兜を外すと首から上は目視することができず、触れることもできない。外見は完全な不審者だが、騎士らしく実直でかなり真面目な性格。困った者や、か弱い者を放っておけない、お人好しでもある。見た目に反してガーデニングが趣味。剣術の達人。

▼妖精界・メディオ
カヌスの故郷。
人間界で【妖精】と呼ばれる、半実体型の幻想人外が住まう異世界。自然豊かな美しい世界で、王政により統治がされている。

乙女ゲーム大好き堕天使
イル・ファド・デ・リエ
CV：石川界人
年齢：数千年以上


【天界・カエルム】出身の、乙女ゲームが大好きな堕天使。
優美な物腰の礼儀正しい好青年。天然かつマイペース、かつかなりの世間知らずだが、対して優れた頭脳や理知的な一面も併せ持っている。そのふわっとした雰囲気や性格の影響で、周りからは何かと世話を焼かれ、甘やかされやすい。普段は乙女ゲームをするため、部屋に引きこもりがち。非常に美しい歌声の持ち主。

▼天界・カエルム
イルの故郷。
【天使】や【堕天使】といった、神秘の人外が住まうとされる天上の異世界。異世界の中でも特に閉鎖的で情報が少なく、謎に包まれている。イルいわく、美しい世界ではあるらしい。

ガルデレオカン魔獣
イグニス・カリブンクルス
CV：小野友樹
年齢：25歳


【獣界・ベスティア】出身の魔獣。
ベスティア最強と名を轟かせる、炎を操る人狼の青年。好戦的で喧嘩早く、割と短気。だがその実、人外メンバーの中では比較的常識人で、義理堅い。ぶっきらぼうな優しさの持ち主。かなりの大食いで、日頃から店内で何かと料理を注文し食べていることが多い。好物は主に肉系料理。

▼獣界・ベスティア
イグニスの故郷。
【魔獣】と呼ばれる、動物が進化したであろう人外が住まう、雪と氷によって形成された極寒の地。一言に魔獣と言っても多種多様な種族が存在し、それぞれに特殊な種族名がある。イグニスは人の姿を取ってるが、普通の動物型の魔獣もいる。

国家組織課長のオジサマ
凛堂 香
CV：諏訪部順一
年齢：42歳


政府の超常事象対策機関（GPM）に所属する、壮年の男性。
人外が集う喫茶アンシャンテを監視する任務についているが、本人も常連の1人としてアンシャンテを憩いの場としている。彼自身は落ち着いた物腰の紳士だが、人外常連ズには少々振り回されがちな苦労人。一見デスクワーク派に見えるが、戦闘訓練もしっかり受けている。

▼GPM
凛堂が所属する、超常事象対策機関。
GPMは通称で、正式名称はGovernment Paranormalism Measures。
人外や異世界に関連する問題や存在への対処、あるいは研究するために設立された、国家機関。一般には存在を隠されている。

アンシャンテをオープンし，人外のお客達と交流を深めていく様子を丁寧に描いた共通ルート

ゲートと呼ばれる異世界に繋がる扉は，開いた人に応じて，扉の先が変化します

　本編は，主人公が祖父亡きあとのアンシャンテを訪れるところから始まります。主人公は幼い頃に何度かアンシャンテを訪れたことがあるため，懐かしく思いながら店内を見て回っていたのですが，ふとカーテンで隠された扉を発見します。
　その扉を開けてみると，なかにはなぜか1つの大きな扉が。その扉にかかっていた札を“Open”にしてみると，なかから突然不思議な見ための男性が現れて……。


　その男性，ミシェルに続けて，カヌス，イル，イグニスが扉の向こうから現れます。突然の出来事に動揺する主人公でしたが，彼らに少しずつ説明してもらい，彼らが人ならざる者――異世界から来た人外なのだと知ります。


　アンシャンテの秘密を知った主人公は，今度はアンシャンテをどうするかという決断を迫られます。祖父からの遺言で，アンシャンテを継ぐのも，売るのも主人公次第なためです。
　さまざまなことで悩み，決断できずにいた主人公でしたが，そんななか，超常事象対策機関――通称「GPM」の一部メンバーが銃まで出し，強引な手段でアンシャンテを自分達の監視下に置こうとするという事件が発生します。

アンシャンテは「異世界に続くゲートがあること」「そこからやってくるお客様が異世界から来る人外」ということで，GPMに監視されています

　しかし，アンシャンテの常連達は，魔王様であるミシェルを始め，誰も彼も能力が高い異世界の住民。GPMの面々が束になっても勝ちめなどなく，結局主人公の「ここを継ぐ」という言葉で，その場は一旦収まるのでした。


　乙女ゲームの共通ルートでは，主人公と攻略対象のキャラクターを中心に，わちゃわちゃとした楽しげな雰囲気が堪能できるものが多いですが，本作の共通ルートでも全員揃っての面白い雰囲気が楽しめます。特に本作は，攻略対象のキャラクターが1人を除いて，全員人外……しかも出身世界まで異なるということで，キャラクターの個性がかなり際立っています。

人外達のなかには，アンシャンテの建物を間借りしている者も。堕天使のイルは熱烈な乙女ゲームファンということで，部屋もオタクの部屋そのもの。痛バもあって，思わず笑ってしまいました

個別ルートが始まった!?　と思ったら共通ルートでした

　さらに言えば，全員の和気あいあいとした話が多い共通ルートでも，それぞれの出身世界やキャラクターの個性に焦点を当てたエピソードがあるため，個別ルートに入る前に1人ひとりの個性をしっかりと把握できるのもポイントです。

　サブキャラクター達もかなり魅力的！　それぞれの世界によって，全く異なる特徴のキャラクターが登場し，さらにはアンシャンテを訪れることになるため，物語が進んでいくごとにアンシャンテが賑やかになっていく様子はかなりほっこりします。

それぞれが抱える問題に立ち向かう個別ルート。辛い現実も待ち受けるけれど……

　個性的な攻略対象キャラクターが登場する本作ですが，見ためのインパクトは抜けているカヌス。そんなカヌスを攻略する個別ルートの序盤を紹介します。


　カヌスの故郷である妖精界「メディオ」は，1つの大きな木「世界樹」から形成された世界です。木から成る世界ということで，自然いっぱいの豊かな地に見えますが，この世界には“ある真実”が隠されており，その真実を巡る物語がカヌスのルートでは展開されていきます。

　このルートで重要なサブキャラクターは，妖精女王と呼ばれるティターニア（CV：種﨑敦美）と，その宰相であるヴェンニーア（CV：庄司宇芽香）の2人なのですが，どちらも個性的でとっても魅力的！

　ティターニアは妖精女王と呼ばれる立場ゆえ，妖精界から離れることができないのですが，共通ルートでの出来事をきっかけに主人公と交流を深め，時折行われるお茶会を通じて，外の世界を知っていきます。
　幼い見ために反して，長い時を生きているというティターニアですが，外の世界を知るたびに見せる表情は，可愛らしい女の子といった感じです。


　一方ヴェンニーアは，どんな相手にも嫌味や皮肉を言うといった性格ですが，ティターニアにだけはいつも優しく寄り添っているといったキャラクターです。


　彼女達と出会ったのは，ひょんなことから主人公達が妖精界を訪れた際に，カヌスに紹介されたからです。その場から動けないティターニアのため，主人公は度々妖精界を訪れるようになります。しかし，最初のお茶会以降，カヌスはその集まりに参加することはなくて……。

カヌスは妖精界で何やら用事があるようです

最初は塩対応なヴェンニーアですが……

　主人公達を歓迎するティターニアに比べ，どこか塩対応なヴェンニーアですが，ある日，ゲートをくぐり，アンシャンテを訪れます。どうやら外の世界に憧れをもつティターニアのために，アンシャンテを自ら体験し，その体験を彼女に語るつもりのようで，その日からヴェンニーアは何度もアンシャンテを訪れることになるのでした。

　妖精界の住民との交流のなか，カヌスと主人公はじっくりと距離を縮めていきます。


　首なし騎士ということで顔がないカヌスの表情は，首の部分に揺らめく“炎のような光”が表しています。しかし，見えないだけで首も顔も存在しているらしく，妖精界に関係する者で相性が良い場合は，ぼんやりと顔が見えたり，輪郭が見えたりするようです。
　その話を聞いた主人公はカヌスの顔が認識できないものかと考え始めます。しかし，主人公は人間で，カヌスは妖精――種族の壁というのは，なかなか超えられないもので，カヌスからは「不可能」だと言われてしまいます。

カヌスは主人公のことを名前で呼ぶ以外は「貴女」と呼びます。その呼び方が紳士キャラらしくて，筆者はカヌスにそう呼ばれるのがすっかりお気に入りに

　それでも，表情を見せられない分，カヌスは心の内を言葉で，声で主人公に伝えると提案してくれます。紳士なカヌスらしい優しい提案に主人公の心は満たされるのでした。

　そんな穏やかなアンシャンテでの日々ですが，カヌスの“ある行動”を目撃してしまったことで，徐々に変化していきます。やがて，主人公は妖精界という1つの世界に隠された秘密を知り，その命運に巻き込まれていきます。

　本作は，喫茶店でまったりとくつろぐキャラクター達の姿が多く描かれているものの，異世界の話題も飛び出すファンタジーな作品。想像を絶するような存在との凄絶なバトルシーンも収録されていたり，時にはホラーのような，恐怖を感じるような描写も登場するので，そういった過激な描写が苦手という人はちょっと注意しておいてください。

　とはいったものの，基本はのんびりまったり，ちょっとヘンテコな人外達のコントのような，ドタバタな日々が多く描かれています。
　どの要素もしっかりと設定が作り込まれているので，それぞれのルートを物語としても楽しめる作品になっていますので，一風変わった乙女ゲームが楽しみたいという人におすすめです。

本作に登場する用語は，登場するたびに選択して詳細が確認できます。一度見た用語は，「レシピ」のページで確認できますが，喫茶店に関する用語からキャラクターのこと，そしてファンタジー要素についても説明されています

「Extra」はメニューページで「特別メニュー」と表示されています。特別メニューでは，それぞれのキャラクターのイベントCGなどが確認できるのですが，個別ページの背景はそれぞれのキャラクター性を反映したメニューになっています

タイトル：幻奏喫茶アンシャンテ
発売元：アイディアファクトリー
ブランド：オトメイト
対応機種：Nintendo Switch/Nintendo Switch Lite
ジャンル：女性向け恋愛ADV
プレイ人数：1人
CERO：C（15才以上対象）
発売日：2019年10月10日
価格：通常版：6300円＋税 限定版：8300円＋税 ダウンロード版：6300円＋税

▼限定版特典情報

・B3布ポスター
・ドラマCD「それぞれの、新しい始まりは」
＜出演＞
ミシェル・アレックス：赤羽根健治
カヌス・エスパーダ：梅原裕一郎
イル・ファド・デ・リエ：石川界人
イグニス・カリブンクルス：小野友樹
凛堂香：諏訪部順一

※限定版特典は数に限りがあります。

「幻奏喫茶アンシャンテ」公式サイト

（C）2019 IDEA FACTORY/DESIGN FACTORY