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[gamescom]E-Line Mediaの新作「Beyond Blue」は,近未来の東シナ海で海洋環境の問題について考える海洋アドベンチャー
「Beyond Blue」公式サイト
舞台となるのは近未来の東シナ海およびフィリピン海で,新たに発見されたマッコウクジラの繁殖地の調査を行う国際チームのリーダー,“ミライ”が主人公となる。
デモの解説を行ってくれたE-Line MediaのCEO,マイケル・アンスト(Michael Angst)氏によれば,主人公は日系メキシコ人という設定で,さまざま生き物が行き交う海に潜って探索するだけでなく,海底資源の開発や海洋へのゴミ投棄問題などにも触れられるという。
プレイヤーは,海中スキャナや深海探索用ドローン,遠赤外線サーチライトといった近未来の技術を駆使して海中の生態系を調査していく。登場する生物は何百種類にもおよぶが,このうちの50種類ほどが,ゲームでデータを集める必要が出てくる希少生物だという。
「Beyond Blue」というタイトルどおり,青というよりは濃い群青色か黒に近い,光の届きにくい深海が主に描かれているようだ。最近の研究によると,こうした闇に近い領域の生活に適応した生物達は,人間とはまるで異なる色彩感覚を持っているとのことで,例えば茶色の魚に遠赤外線ライトを当てるとカラフルな縞模様が現れるといった演出も施されていた。
ゲーム中でミライが交信する研究班のメンバーはヨーロッパやアジア系の名前で,それぞれが国家やスポンサー企業によって選抜された研究者達だ。そのため,ゲーム内でいろいろな問題に直面したとき,それぞれの研究者が自分の立場で意見を述べる。リーダーとして研究班をまとめ,未知の生態系にどのように向き合っていくのかも本作の大きなテーマであるとアンスト氏は言う。
酸素の残量をチェックする必要がないため,本作にはこれといったHUDが存在しないが,探査中に方向が分からなくなるのを避けるため,キャラクターの周囲に円形のコンパスのようなものが表示される。ミッションの進行に合わせて次のマップがアンロックされていくシステムで,巨大なオープンワールドが描かれるわけではない。それぞれのマップは1平方kmほどの広さで,その範囲では自由に探索でき,収集アイテムなども用意されるとのことだった。
アンスト氏はまた,「Beyond Blue」はすでに日本語メニューと字幕が用意されているとも述べており,海外ではPlayStation 4,Xbox One,そしてNintendo Switchでの展開も視野に入れているという。リラックスできそうな海中散歩と海洋問題をミックスした本作の発売は,2019年初頭が予定されている。
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